2010年2月26日(金) 四国遍路前半第8日
=23番薬王寺=
6時10分起床、7時に朝食、キャラメルのお接待をいただき、雨なので雨具の
完全装備をして7時40分に民宿明山荘を出た。
宿のそばにも、昨日見たのと同じような「アカテガニ横断に注意」の標識がある。
田井ノ浜を回り、木岐(きき)の家並みの手前にある木岐小の横を通過したら、
校舎の窓から私を見つけた低学年の児童が、「お遍路さーん がんばってくださ
ーい」と2つのクラスから相次いで声援が来た(下の写真より右手前で)。
私も「ありがとー」と返して手を振り合う。雨でもがんばって歩かねばと、元気を
もらった。
木岐の家並みにある電柱には、昭和南海地震や想定南海地震の津波高を示
すテープが貼られ、津波避難場所を示す地図も何か所かにある。
上の写真、真ん中の電柱に巻かれた青いテープが、昭和南海地震のときの津
波の高さを示す。
木岐漁港を回って行くと、安政地震津波のことを記した石灯ろうがあり、近くの
海に入って海藻を採る女性が一人見える。
すぐ先から、湾岸の暖帯林を回る遍路道へ。歩き遍路や地元の人が詠んだ句
碑が立ち並び、投句箱もある。
私も歩きながら考えた2句を、その先の投句箱に入れた。
いったん県道25号に出て、山座峠まで進む。新しい遍路休憩所があったので
休む。峠の先は下りの遍路道へ。雨が小降りになったので、ポンチョのファスナ
ーを外そうとして、右足を危うく右の急斜面にふみ外しそうになった。このような
道は幾らでもある。この先も注意せねば……。
下り終えた恵比寿湾では風が強まり、菅笠を押さえる。
岬の先端に、恵比寿洞の説明板が立っていた。そばの遊歩道を下って行くと、
大きな岩山に長い期間をかけて荒波に浸食されて貫通した、海蝕洞と呼ぶ大き
な洞穴が見られ、偉大な自然の造形に感嘆する。
雨脚が強まり行く手の岬も雨に煙る。波切不動明王の祭られている恋人岬の
東屋で、雨を避けて小休止する。
その先にあった日和佐うみがめ博物館は、NHK朝のドラマ「ウェルかめ」のモ
デルのひとつなので入館して、ウミガメの生態などを観察した。
そばの大浜海岸はアカウミガメの産卵地で、国指定文化財・天然記念物とな
っている。近くの八幡神社には、大きなクスノキが数本立っていた。
まもなく日和佐の町並みに入り、徳島県最後の霊場、23番薬王寺に上がる。
今日は雨なので頭陀袋(ずだぶくろ)は出さず、あらかじめ地図ケースに入れ
てきた線香とローソク、経本などを出して参拝、読経した。
境内にも、ご神木のクスノキの大木が2本、町並みを見下ろして立つ。上部に
ある独特の姿を見せる瑜祇塔(ゆぎとう)↓には上がらず、納経所で納経印をも
らい、寺を出た。
高知県最初の霊場、次の24番最御崎寺(ほつみさきじ)までは、この先75㎞
余りある。
正午近いので、近くの手打ちうどん店「やすらぎ」に入り、エビや餅の入った厄
除けウドンを注文して昼食にする。
食べ終えて店を出たのが12時半、残りあと15㎞あり、17時前になんとか宿
に着きたいと国道55号を急ぎ進む。
しばらくは新しくて広い歩道があるが、雨は強くなり、大型トラックが通過する
と、かなりの水しぶきを浴びる。
全長610mの日和佐トンネル付近までは、最近出来たらしい歩道があるが、
その先の山間に入ると歩道がない。
右側通行をして、車が来ると中央部へ避けるよう手を振りながら進む。それ
でも2台の車から、顔までかかるシャワーを浴びた。
美波町から牟岐町へ入ったところの、国道の温度表示は18℃を示す。
国道際には東屋が2,3あるがいずれも小さく、今日のような雨では濡れて
しまい、座って休むことは出来ない。仕方なく休まずに一気に進み、番外霊場
小松大師にも手を合わただけで通過する。
お陰で予定より早い15時58分に、JR牟岐駅前にある民宿あづまに着いた。
ここも、おかみさんの気さくな対応が気に入り3度目。おかみさんから、雨具
をすぐに脱ぐように言われ、ポンチョ、菅笠、スパッツ、ザックカバーなどを干し、
靴にはたっぷり新聞紙を入れて下さる。
部屋の暖房は石油ストーブで、風呂はわが家より小さいが、この心づくしが
何よりで、今回もお世話になった甲斐があった。
夕食は18時前から、いつものように盛りだくさん。
今日は寒かろうと久しぶりに作ったという鍋物もあり、食前酒の梅酒から食
後のフルーツまで、いつものメニューともども、ゆっくりと美味しくいただいた。
この宿には、へんろ道保存協力会から遍路地図が送られてきていて、希望
者は購入できるとのこと。初回の遍路を機に、お付き合いさせていただいて
いる奈良県のYさん、Mさんのこともよくご存じだった。
今日も宿泊者は私ひとり、部屋に戻ったら、ふれあいの里さかもとなどで同
宿の、横浜のTさんから携帯に電話がある。
雨が強かったので予定を変えて、私が明日泊まる生見に宿泊しておられると
のこと。やはり靴の中まで、びしょぬれになったという。
テレビでは、バンクーバーオリンピックの女子フィギュアスケートで浅田真央
選手の銀メダル獲得を伝える。
【コースタイム】民宿明山荘7:40ー木岐郵便局前8:17ー山座峠休憩所9:11~
20ー恵比寿洞10:02~12ー日和佐うみがめ博物館10:37~57ー23番薬王寺
11:20~51ー手打ちうどんやすらぎ(昼食)11:55~12:30ー日和佐トンネル入
口13:21ー山河内駅入口13:48ー美波町・牟岐町境14:26ー小松大師15:11
ー民宿あづま15:58
(天気 雨一時曇、距離 26㎞、歩行地 美波町、牟岐町、歩数 42,900、
遍路地図 22-2、24-1図)
=23番薬王寺=
6時10分起床、7時に朝食、キャラメルのお接待をいただき、雨なので雨具の
完全装備をして7時40分に民宿明山荘を出た。
宿のそばにも、昨日見たのと同じような「アカテガニ横断に注意」の標識がある。
田井ノ浜を回り、木岐(きき)の家並みの手前にある木岐小の横を通過したら、
校舎の窓から私を見つけた低学年の児童が、「お遍路さーん がんばってくださ
ーい」と2つのクラスから相次いで声援が来た(下の写真より右手前で)。
私も「ありがとー」と返して手を振り合う。雨でもがんばって歩かねばと、元気を
もらった。
木岐の家並みにある電柱には、昭和南海地震や想定南海地震の津波高を示
すテープが貼られ、津波避難場所を示す地図も何か所かにある。
上の写真、真ん中の電柱に巻かれた青いテープが、昭和南海地震のときの津
波の高さを示す。
木岐漁港を回って行くと、安政地震津波のことを記した石灯ろうがあり、近くの
海に入って海藻を採る女性が一人見える。
すぐ先から、湾岸の暖帯林を回る遍路道へ。歩き遍路や地元の人が詠んだ句
碑が立ち並び、投句箱もある。
私も歩きながら考えた2句を、その先の投句箱に入れた。
いったん県道25号に出て、山座峠まで進む。新しい遍路休憩所があったので
休む。峠の先は下りの遍路道へ。雨が小降りになったので、ポンチョのファスナ
ーを外そうとして、右足を危うく右の急斜面にふみ外しそうになった。このような
道は幾らでもある。この先も注意せねば……。
下り終えた恵比寿湾では風が強まり、菅笠を押さえる。
岬の先端に、恵比寿洞の説明板が立っていた。そばの遊歩道を下って行くと、
大きな岩山に長い期間をかけて荒波に浸食されて貫通した、海蝕洞と呼ぶ大き
な洞穴が見られ、偉大な自然の造形に感嘆する。
雨脚が強まり行く手の岬も雨に煙る。波切不動明王の祭られている恋人岬の
東屋で、雨を避けて小休止する。
その先にあった日和佐うみがめ博物館は、NHK朝のドラマ「ウェルかめ」のモ
デルのひとつなので入館して、ウミガメの生態などを観察した。
そばの大浜海岸はアカウミガメの産卵地で、国指定文化財・天然記念物とな
っている。近くの八幡神社には、大きなクスノキが数本立っていた。
まもなく日和佐の町並みに入り、徳島県最後の霊場、23番薬王寺に上がる。
今日は雨なので頭陀袋(ずだぶくろ)は出さず、あらかじめ地図ケースに入れ
てきた線香とローソク、経本などを出して参拝、読経した。
境内にも、ご神木のクスノキの大木が2本、町並みを見下ろして立つ。上部に
ある独特の姿を見せる瑜祇塔(ゆぎとう)↓には上がらず、納経所で納経印をも
らい、寺を出た。
高知県最初の霊場、次の24番最御崎寺(ほつみさきじ)までは、この先75㎞
余りある。
正午近いので、近くの手打ちうどん店「やすらぎ」に入り、エビや餅の入った厄
除けウドンを注文して昼食にする。
食べ終えて店を出たのが12時半、残りあと15㎞あり、17時前になんとか宿
に着きたいと国道55号を急ぎ進む。
しばらくは新しくて広い歩道があるが、雨は強くなり、大型トラックが通過する
と、かなりの水しぶきを浴びる。
全長610mの日和佐トンネル付近までは、最近出来たらしい歩道があるが、
その先の山間に入ると歩道がない。
右側通行をして、車が来ると中央部へ避けるよう手を振りながら進む。それ
でも2台の車から、顔までかかるシャワーを浴びた。
美波町から牟岐町へ入ったところの、国道の温度表示は18℃を示す。
国道際には東屋が2,3あるがいずれも小さく、今日のような雨では濡れて
しまい、座って休むことは出来ない。仕方なく休まずに一気に進み、番外霊場
小松大師にも手を合わただけで通過する。
お陰で予定より早い15時58分に、JR牟岐駅前にある民宿あづまに着いた。
ここも、おかみさんの気さくな対応が気に入り3度目。おかみさんから、雨具
をすぐに脱ぐように言われ、ポンチョ、菅笠、スパッツ、ザックカバーなどを干し、
靴にはたっぷり新聞紙を入れて下さる。
部屋の暖房は石油ストーブで、風呂はわが家より小さいが、この心づくしが
何よりで、今回もお世話になった甲斐があった。
夕食は18時前から、いつものように盛りだくさん。
今日は寒かろうと久しぶりに作ったという鍋物もあり、食前酒の梅酒から食
後のフルーツまで、いつものメニューともども、ゆっくりと美味しくいただいた。
この宿には、へんろ道保存協力会から遍路地図が送られてきていて、希望
者は購入できるとのこと。初回の遍路を機に、お付き合いさせていただいて
いる奈良県のYさん、Mさんのこともよくご存じだった。
今日も宿泊者は私ひとり、部屋に戻ったら、ふれあいの里さかもとなどで同
宿の、横浜のTさんから携帯に電話がある。
雨が強かったので予定を変えて、私が明日泊まる生見に宿泊しておられると
のこと。やはり靴の中まで、びしょぬれになったという。
テレビでは、バンクーバーオリンピックの女子フィギュアスケートで浅田真央
選手の銀メダル獲得を伝える。
【コースタイム】民宿明山荘7:40ー木岐郵便局前8:17ー山座峠休憩所9:11~
20ー恵比寿洞10:02~12ー日和佐うみがめ博物館10:37~57ー23番薬王寺
11:20~51ー手打ちうどんやすらぎ(昼食)11:55~12:30ー日和佐トンネル入
口13:21ー山河内駅入口13:48ー美波町・牟岐町境14:26ー小松大師15:11
ー民宿あづま15:58
(天気 雨一時曇、距離 26㎞、歩行地 美波町、牟岐町、歩数 42,900、
遍路地図 22-2、24-1図)