転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
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HN「転勤族の妻よしこ」、筆名「山田亜葵」。家族は、転夫まーくん(またの名を「ツアコンころもん」)、転娘みーちゃん(1995年生まれ。首都圏在住。会社員)。
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教会~宮島
旅行・観光地
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2023年02月28日 15時00分36秒
東京から友人が来ていて、ここ数日は地元で一緒に観光した。
世界平和記念聖堂、縮景園、宮島、など。
COVID-19の5類移行や、マスク着用の個人判断など、
様々な対策緩和が決まったことで、
既にどこもかしこも空気は緩み、賑わいが戻って来ていた。
世界平和記念聖堂は、友人が村野藤吾の建築のファンで、
大聖堂にはやはり行っておきたいということで、
本当に久しぶりに日曜朝9時半のミサに行ってみた。
教会そのものは感染症対策について依然として厳密で、
入口での氏名・連絡先の記入や、検温、手指消毒など徹底しており、
聖堂内では全員マスク着用が求められ、
間を空けて着席するよう場所が定められていた。
聖歌も、聖歌隊だけが歌い、出席者は聴くだけだった。
また、接触感染を避けるためか、献金箱が回されることもなく、
聖堂出口に箱が設置されているという、お賽銭箱的な形式であった。
四旬節第1主日ミサで、説教は「誘惑に打ち勝つことについて」。
イエスが40日間断食したあと荒れ野で悪魔の誘いを退ける場面の
聖書朗読と司祭の説教、それに洗礼志願式があった。
2023年2月26日 - 四旬節第1主日ミサ
(YouTube)
ミサのあと、近所なので徒歩で縮景園に行った。
ちょうど梅が見頃で、梅林にはウグイスが来ていた。
梅の季節の縮景園は、
私にとっては4年ぶり!であった
。
来ようと思えばいつでも来られる近さであるがゆえに、
かえって私自身は縮景園には来ていない。
こうして一度来てみると、そのたびに、
「次の花の季節に移る頃、また必ず来よう」
と思うのだが、そうこうするうち瞬く間に日が過ぎてしまい……。
友人の御蔭で、今年は梅を逃さなかった。ありがとう(^_^;。
その翌日は、宮島で過ごすことに前々から決めてあった。
市街地のホテル泊だった友人と、朝、広島駅近くで待ち合わせ、
まずはJRで宮島口まで行き、JR西日本宮島フェリーで島に渡った。
平日だったが結構、混んでいて、フェリーは甲板にも乗客が大勢いた。
外国人観光客も多かった。
宮島に関してはコロナ禍前の状態まで、ほぼ戻っているのではなかろうか。
友人とともに厳島神社に詣で、大願寺にお参りし、
砂浜を歩き、商店街でもみじ饅頭を食べるという、正統派の観光をした。
この日のハイライトは、友人がシカに紙袋をかじられた一件であった。
もみじ饅頭をおみやげ用に箱で買い、お店で紙袋に入れて貰ったものを、
友人は手に下げて、海を見ながら私と喋っていたのだが、
そこに、背後からシカが一頭、文字通り音も無く近づいて来て、
その紙袋をいきなり囓ったのだった。
ばりり、と囓られるその瞬間まで、
友人も私もシカが来ていることに全く気付いていなかった。
シカには気配がない、ということを今回、友人と私は学んだ。
例えば野良猫は、シカよりずっと小さいが、
居れば結構遠くからでも、猫の存在に私達は気がつくものだ。
それは、猫が「気配」を出しているからだろう。
「あいつ触るヤツか?逃げたほうがいいか?なんかくれる?」
と猫は、意図的に距離を置きながら我々を見つめ、オーラを発している。
散歩中のよその犬でもそれは同様で、
「仲良くするヒト?遊ぶ?好き?オヤツある?」
と、多少離れたところからでも、こちらにアピールを送って来る。
その点、宮島のシカは違うのだ。
彼らが佇んでいると、しばしば、置物か何かのようで、
あまりの気配の無さに、こちらは随分近くに行くまで気付かないことがある。
シカたちは日頃から観光客に慣れているので、
我々が何をしていても彼らには単なる「モノ」でしかないらしく、
私達への意思表示など全くせず、恬淡(てんたん)とした風情でいる。
それでいて良い匂いがすると、不意に距離を詰めてきて囓ろうとするのだ。
友人は紙袋の一部を囓りとられたが、幸い、もみじ饅頭は無傷だった。
箱に入れられ、外側も包装されていたので、本体には影響は無かった。
「ヤギかっ(^_^;!!」と慌てる友人を、シカはただ、
囓りとった紙袋の一片をもしゃもしゃと食べながら、無表情に見送っていた。
追いかけて来るでもなかった。
きゃつらは、とにかく淡々と我々の存在を右から左に流すのだ。
帰りは、宮島松大汽船のフェリーで渡り、路面電車で八丁堀まで帰った。
JRと違ってゆっくりだったが、これはこれで市内を眺めることができ、
原爆ドーム前も通るので車窓からの観光もできた。
……ということで、友人の御蔭で、日頃行けない場所に次々と行けて、
なかなか楽しい二日間を過ごすことができた。
2月の最後に、思いがけず良い休日が持てて、有り難いことだった。
お天気にも恵まれ、完璧な休暇であった。シカ以外。
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