転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



両親の用事をしに某老人ホームに出かけたので、
そのついでに、某インテリアメーカーのショールームに寄り、
ボイルカーテンの展示見本を見せて貰った。
リビングのボイルカーテンを、オフ白でなくベージュ系にしたいのと、
キッチンと洗面所の間にも、間仕切りとしてカーテンを掛けたい、
と考えているので、実際の生地の風合いや、窓辺にかけたときの状態を
確認させて貰うのが目的だった。

このメーカーは、歌舞伎座の緞帳も作っている創業175年の会社で、
確かに扱っている生地そのものは大変素晴らしかったのだが、
意外だったのは、形状記憶加工は「1.5倍ヒダ」「2倍ヒダ」
のどちらかでないとできない、と言われたことだった。
縫製そのものは何倍ヒダでもできるが、
形状記憶加工をする機械は上記2種類しか置いていないので、
「2.5倍ヒダ」や、ましてや「3倍ヒダ」を希望した場合には、
形状記憶のない、広がった状態のカーテンしか作れないとのことだった。
ここより歴史の浅い某社で、10年前、
既に「2.5倍ヒダ」までは形状記憶の熱処理加工が可能だったのに、
この老舗ではそれさえできないというのだった。
かなり、がっかりした(^_^;。

メーカーの人は私の希望に対し、
3倍だとヒダとヒダの間が8センチしかなく、ヒダ部分の高さが2.5センチあり、
生地が多すぎてモタつくので、必ずしも綺麗になりませんよ、的なことを言い、
暗に「2倍ヒダで十分だ」という方向で私を諦めさせようとしたが、
申し訳ないがこちとらは、「ヒダ数が多いほど素敵になるかもしれない?」
などという、思いつきや空想でモノを言っているのではない。
1998年に初めて購入して以来、実際に3倍ヒダのカーテンを使用して来たし、
形状記憶加工はともかく3倍ヒダそのものについては、
オーダーで作るのもこれで四回目なのだ。
ヒダの形態安定のために、スチームアイロンをあてたり、
ウェイトテープを通常の倍量、買ってきて縫い付けたりも自分で試してきた。
メーカーの人にとっては3倍は「綺麗でない」のだろうから、それは尊重するが、
私にとっては「綺麗」なのであり、支払をするのは私のほうなので、
技術的に不可能というのであれば、話自体をキャンセルするほかない。
プロのほうが正しいのでその意見に従い、自分の希望でないものにお金を払う、
……ということは、少なくとも趣味に関する限り、私は、しない。

これほどのメーカーでも扱っていないということは、
世の中では、ヒダの細かいカーテンなど徹底的に需要がないのだろう。
それ以前に、世の大半の人にとってカーテンなんか大した問題ではない、
ということは、私にも十分に想像がつくのだが(^_^;、
しかし、インテリアに関心のある人がそこまで稀だとも思われない。
今時、安価な通販カタログにさえ「姫家具」のページがあるほどではないか。
エレガント、ロマンチック、トラディショナル等々のテイストを好む人が
一定数は存在していると思われるのに、
肝心のカーテンの需要が「2倍ヒダ」で止まっているとは、
なんと嘆かわしいことなのだろうか!嗚呼!

ということで、今回は少々投資をしても「3倍ヒダ・形状記憶」で
リビングのボイルカーテンを新調しようと思っていたのだが、
それは取りやめざるを得ないかもしれない。
現在、自宅LDKでは、色合いに少々不満があるとはいえ、
2.5倍ヒダかつ洗濯に耐える形状記憶のボイルカーテンを既に使用している
ので、
これ未満の品物であれば今更、新調する必要はないのだ。
以前、インテリアデザイナーの某氏にお世話になったときに、
3倍ヒダの加工の出来る機械は日本では台数が限られる、と言われたのだが、
「限られる」ということは、最低限、「存在はしている」のだろうか。
そういうものを持っている会社に依頼すれば、実現可能だろうか?

私の「納戸部屋」用に先日、きょう訪ねたのとは違うメーカーに、
レースのカーテンを依頼し、その段階では、私の部屋の窓幅は、
その会社の設ける制限内のサイズであるため「3倍ヒダ・形状記憶」が可能、
との返答を貰ったので、喜んでその場で契約した
のだが、
本当に大丈夫なのか、きょうの話を聞いて心配になったので、
明日再度確認しようと思っている(^_^;。
「3倍」が無理なら「2.5倍」までは妥協しても良いが、
「2倍」では残念過ぎるので、限られた予算を費やしたくない。
それくらいなら、当初の予定のラッフル付きバルーンシェードにしたい。

随分と気難しい客で、我が儘が多く申し訳ないとは思っているが、
私にとって、カーテンは住まいの最重要アイテムであり、
長年、執着を感じ、自分なりに検討を重ねてきた部分でもあるので、
ここはどう思われようとも、細部まで希望を通したいと思っている。
私は決して、「難癖をつける」のが目的で粘っているのではない(^_^;。
相応の支払をするから自分の希望を実現させたい、と願い、
方法があるものであれば、今後もそのための交渉を、
断念や妥協をせずに続ける、と言っているだけだ。

趣味におけるコダワリとは、そーゆーものでございますよ(^_^;。


追記 1:「3倍ヒダ」で検索してみると、結構なページ数がヒットした。
今回、私が広島のショールームに行ってみた某社の製品のボイルカーテンを、
3倍ヒダ+ソフトウェーブ加工で納品しているインテリア会社も東京にはあった。
ソフトウェーブでは、一般的には数回の洗濯で効果が鈍って来るので、
可能であれば、私はもっと強力なファインウェーブのほうが希望なのだが、
ソフトウェーブでも「加工そのものが出来ない」よりは相当マシだ。
いよいよとなれば、その会社に問い合わせをしてみようと思った。
また、別の会社のブログだが「4倍ヒダ」の縫製・納品例すらあった。
やはり、せっかく貯めたお金を費やすのだから、
「2倍ヒダで十分美しい。3倍にする必要はない」
などの説得には応じるまい(^_^;、と意を強くしたことだった。


追記 2:確認したら、私の居室用にオーダーしたカーテンは
メーカーが異なるので、「3倍ヒダ・形状記憶」は可能とのことだった。
各々の会社ごとに異なる基準を持っているとは、きょうまで知らなかった。
仕上がりを見てOKなら、リビングのカーテンもここで誂えることにした。

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