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イラク陸上自衛隊の撤収

2006-06-21 05:45:01 | Peace Cafe
イラク自衛隊の撤収が決まった。同時に航空自衛隊の活動範囲を拡大した上、国連や米国など多国籍軍の輸送支援に乗り出すことを表明した。
陸上自衛隊がイラク人を殺傷することなく、還れそうな事は不幸中の幸いだった。このことで、日本の平和外交が、大きく傷つき、今後の展望も持てなくなってしまった損失は、計り知れないほど大きい。

今回の教訓は、何だったか。全体で見れば、アメリカの外交戦略に日本は従う以外ない。という現状を認識した事だと思う。国連による平和外交などと、抽象的な発言を繰り返して来た、今までの政府による平和外交は実は、アメリカの外交の一部に過ぎなかった、このことが、明確に成った。

民間レベルで、草の根的に続けてきた、国際協力が、日本なら信頼できるという事で、受け入れられ活動が歓迎されてきていたものが、アメリカと同一視され、活動に支障が生じてきた、と言われている。災害支援に自衛隊が出るとしても、受け入れ先によっては、無理も生じるだろう。中国で災害が起きた時、日本の自衛隊は行けなくなったのではないだろうか。

日本が、北朝鮮、中国、に対して、何が出来るかという事は、アメリカの意向しだい、と考えておかなければならないだろう。これを現実とするのが、今の日本の状態だ。今回のイラク派兵は、国連の承認の無い、アメリカの大量破壊兵器がある、という虚偽の前提で、無理やり日本は戦争に引きずり込まれた、と思うしかない。今後北朝鮮に対しても、アメリカが、戦う事になれば、日本も派兵しなければなる。

中国に対しても、もしアメリカが戦う事になれば、同様に自衛隊派兵は行われるのだろう。要するに日本にはなんら判断が許されていないのが、現状である。アメリカが派兵するには事実は必要ない、その政権が反米的であれば、理由を捏造して、攻め込む事になる。恐ろしい事だが、アメリカがイラクで行った事はそういうことだ。

私達日本人は、アメリカの大統領に対し、選挙権は無いにもかかわらず、全面的に従わなければならない。アメリカ国民の教育に、何か出来ないものか。

陸上自衛隊の撤退と同時に、航空自衛隊の活動範囲を拡大が表明された。当然アメリカ軍からの要請だろう。日本が引き上げた訳で無いことを、世界に表明させられたのだろう。本当に小学生のようだ。いい子だから、みんなの前で大きな声で、はっきりと、引き上げるのでなく、形が変わるだけだと言いなさい。教えてもらったように、額賀防衛庁長官が記者会見した。

北朝鮮外交では、拉致問題を大きく取り上げている。大統領までも関心を示している。何の準備か考えておく必要がある。拉致問題は、既に20年前、アメリカ政府も日本政府も、充分把握していた事だ。にもかかわらず、一向に動かず、かかわりを避けてきた。唐突な小泉首相の北朝鮮訪問に始まり、風向きを変えた。
何故、20年前の拉致当時動こうとしなかったのか。このことをよくよく考えて置かなくてはならない。

イラクが終われば、アジアに矛先を変えてくるのが、アメリカの国際戦略では無いだろうか。アメリカは第2次世界大戦後も、常に戦ってきた。繰り返し戦っている。いつも戦っていると、次の戦いを探さなくては、成り立たない仕組みが生まれる。米軍司令部を日本に移動させる真意を、考えなくてはならない。

イラク陸上自衛隊派兵が開いた、新たな道は対米追随どころか、アメリカ軍に組み込まれた、極めて危険な道だ。日本がアジアの戦争に巻き込まれないためには、憲法を改正して、自衛隊の廃止をする以外ないのかもしれない。

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