shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

The Beatles By The Bushel DVD (Pt. 1)

2009-11-09 | The Beatles
 ビートルズは音楽以外にも様々な面で時代の先を行っていたが、やがて80年代に全盛を迎えるプロモーション・ビデオ(PV)においても先駆的な役割を果たしていた。真の意味でのプロモーション・ビデオは「ペイパーバック・ライター」/「レイン」からだと思うが、ビートルズはこれで TV に出なくていいと大喜びだったらしい。そんな彼らの PV 集は公式には発売されていないので、それをいいことに様々なブート業者が PV をコンパイルした DVD を出している。ヤフオクで検索するとその手の盤が大量に出てくるが、その大半は怪しい DVD-R 盤で、私は二の足を踏んでいたのだが、数年前たまたまプレス盤を発見して無競争で格安落札、それがこの「バイ・ザ・ブッシェル」である。この DVD にはビートルズの PV や映画の演奏シーンが全42曲も収められており、かなりお買い得だった。ただ、時系列を無視して初期・中期・後期の映像がランダムに出てきてモノクロとカラーの映像が混在しているのが難点で、私は DVD-R に再編集して楽しんでいる。
①「イット・ウォント・ビー・ロング」(モノクロ、「レディ・ステディ・ゴー」)
 “思い思いに曲に合わせて踊る観客に囲まれた舞台で口パク” というこの時代を象徴するような作りの番組が「レディ・ステディ・ゴー」。エンディングでおどけてみせるジョンが大好きだ。
②「アナザー・ガール」(カラー、映画「ヘルプ」)
 女の子をベースに見立てて弾くポール、岩場で寝転んでギターを弾きながらふざけるジョン、リンゴの方に向って石を投げるジョージ、楽器持ち替えでギターを弾くリンゴと、バハマの海岸で戯れながら演奏する4人の姿はいかにもアイドル映画という感じ。遊び心が満載だ(^o^)丿
③「アイ・フィール・ファイン」(モノクロ・PV)
 涼しい顔で口パクする3人の後ろでリンゴがドラム・セットの代わりにエクササイズ・バイクに乗ってるのが笑えるPV。中期の一連のモノクロPV は何となくやる気のなさが伝わってくる(笑)というか、雰囲気が結構似てるので撮影は同じ監督なのかな?
④「アイ・シュッド・ハヴ・ノウン・ベター」(モノクロ、映画「ア・ハード・デイズ・ナイト」)
 4人が列車の客室でトランプに興じ、何故か檻の中で演奏するシーンで流れたこの曲、テンポが列車独特の揺れのリズムとピッタリ合っているのに今気が付いた(←遅い!)。女の子が格子の向こうから演奏中のリンゴに触ろうとする時の手の動きが面白い(←リンゴは小動物かよ!)
⑤「ペイパーバック・ライター」(カラー、スタジオ撮影ヴァージョンPV)
 この曲はカラー・モノクロ併せて数種類のPVがあり、これはグラサンした4人がスタジオ内で演奏してるカラーのヴァージョン。完全に脱アイドルしてレコーディング・アーティストへまっしぐらといった感じのPVだ。
⑥「アイル・ゲット・ユー」(モノクロ、「レディ・ステディ・ゴー」)
 ⑤の次にこれを見ると頭の中で時計の針を逆行させるのに一苦労する(笑)。やっぱりこういうPV集は時系列に沿って並べてほしいもんだ。それにしてもみんな若いなぁ...
⑦「ハロー・グッバイ」(カラー、ミリタリールック・ヴァージョンPV)
 この曲のPVは私の知っているだけでも3種類あり、中でもこのミリタリールック・ヴァージョンが一番好きだ。特にエンディングのリフレインでツイストを踊るジョンのハジケっぷりが最高!襟なしスーツで手を振るシーンはアイドルだった過去の自分たちへの決別なのかな?ところでリンゴのドラム・セットが曲の途中から大きくなるのは何故?
⑧「アイ・ニード・ユー」(カラー、映画「ヘルプ」)
 遠巻きに戦車に守られながら大草原の中でレコーディング(←普通するかそんなもん!)という、いかにもアイドル映画のワン・シーンといった感じだが、そのナンセンスな発想がまたエエんですわ(^.^)
⑨「シーズ・ア・ウーマン」モノクロ、「レディ・ステディ・ゴー」)
 口パクと分かってはいても聞こえてくる音と画面に映る演奏シーンがあまりにもかけ離れているとチョット興ざめしてしまう。特にこの頃のジョージはまだ演技がヘタやなぁ...(>_<)
⑩「ペニー・レイン」(カラー、PV)
 このPV を初めて見た時はとてもインパクトがあった。ヒゲを生やしたビートルズ、馬に乗るビートルズ、楽器を運んでくるベートーベンみたいな執事、そしてテーブルをやみくもにひっくり返すジョン... 今見てもやっぱり面白いわ。
⑪「イフ・アイ・フェル」(モノクロ、映画「ア・ハード・デイズ・ナイト」)
 ドラムをセッティングするリンゴを左右から囲むように覗き込むジョンとポール、そしてリンゴの “ダダダン♪” で始まる冒頭のシーン、そしてリンゴの横に腰掛けて歌うジョン... 何かめっちゃ和んでしまうなぁ...(^.^)
⑫「ウィー・キャン・ワーク・イット・アウト」(モノクロ、PV)
 この曲のPV も数種類ありモノクロということもあって識別が難しいが、これは黒ずくめの服を着た “2nd ヴァージョン” と呼ばれるもの。私的にはオルガンでふざけまくるジョンと大笑いするポールの仲睦まじい姿が拝める “シェア・スタジアムの衣装ヴァージョン” が一番好きなのだが...
⑬「ユア・ゴナ・ルーズ・ザット・ガール」(カラー、映画「ヘルプ」)
 初期ビートルズの実際のレコーディング風景って多分こんな感じやったんやろな~という映像。タバコの煙を小道具として使って(?)光線の当たり具合でクールな雰囲気を巧く演出している。
⑭「ユー・キャント・ドゥー・ザット」(モノクロ、「レディ・ステディ・ゴー」)
 これも「レディ・ステディ・ゴー」だが、同じ口パクでもジョンの演技力は天下一品。特にリッケンバッカーのワイルドなストロークのドアップが嬉しい。まさにジョン・レノンここにあり!と言いたくなるカッコイイ映像だ。

The Beatles Hello Goodbye (Remastered)