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高麗橋桜花店主 徒然日記ー料理人はどこまでできるのか ー

「高麗橋桜花」店主森田龍彦の思ったことを綴る日記のようなものですので個人的感想にとどまるということご了承下さいね。

包丁を研ぐ、ということ。

2025-06-04 | 筆者の徒然なるままに
今週はお席ご用意出来ますので軽食も含めてご連絡頂けましたら嬉しい限りです。

包丁を研ぐのは難しいと良くお聞きします。
私も料理人になりたての時に京都の老舗店に何度か足を運んで研ぎ方を習いにいきました。
幾つかのお店にも学びに行ったり、本を読んだり、試行錯誤しながらそれなりにはなったのですが、
今一歩納得出来ないところがあったのです。

もちろん、セオリーというか基本的なことは理解しているのですが、
それが必ずしも自分に当てはまるとは限らないです。
未熟だからなのか、合っていないのか、それを見極めるのがとても難しくて、
最近になってようやくこたえが一つではない、ということを得心出来るようになったのです。

下記のユーチューブをみて、目から鱗が落ちるというか、クズぶっていた疑問が一気に晴れました。
先日、さっそく試してみたのですが、本当に納得出来る素晴らしい出来上がりとなりました。
この感動。お恥ずかしくもあり、また何とも言えない高揚感もあり、で。
とにかくまだまだ学ぶことが沢山あると思えることはとても幸せです。

包丁を研がれる方は是非一度参考にしてみてください。

しかしまだお若いのに凄いですねー。
そして、このような有効な情報と巡り合えて本当に幸運です。

https://www.youtube.com/watch?v=c8wGxxObiys
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お米の価格について思うこと。

2025-05-31 | 筆者の徒然なるままに
 日本の主食は間違いなくお米です。
 私も以前はそこまで御飯をそこまで美味しいと思わなかったですが、ここ数年は本当に炊き立てのご飯の
 美味しさが愛おしく、また和のおかずとの相性がよろしい。

 日本の食卓のお料理が西洋化するのは時代の変化と言え、1000年以上お米の主食にしてきた日本人の体にとって
 これほど優秀な食材はないということは明白である。

 しかし、とてもとても悲しいことに今 連日米不足がとりあげられております。
 あるはずのコメが流通しない、コメが流通しないことへの不安感が広がる、米の価格が上昇する、などいろいろな問題定義がされています。

 でも、少なくとも上記の3つの問題はそれぞれは異なる原因により起こっており、一つの解決策では対応出来ないのではないでしょうか。
 私は政治や経済には無知なので分かりませんが、農や食に関しては少しだけ現場にかかわっております。
 
 私が独立前に農業を支援する活動する最初にきっかけになったのは葛城山にあるタナカファームさんの養鶏場の見学したことでした。
 ゲージでなく平飼い、えさも人間が食べても全く問題ないも与える徹底ぶり。
 そしてその時に田中さんが仰ったことが「昔玉子は完全食として尊ばれていた。それが今もその当時と同じ価格で玉子が売られている。
 初任給が数万円だった時代の価格と同じで、それを実現するために買い方や餌にしわ寄せがきて、安心・安全な玉子が少なくなってしまっている」、と。
 今、田中さんの玉子は1個百数十円しております。
 確かに普段使いしにくいですが、生玉子で食べるとき、偶然かもしれませんが玉子アレルギーだった次男に何の反応も出なかったです。
 食の安全を追及するのは簡単ではないのですが、どんどん大切ななにかを切り売りし続けているように私は思います。

 少し形が違いますが、これが今回もお米にも通じると思いますし、もっと広げれれば一次産業全般にも言えることではないでしょうか。

 私が大阪府有機農業研究会の代表などを務めていた20年ほど前から言われていた課題はほぼ全くと言っていいほど解決していません。
 その犯人捜しや解決法を今の私にはすることは出来ません。

 が、その当時から思うことがありまして、
 「便利な都市部で生活出来ている人々が一次産業を支える意識を持たないといずれ本当に日本という国単位で食糧危機が来る」ということです。

 確かに主食のお米が高くなるのは問題ですが、人の体の資本となる主食の価値を考えてみてください。
 通信や娯楽がない人生は確かに窮屈でつまらないかもしれませんが死にません。
 ですが人間は食べないと死にます。
 一次産業に携わっていない大勢で支えていかないといけないのに、今は逆に小さな一次産業の方に支えてもらっているのです。

 以前に農業の国際フォーラムのファシリテーターを務めた時にも感じたのですが、残念ながら日本人は環境などの資源などへの関心がとても薄く、
 またそれを支えるという感覚が欠如しております。

 犯人探しや批判の前に、まずは自国の一次産業や環境を守ることが自分の体や家族、大切な人を守ることにつながるという感覚をもってもらいたいです。
 そして、それを実現するためにはやはり政治・政策が一番重要になってきます。
 そんな簡単に解決する問題でないのは重々承知しておりますが、ここからスタートしないと解決しないと思うのです。

 経済を主にした現代でお金があればなんとかなる、というのは事実だとしれません。
 ですが、それはごくごく一部の人にしか当てはまらなくなります。

 個人で出来ることは本当に小さなことかもしれませんが、その小さなものから始まらないとずっとこのままですよ、と私は思っております。

 
 
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主、従を明確に。

2025-04-27 | 筆者の徒然なるままに
先週の土曜日はお花のレッスンの後に師匠の八木さんに指導して頂く機会がありました。
今回は桜花の3、4月の献立を見てもらいいろいろとご指導頂きました。

幾つか貴重なアドバイスがあったのですが、今回一番心に残った指摘は主、従を事前にしっかりと定めるということ。
旬菜や八寸のように沢山の料理を盛り込む時にはここがおろそかになってしまいがちになります。
こうして書くと当たり前のことと感じるのですが、それが

人と異なる道を歩むといろいろ誤解されたり、批判されたり、妬まれたりすることあります。
なかなか自信が持てず、孤独を感じてしまうこともあります。

そんな時、お天道様に恥じなければ間違っていないので自分を信じて下さいと後押ししてくださいます。

本当に貴重なご指導、有難うございます!!
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今、桜花に思うこと。

2025-04-26 | 筆者の徒然なるままに
 桜花はおかげさまで15周年を迎えることが出来ました。
  
 創業したのが38歳の時なので本当に体力があっていろいろと無理もしました。
この間、家族にも大きな変化があり子供は二人とも成人し、大病を乗り越えてくれた長男も今春から社会人となりました。

 飲食店を取り巻く環境も驚くほど変化して日本料理の個人店も随分と増え、価格も夜は2万円は珍しくなくなりました。

 食材や設え、器などを取り揃えると本当にいろいろとかかってしまいますし、上質なものに囲まれる時間を好む方もおられるので、お店の在り方は本当に自由でそれぞれです。

 私が修業時代から今もずっと思っていることは、日本に住む人にとって日本料理店が一番敷居の高いものになっていて日常からだんだんと遠ざかってしまっている、ということ。それをもう少し身近に感じてもらいたいということです。

 料理だけなく、設えだけなく(コスト)パフォーマンスだけでなく、お酒だけでなく、そのすべてを良質なもので整えてお出迎えする。
 出来ればお料理代は一万円以内。沢山飲んでもらえたら嬉しいですが、丁寧に味わいながら、良い酒器を愛でながら。もちろん、飲めない方に楽しんでもらえる料理内容で。
 日本酒が主になりますが、ワインも業者の方に協力してもらって多くはないですが楽しんで頂けるリストになっていると思います。

 お料理の腕前はともかく、食材運は自分でも本当にツイテるなと思うのですが、この春でも大阪近郊の天然の山菜が沢山入荷しておりますし、大阪産の畜産にも通じております。

 今のおまかせは7品構成なのですが、もう少し軽めの献立を所望する方が増えてこられました。
 そこでここ最近は4~5品構成のお料理も提供しております。

 上手く時代と寄り添いながら、やはり桜花は良質で敷居の高くない、日本の食文化を楽しめるお店でありたいと願っております。



 
 
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4月21日のつれづれ。

2025-04-21 | 筆者の徒然なるままに
昨日はいろいろなイベントが重なったのにも関わらず
井口さんの会は大盛況となり、本当に感謝、感謝の第一歩となりました!!
お越しになれなかった方からも温かいお言葉、お祝いなどを頂き、本当に恐縮するばかりですで、、
本当に有難いこです!!

飲食店で10年以上継続するのは1割ほどらしいですが、
このお店で生計を立てる私たちにとってはそうならないようにただただ仕事とお客様
生産者さんと向き合う15年間です。(スタッフと向き合うを加えることが出来ないのが残念です。。。)

まだまだ不安定な営業の日々ですが、
お料理も少しずつではありますが自分らしさを表現出来るようになってきたように思います。

これからもお越し下さるお客様の期待にお応え出来るように頑張りますので
ますますのご愛顧よろしくお願い致します!!




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