政府がいつも正しいことをやっている、と考えてはいけないのではないか?20
日、21日の朝日の記事からあらためて考えました。
21日の朝日(県内版)で、小野真理子さん(セイブ・イラクチルドレン・名古屋
代表)がこう語っています。
【高遠さんのストリートチルドレンへの支援はほかの人では代え難いものです。その
活動が日本への信頼をどれほど高めたか、それは計り知れません。パウエル国務長官
も高遠さんらの活動が尊いと言っていることからも明らかです。イラクから、自衛隊
を除くすべての日本人が引き揚げると、国民に必要な情報も入らなくなりますが、そ
れでもいいのでしょうか。】
政府といっても、実際は閣僚と高級官僚、所詮、人間です。人間のやることには必
ずミスがあるもの、政府の決定したことも誤っている場合があるでしょう。だから、
政府が手をぬいている仕事を民間のNGOがやるということは、野球で譬えれば、政
府が抜かれたボールを拾うプレイです。
もし、自衛隊以外の日本人がイラクに行っていなければ、日本人はアメリカの繰り
人形と世界に思われます。高遠さんらの活動は、日本人に、自分の意思で、損得をは
なれて不幸な人々を助けようとする人たちがいることを世界に知らしめた。
ここの、パウエル長官云々は4月20日の朝日の記事です。
【米国務省のホームページには、パウエル国務長官のインタヴューが載っている。
TBS記者の質問に15日、答えたインタヴューで長官は「彼らのような市民や、
危険を承知でイラクに派遣された兵士がいることを、日本の人々はとても誇りに思う
べきだ」と語り、「私たちは『あなたは危険を冒した、あなたのせいだ』とは言えな
い。彼らを安全に取り戻すためにできる、あらゆることをする義務がある」と続け
た。】
長官も、NGOの意義が分かっています。
【NGOやボランテイアの力が必要な地域は大なり小なり危険、紛争地域です。中立
の立場で機動的でノウハウを知っている人が国家では出来ない活動をしている。この
ままでは、世界の大半の地域での支援活動はできなくなる。国家の意向に沿わない活
動は認めないという発想だとしたら、大変おそろしいことですね。】小野さんのご意
見をかみしめるべきです。
これに比べ、小泉首相の発言。【16日、解放直後の3人について記者団に「イラ
クに残りたいという人もいるようだが」と問われ、「多くの政府の人たちが自分たち
の救出に寝食を忘れて努力してくれているのに、なおかつそういうこと言うんですか
ねえ。自覚というものを持っていただきたいですね」と答えた。】
NGOの意義について、自覚して欲しいのは小泉さんの方です。
【日本は紳士的でイラクで橋や病院の建設など、非軍事の面で大いに貢献してきまし
た。よく働く機械と性能の良い車のイメージ。昨年2月に訪れたイラクでは、子ども
たちは『ヤバニ、ヤバニ』と言って後ろから追いかけてきました。でも、11月の時
には、爆竹を投げられました。アメリカへの信頼ばかり気にした自衛隊派遣は、アラ
ブ社会での日本への信頼を一気に地に落としかねない暴挙です。】(小野さん)
日、21日の朝日の記事からあらためて考えました。
21日の朝日(県内版)で、小野真理子さん(セイブ・イラクチルドレン・名古屋
代表)がこう語っています。
【高遠さんのストリートチルドレンへの支援はほかの人では代え難いものです。その
活動が日本への信頼をどれほど高めたか、それは計り知れません。パウエル国務長官
も高遠さんらの活動が尊いと言っていることからも明らかです。イラクから、自衛隊
を除くすべての日本人が引き揚げると、国民に必要な情報も入らなくなりますが、そ
れでもいいのでしょうか。】
政府といっても、実際は閣僚と高級官僚、所詮、人間です。人間のやることには必
ずミスがあるもの、政府の決定したことも誤っている場合があるでしょう。だから、
政府が手をぬいている仕事を民間のNGOがやるということは、野球で譬えれば、政
府が抜かれたボールを拾うプレイです。
もし、自衛隊以外の日本人がイラクに行っていなければ、日本人はアメリカの繰り
人形と世界に思われます。高遠さんらの活動は、日本人に、自分の意思で、損得をは
なれて不幸な人々を助けようとする人たちがいることを世界に知らしめた。
ここの、パウエル長官云々は4月20日の朝日の記事です。
【米国務省のホームページには、パウエル国務長官のインタヴューが載っている。
TBS記者の質問に15日、答えたインタヴューで長官は「彼らのような市民や、
危険を承知でイラクに派遣された兵士がいることを、日本の人々はとても誇りに思う
べきだ」と語り、「私たちは『あなたは危険を冒した、あなたのせいだ』とは言えな
い。彼らを安全に取り戻すためにできる、あらゆることをする義務がある」と続け
た。】
長官も、NGOの意義が分かっています。
【NGOやボランテイアの力が必要な地域は大なり小なり危険、紛争地域です。中立
の立場で機動的でノウハウを知っている人が国家では出来ない活動をしている。この
ままでは、世界の大半の地域での支援活動はできなくなる。国家の意向に沿わない活
動は認めないという発想だとしたら、大変おそろしいことですね。】小野さんのご意
見をかみしめるべきです。
これに比べ、小泉首相の発言。【16日、解放直後の3人について記者団に「イラ
クに残りたいという人もいるようだが」と問われ、「多くの政府の人たちが自分たち
の救出に寝食を忘れて努力してくれているのに、なおかつそういうこと言うんですか
ねえ。自覚というものを持っていただきたいですね」と答えた。】
NGOの意義について、自覚して欲しいのは小泉さんの方です。
【日本は紳士的でイラクで橋や病院の建設など、非軍事の面で大いに貢献してきまし
た。よく働く機械と性能の良い車のイメージ。昨年2月に訪れたイラクでは、子ども
たちは『ヤバニ、ヤバニ』と言って後ろから追いかけてきました。でも、11月の時
には、爆竹を投げられました。アメリカへの信頼ばかり気にした自衛隊派遣は、アラ
ブ社会での日本への信頼を一気に地に落としかねない暴挙です。】(小野さん)