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中国中毒

2023年01月18日 | 日記・エッセイ・コラム

中国旋風
10年以上も前、中国センスがトレンドになる日も来るだろうと思った。  
チャイナイズ」20100109

昨年、原宿に中国衣料ブランドの「SHEIN」がオープンし、4000人の行列ができた。
ネット販売のリアル店舗らしく、若者にはよく知られて、人気だそうだ。中国版のシマムラ的存在だろうか。
始めはさざ波に見えても、他の工業製品と同じで、安いからと、何でも中国で製造しているうちに、全てノウハウを吸収され、逆襲される。これも当然の流れだろう。

子供の頃、手塚治虫の初期のマンガ『ロック冒険記』にショックを受けた。
鳥人の世界で暴虐の限りを尽くす人類が、最終的に逆襲される。
たまたま文明が遅れた国を「劣等」と蔑視し、経済効果だけで援助などと言いながら利用していると、逆襲される。人間の能力に差は無いからだ。
逆に、中国が経済、軍事で欧米に逆襲しようと「夢」みていることも、「蔑視」の裏返しであり、これはこれで、人間の情緒に差が無いことを示している。

あからさまに攻撃的な中国の態度に、米国の対中感情が悪化し、中国排除に出ているが、時、既に遅しだ。iPhoneもテスラも中国依存で成り立っているし、中国衣料の逆襲以前から、日本を始め自動車各社は、ゴテゴテとギトギトしい中国好みのデザインに寄せていた。
「チャイナイズ」は既に世界を席巻し、世界経済は中国中毒に冒されている。中国排除は簡単ではない。中国中毒からの更生は、今や中国への挑戦だ。

中国中毒
昔の売春宿は女郎に前借をさせ借金漬で抜けられなくした。タダで麻薬を勧める、賭場の客に最初に勝たせる・・・これは人間の弱さにつけ込む典型的な「ヤクザ商売」だが、中国はアジアやアフリカでは露骨な金貸し商売をし、欧米先進国にはもみ手で、「お気に召すまま何でもさせてもらいます」と近づき、中国漬けにすると、「身ぐるみ脱いで置いていけ」と豹変した。現在の物価高の原因の一つは、中国麻薬の禁断症状であり中毒治療の過程でもある。

今は少なくなったようだが、中高年でよく、「なんで女房はコワいんやろ」と言っている人がいるが、こういう人は元来、亭主は女房よりえらいと、主従制度の男尊女卑の夢に浸っている人だ。だから、何でも女房にまかせて、ある時気づいたら生活基盤を握られ、女房がいなければ生活が成り立たなくなり、母親に頭が上がらない子供状態になっている。同様に、女房は亭主を尻に敷くものだと思っていた若い女房が、生活圏を掌握する努力もせず、いきなり尻に敷こうとして男と衝突し破綻した。

国際関係でも、中華圏のアジアは女房型、欧米は亭主型で、同居経験の無い昔の東西文化は恋人同士だったが、地球が狭くなり同居を始めた近現代から、相手の正体に驚いた。
経験を積んだ欧米は対等を立前にしているが、産業革命パラダイムで出遅れたアジアは、未だに、国際関係を夫婦の力関係のように考えている。
中国は、いずれ欧米を「尻に敷こう」と狙っていたが、苦労知らずの娘、習近平は、いきなり「かかあ天下」風を吹かしたために、蜜月どころか、未来志向の男、欧米との修羅場が始まった。

中国が、もう欧米に勝てると錯覚した「中国製造」の実体は、親に依存した反抗期で、自分で積み上げた力ではないから、家出をすれば苦労が待っている。
欧米が家出少年に冷たく当たると、「何で、金も飯も出さないんだ!」と罵り始めた。
「自由貿易に反する!冷戦思考の中国排除反対!」と、自分だけに都合の良い不満を叫ぶ。実は親も辛いことなど想像もできない。
様々な親子の葛藤は、元を正せば親に原因があるが、大きくなった子供は、自分でそれに気づかなければならない。どんな生い立ちであろうと、自分一人で立ち向かって初めて大人になれる。
中国がこのまま世界とぶつかり犯罪者になるのか、内部葛藤の末に大人になるのか、4000年の知恵を信じたいものだ。