魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

木星天秤

2016年09月09日 | 星の流れに

木星は今日、天秤座に入る。金星は現在、天秤座を運行中。その他の惑星は、天王星と冥王星以外は皆、変容宮にある。
今朝、北朝鮮が5回目の核実験を行った。

木星が天秤に入った時の現象として、考えることは、北朝鮮のことではない。活動宮の国にとってどうかという問題だ。
世界情勢に影響のある活動宮の国は、英国(独仏)、中国、日本だ。
言うまでもなく、この中でも特に影響のあるのは、中国と日本であり、中国にとって天秤座は第4室。家庭やテリトリー、幼老年期など、拠って立つ所、基礎を表す。
第一室の日本にとっては、自分自身の身体や意思を表す。

家庭問題
この木星によって、日本は積極行動を起こすが、中国は家の問題で悩むようになる。家の問題とは、家族と敷地、先祖と子供時代の記憶、あるいは老後設計だ。
中国はもともと、第4室と同じ意味を持つカニ座の国だから、終始この問題を抱え、この問題の視点から離れることができず、常にこの問題のための思考と行動を取る。

歴史上、中華という存在は、勢力圏そのものが王朝を意味した。中国が他国に対し、「覇権、覇権」と非難するのは、それが自分たちの思考方法の本音であり、国家とはそのせめぎ合いであると考えているからだ。
中国が言う所の「核心利益」とは、まさに、この国境問題であり、武力や謀略で併合した、チベット、ウイグル、内モンゴルに加え、台湾、南シナ海、さらに、その先に、カシミール、中央アジア、東南アジアがあり、朝鮮半島は言うに及ばず、沖縄や、状況に応じては日本まで、勢力圏を拡大し、古代王朝の「夢」を再現し、「覇権国」として朝貢させようと考えている。その柱が「一帯一路」だ。

一帯一路構想は、欧州にとっては、ローマと中華の歴史的な繁栄の「良い関係」をイメージさせるから、美しい響きだが、中国周辺国にとっては、とんでもない災いだ。
中国共産党という大盗賊の餌食になることを意味している。経済的繁栄だけなら拒む理由はないが、根本が覇権と収奪だからだ。

その中国にとって、北朝鮮は朝鮮戦争以来、明確に属国として意識されてきた。そして、その北朝鮮が自国と主張する韓国も、潜在的に属国と考えている。朝鮮半島問題は中国にとっては国境問題、つまり核心利益の問題なのだ。
北朝鮮は、中国にとって都合の良い餌付け犬だ。飼い犬登録をせずに餌を与え、他人に噛みついたら、「大変ですね」と他人事にし、都合次第で、「野犬問題で話し合いましょう」と、他人を牛耳ろうとする。

ところが今回、「みんなで押さえましょう」と言った矢先に、また家の前で噛みついた。
北朝鮮は、中国の愛情を試している。中国には叩かれることはあっても、殺されることはないと思っているから、止められるまで安心して暴走する。実際、中国としては北朝鮮という緩衝を失いたくないから、北朝鮮の息の根は止められない。
今、中国の境界線周辺では、一斉に騒ぎが起こっている。南シナ海問題では国際仲裁裁判で完敗。香港独立党が躍進し、台湾の反大陸政権はダライラマと面会し、キルギスの中国大使館で自爆テロが起こった。
これが、中国の第4室問題。家の敷地の問題だ。第4室に木星が来ると、大抵の人が、家の改装や引越を考える。中国はどうするのだろう。