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殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

愛は勝つ…らしい

2008年10月18日 17時10分10秒 | 不倫…戦いの記録
なにさ!その態度!

何か言ってやらないと気が済まなくなりました。

      「家裁であんたに勝ち目はないわよ!

       なにを勘違いしてるか知らないけど

       家出する暇があったら、二人で慰謝料の算段でもしなっ!」


まあまあ…とKさんが止めようとするのと

M子が叫ぶのは同時でした。

「奥さんがそんなだから、彼は私を愛したんですっ!」

        あ~らびっくり。私のせいかい…

「私たちの愛は、誰にも邪魔できませんっ!」

        う…なんだ…こいつ…

煮えくりかえっていた私の胸は、一気に氷点下。


      「M子さんねえ…人の旦那とこういうことになったら

       後始末というものがあるのよ。

       子供のこととか、慰謝料とか…」


「そういう問題は…彼に任せてありますから」

      「ほぅ…彼に…。

       面倒なことは、全部この人がしてくれると…」

「はい。信じてますから!」

M子は、得意げにアゴをつんと上げました。


      「信じる!こりゃまた…」

「私を守るって約束してくれました!」 

      「守る!いやはや…

       すでにこういう状況になってること自体

       守られてないんじゃ…?」

「守られてますっ!」


…なんでそんなこと言うんですか…

…なんでそんなこと言うんですか…

…なんでそんなこと言うんですか…

ぶつぶつと繰り返しながら、M子は足を踏み鳴らすのでした。


「帰りましょうや…この女、変だ…」

Kさんは小声で言いました。

「若、それじゃあ…みんな待ってますから」

私たちは、その場を去りました。

背中で「愛は…勝ちます!!」というM子の叫び声を聞きながら。

そんな歌が流行ったこともあったけ…。


友達の家でうっかりおもちゃを壊して、止まらなくなったのを

そのままにして逃げ帰る子供の気分…。

ひどく脱力した私たちは、言葉少なに帰宅したのでした。
 
コメント (2)
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