まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第14回中国観音霊場めぐり~小倉日記

2020年08月20日 | 中国観音霊場

8月14日、小倉にて宿泊。翌日は山陰本線に乗るので下関に泊まるのもいいかなと思ったが、これまで泊まったことがないということで小倉を選択した。

小倉には多くのホテルがあるが、今回選択したのは西鉄イン小倉。西鉄グループならば地元資本ということで、全国ネットのホテルに泊まるよりも地域貢献をしている感じがするだろう。

また今回小倉に決めたのは、北九州市が独自で行っている宿泊モニターキャンペーンというのを見つけたこともある。9月末までの期間、北九州市内のホテルについて、1人1泊「1000円」、「2000円」、「3000円」(いずれも税抜き)のいずれかで利用できるというキャンペーンで、西鉄イン小倉はシングルが「2000円」で利用できるとあった。通常料金が6200円~7200円くらいなので、十分にお得である。

ホテルは小倉駅から徒歩5分ほどのところにある。道の向かいには北九州予備校の小倉寮というのがあり、「森鴎外が雌伏の時代を過ごした小倉で学ぶ」というキャッチコピーがある。予備校に寮があるのにも驚いたが、ここで森鴎外が出てくるとは。

チェックインする。ここでもアルコール消毒と検温があり、また体調不良などがないかの問診票を記入を求められる。もっとも、問題があればチェックを入れる方式で、何もなければ署名だけして終わりだ。また北九州市の宿泊モニターキャンペーンについては、モニターアンケートの記入を求められる。こちらは住所氏名の記入のほか、小倉への訪問目的を観光、ビジネス、帰省等の中から選択する仕組み。そこに宿泊の領収書を添付するのだが、これはホテルが発行する領収書をホテルがコピーして貼り付けていた。料金はキャンペーン価格の2000円に消費税200円が加算され、北九州市の宿泊税150円と福岡県の宿泊税50円が加わり、しめて2400円。税金だけ見ればホテル代の20%に相当する。

部屋はダブルサイズのベッドがデンと置かれている。それよりも大浴場である。前日は船内浴場に入ったとしても船中泊だったし、朝から暑い中を列車や町歩きをして大汗をかいている。ともかく風呂に入ろう。

こちらの大浴場も感染対策ということで利用人数をしぼっている。入口でカードキーをかざすのでそこで人数をカウントしているのかもしれないし、脱衣所も半分以上のロッカーがキーを抜かれて利用中止となっていた。もっとも、時刻が16時前ということで他に入浴する客もおらず、広い浴場にてリラックスすることができた。

湯上りには部屋でしばらく休憩。テレビをつけると、ちょうどテレビ西日本にてホークス対バファローズ戦の中継をやっていた。この日はデーゲームだったのか。試合は7回まで進んでおり、1対1。バファローズは先発の山﨑が初回に同点打を許したもののそれ以降は無得点に抑えており、ホークス側の実況、解説(池田親興氏)も好投を讃えていた。

そして迎えた8回裏、2つの四球で二死一・二塁となったところで打席には柳田が入る。実況も「山﨑にとっては、これからのプロ野球人生に向けて大きな場面と言っていいでしょう」と力が入る。

2-2となった5球目の内角の球、決して甘くはなくコースぎりぎりをついた1球だったが、柳田がそれを振り抜く。打球はそのままライトスタンドの中段まで飛んで行った。決勝の3ラン・・アギャーと叫んでそのままベッドにひっくり返ってしまった。

柳田に対して、「かつての王会長、長嶋茂雄さんもそうだったと思いますが、こういう所で打ってしまうのがスターです!」「(打った瞬間のアップのスローモーションを見て)一球で仕留める、この表情がすごいですね」という称賛が続く。一方で打たれた山﨑はガックリ、ベンチに下がって目を真っ赤にはらしていた。また実況の「ライトの吉田正尚が一歩も動かず、打球の行方を悔しそうに見ていたのも印象的です」というのもあった。試合はこのまま4対1でホークスが勝ち、(14日時点で)バファローズは7連敗、借金14といよいよ泥沼にはまった・・・(翌日15日はバファローズがブルペンデーで勝ったものの、16日はホークスに地力で寄り切られ、結局ホークス6連戦は1勝5敗に終わった)。

・・・バファローズの敗戦を見届けたうえで、外に出る。早い時間に呑んで、さっさと切り上げて寝るに限る。

小倉駅周辺には魚町商店街など、飲食店をはじめとしたさまざまな店が集まっている。四つ角には居酒屋の客引きもいるが、少し回って自分で探してみる。特にグルメサイト等での予習はしていないし、どこの店でなければならないということはない。

その中で「大衆酒場 餃子のたっちゃん 本店」というのを見つける。一応はチェーン店のようだが、店も新しい感じで、また外とは扉を取っ払っているので開放的である。また、18時まではハッピータイムということで、生ビール、檸檬フィズ、そして焼き餃子が半額とある。ここにしよう。

中は地元の人が中心だが、関西弁で大声で賑やかにしているグループ(旅行者?)もいる。カウンターに座り、まずは生ビールを注文。餃子以外にも一品ものがあり、ビールをすぐに飲みほした後は檸檬フィズに切り替える。

焼き餃子は、王将の餃子のようにしっかりしたつくりというよりは、おやつ感覚で一口でいけるタイプ。これなら焼き餃子をもう一皿、あるいは身がしっかり詰まっているなら鉄板に乗って出てくる肉汁餃子を注文すればよかったかなと思う。

「よかったかなと思う」というのは、餃子と並んで店のお薦めメニューということで注文した鶏の半身揚げのため。四国の骨付鶏のようなものを想像していたのだが、出てきたのは本当に「半身」だった。胸から手羽、ももまですべて入っている。ある程度店の人がブツ切りして出てきたが、後は自分でハサミで適当に切って食べる。スパイスが効いていて飲み物が進むのはよかったが、何せボリュームが多く、腹がふくれてこれ以上他の食べ物の注文ができなくなった。

まあ、店そのものは初めての人も入りやすい雰囲気で、店員の愛想もよかったので、また小倉に来ることがあれば入ってもいいかな(昼から営業しているようだし)。

こういう状況なので2軒目に行くこともなく、コンビニで何がしか買い物をして部屋に戻る。ちょうど福岡のローカルニュース、博多華丸・大吉が出る福岡のローカル番組をやっていたのでゆっくりと過ごす・・・。

・・・さて翌15日。

この日は朝10時に下関にいればよいので時間はある。ホテルでの朝食はつけなかったので、早朝に出発することもできる。前夜、時刻表をあれこれ見ながら、早起きしてどこかの線区を乗り回そうかとも思っていたのだが、結局どう回っても中途半端になりそうなのでやめにして、朝はゆっくりと部屋を出ることにした。ということでまずは朝風呂である。この日も暑い一日になりそうだ。

ただ朝食は出発前にとっておこう。モノレールの平和通駅近くのアーケードにある「資さん(すけさん)うどん」に向かう。北九州を中心に展開する老舗チェーン店で、この店は24時間営業である。福岡のうどんのトッピングは「かしわ」や「肉ごぼう天」というのが人気のようで、店の看板メニューである肉ごぼう天うどんをいただく(値段は多少張るが)。

やってきた一品。牛肉が甘辛く煮ているためか、ダシも多少甘く感じる。ごぼう天もダシが浸み込むと味わいが深くなる。それにしても、なぜ福岡ではごぼう天が人気なのだろうか。特にごぼうが特産という話も聞かない。うどんがやわらかいから歯ごたえのある天ぷらが合っているのかな。

チェックアウトして、小倉駅に向かう。8時58分発の門司港行きに乗り、次の門司で9時08分発の下関行きに乗る。いよいよ、関門海峡をくぐって本州に渡る。ようやく中国地方上陸である・・・。

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