2011年11月19日(土)
一日雨の予報だが、この歩きは思いがけぬ発見や出会いが多いので、迷うこと無く出
かける。今回は、関東百駅の第79番である。
やまさん、地元神奈川のお二人とで記念撮影をして、11時10分に若者の多い小田
急小田原線の玉川学園前駅を出る。
南北に走る線路の東側を、線路に沿って北に向かう。家並みの途切れぬ駅のそばの斜
面に、びっしり木々に覆われた住宅がある。
最初の踏切際に母子観音が雨に濡れて立ち、台座に五線譜が刻まれていた。遮断機の
無かった昭和34年(1959)2月、コロムビアレコードの歌手、黒木曜子さんと千
恵子さん母娘が事故死したことを悼み、コロムビヤ歌手クラブ有志が建立したものという。
踏切の先に、やまさんお知りあいの方の「トラベルサロンPlease and Thanks」という
店があった。
旅行代理店、喫茶ギャラリー、手作り作品や海外雑貨の店という珍しい店舗。10月
には、来日中の国王夫妻で話題の、幸福度世界一の国・ブータンへの企画旅行も実施した
とのことだった。
踏切を渡らずに右折し、東側の玉川学園七丁目の台地へ。山小屋風茶坊(レストラン)
の先に、朱塗りの鳥居の立つ竹林があり、ある居合(いあい)の流派の年次祭の立て札が
立っていた。どうやら竹林の上には居合道場があるらしい。
周辺は、広い敷地に樹木の多い個性ある造りの高級住宅が並ぶ。桜並木の通りを高台の
上まで出ると、東側斜面に面した5階建ての、ワコーレ玉川学園と呼ぶ褐色の高級マンシ
ョンがあった。
稜線上の車道を南へ。マンション建設予定地の広い空地から、雨に煙る西側の展望が広
がり、東側斜面には竹林が見下ろせる。空地の先には、クリ畑が残っていた。
教会らしからぬ2階建てビル建築のキリスト教会、成瀬教会に、来月のクリスマスコン
サートの、切り絵風の案内が張ってある。
東玉川学園一丁目から四丁目に回ったが。この辺りも緑の多いりっぱな住宅が続く。
広い直線道路の中ほどにあった、桜の色づく東玉川学園四丁目児童公園に入り、藤棚の
下で昼食をすることにした。藤の葉に覆われてはいるが雨は落ちてくる。
そこでやまさんは、用意してきたひも付きのグランドシートを広げて藤棚の支柱にしば
り雨除けの場を設けてくれたので、その下に入り、立ったままおにぎりを食べた。
雨は一層強まり、風も出てきた。直線道路の終わる辺りに化石谷公園と呼ぶ小公園があ
ったが、化石の説明や遺跡などは見当たらない。
昭和薬科大への道を少し入って戻る。西側の斜面を下り、広大な敷地の三井住友海上の
研修所と総合グランドの正門前を通過する。
交通量の多い通りを横断して南大谷小と南大谷中の間を抜け、恩田川左岸のサイクリン
グ道路に出た。小田急線の線路に近い橋を渡って線路沿いの細道に回る。
緩い斜面を上がって行くと、この季節とは思えぬ生暖かい風が吹き下ろしてくる。町田
二中の南を回って芹ヶ谷(せりがや)公園の中ほどに出た。
公園は、小田急線の線路際から谷間を西北から南西に延び、園内は豊富な緑陰に覆われ
ている。
ところどころに紅葉が色づく木々の下を南西に下る。「虹と水の広場」と呼ぶ広場の中
心に大きなオブジェクトが立ち、二つの棒から溜まった水が流れ落ち、珍しい動く彫刻の
ような光景を見せる。
その先の、町田市立国際版画美術館に14時頃に着く。ここで解散となったので、美術
館の観覧をすることにした。
まず常設展会場に入り、チベット密教版画を見る。中国、四川省の院経院と呼ぶ密教寺
院にある版木を使用して彫られた、薬師如来や十一面観音、極楽浄土図、仏伝図などの木
版画30点が展示され、隣接の畦地(あぜち)梅太郎コーナーには、山の版画家として知
られる畦地梅太郎の版画4点が並んでいた。
広いスペースの企画展会場では、「版画でつくる驚異の部屋へようこそ展」を開催中。
15世紀から18世紀にヨーロッパで流行した「驚異の部屋」にならい構築したという、
人体の解剖図や動物図譜、怪異な生き物、建築物、多色刷りの版画や書籍など多数が展示
されていて、その精緻な版画技法に驚かされるとともに、版画の奥深さを認識させられた。
ちなみに、この企画展は11月23日(水)で終了した。
およそ1時間鑑賞して版画美術展を出る。
雨は一向に止まず、ますます降りしきる。濡れた靴の中を気にしながら芹ヶ谷公園を西
に上がり、15時40分に小田急小田原線の隣駅、町田駅に着いた。
(参加 4人、天気 雨、距離 6㎞、地図(1/2.5万) 原町田、歩行地 町田市、
横浜市青葉区、歩数 10,000)
【お詫び】かなりの雨のため、中ほどの写真からレンズに水滴が付いて、見苦しい画面
になっていますが、雨の雰囲気を感じていただくためにあえて掲載しました。ご了承
下さい。
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一日雨の予報だが、この歩きは思いがけぬ発見や出会いが多いので、迷うこと無く出
かける。今回は、関東百駅の第79番である。
やまさん、地元神奈川のお二人とで記念撮影をして、11時10分に若者の多い小田
急小田原線の玉川学園前駅を出る。
南北に走る線路の東側を、線路に沿って北に向かう。家並みの途切れぬ駅のそばの斜
面に、びっしり木々に覆われた住宅がある。
最初の踏切際に母子観音が雨に濡れて立ち、台座に五線譜が刻まれていた。遮断機の
無かった昭和34年(1959)2月、コロムビアレコードの歌手、黒木曜子さんと千
恵子さん母娘が事故死したことを悼み、コロムビヤ歌手クラブ有志が建立したものという。
踏切の先に、やまさんお知りあいの方の「トラベルサロンPlease and Thanks」という
店があった。
旅行代理店、喫茶ギャラリー、手作り作品や海外雑貨の店という珍しい店舗。10月
には、来日中の国王夫妻で話題の、幸福度世界一の国・ブータンへの企画旅行も実施した
とのことだった。
踏切を渡らずに右折し、東側の玉川学園七丁目の台地へ。山小屋風茶坊(レストラン)
の先に、朱塗りの鳥居の立つ竹林があり、ある居合(いあい)の流派の年次祭の立て札が
立っていた。どうやら竹林の上には居合道場があるらしい。
周辺は、広い敷地に樹木の多い個性ある造りの高級住宅が並ぶ。桜並木の通りを高台の
上まで出ると、東側斜面に面した5階建ての、ワコーレ玉川学園と呼ぶ褐色の高級マンシ
ョンがあった。
稜線上の車道を南へ。マンション建設予定地の広い空地から、雨に煙る西側の展望が広
がり、東側斜面には竹林が見下ろせる。空地の先には、クリ畑が残っていた。
教会らしからぬ2階建てビル建築のキリスト教会、成瀬教会に、来月のクリスマスコン
サートの、切り絵風の案内が張ってある。
東玉川学園一丁目から四丁目に回ったが。この辺りも緑の多いりっぱな住宅が続く。
広い直線道路の中ほどにあった、桜の色づく東玉川学園四丁目児童公園に入り、藤棚の
下で昼食をすることにした。藤の葉に覆われてはいるが雨は落ちてくる。
そこでやまさんは、用意してきたひも付きのグランドシートを広げて藤棚の支柱にしば
り雨除けの場を設けてくれたので、その下に入り、立ったままおにぎりを食べた。
雨は一層強まり、風も出てきた。直線道路の終わる辺りに化石谷公園と呼ぶ小公園があ
ったが、化石の説明や遺跡などは見当たらない。
昭和薬科大への道を少し入って戻る。西側の斜面を下り、広大な敷地の三井住友海上の
研修所と総合グランドの正門前を通過する。
交通量の多い通りを横断して南大谷小と南大谷中の間を抜け、恩田川左岸のサイクリン
グ道路に出た。小田急線の線路に近い橋を渡って線路沿いの細道に回る。
緩い斜面を上がって行くと、この季節とは思えぬ生暖かい風が吹き下ろしてくる。町田
二中の南を回って芹ヶ谷(せりがや)公園の中ほどに出た。
公園は、小田急線の線路際から谷間を西北から南西に延び、園内は豊富な緑陰に覆われ
ている。
ところどころに紅葉が色づく木々の下を南西に下る。「虹と水の広場」と呼ぶ広場の中
心に大きなオブジェクトが立ち、二つの棒から溜まった水が流れ落ち、珍しい動く彫刻の
ような光景を見せる。
その先の、町田市立国際版画美術館に14時頃に着く。ここで解散となったので、美術
館の観覧をすることにした。
まず常設展会場に入り、チベット密教版画を見る。中国、四川省の院経院と呼ぶ密教寺
院にある版木を使用して彫られた、薬師如来や十一面観音、極楽浄土図、仏伝図などの木
版画30点が展示され、隣接の畦地(あぜち)梅太郎コーナーには、山の版画家として知
られる畦地梅太郎の版画4点が並んでいた。
広いスペースの企画展会場では、「版画でつくる驚異の部屋へようこそ展」を開催中。
15世紀から18世紀にヨーロッパで流行した「驚異の部屋」にならい構築したという、
人体の解剖図や動物図譜、怪異な生き物、建築物、多色刷りの版画や書籍など多数が展示
されていて、その精緻な版画技法に驚かされるとともに、版画の奥深さを認識させられた。
ちなみに、この企画展は11月23日(水)で終了した。
およそ1時間鑑賞して版画美術展を出る。
雨は一向に止まず、ますます降りしきる。濡れた靴の中を気にしながら芹ヶ谷公園を西
に上がり、15時40分に小田急小田原線の隣駅、町田駅に着いた。
(参加 4人、天気 雨、距離 6㎞、地図(1/2.5万) 原町田、歩行地 町田市、
横浜市青葉区、歩数 10,000)
【お詫び】かなりの雨のため、中ほどの写真からレンズに水滴が付いて、見苦しい画面
になっていますが、雨の雰囲気を感じていただくためにあえて掲載しました。ご了承
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