魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

忠告する

2016年07月26日 | 日記・エッセイ・コラム

中国は、国際仲裁裁判所の裁定に対し、裁判官の指名を日本人が行ったから日本の陰謀だと言い、5人中4人まで西洋人だと言い、公平ではないと叫んだ。
国内の中国人には説得力のある言い分だ。情実による人治で成り立っている中国では、こんな論理がもっともだと思える。

しかも、これは中国だけではなく、中華文明の影響を受けた東アジア全域に及んでいる。アメリカの商人がそれを見て、アジアとの付き合い方をしてきたのがロッキード事件だ。今、どれほど日本が、浄化されたかは知らない。しかし、アジアの体質、アジアの常識が今も健在であることを、中国は身を以て実行している。
今回の南シナ海裁判の火消しに、中国は膨大な実弾(軍事演習と現金)でASEANに圧力を掛け、成功した。そして、勝ち誇ったように日本の外相に対し、余計なことを言わないように「忠告する」と言い放った。

しかし、実弾は、その場を収めるには効果があるが、長い目で見れば逆効果だ。
また、内庭の日本を叩くのは簡単でも、アジアはアジア人の手でと、中国中心のアジア秩序を叫び、欧州人の裁判官だから従わないなどと言っていたのでは、早晩、欧米から遠ざけられる。もう、その気配が漂い始めている。
中国の金に目が眩んだ欧州も、中国が左前になれば、金の切れ目が縁の切れ目と四散するだろう。

何よりも、盗賊集団である中国共産党の幹部自身が、人民から盗むだけ盗んで国外逃亡を図ろうと、着々と準備をしている。
中国人の心情は2000年経っても変わらない。あれだけ支持を得た項羽も、人心を失えば、一気に追い詰められ、終いには八つ裂きにされた。それを最もよく知っているのは、古代に憧れる共産党幹部だ。

大統領選で忙しいアメリカだが、そろそろ中国との経済戦争の準備を始めたようだ。
中国叩きをするトランプが、あれだけ支持されれば、誰が大統領になろうと、中国を見逃す訳にはいかなくなる。それに、もし中国共産党幹部が、財産を持ち逃げするのなら、移民大国は喜んで受け入れる。中国ツブしと、中国マネーの一挙両得だ。

中国と対立する安倍政権も、結局、誰が得をするのか、よくよく見極めないと、関ヶ原の大谷勢や宇喜多勢になってしまうかも知れない。


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