酒と女
2012-04-22 | 読書
、「酒と女」の話題です。
脳科学者の池谷祐二さんが、週刊朝日(4/27)に寄稿していました。
【カリフォルニヤ大学のショファット―オーフィル博士らの研究です。
実験はオスのハエに交尾を断たせることで行われました。
二つの方法が取られました。一つはオスだけで飼育する。
もう一つはメスに求愛を拒否される状態に導く方法です。
ハエの求愛には決まったパターンがある。
まず片方の羽を振って、求愛の音を立てながら近づきます。
つぎに前足でメスの胴部を触れ、そして鼻で生殖器をつつきます。この告白は成功率が高い。
オスとメスが一匹ずつしかいない場合は、この手順を踏めば、ほぼ100%の確率で交尾が成立する。
ですからこのままではオスに性行為を断ってもらうことはできない。
博士らは、処女のハエでなく、すでに交尾を済ませたメスを用いました。
一度交尾したメスは他のオスとは関係をもちません。
このような方法で、数日間異性との関係を絶ったオスに、エサの選択をさせました。
いつも食べているエサと、15%のアルコールが含まれたエサです。
すると、メス断ちをしたオスはアルコール入りを好んで選びました。
エサの質を落としても、やはりアルコール入りを選択しました。
「ヒトと同じだ」とメデイヤは紹介しました。
学術的には少なくとも四つのポイントがある。
一つ目は「ハエでもアルコールが快楽となる」。
二つ目は「ハエでも交尾が快楽である」。
三つ目、「アルコールと交尾という異なる快楽が相互に埋め合わせ可能だ」。
ハエの快楽はNPFというペプチドが媒介しています。
アルコールでも交尾でも脳のNPFが上昇します。
NPFを人工的に増やしておけば交尾を断ってもアルコール摂取量が増えるということはありません。
四つ目、ヒトの脳にもNPFと似た物質がある。酒などの快楽に関係するペプチドです。
フラれて酒におぼれることは珍しくないが、「快の補填」がハエにも認められるのは、進化的な観点から、なんとも興味深い】
と池谷さんは言っています。
人間が人間となる前から「酒と女」は問題だった?
脳科学者の池谷祐二さんが、週刊朝日(4/27)に寄稿していました。
【カリフォルニヤ大学のショファット―オーフィル博士らの研究です。
実験はオスのハエに交尾を断たせることで行われました。
二つの方法が取られました。一つはオスだけで飼育する。
もう一つはメスに求愛を拒否される状態に導く方法です。
ハエの求愛には決まったパターンがある。
まず片方の羽を振って、求愛の音を立てながら近づきます。
つぎに前足でメスの胴部を触れ、そして鼻で生殖器をつつきます。この告白は成功率が高い。
オスとメスが一匹ずつしかいない場合は、この手順を踏めば、ほぼ100%の確率で交尾が成立する。
ですからこのままではオスに性行為を断ってもらうことはできない。
博士らは、処女のハエでなく、すでに交尾を済ませたメスを用いました。
一度交尾したメスは他のオスとは関係をもちません。
このような方法で、数日間異性との関係を絶ったオスに、エサの選択をさせました。
いつも食べているエサと、15%のアルコールが含まれたエサです。
すると、メス断ちをしたオスはアルコール入りを好んで選びました。
エサの質を落としても、やはりアルコール入りを選択しました。
「ヒトと同じだ」とメデイヤは紹介しました。
学術的には少なくとも四つのポイントがある。
一つ目は「ハエでもアルコールが快楽となる」。
二つ目は「ハエでも交尾が快楽である」。
三つ目、「アルコールと交尾という異なる快楽が相互に埋め合わせ可能だ」。
ハエの快楽はNPFというペプチドが媒介しています。
アルコールでも交尾でも脳のNPFが上昇します。
NPFを人工的に増やしておけば交尾を断ってもアルコール摂取量が増えるということはありません。
四つ目、ヒトの脳にもNPFと似た物質がある。酒などの快楽に関係するペプチドです。
フラれて酒におぼれることは珍しくないが、「快の補填」がハエにも認められるのは、進化的な観点から、なんとも興味深い】
と池谷さんは言っています。
人間が人間となる前から「酒と女」は問題だった?