魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

危険行為

2014年08月11日 | 日記・エッセイ・コラム

このところ、猫も杓子も、スカート内の盗撮をしている。
スピード違反をする人と、実際に捕まる人の比率から考えれば、盗撮をやっている数は膨大だ。
肉球に文明の利器を持てば、猫もやりたくなるのだろう。

それにしても、何が目的でそんなことをするのか、不思議と言えば不思議だ。
隠されている股間を見たい衝動までは理解できるが、そんなに苦労してみたところで、見えるのはせいぜいパンツで、水着やレオタードと同じものだ。

盗撮と比べれば、下着泥棒はかなり実用的だが、その分、罪も重い。盗撮は窃盗ではないから、気楽に実行できるのだろう。スピード違反と、飲酒運転ぐらいの差だろうか。

今回、「脱法ハーブ」は名前が悪いと、「危険ドラッグ」に改められた。「脱法ハーブ」のどこが悪いのかと言えば、カッコ良すぎることだろう。
「脱法」は、警察にとってはケシカランが、「悪いこと」をしたい若者や庶民の、心をくすぐる響きがある。

人は心のどこかで、「脱法」したがっている。警察官の深層心理にもそれがあるから、「脱法」を、マズイと感知する。
(正義を唱える人の動機は、自分の無自覚な欲望を抑えることから始まる)

スカート内盗撮も、見たい物より、脱法スリルの魅力に負けるのが動機だろう。
脱法行為を簡単に可能にするアイテムを手にすれば、どうしてもやってみたくなる。

些細なことのようだが、エスカレートすれば、キチガイに刃物、軍国主義に新兵器だ。
二世紀も抑圧されてきた中国が、新兵器を手にして「脱法」したくなるのは、あまりにも単純明白な動機だ。

盗撮ぐらいなら見過ごせても、「やらせろ」と腕を捕まれたのでは、どうすれば良いのだろう。
ここは、やはり、海千山千の女将になって、
「もう、シーさんったら、おちゃめなんだから~」
と、交わすしかないだろう。

こんな客に、向き直っては怪我をする。それでもやっぱり、密かに貞操帯をつけておく必要があるのだろうか。