まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

年明け旅、山陽線乗り継ぎで九州へ

2021年01月05日 | 旅行記H・九州

年末から年始にかけて業務上の緊急対応があり、当初の予定とは異なる形になったのはこれまでの記事の通り。ただ、年が明けると状況も落ち着いて、連絡が取れる状態であれば私もフリーということになった。

元日に宮島に渡っていたのは「ご近所」ということだが、フリーに動けることになったのであれば、2日から3日、あるいは年始休みの4日にかけて出かけることにする。

当初計画していたのは、大阪に戻る前にいったん九州に渡るというものだった。大分の国東半島にある豊後高田に泊まり、半島の「六郷満山」を回り、別府から大阪行きのフェリーに乗って年越し。大阪の実家には顔を出すものの、こういう世間の状況を鑑みて実家には泊まらず、大阪市内のホテルを予約していた。帰りの経路をどうするかは決めていなかったが、青春18きっぷを使って広島に戻ることにしていた。

そんな中で、図らずもいったんは「今年は帰省を控える」という、テレビのニュースでインタビューを受ける人と同じ状況になった。ただ、体が空くと残った日を使ってどこかに行きたくなる。ならば大阪に戻ればいいことだが、年末の時に帰省を見送ることを伝えると逆に安心していたようだし、そこは多少状況が落ち着いてからでもいいかなと。

そうなると、もともと一人旅だし、別に誰に会う人がいるわけでもなく、おとなしく列車に乗って静かに酒を飲んで・・ということで(勝手な理屈を並べているかもしれないが)プライベートの乗り鉄旅に行くことにする。

行き先だが、当初計画していた九州には行こうと思う。福岡県東部(北九州より南)や大分県というのも久しく訪ねていない。そして、大阪へのフェリーには乗らないにしても、別府までは行ってみようかなと思う。そう思って地図を見てふと目に留まったのが、四国へとつながる航路。

これまで四国八十八所めぐりをするのに、大阪からさまざまなルート、交通機関を使って四国に渡ったが、九州~四国(その逆も)というのは通ったことがない。大分県と愛媛県を結ぶ航路はいくつかあるが、今回、別府~八幡浜のフェリーに乗ってみよう。そうすると、四国からの帰りは松山から広島に渡ると、九州~四国~本州を海路で結ぶ形になり、結構面白そうだ。帰宅するまでがある意味「往路」と言える循環ルートだ。もっといえば徳山から国東半島の竹田津までのフェリーに乗れば完全なクルーズ三昧だが、時間が合わないのと、小倉から日豊線に乗ろうということで、このフェリーは見送った。また乗る機会はあるだろう。

1月2日、年末年始の寒波は北日本にとどまる中、西日本の天候は比較的落ち着くとの予報である。西広島6時ちょうど発の岩国行きで出発する。外はまだ真っ暗で、5両編成の乗車率は半分以下。その中で、やはり宮島口での下車が目立つ。

6時41分に岩国に到着し、6時44分発の下関行きに乗り継ぐ。10月にこの乗り継ぎをしようとしたところ、岩国行きに先行する貨物列車にトラブルがあり、そのための遅れ時間が10数分に亘ったため、乗り継げなかったことがあった。以前の広島勤務時は確か広島から下関まで直通する鈍行もあったように思う。

今回は順調に進む。時間が早いせいか、またこういう状況だからか乗客は少ない。その筋の客もちらほらいる程度である。115系3000番台の転換クロスシートに腰掛けて、少しずつ明るくなる瀬戸内の海を眺める。今回は3日かけて周防灘、豊後水道、瀬戸内海をぐるりと回ることになる。そうした海の景色も目に焼きつけたいものである。

柳井では6分ほど停車する。おそらく通常ダイヤであれば貨物列車を先行させるのだろうが、正月ということで通過する列車はなかった。多少物量は減ったというものの、コロナ禍の中にあって物流の縁の下の力持ちとして支える貨物列車だが、さすがに大晦日から正月3が日は全面運休である。

新山口でも6分停車。ここも通常ダイヤであれば貨物列車の通過待ちだろう。この時間を利用して、改札口で青春18きっぷの日付印をもらう。朝の西広島はまだ駅員がおらず、途中車掌が車内に来ればその時に頼もうかと思ったが、そうしたこともなかった(少なくとも気づかなかった)。

この先は下関に向かうということで、駅ごとに少しずつ乗客が増えてきた。私が乗っているのは先頭車両だが、下関の乗り換え階段、改札口は進行方向の後ろ側1か所なので、乗客もどちらかといえば後ろの車両に固まるようだ。

10時01分、下関に到着。乗り継ぐのは10時09分発の小倉行きだが、ホームの向かい側ではなく隣のホームからの発車のため、一度階段を上り下りすることになる。

結局ホームをぞろぞろ歩くことになったが、その途中に、「WEST EXPRESS銀河」の歓迎の横断幕が掲げられている。

この「銀河」だが、3月まで大阪~下関間を昼行列車として運行した後は、春に京都~出雲市の夜行列車、そして夏から秋にかけては、京都~新宮まで夜行列車+昼行列車として運転予定である。新宮行きの夜行列車といえば、私も高校生~大学生の時に乗った「釣り列車」を思い出す。当時は天王寺発、後に新大阪発となったが、急行型のボックス席が懐かしい。同じように日本旅行のツアー方式での乗車となるのだろうが、これはぜひ抽選に申し込みたい。

その前に、まずは関門トンネルでの九州上陸である。門司を経由して、10時23分、小倉に到着。今回は行かないが、小倉から快速に乗り継げば12時過ぎに博多に着く。以前にも広島から福岡、北九州に当時のダイエー対近鉄の試合を見に出かけたことがあるが、新幹線だけではなく鈍行乗り継ぎで訪ねたこともあったなと思い出す。北九州のデーゲームなら鈍行乗り継ぎでも日帰り往復できそうだが、今は北九州の試合もほとんどないようだし、その前にチケット確保が難しいことだろう。

2日の夜は別府駅前のホテルを取っており、正月で飲食店の事情がわからないので夕食付きのプランにしている。夕方のそれなりの時間までにチェックインすればいいのでそれまでどこかに立ち寄ろうかと考えつつ、日豊線に乗り継ぐことに・・・。

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