あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

カントリーウオーク秩父(埼玉)

2008-10-06 23:16:48 | カントリーウオーク
 2008年10月5日(日)



 埼玉県内を中心にカントリーウオークを楽しんでいるグループ
の、第157回例会を開催した。

 集合地は秩父鉄道の影森駅。今日のコースの中心は武甲山
の西北を走る琴平丘陵ハイキングコースである。10時15分に
スタートした。

  =秩父観音霊場の二つの札所から琴平丘陵へ=
 
 夜は雨の予報だが、まだ青空が広がる。御花畑駅寄りの踏
切を越えて南側に回り、まず突き当たりの長福寺へ裏から入
った。

 本堂左手の千手堂は扉が開かれ、お前立ちの2体の千手観音
が正面から拝顔できる。厨子(ずし)の中のご本尊、千手観音は、
弘法大師の作と伝えられているという。

 本堂前には萬作地蔵が立ち、そばのコスモスがちょうど見ごろ
だった。


 南側の参道入口に、念仏供養塔など江戸時代の古い石仏が
数基と、大勢至塔、巳待塔などが並んでいる。

 大沼町の古くからの住宅地を東に進み、秩父観音霊場第26番
札所の円融寺に行く。

 これから上がる琴平丘陵の山ろくにあり、本堂は横長のお堂で、
上部白壁の壁面に、紙の千社札(せんじやふだ)が一面に貼られ
ていた。

 あちこちに咲くキンモクセイのほのかな香りを感じながら、静かな
集落を南西に向かい、昭和電工の工場の西に進んで、秩父観音
霊場第27番札所大渕寺(だいえんじ)へ。

 琴平丘陵を背に、モミジや桜の多い静かなたたずまい。境内に
は、観世音菩薩のお恵みという延命水がある。

 この水を飲むと33か月長生きをするというので、3杯いただく。
何年生き延びることができるだろうか…。

 3組に分かれてスタートしてメンバーが、ここで全員揃い、背後
の琴平丘陵ハイキングコースに向かう。


 平成7年に再建されたという方形屋根の観音堂の横から、ジグ
ザクについた山道にかかる。


 カタクリ群生地への道を分け、結構傾斜のある道が続き、どん
どん高度が上がる。標高差70~80mほどで尾根に出ると、昭
和10年(1935)の開眼で、高さ15m、関東三観音のひとつと
いう護国観音が、秩父盆地を見下ろして立っている。


 小休止して水分補給し、秩父の町並みや北側の長尾根丘陵
などの展望を楽しんだ。少しガスがかかり遠望は利かない。


 このあとは琴平丘陵の稜線歩き。林間を下ったり上ったりが
続くので一列になり、滑ったり転んだりしないよう注意しながら
進む。広葉樹林の足元に、カシワバハグマの白い地味な花が
咲いていた。

 小さな石のほこらの前を過ぎ、昭和電工の工場横から直登し
てきた道と合すると、26番円融寺の奥の院、岩井堂があった。

 京都、清水寺の舞台をしのばせる懸崖(けんがい)舞台造りは、
江戸時代中期の建立とか。三間四面の方形造りで、色あせた
朱塗りの柱や欄干が、その歴史を感じさせる。

 ここも、柱や梁(はり)、屋根下などに、紙の千社札がたくさん
貼られている。背後の大岩の下には、小さい石仏が並んでいた。

 舞台から、この日の役者が揃っての顔見せ→(実は1人欠け
ていた)。

 少し先の岩の上に青銅の大仏座像が祭られ、そばに秩父修
験堂と呼ぶ小さいお堂があった。

 お堂からは鉄製の急階段を大岩の横に下った。

 さらにひとしきり上り下りして、12時19分に東屋(あずまや)
のある長者屋敷跡に着く。ここだけ尾根が広くなっている。標高
399m表示のある東屋で昼食となる。

 
  =羊山公園から秩父観音霊場12番野坂寺へ=
  
 林間であまり見えなかった上空は、予報通りすっかり雲が広が
り、気温も下がったか少し涼しくなった。12時55分に出発する。

 午前中は広葉樹が多かったが、後半は陽の差さぬ杉林が増え
る。東に向かってきたコースを、この先は北に変える。

 小さいほこらの大山祗神社を過ぎ、標高398.8mの三等三角
点を通過し、まっすぐに伸びた杉林の中を下って行く。

 二つのほこらのある山の神まで下ると、すぐ先に民家が見えて
きた。仮設トイレに寄った後、小さい流れを渡る。

 送電線が左から近づき、それに沿って進むと右手が開け、掘削
されて石灰岩の肌をさらす武甲山の荒々しい姿が見えてきた。


 予報より早く、ポツポツと雨も落ちてきて、羊山公園の駐車場や
芝桜トイレのそばに出た。

 シバザクラの季節でもないのに駐車場は車が多い。何か催しが
あるようで、急に人気(ひとけ)が増えた。


 記念撮影後、そんな人気は避けて林間の旧道に入る。「思いや
りの木」と呼ぶツガとヒノキが抱き合わさった木の横から、西武線
のトンネル上を下り、秩父観音霊場第12番の野坂寺へ。

 大きな山門の両側に、木彫りの「野牛の牛」と呼ぶ大きな牛や、
風神、雷神像などが祭ってある。


 新しい本堂は、精巧で太い一木彫りの龍などで飾られている。
本堂に上がって拝礼。堂内天井には花を画いた天井画があり、
内陣の周囲に秩父三十四観音霊場の各寺院の墨絵や仏像など
が掲げられていた。

 本堂左手の縁側からは、斜面を巧みに生かしてつくられた日本
庭園の、しっとりした緑の築山や池などが鑑賞できる。


 境内には、幾つもの鉢で育てられたハスが並び、石灯ろうや石
仏なども数多い。本堂前にある「ふれ合い観音」に触れて健康を
祈った。

 雨は本降りになった。山門でミーティングして、この先の札所
巡りは省略し、西武秩父駅に向かい、駅で解散することとした。

 しかしなぜか、途中で直接秩父鉄道の秩父駅に向かう一群と
分かれ、15時半に西武秩父駅に着いたのは、半分だけだった。

(天気 晴後雨、参加 14人、距離 西武秩父駅まで7k、秩父
 駅まで8k、地図(1/2.5万) 秩父、歩行地 秩父市)
コメント
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