きのう7月29日(日)、群馬県片品村の田代湿原と花咲
(はなさく)湿原を、軽ハイキングのグループ16人で歩いた。
田代湿原と花咲湿原は、武尊山(ほたかやま・主峰沖武尊
2158m)の東北3kmほど、最近、日光国立公園から独立
して尾瀬国立公園になることが決まった尾瀬の中心、尾瀬ヶ
原の南南西10kmほどにあり、規模こそ小さいが、尾瀬ヶ原
と同様な高層湿原である。
車3台に分乗して関越自動車道経由、武尊牧場第一駐車場
に着く。白樺リフトに乗って15分、さらにラベンダーリフトで7分
半ほどで、武尊牧場キャンプ場に上がった。
これは下の白樺リフト。
標高は1450mほど。しかしここまで上がると、昨日までの
2日間、33℃を越えたわが家周辺の猛暑がうそのように涼
しい。
周辺は、広い芝生のピクニック広場になっていて、何人もの
グループや家族が来ていた。広場の下はレンゲツツジの群生
地で、上部にキャンプ棟が並んでいる。11時20分に出発した。
ヤナギランの咲く車道を少し上がり、車道が終わって木道の
山道に入った。
白樺林を抜けるとブナが増える。ところどころに、ナナカマドが
あり、一部の葉はもう色づき始めていた。
うっそうとしたブナ林の林床には、小さなコバナノイチヤクソウ
が咲いている。
緩やかな上りだが、やはり歩いていると汗ばんでくる。あち
こちでウグイスがケキョケキョケキョ…と、息の長いさえずりを
聞かせてくれ、上りの疲れを和らげてくれる。
ブナ林の先にはダケカンバが増え、やがて武尊山への分岐
に着き、休憩する。このあたりは再びブナが多くなった。
分岐を右に進み、ブナ林の下を進む。
緩やかな上り下りを繰り返して、セミネ沢の源流近くを渡る。
樹林下にはクマザサが多くなり、相変わらずウグイスのさえ
ずりが続く。
さらに緩やかな下りのあと緩やかに上り、クマザサが増えて
きた。木道も何か所かあるが、ぬかるみになっているところも
あり、そんなところは脇によけて進む。
ブナ林の中の緩い下りが続き、時々疑木の階段もある。雲
が次第に増え、やがてポツポツしてきた。降られぬうちに昼食
を終えたいと急ぐが、とうとう本降りとなった。
雨具を出し、昼食地の田代湿原に入った。北側の遊歩道を
回り、ベンチのある場所に着いた。もう14時、太い木の下に
雨を避けて、昼食場所とした。
田代湿原の標高は1570mほど。木道の敷かれた遊歩道は、
高原の周囲をを500mほどで一周していて、湿原内に入ること
はできない。
湿原には期待した花は見られず、雨も止まないので、遊歩道
の一周は止め、入口に戻って花咲湿原に向かうことにする。
出発する頃には雨も小降りになってきた。湿原入口付近の
木道に並ぶきょうのメンバー。
遊歩道入口付近の一角に、ヒメカイウの自生地がある。漢字
では姫海芋、ミズバショウに似た小さな花で、「仏炎苞が小さく
て筒部がない」のがミズバショウと違う特長とか。はじめて見た。
500mほどの下りで、花咲湿原。真ん中を抜ける遊歩道が
あり、実の付いたコバイケイソウが多いが、こちらにはほかに、
たくさん咲くキンコウカや、ギボシ、ワタスゲなども花を開いて
いた。
帰路は、当初駐車する予定だったが車道の途中に土砂崩壊
か所があり、通行禁止になっている東俣駐車場経由で戻ること
にした。
少しだけ上がってから、セミネ沢に向かってどんどん下る。
途中まで下ると、左手に流れの瀬音が聞こえだし、その小さい
流れを渡って右岸沿いに下り、セミネ沢を徒渉する。
少し先で林道を横断してブナ林を上がり、直角に左にカーブ
すると南側の展望が開け、東屋(あずまや)があった。
開けた一帯には広大な笹原が広がっている。
左手下に見えた東俣駐車場に向かう下りは、途中から傾斜
が緩み、カラマツなどの落ち葉が積もっていて歩きやすい。
草倉沢の飛び石を渡り、右岸に沿って進んで東俣駐車場に
着いた。50台ほど駐車出来るが、通行禁止で来られなくなっ
ているので、トイレのある管理棟も閉鎖されていた。
武尊牧場キャンプ場に向かって最後の上りとなる。かなり時
間が経過して、疲労もつのってきた。
疑木の段が続き、シラカバ林からカラマツ林と代わる林間を
上がり、往路の木道入口に戻った。
キャンプ場への道すがらには、写真のヤマオダマキのほか、
コバギボウシ、ヤマホタルブクロ、トリカブトなどがあちこちに
咲いていた。
キャンプ場は、白樺林の下に何棟ものログハウスや炊事
小屋などがあったが、人っ子一人いない。夏休みに入った
日曜日というのにこんなでは、ちょっとさびしい感じ。
下る予定だったラベンダーリフトは16時30分で運転を終
えていたので、駐車場までさらに歩いて下らねばならない。
咲き出したヤナギランの群生地上部を西に回り、西側の
リフトそばから南に向かう車道を下る。
ラベンダーリフトと白樺リフトの中間付近にあるロッジ牧場
横を過ぎ、白樺リフト下を東に回る。
たくさん咲くツリフネソウや大きなシシウドなどの横を下り、
最後にヘヤピン状に3,4回下って予定よりかなり遅れた18
時40分に武尊牧場第1駐車場に戻った。
係員はすでに帰った後で、駐車場下の閉鎖されたゲートの
鎖を外して出て、18時55分に帰路についた。
ニッコウキスゲが見頃と思われる尾瀬ヶ原には、多くのハイ
カーが訪れたことだろうが、このコースで出会ったのは、3人
づれの1パーティのみだった。
(天気 晴後曇り一時雨、距離 14km、標高差累積
約1350m、地図(1/2.5万) 鎌田、(山と高原地図)「谷川
岳 苗場山・武尊山」、歩数 27500)
--------------------------------------------------
首都圏では夕方激しい雷雨があり、帰路の埼玉県内
でもかなりの雨で、所沢でも66mmの降雨量だったと報じ
られたが、現地ではほんの少しの雨にあっただけで、山行
を終えられたのは、まことに幸運であった。
(はなさく)湿原を、軽ハイキングのグループ16人で歩いた。
田代湿原と花咲湿原は、武尊山(ほたかやま・主峰沖武尊
2158m)の東北3kmほど、最近、日光国立公園から独立
して尾瀬国立公園になることが決まった尾瀬の中心、尾瀬ヶ
原の南南西10kmほどにあり、規模こそ小さいが、尾瀬ヶ原
と同様な高層湿原である。
車3台に分乗して関越自動車道経由、武尊牧場第一駐車場
に着く。白樺リフトに乗って15分、さらにラベンダーリフトで7分
半ほどで、武尊牧場キャンプ場に上がった。
これは下の白樺リフト。
標高は1450mほど。しかしここまで上がると、昨日までの
2日間、33℃を越えたわが家周辺の猛暑がうそのように涼
しい。
周辺は、広い芝生のピクニック広場になっていて、何人もの
グループや家族が来ていた。広場の下はレンゲツツジの群生
地で、上部にキャンプ棟が並んでいる。11時20分に出発した。
ヤナギランの咲く車道を少し上がり、車道が終わって木道の
山道に入った。
白樺林を抜けるとブナが増える。ところどころに、ナナカマドが
あり、一部の葉はもう色づき始めていた。
うっそうとしたブナ林の林床には、小さなコバナノイチヤクソウ
が咲いている。
緩やかな上りだが、やはり歩いていると汗ばんでくる。あち
こちでウグイスがケキョケキョケキョ…と、息の長いさえずりを
聞かせてくれ、上りの疲れを和らげてくれる。
ブナ林の先にはダケカンバが増え、やがて武尊山への分岐
に着き、休憩する。このあたりは再びブナが多くなった。
分岐を右に進み、ブナ林の下を進む。
緩やかな上り下りを繰り返して、セミネ沢の源流近くを渡る。
樹林下にはクマザサが多くなり、相変わらずウグイスのさえ
ずりが続く。
さらに緩やかな下りのあと緩やかに上り、クマザサが増えて
きた。木道も何か所かあるが、ぬかるみになっているところも
あり、そんなところは脇によけて進む。
ブナ林の中の緩い下りが続き、時々疑木の階段もある。雲
が次第に増え、やがてポツポツしてきた。降られぬうちに昼食
を終えたいと急ぐが、とうとう本降りとなった。
雨具を出し、昼食地の田代湿原に入った。北側の遊歩道を
回り、ベンチのある場所に着いた。もう14時、太い木の下に
雨を避けて、昼食場所とした。
田代湿原の標高は1570mほど。木道の敷かれた遊歩道は、
高原の周囲をを500mほどで一周していて、湿原内に入ること
はできない。
湿原には期待した花は見られず、雨も止まないので、遊歩道
の一周は止め、入口に戻って花咲湿原に向かうことにする。
出発する頃には雨も小降りになってきた。湿原入口付近の
木道に並ぶきょうのメンバー。
遊歩道入口付近の一角に、ヒメカイウの自生地がある。漢字
では姫海芋、ミズバショウに似た小さな花で、「仏炎苞が小さく
て筒部がない」のがミズバショウと違う特長とか。はじめて見た。
500mほどの下りで、花咲湿原。真ん中を抜ける遊歩道が
あり、実の付いたコバイケイソウが多いが、こちらにはほかに、
たくさん咲くキンコウカや、ギボシ、ワタスゲなども花を開いて
いた。
帰路は、当初駐車する予定だったが車道の途中に土砂崩壊
か所があり、通行禁止になっている東俣駐車場経由で戻ること
にした。
少しだけ上がってから、セミネ沢に向かってどんどん下る。
途中まで下ると、左手に流れの瀬音が聞こえだし、その小さい
流れを渡って右岸沿いに下り、セミネ沢を徒渉する。
少し先で林道を横断してブナ林を上がり、直角に左にカーブ
すると南側の展望が開け、東屋(あずまや)があった。
開けた一帯には広大な笹原が広がっている。
左手下に見えた東俣駐車場に向かう下りは、途中から傾斜
が緩み、カラマツなどの落ち葉が積もっていて歩きやすい。
草倉沢の飛び石を渡り、右岸に沿って進んで東俣駐車場に
着いた。50台ほど駐車出来るが、通行禁止で来られなくなっ
ているので、トイレのある管理棟も閉鎖されていた。
武尊牧場キャンプ場に向かって最後の上りとなる。かなり時
間が経過して、疲労もつのってきた。
疑木の段が続き、シラカバ林からカラマツ林と代わる林間を
上がり、往路の木道入口に戻った。
キャンプ場への道すがらには、写真のヤマオダマキのほか、
コバギボウシ、ヤマホタルブクロ、トリカブトなどがあちこちに
咲いていた。
キャンプ場は、白樺林の下に何棟ものログハウスや炊事
小屋などがあったが、人っ子一人いない。夏休みに入った
日曜日というのにこんなでは、ちょっとさびしい感じ。
下る予定だったラベンダーリフトは16時30分で運転を終
えていたので、駐車場までさらに歩いて下らねばならない。
咲き出したヤナギランの群生地上部を西に回り、西側の
リフトそばから南に向かう車道を下る。
ラベンダーリフトと白樺リフトの中間付近にあるロッジ牧場
横を過ぎ、白樺リフト下を東に回る。
たくさん咲くツリフネソウや大きなシシウドなどの横を下り、
最後にヘヤピン状に3,4回下って予定よりかなり遅れた18
時40分に武尊牧場第1駐車場に戻った。
係員はすでに帰った後で、駐車場下の閉鎖されたゲートの
鎖を外して出て、18時55分に帰路についた。
ニッコウキスゲが見頃と思われる尾瀬ヶ原には、多くのハイ
カーが訪れたことだろうが、このコースで出会ったのは、3人
づれの1パーティのみだった。
(天気 晴後曇り一時雨、距離 14km、標高差累積
約1350m、地図(1/2.5万) 鎌田、(山と高原地図)「谷川
岳 苗場山・武尊山」、歩数 27500)
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首都圏では夕方激しい雷雨があり、帰路の埼玉県内
でもかなりの雨で、所沢でも66mmの降雨量だったと報じ
られたが、現地ではほんの少しの雨にあっただけで、山行
を終えられたのは、まことに幸運であった。