あるきメデス

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四国遍路道の道しるべ(1)

2007-06-07 23:19:33 | 四国遍路あれこれ
 「四国遍路あれこれ」、次は、遍路道にある道案内の標識、
いわば「道しるべ」ともいうべきものを紹介します。

 遍路道を歩くには、「へんろ道保存協力会」編集の「四国
遍路ひとり歩き同行二人」という2冊の冊子のうち、「地図
編」に記載された地図が頼りです。

 その「地図編」を見ながらでも、実際歩いて行くと、分岐や
山道などで、この道でよいのだろうかという疑問にしょっちゅう
出くわします。

 そんなときにタイミングよく、標識があると安心して進めるの
が道しるべで、歩き遍路にとって大変心強い援軍です。

 1番霊山寺からの順路に沿って、遍路道で撮った道しるべを、
何回かに分けて紹介します。

 最初は、3番金泉寺から4番大日寺に向かう道筋、徳島自動
車道をくぐり、3番奥の院・愛染院(あいぜんいん)へ向かうへん
ろ道にある、いくつかの標識です。  

 手前の石の「へんろ道」と彫られているのは、かなり古いもの。
奥の木製は「四国のみち」の標識、それぞれの上にある赤い色
の小さい標識が、もっとも頼りなり数も多い「へんろみち保存協
力会」が設置した標識です。

 これも「四国のみち」の標識。「四国のみち」と、へんろ道保存
協力会の地図上の歩き遍路道とは、必ずしも一致しませんが、
かなりのルートが重複しているので、その場合は、地図上と現地
でのルート確認に使えます。

 この場所は、8番熊谷寺から9番法輪寺への途中、田んぼの
向こう(写真の左手)に法輪寺の森が見えてくる辺りです。

 10番切幡寺から11番藤井寺に向かう道では、幅広い吉野
川の流れの間にある2つの沈下橋を渡ります。

 この標識は、最初の大野島橋に向かう左岸堤防の上り口に
あるもの。

 すぐ先、堤高の高い左岸堤防から大野島橋を見下ろせると
ころに立つ、へんろみち保存協力会の標識。


 11番藤井寺の境内左手奥から、最初の「遍路転がし」と呼ぶ
険しい山道にかかります。その入口に立つ標識です。


 焼山寺に向かう山道へ。最初のひと上りを終え、端山休憩所
と呼ぶ吉野川の展望が開けた場所を過ぎ、番外霊場・長戸庵
に向かう道すじに立つ「四国のみち」標識と、古い道しるべ。


 焼山寺への道は、標高500~600m前後の稜線上の上り
下りが続きますが、最後の下りは、左右内谷川沿いの集落・
左右内(そうち)に向かう急な下り。

 集落への下り口に立つ、へんろ道保存協力会の標識です。
 下の「最後まで残った空海の道ウオーク」と記されたもの
は、日本ウオーキング協会が毎年実施する、「空海の道ウ
オーク」のグループが立てたものです。

 12番焼山寺から次の13番大日寺へは、2つのルートが
ありますが、北側の玉ヶ峠(450m)への上り口、車道から
山道にかかるところに立つています。


 17番井戸寺から徳島市内を通過し、18番恩山寺まで1㎞も
ない辺りに、壇ノ浦の合戦に向かう源義経の上陸地があります。
その記念碑そばにある「四国のみち」の標識です。


 19番立江寺から第2の遍路転がし、20番鶴林寺への途中、
少し迂回すると番外霊場・星の岩屋があります。
 
 勝浦川沿いから星の岩屋への上り道の入口、星谷集落の
三差路に立つ標識。

 絵入りの大きな板の標識は、地元で建てたもののようです。

 20番鶴林寺へ向かう3つのへんろ道のうち1番西側、勝浦
川右岸の棚野集落からの幅広い山道にある、古い標識。


 20番鶴林寺の山門を入り、本堂に向かう杉木立の参道に
立つ、中務茂兵衛(なかつかさもへい)が179度目の遍路で
奉納した遍路石。

 中務茂兵衛は、22歳で故郷の山口県を出て、1922年に
高松市で亡くなるまでの明治・大正時代、1度も故郷に帰る
ことなく、280回もの四国遍路をしました。

 その間、たくさんの道標を建立し、現存するだけで230基
に及んでいるそうです。

 20番鶴林寺から21番太龍寺へのへんろ道、若杉谷川沿い
から標高430mの太龍寺へ向かう山道の、登坂口付近にある
遍路標石。


 21番太龍寺を打ち終えて第2のへんろ道を無事通過し、阿瀬
比から22番平等寺へ向かうへんろ道の最後のピーク、大根峠
(200m)に下がる、へんろみち保存協力会の標札です。


 この中で幾つか紹介した「四国のみち」については、下記Web
をご参照下さい。 
       http://www.skr.mlit.go.jp/road/smiti/smiti.html                         〈続く〉
 

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
膨大な写真のなかから・・ (竜馬16)
2007-06-12 22:05:54
遍路標識、標石など説明とともにまとめられていますね。
几帳面なsaikoroatさんの面目躍如ですね。凄いです。

星の岩屋への麓にある「宙に浮いたベンチ」先日腰をかけて写してきました。
返信する
宙に浮いたベンチ (saikoroat)
2007-06-15 12:41:00
写真を見直したら、確かにベンチの前側に脚がなかったのですね。
私は腰掛けなかったので気づきませんでした。
返信する

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