あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

阿字ヶ浦から那珂湊まで歩き おさかな市場へ(茨城)

2015-05-31 22:24:36 | ウオーキング
 2015年5月23日(日)〈後半〉

 ひたちなか海浜鉄道の終点、阿字ヶ浦駅に10時35分に着いた。

 駅周辺に商店はなく、閑散としている。駅前の案内板に記されていたコンビニで今日の
昼食を調達することにして、10時40分に出発する。

 駅前を東へ、すぐの突き当たりに堀出神社がある。寛文11年(1671)に水戸藩主
徳川光圀(みつくに)により創建され、以来阿字ヶ浦町(旧前浜村)の鎮守として崇敬さ
れているという。


 境内に、干し芋(いも)の神様、小池吉兵衛の胸像があった。小池翁は、明治8年
(1875)この地に生まれ、甘藷の加工に着眼して弟と共に蒸し切り干しの製造を始め、
販路の開拓にも努力し、郷土の一大産業となったことなどが記されていた。
        

 私だけ神社に入ったので、みんなは先に行ってしまった。急ぎ追いかけ、坂を下ったY
字路付近で追いつく、広い通りに出たところの民家に、たくさんの鉢花が並び、きれいな
花を見せていた。
    

 次のY字路付近にコンビニがあるはず。探したら、その先の通りにセイコーマートが見
つかり、各々好みの昼食を仕入れた。

 大鳥居のある三差路に戻り、酒列磯前(さかつらいそさき)神社の境内に入る。

 参道には、樹齢300年を超えるというヤブツバキやタブノキ、さらにユズリハ、モチ
ノキ、シロダモなど、暖帯性の常緑広葉樹がうっそうと覆い被さり、県の天然記念物に指
定されている。


 酒列磯前神社は斉衡3年(856)の創建、歴代領主の崇敬も厚く、2代水戸藩主徳川
光圀は境内を大規模に拡張し、元禄15年(1702)に現在地に遷座したとか。
 

 医療、醸造、海上安全、豊穣などの神として崇敬を集め、学問の神として学業成就や合
格祈願の人も多く、近年はパワースポットとしても知られているようだ。

 拝殿正面上部に、左甚五郎作と伝わるリスとブドウの彫刻がある。


        
 境内には9代水戸藩主、徳川斉昭(なりあき)公お腰掛け石や、高額当選者が奉納した
という幸運の亀、白い神馬などもあり、奉納された幾つかの酒造会社の酒樽も並ぶ。
    

        

 常緑広葉樹の豊富な境内を南に抜ける。すぐ先に、奇妙に幹の曲がったクスノキと、ね
じれた幹の広葉樹が並び立つのが目に付いた。
      

 磯崎小の西側を南進して畑や磯崎町の民家の間を進み、斜面を下って海沿いを走る県道
6号に出る。

 この辺りの海岸は、中生代白亜紀層と呼ぶ岩礁が続いていて、この地層からは7,500
年前に生息していたアンモナイトの化石が発見されたという。平磯海岸公衆トイレと駐車
場があり、正午が近いので駐車場の隅に腰を下ろして昼食をした。

 12時23分に出発する。県道には歩道が無いので台地上の道路に戻り、さらに南に向
かう。すぐ先に太陽観測センターの建物があり、南側の3基のパラボラアンテナは太陽に
向いていた。



 この一帯平磯周辺は、さつまいもの特産地。広い畑に昨日同様ビニールで覆った畝が並
び、植え付けはこれからの畑が多い。


 一方ジャガイモ畑もあちこちにあり、こちらは白い花やムラサキの花が咲き競っていた。
        

 曇り空が少しずつ晴れて、蒸し暑くなってきた。平磯中のグランドの西南端にある標高
18.1mの2等三角点を確認し、平磯町の集落に入る。
    


 台地を下る直前にあった、津神社境内で休憩する。拝殿にも本殿にも、精巧な木彫が施
されていた。



 台地を下ると畑は消え、家並みの間を貫く旧道を進む。1㎞近く進んで海沿いの県道6
号に合した。海側の歩道を、岩礁に寄せ来る波を眺めながら行く。


 次の変則四差路際に、鯨の飾り物と「中村彝(なかむらつね)静養之地」碑が立ち、背
後には朱塗りの神社が祭られていた。


 ちなみに、中村彝は明治20年(1887)水戸生まれれの洋画家。明治44年(1911)、
新宿・中村屋の創業者、相馬愛蔵(そうまあいぞう)夫妻の厚意で中村屋の画室に住んだ。
当時相馬夫妻は、彫刻家・荻原碌山(おぎわらろくざん)や中原悌二郎をはじめ多くの芸
術家を支援している。

 私は10何年か前、信州・安曇野(あずみの)のカントリーウオークで穂高町(現在の
安曇野市)の相馬家を訪ねたことがあり、中村彝の名もその頃に知った。


 さらに海を眺めながら進み、今は人影のない「姥の懐マリンプール」の横を通過する。


 道路の反対側には、「独歩ここに療養す」と記された国木田独歩の小文の碑が立ち、そ
の先の壁面には、ひたちなか市誕生10周年記念に市内の小学生が描いた、大きな海の絵
が並んでいた。


       
 水深10mの日本一の潜水プールがあるという県立海洋高横を過ぎて間もなく、那珂湊
漁港に着いた。



 港に沿って、那珂湊港に水揚げされた地魚などの魚介類を商う店がたくさん並ぶ「那珂
湊おさか市場」があり、県内外からの客で大賑わいを見せている。14時に着き、15時
までの1時間を自由時間とする。
    

         
 どの店にも新鮮な魚介類やその加工品などが並び、その場で食べられる店も多い。それ
ぞれあちこち回って土産に買ったり、新鮮な刺身などを味わったりした。
     



 市場から駅までは、那珂湊の中心街を1㎞ほど。午前中に乗車し「関東の駅百選」に認
定されている那珂湊駅に15時12分に着く。


 15時29分発上り1両のワンマンカーで勝田駅に出て、JR常磐線で帰途についた。

〈後半の記録〉(天気 晴、距離 9㎞、地図(1/2.5万) ひたちなか、磯浜、
 歩行地 ひたちなか市、歩数 17,500)(合計距離 16㎞、総歩数 29,500)




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