私は主に Kent や宝盤レコードといった正規の(笑)ショップからブートレッグを買っているのだが、もう一つの購入ルートとしてヤフオクからも目が離せない。怪しげなパチモン・コピー商品が横行している一方で、ごくたまにではあるがめちゃくちゃオイシイ買い物ができるからだ。ポールの日本公演がスタートしてからというもの、私は毎晩寝る前にブート・ショップのHPを見るのを日課にしているのだが、それだけでは飽き足らず、「ポール 武道館 / Paul Budokan」「ポール 大阪 / Paul Osaka」のオークション検索結果をお気に入りに登録し、“ひょっとしたら掘り出し物があるかも...” という期待を込めてヤフオクの方も欠かさずチェックするようにしていた。
そして今から1週間前の、ちょうどSNE武道館盤やEVSD大阪盤をオーダーし終えてブツが届くのを一日千秋の思いで待っていた先週の日曜のこと、禁断症状を抑えようとLHギフトの武道館DVD-Rから音声を抜き出してCD-R用にマスタリング(←最近こんなことばかりやってるな...)し終えてふと時計を見ると夜中の3時を回っていた。次の日は当然通常通り朝から出勤しなくてはならない。これはヤバイと思いながらも完成したばかりのCD-RをBGMに就寝前のブート・チェックを開始した。
するといきなり私の目に「武道館2015★完全版・ボーナスディスク付」という刺激的なタイトルが飛び込んできた。おぉ、これは... と思って商品説明を読むと、そこには何と “当日のサウンドチェック音源を完全収録” とある。何? 完全収録やと??? gA盤が1曲、SNE盤が3曲やというのに、こちらは何とディスク1枚丸ごとSC音源で計21曲も入っており、しかも「アナザー・ガール」は take 2もあるし、「ペニー・レイン」に至っては take 5 まであるではないか!!! Non Label で CD-R というのが少し引っ掛かったが、多分イヤモニの傍受音源だろうから音質は他とそうは変わらないだろう。まさかこの2日後に LH から SC のプレス盤が出ようなどとは知る由もなかった私は、この時点で SC の完全版が聴けるのはこの商品だけだったこともあって、迷うことなく送料無料の2,800円で即決した。時計の針は3時40分を指していた。
この盤は Non Label となっており、届いたブツのどこにもレーベル名は書いてないが、どうやらアップル・パイ、略して APP というレーベルからのリリースらしい。同じセラーが出していた本編ライヴのみの2枚組CD-Rがちょうど APP レーベルとなっており、これと全く同じ武道館レプリカ・チケットが付いていたからだ。メーカー・インフォの文体も瓜ふたつなのでまず間違いないなと思っていたら、案の定宝盤レコードのHPで APP と紹介されていた。
で、肝心のサウンドチェックだが、「マッチボックス」に始まり、「ハニー・ドント」、「フレイミング・パイ」、「Cムーン」、「セレブレイション」、「サンフランシスコ・ベイ・ブルース」、「ミッドナイト・スペシャル」、「ブルーバード」、「レディ・マドンナ」といったSC定番曲に混じって、この日の本番で演奏された「ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」、「アナザー・ガール」、「ダンス・トゥナイト」がしっかりと事前練習されている。音質の方は十分満足のいくレベルで、前回取り上げたSNE盤と聴き比べてみると、このAPP盤の方は傍受音源特有のノイズがキレイに消されており(←「アナザー・ガール」のアタマの部分の比較で顕著)、実に聞きやすいサウンドに仕上げてあるのが嬉しい。
Got To Get You Into My Life APP
Another Girl APP
そして特筆すべきは何と言っても「ペニー・レイン」を5回も(←実際にちゃんと完奏されたのは2回で、残りの3回は数十秒程度で止めてる未完成テイク)やっていることだろう。結局本番では演奏されなかったことを考えると、ただでさえ時間が押しているこの時点で何回も執拗にリハを繰り返した真意を知りたいものだ。もしも開演が遅れなければ本番で演る予定だったのか、それとも元々武道館のセトリには入っていなかったのか... とにかく今回のジャパン・ツアーで演奏されることのなかった「ペニー・レイン」だが、ひょっとするとこの後に控えているアウト・ゼア・ヨーロッパ・ツアーで「アナザー・ガール」(←こっちは確定でしょう...)と共にセットインするかもしれない。尚、SNE盤の「ペニー・レイン」はこの盤のテイク2~5を一つのトラックに割り当てたものだ。
Penny Lane APP
先に書いたようにサウンドチェック目当てでこの盤の購入を決めたので、本編ライヴはオマケみたいなものと思っていたし、メーカー・インフォには “24bit録音による劇空間的な オーディエンス録音最高峰の超高音質オーディエンス録音” だとか “アリーナ前方ブロック から非圧縮の24bit/96khzによる超高級マイクを使用し、オーディエンス録音ではこれ以上有り得ない究極的なアルティメイト・サウンド” とかいった刺激的な表現が並んでいたが、ブート・メーカーのこの手の煽り文句は話半分に読むようにしているので、正直言って音質はあまり期待していなかった。
ところが実際に聴いてみると、これが結構生意気な音をしているのだ。さすがに EVSD のような極上音質とまではいかないまでも、普段聴きならこれで十分という感じの優良オーディエンス録音だ。ただ残念なのは所々で雰囲気をぶち壊すような奇声を拾っていることで、「イエスタデイ」が始まって会場がシーンとし始めた時に “アーゥ!” と叫ぶバカ(←オマエはマイケル・ジャクソンか! 空気読めよ、ボケ!)やポールのMC中に“オッ オッ オッ オッ!” と雄叫びを上げるDQN(←オマエはブルーザー・ブロディか! いっぺん病院行ってアタマ診てもらえ!)が発する不快なオーディエンス・ノイズが玉にキズだが、それ以外はほぼ文句ナシで、10点満点中8.5~9点をあげたいくらいの高音質盤だ。
メーカー・インフォに “このアイテムを持っていれば武道館公演は完璧の決定版” とあったが、ジャケットも他とは一線を画するカッコ良さで、CD-R という欠点を差し引いてもコスパは抜群に高く、まさに看板に偽りナシのお買い得ブートだと思う。
Birthday APP
そして今から1週間前の、ちょうどSNE武道館盤やEVSD大阪盤をオーダーし終えてブツが届くのを一日千秋の思いで待っていた先週の日曜のこと、禁断症状を抑えようとLHギフトの武道館DVD-Rから音声を抜き出してCD-R用にマスタリング(←最近こんなことばかりやってるな...)し終えてふと時計を見ると夜中の3時を回っていた。次の日は当然通常通り朝から出勤しなくてはならない。これはヤバイと思いながらも完成したばかりのCD-RをBGMに就寝前のブート・チェックを開始した。
するといきなり私の目に「武道館2015★完全版・ボーナスディスク付」という刺激的なタイトルが飛び込んできた。おぉ、これは... と思って商品説明を読むと、そこには何と “当日のサウンドチェック音源を完全収録” とある。何? 完全収録やと??? gA盤が1曲、SNE盤が3曲やというのに、こちらは何とディスク1枚丸ごとSC音源で計21曲も入っており、しかも「アナザー・ガール」は take 2もあるし、「ペニー・レイン」に至っては take 5 まであるではないか!!! Non Label で CD-R というのが少し引っ掛かったが、多分イヤモニの傍受音源だろうから音質は他とそうは変わらないだろう。まさかこの2日後に LH から SC のプレス盤が出ようなどとは知る由もなかった私は、この時点で SC の完全版が聴けるのはこの商品だけだったこともあって、迷うことなく送料無料の2,800円で即決した。時計の針は3時40分を指していた。
この盤は Non Label となっており、届いたブツのどこにもレーベル名は書いてないが、どうやらアップル・パイ、略して APP というレーベルからのリリースらしい。同じセラーが出していた本編ライヴのみの2枚組CD-Rがちょうど APP レーベルとなっており、これと全く同じ武道館レプリカ・チケットが付いていたからだ。メーカー・インフォの文体も瓜ふたつなのでまず間違いないなと思っていたら、案の定宝盤レコードのHPで APP と紹介されていた。
で、肝心のサウンドチェックだが、「マッチボックス」に始まり、「ハニー・ドント」、「フレイミング・パイ」、「Cムーン」、「セレブレイション」、「サンフランシスコ・ベイ・ブルース」、「ミッドナイト・スペシャル」、「ブルーバード」、「レディ・マドンナ」といったSC定番曲に混じって、この日の本番で演奏された「ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」、「アナザー・ガール」、「ダンス・トゥナイト」がしっかりと事前練習されている。音質の方は十分満足のいくレベルで、前回取り上げたSNE盤と聴き比べてみると、このAPP盤の方は傍受音源特有のノイズがキレイに消されており(←「アナザー・ガール」のアタマの部分の比較で顕著)、実に聞きやすいサウンドに仕上げてあるのが嬉しい。
Got To Get You Into My Life APP
Another Girl APP
そして特筆すべきは何と言っても「ペニー・レイン」を5回も(←実際にちゃんと完奏されたのは2回で、残りの3回は数十秒程度で止めてる未完成テイク)やっていることだろう。結局本番では演奏されなかったことを考えると、ただでさえ時間が押しているこの時点で何回も執拗にリハを繰り返した真意を知りたいものだ。もしも開演が遅れなければ本番で演る予定だったのか、それとも元々武道館のセトリには入っていなかったのか... とにかく今回のジャパン・ツアーで演奏されることのなかった「ペニー・レイン」だが、ひょっとするとこの後に控えているアウト・ゼア・ヨーロッパ・ツアーで「アナザー・ガール」(←こっちは確定でしょう...)と共にセットインするかもしれない。尚、SNE盤の「ペニー・レイン」はこの盤のテイク2~5を一つのトラックに割り当てたものだ。
Penny Lane APP
先に書いたようにサウンドチェック目当てでこの盤の購入を決めたので、本編ライヴはオマケみたいなものと思っていたし、メーカー・インフォには “24bit録音による劇空間的な オーディエンス録音最高峰の超高音質オーディエンス録音” だとか “アリーナ前方ブロック から非圧縮の24bit/96khzによる超高級マイクを使用し、オーディエンス録音ではこれ以上有り得ない究極的なアルティメイト・サウンド” とかいった刺激的な表現が並んでいたが、ブート・メーカーのこの手の煽り文句は話半分に読むようにしているので、正直言って音質はあまり期待していなかった。
ところが実際に聴いてみると、これが結構生意気な音をしているのだ。さすがに EVSD のような極上音質とまではいかないまでも、普段聴きならこれで十分という感じの優良オーディエンス録音だ。ただ残念なのは所々で雰囲気をぶち壊すような奇声を拾っていることで、「イエスタデイ」が始まって会場がシーンとし始めた時に “アーゥ!” と叫ぶバカ(←オマエはマイケル・ジャクソンか! 空気読めよ、ボケ!)やポールのMC中に“オッ オッ オッ オッ!” と雄叫びを上げるDQN(←オマエはブルーザー・ブロディか! いっぺん病院行ってアタマ診てもらえ!)が発する不快なオーディエンス・ノイズが玉にキズだが、それ以外はほぼ文句ナシで、10点満点中8.5~9点をあげたいくらいの高音質盤だ。
メーカー・インフォに “このアイテムを持っていれば武道館公演は完璧の決定版” とあったが、ジャケットも他とは一線を画するカッコ良さで、CD-R という欠点を差し引いてもコスパは抜群に高く、まさに看板に偽りナシのお買い得ブートだと思う。
Birthday APP