あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

熊野古道 伊勢路を歩く⑤<甫母峠・逢神峠・松本峠>(続き)

2008-10-17 17:53:50 | 熊野古道を歩く
 8月25日まで続けた、5年前の熊野古道伊勢路のレポートが、
ずっと中断したままでしたが、今日から続けます。

 続きのレポートは、偶然にもちょうど5年前の今日、10月17日
の午後からになりました。

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 2003年10月17日(金) 第3日(続き)



 緩やかな円弧を描く新鹿(あたしか)湾沿いに回り、今は静かな
海水浴場の休憩施設前で昼食となる。今日の弁当は、Nさんが、
奥様の店の弁当を用意して、荷物運搬のYさんと待っておられた。

 Nさんは、明日歩く御浜町にお住まいで、町の教育長をされた
方とのこと。

 眼の前180度に広がる緑の山並みと、真っ青な新鹿湾を眺め
ながらの昼食。ほかではあまり得られぬぜいたくな眺めだ。

 食後は、Nさん自家生産の甘いミカンを幾つもごちそうになる。
余ったのもどうぞと言われ、いただいてザックに入れた。

 記念撮影をして午後のコースへ向かう。


 国道311号を少し進んで、JR紀勢本線の甫本トンネル入口付近
からはトンネル上の山道と国道とを行き戻りする。


 東波田須集落では、南向きの急傾斜地に並ぶ民家の前の狭い
道をトラバースして通過、わずかに残る鎌倉時代のものという苔
むした石畳道を上る。


 中波田須町から西波田須町にかけては、集落の上を走るカーブ
の多い国道を車に注意しながら通過し、休憩舎のあるところから
大吹峠への山道に入った。

 孟宗(もうそう)竹の竹林の間を十分余りで大吹峠(205m)。
あっけなく上がったので休憩もせず下りへ。峠の先にも立派な孟
宗竹の林がある。


 やがてヒノキ林となり、石畳を下ると右側の谷間の展望が開け
てくる。


 赤い前垂れをした常夜灯と地蔵さんの前を通過し、石を切り出
して山塊が平になった石切場付近で車道に下りた。近くの路傍で
ひと休みする。
 

 再び国道311号に出て、海沿いの旧道を進んで大泊町を抜け
る。宮川の橋を渡って間もなく、右手の標識に従い今日最後の峠、
松本峠へ向かう。

 標高差はわずかだがかなりの傾斜、ビッシリ敷き詰められた石
畳を上がって竹林の中の松本峠(135m)に着いた。

 赤垂れをつけた地蔵や石塔が立っている。地蔵には鉄砲傷があ
るようだが、確認はしなかった。


 林の中の遊歩道を南に進み、展望のよい休憩舎に上がる。西側、
眼下の熊野市街から真っ直ぐに延びる七里御浜の展望がすばらし
い。その先、滝見の岡からは、大泊の湾の北側、山の中腹から落
ちる清滝と呼ぶ大きな滝が遠望できる。


 遊歩道の尽きたところは、鬼ヶ城跡。鬼の見晴台と呼ぶ展望台
があり、大泊の町並み(下)や広々とした太平洋が一望である。


 階段状の東側の遊歩道を一気に下って観光バスの駐車場に出
る。アーケードのある土産物店の間を抜けると、海岸の巨大な岩
盤が浸食された奇勝・鬼ヶ城である。



 岩をくりぬいたトンネルの先は千畳敷といわれる広い岩盤、それ
に覆いかぶさるような岩の間を半島を一周する遊歩道が続いて
いる。

 海にそぎ落ちるような岩盤に付けられた細い遊歩道、鉄製の手
すりにつかまりながら慎重に上り下りして半島の西側に出た。


 日暮れて涼しくなってきた。熊野市の中心、木本(きのもと)町
の市街地に入り、17時近く熊野市駅に着いた。


 迎えのマイクロバスで、市街地や熊野灘を見下ろす高台にある、
かんぽの宿熊野に入る。

 大浴場で汗を流す。夕食は、いつもと違うテーブルに椅子での
和食コース料理。Nさんの知人、Hさん差し入れの日本酒などを
いただき、初めてのカラオケも出て、にぎやかな晩餐となった。

〈コースタイム〉三木里バス停7・33=曽根バス停7・55ー甫母峠
上り口(WC)8・10~16ー曽根一里塚8・40ー甫母峠9・01~07ー
楯見ヶ丘9・17~33ー猪垣記念碑10・15ー新逢川橋(二木島駅
そば)10・42~53ー二木島峠11・31~35ー逢神坂峠11・54~
12・00ー湊川橋12・36ー新鹿海水浴場(昼食・WC)12・49~
13・20ー大吹峠登り口(WC)14・19~28ー大吹峠14・40ー山道下
った車道15・02~04ー松本峠登り口15・16ー松本峠15・28~34
ー鬼の見晴台15・50~52ー鬼ヶ城千畳敷16・18ー周遊路終わり
16・37ー熊野市駅16・55

(天気 快晴後晴、距離 19㎞、地図 賀田、磯崎、木本、歩行
 地 尾鷲市、熊野市)

コメント
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