娘が、数日前から空咳をし始めた。
思い返せば、去年もちょうど3月に彼女は咳をしていて、
去年も今年も、咳と同時に鼻炎と結膜炎も出ているので、
これはどうやら、花粉症の症状のひとつだろうと思われた。
熱もないし、元気なら特にどうということはない、
と私はしばらく放置していたのだが、
きょう、学校から帰ってきた娘が、
「一日じゅう咳が出て困ったよぅ」
と言ったので、これは、やはり何か治療が必要だと思い直した。
だが既に夕刻で、いつもの小児科は受付が終わっていた。
それで仕方なく、私が日頃から心密かに『やぶ』と断じている、
某内科医院に行くことにした。
なんたって、ここの先生は、私がお腹をこわして行ったときに、
私の腹に聴診器をあててしばらく聞き入ったあと、
「音が高い」
とコメントし、
「それで、薬は、何がいいですかね?」
と、こちらに向かって明るく訊いた人なのだ。
ブスコパンとストロカインくらいがいいかなと思いますが、
・・・と知っている薬名を言ってみたら本当に出されてビックリした。
患者本人に処方させるって、一体。
さて、娘を連れて行ったら、案の定、待合室には人っ子ひとりいなかった。
患者が溢れかえっているのが必ずしも良い医院ではないが、
いつ行っても閑古鳥が鳴いているという医院には、
やはり何かあると考えるべきではないかと私は思った。
「や。どーしましたか」
と、のどかな笑顔の老先生に向かって、私は説明した。
数日前から咳が出ていること。娘には花粉症があること。
去年もこの時期に同じように空咳が出たこと。
そのほかの今の症状は、鼻水が出ることと目の痒みだが、
さほどつらくない様子だったので、何も治療はしていないこと。
私の話にうなずきながら、先生はカルテにサラサラと
何かをさかんに書き込んでいらした。
そして先生は、聴診器で胸の音だけ聴いてから、
「風邪ですね。総合感冒薬、出しときます」
とアッサリ仰った。
もしもし。ワタシの話、聞いてました?
「夜、咳き込まないでよく眠れるように、何か、その・・・」
と私が申し出たら、先生はしばらく空を見つめて考え、
「じゃあ、咳止めを」
と仰った。
うーむ。わかりやすいと言えばわかりやすいのだが・・・。
結局、私が予想していたような抗ヒスタミン剤やステロイド等、
抗アレルギー剤に類するものは出されなかった。
娘は、風邪として処理されたのだ(^_^;)。
素直な娘は、夕食後、その薬をきちんと飲んだ。
そして二時間ほどしたら、
「おかーちゃん。凄いよ~、咳が止まったよ~♪」
と御機嫌になった。
えー、ホントに風邪だったってことかいな(^_^;)?
もしそうなら、私の話に全然惑わされなかった先生は、やぶどころか。
単に対症療法で咳止めが効いただけでは?という疑惑が拭い去れないが。
でもま、なんか違うような気がしたのだが、結果オーライ。
やぶ先生、どうもありがとうございました<m(__)m>。
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