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味噌作りの会

2006-06-22 06:27:32 | あしがら農の会
味噌作りの会にかかわって多分、10年以上が経つ。つまり、10年以上手前味噌でやってきた、と言うことになる。
味噌作りは食の自給を始めた、1986年当時から、試みた事だ。味噌と米があれば、何とか暮らせる。自給をやる者が、誰でも考える事だと思う。日本人の食の原点だと思う。

大豆作りは、実は難しいことだ。お米に較べると、専門的な技術が要求される。特に有機農法で、作る場合、土の水分の状態が、大きく影響するようで、中々コツがいる。雑草にやられてしまう事もあり、私のように、こまめにやれない性格な者には、やりきれない作物だ。特に収穫後の手間隙も、バカにできない時間が掛かり、農の会の生産者に、これをお願いする事にも無理があるようだった。

この地域の昔からの自給農の方は、1反の田んぼを持っている。私の住む舟原でも、昔からの家の数だけ、1反づつの田んぼがある。山間の谷戸田なので、収量は6俵程度だろうから、裏作で麦は作ったのだろう。家族が1年食べるには丁度の量だった。昔からという点では、江戸初期からのこの形体ははっきりしている。

実は中世の農業の状態がわかる事が大切だと思うのだが、この点は難しい。この辺の平野部は、かなりの地域が葦原だったらしい。山際に集落が集中し、むしろ山の中のほうが、人が多かったようだ。薪炭が燃料だった時代、燃料生産地としての、この地域の意味は大きかったようだ。
いずれにしても、関東地方では、最も古く人が住み始めた地域のようだ。2500年前の炭化籾が出土して、現在東日本では最古ださうだ。

話がそれたが、田んぼを1反作る事が1家族の基本として、その畦に大豆を作ると、これまた、1軒の味噌・醤油がまかなえたという。それで畦に大豆を作って見ると、これが以外に簡単に作れる。大豆の花時に水があるということがいいらしい。と言っても、いつも水があるのもまずいらしく、田んぼの畦のような、ところがいいらしい。畦は結構日当たりがいいので、これも幸いするのかもしれない。

農の会でも、懸案だった大豆作りに取り掛かれることになった。中原さんが、中心になって準備してくれている。味噌の会では、中原さんが大豆の苗作りを提案されている。6月末に大豆を蒔き、畑に7月8,9日に定植します。
味噌作りを、大豆作りからやる。購入大豆でやる味噌作りの会は全国にいくらもあるでしょうが、この形は初めての試みだと思います。一番肝心の大豆生産に触れようとしない、生活体験としての味噌作りは、何か、まやかしを感じるのです。

生産の一部だけを切り取ってやるのでなく、全てを通してやってみる。生活の事を身体が知る上で、全体性を把握することは、重要な事だと考えています。この体験の意義は、大きいと思っています。現代人の暮らしは、生活の底から離れるばかりで、いきる実感が薄れがちです。だいづ1粒が、見せてくれるものが必ずあります。

一人でも多くの方にこの経験をしてもらいたいのです。基本は25連結トレーで播種してもらいます。大豆の苗作りは水遣りだけで、やさしいものです。大体種の大きい作物はやさしい。トレーが無理な方には、大豆の種を送ります。鉢に1本でもいいから、育ててみてください。7月8・9日に育てた苗を一緒に定植しましょう。ここからいろいろの事につながるはずです。

希望者は笹村まで連絡ください。材料は何らかの方法でお渡しします。


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