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経済政策(自民党)

2012-12-02 04:43:14 | Peace Cafe
自民党阿部総裁によると、物価を2から3%上昇させることを経済政策にするという。しかも、建設国債を日銀に引き受けさせて、公共事業をどんどんやろうと言う事を選挙公約にしている。なんとも無謀なことだ。生活する者にとって、物価が上がることは少しも良いことではない。狂乱物価時代を経験したものとして、インフレにすればいいという経済政策は庶民の暮らしを無視したものだと感ずる。確かにデフレが良くないというのも分からないではない。狂乱物価時代は給与も上がった。仕事もあった。しかも、日本経済が上昇気流に乗っていて、拡大再生産が経済の姿としてあった。しかし、今の社会状況で3%の物価が上昇するとすれば、消費税の値上げ以上の暮らしへの影響がある。消費税と異なり、まんべんなく上がるのではない。一部のものは10%も上がり、変化しないものもあり、中には下がるものさえあって、平均が3%に成る。人口減少の中での物価上昇は、生活者を追い詰める。

自民党は企業向けの経済政策を主張しているのだ。ただでさえ法人税の税収は減少を続けている。法人税を下げなければ、国際競争に勝てない、海外に出て行くと言う主張である。法人税と消費税はバランス取る必要がある。消費税の増税は止むえないと思うが、法人税も増やさなくてはならない。企業が良くなることが日本が良く成ることに繋がり、日本人の暮らしも良く成る。こういう経済の考え方なのだろうが。企業が日本経済のすべてという考えである。企業の業績が上がることだけが日本の経済だと思い込んでいる。大半の日本人は企業とは直接の関係が無い。今の日本企業はグローバル化している。利益を求めて日本という国の不利益な行為も平気で行う。例えば、尖閣問題があっても国益とは別の見方をしている。経団連の尖閣に対する発言を思い起こせばわかる。企業経済を日本の経済と同一視しているのが、自民党の経済政策である。民主党もひどかったかとは言え、自民党に戻ることだけはまずい。

建設国債をどんどん発行して、日銀に引き受けてもらう。つまり、お金を印刷して貰おうと言う事だ。印刷したお金で公共工事を行う。これで経済が回り始めるという考えだろう。しかし、これが今の財政赤字を莫大に作った、過去の自民党の経済政策の結果である。経済成長が背景にあり、インフレが起きている時なら、まだ消化される可能性はある。しかし、消費が落ち込んでいるデフレ下、無理やり不要不急の公共事業を行えば、自転車操業に成り、ギリシャの二の舞に成る。現在必要なことは健全な国内消費が起こすことである。不安な政治状況。年金の破たん。不安でお金を出来る限り貯めておく以外できない状況である。人口減少傾向の中で、どうやって安定した暮らしを保証できるかを政府は考え無くてはならない。教育など人間への投資を中心に行う。公平で安定した年金制度の構築である。どうせ貰えないから、国民年金未納者が半数に近付いている。政治の敗北である。

経済を日本一国で考えても駄目だ。アメリカの物価も、中国の物価も、日本の物価に影響している。ユニクロが安いヒートテックの下着を海外で生産している。私も買いに行きたいと思う。安いからである。最近は、あらゆる企業が同じことをして、安くて高性能な製品を販売している。それでも爆発的に売れる訳ではない。下着は1度に2枚は着れない。物が十分に行きわたっているから、製品の販売量が落ち着く。しかも、良いものは長持ちして消費しない。良いことである。これが日本の平均的現状であろう。そこで、無理やり公共事業で、諸費を起こそうとすれば、要らない道路やダムを作って、国土をめちゃくちゃにすることに成る。人よりもコンクリートに成る。そして大規模公共事業の誘致が選挙公約に成る。農業分野でも使いもしない田んぼの干拓事業などが行われることに成る。さんざん失敗したことを繰り返しである。昔の経済政策しか思い出せない自民党には、投票できない。
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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
やまかく様へ (笹村 出)
2012-12-03 04:56:19
お考えとそう違う訳ではないです。

経済はすべてつながっているのですから、
アメリカのグローバル企業だって、
韓国の電機会社だって、
日本の大企業だって、
さらに言えば、農業だって、すべて関連している。

しかし、その中で日本出身のグローバル企業が
自らの資本の利益を越えて、日本の利益を考えるとは思えない。
韓国では、2大企業繁栄の結果が、社会の不安を増幅している。

どうすれば、国内に死蔵されたお金が循環するか。
老後を生きて行くのに、安心な社会を作ることだと思います。

持っているお金をすべて使い尽くして死ぬことのできる社会。
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太郎様へ (笹村 出)
2012-12-03 04:46:01
コンクリートが良くないというのは、必要もないコンクリートがあるという事です。
林道を作るということは、悪いことではないです。
しかし、山の木を切り出す目的も無いまま、
林道を作るという事業を、国から引っ張ってくる。
林道は、土地費が入らない事業だからです。

そして、道が出来ても山の木は管理をしない。
林道の管理もしない。そもそも最初からそう言う事と、公共事業の計画が無い。

6月の大雨で、数か所林道が崩れたままです。
上の方で崩れていれば、久野川があれます。
田んぼにも良くないです。
石が流れてきたので、4か所が崩壊しました。

久野川の現実をみると、防災管理に公共工事が逆行した結果を起こしています。

大きな河川管理、里川としての川のあり方。
こういうものをみんなで共有しなければなりません。
とうぜん、田んぼや水路の位置づけも重要です。

神奈川県では突然、土砂災害危険地区に指定だけしました。
その対策は、全く示されていないのが現状です。
この間も、危険地区に前年に家を建てた人が、
抗議をしていました。
もしそう言う事が分かっていたなら、何故、行政が指導をしなかったのかという事です。
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企業と日本人、お金の地域循環 (やまかく)
2012-12-02 23:12:54
「大半の日本人は企業とは直接関係が無い」というのは、私の認識とは異なっています。大半の日本人は、企業に頼らなければ生きていけません。日本の大企業がグローバル化して、日本に居る必然性が無くなっているにもかかわらず、大多数の日本人はそのような大企業に頼らなければ生きていけないところに問題があると認識しています。

また、お金を印刷してゆるやかなインフレを起こすこと自体は、今のようなデフレ状況下では必要なことと思います。但し、印刷して生まれたお金は直接生活者に届くようにするとともに、死蔵されずにすぐに消費に回るようにし、かつそのお金が外に流れ出るのではなく、地域で循環するような仕組みにするのが望ましいと思います。
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コンクリート (たろう)
2012-12-02 20:57:19
砂防ダムは土石流を防ぎます。林道は樹木の手入れに必要ですし、手入れをしなければ荒れてかえって土砂災害などを招くこともあります。ヒノキや杉の植林も、日本家屋の建築のために必要です。
3面張りの河川・水路は流れがスムーズで大雨時の溢水を防ぎます。
危険地域に住宅が増えたと言いますが、それではどこに住めとおっしゃるのでしょうか。笹村さんのお宅は危険ではないのでしょうか。斜面に家を建てて危険にしてしまっていられるのではないでしょうか。

公共事業に無駄がまったくないなどとは言いませんが、老朽化したインフラの維持修繕や防災、減災などのために公共事業はまだまだ必要です。
必要がないとおっしゃるのでしたら、まず船原の道路の修繕をやめるように提案されたらいかがでしょうか。
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久野川の防災 (笹村 出)
2012-12-02 20:00:39
久野川の事をおわかりのようなので、
具体的に書きます。

砂防堰堤や山を崩壊させるような心ない林道がコンクリートです。
3面張りの河川もコンクリートです。
杉檜の単純林も同様です。

田んぼが減り、危険地域に住宅が増えたこともそうです。

こうして自然とのバランスを崩したのです。
里地・里山・里川・里海の復活。
日々の暮らしを通した、
手入れを行う事が、「人」です。

公共事業という、お金を地域に引っ張ってくることを
政治の仕事と考えることを止めなければなりません。
無駄な公共事業を雇用と考えるなど、全く一時しのぎの発想です。
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いらないコンクリート (たろう)
2012-12-02 17:56:33
いらないコンクリートとは何でしょうか?

例えば、船原の三叉路より西はあまり車が通るイメージがありませんが、そこは無駄な道路なのでしょうか。
そんなことはないはずです。地域の大切な道路です。
部外者が少し見て、無駄だと感じても、実際はそこの住人にとって大切なものも多いのです。
また今、現に使用している日本のインフラも、だいぶ経年劣化しています。耐震性が劣っているものも多く存在します。大雨対策としての砂防工事も必要です。
まだまだ日本は土木工事が必要なのです。

そしてデフレの今、経済対策、雇用対策としても有効です。
金利が低く、資金需要もない時に、みんなが預金して誰も借金しなかったら、経済が縮小するだけです。民間が資金を借りて事業をしないのならば、公的機関が借金するしかありません。これも経済のイロハです。
経済を活性化しなければ、失業者が増え、生活保護費、社会保障費で日本がつぶれてしまいます。
コンクリート=悪 の民主党の単純な発想はもうやめるべきです。
笹村さんのお宅の地滑りの心配をコンクリートで解消するのは難しいかもしれませんが、コンクリートで安全安心の夢がかなうお宅はいっぱいあります。
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大資本幻想 (笹村 出)
2012-12-02 15:40:50
大資本は日本の企業と思わない方が良い。

日本の企業生産の30%が大企業である。
生産全体で見れば、10%に満たない生産量である。

中学で買いオペなど教えていません。
イロハをご存じとも思えない意見です。

いらないコンクリートなどに投資しても、日本は良くならない。
単なる、一時しのぎです。

自民党の経済政策は、間違っていると、言えます。
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自民党の経済政策 (たろう)
2012-12-02 09:47:45
生活保護受給者の増加の元凶は、デフレです。インフレは生活者を苦しめるとおっしゃいますが、物価が上がっても収入が上がる状況は、物価が下がって収入が下がる状況よりもはるかに良いです。
生活者も住宅ローンなどが借りやすく、将来の収入も上がり、年金制度も安泰で暮らしやすくなります。
企業もデフレでは仕入れた原材料の価格より製造した価格の方が下落しまうことになり、企業活動がしにくくなります。
国もインフレの方が、借金問題が解決しやすくなります。
緩やかなインフレの方がデフレよりはるかにいいのです。

「大半の日本人は企業とは直接の関係が無い。」とおっしゃいますが、そんなことはありません。関係ないのは笹村さんだけです。企業の業績が雇用状態に反映されます。
従業員の収入にも大きな影響がありますし、企業が撤退したり、給与水準が下がったりすれば、その地域の商店街なども大きな影響を受けます。

≪建設国債をどんどん発行して、日銀に引き受けてもらう。つまり、お金を印刷して貰おうと言う事だ。≫
これって中学で習った日銀の「買いオペ」ではないんですか。デフレの時の政策のイロハです。
日銀が買うから、借金ではないんです。お金を刷るから、借金する必要はないのです。ただ市中のお金の量が増えてしまって、インフレになりやすくなるだけです、今はデフレですから、的確な政策だと思います。
世界経済を考えても、他国はみなお金の発行量を増やしているのに日本だけが増やしていないのです。だから円高になり、デフレがますます進行するのです。

自民党の政策が間違っているとは言えません。
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