まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第13回中国観音霊場めぐり~まずは山口を目指す

2020年07月26日 | 中国観音霊場

今回の中国観音霊場めぐりは7月23日~25日でのお出かけである。4連休ということだが最終日の26日は休養日に当てることにする。

まずは23日の朝、新大阪に向かう。前の記事でも触れたが、まずは岡山まで日本旅行の「バリ得こだま」を利用して行く。乗るのは新大阪6時59分発の「こだま841号」である。

こういう状況なので新大阪駅もさほど混雑しておらず、通常ならこの時間帯は改札内のコンビニや駅弁コーナーも朝食を買う客で行列ができるのだが、それも見られない。

ただ、気になることがあった。乗車券が送られた後、混雑状況はどうなのかなと、前日に「みどりの券売機」で空席の検索をかけてみた。すると、「こだま841号」の指定席はほぼ満席である。他の「のぞみ」や「さくら」には空席があるのにこの列車が満席というのは、ひょっとしたら同じような考えて割引商品を利用して出かけようという客が多いのかなと思う。私が利用した「バリ得こだま」はGoToキャンペーンの対象外である旨がサイトに記載されていたが、他の割引商品は「旅行会社が提供する日帰り旅行商品」という扱いなのかもしれず、それを当て込んで申し込んだ人もいるかもしれない。

そこで・・・本当は認められていないことなのだが、最初から自由席に乗ることにした。こちらは1両に10人もいない状況。そして指定席をのぞいて見ると、案の定3両の座席がびっしり埋まっている。「密」と言ってもいい。そして時間が時間だけにほとんどの客がムシャムシャ食べているし、中には早くも缶ビールを開けている人もいる。この車内の様子、見る人によっては「こいつら何考えとんねん!」とお怒りになるのだろうな・・。

これが毎日の通勤電車なら仕方がないが、岡山まで1時間あまりの乗車とはいえ、指定席が「密」で自由席がガラガラなら、空いているほうに移るのが自然な動きではないか・・・と自分を正当化してみる。JRも、指定席の予約にあたってはソーシャルディスタンス確保のために、シートマップの活用を勧めているし・・・。

途中の姫路、相生で列車通過待ちのためにいったん外に出る。新幹線とはいえ「こだま」のこうした鈍行列車的な動きは面白いところだ。間近で新幹線が通過するのを見ると、颯爽と駆け抜けるのは見ていて気持ちいいが、あんな速いものによく平気な顔をして乗っていられるなと、昔の人のような感想を持ってしまう。

8時09分、岡山に到着。いったん改札を出て、青春18きっぷに日付を入れてもらう。ここから鈍行乗り継ぎモードである。

次に乗るのは8時25分発の糸崎行き。岡山始発ではなく山陽線の万富から来る列車だが、到着すると車内の客はほとんど下車した。この列車の前に8時20分発の備中高梁行きが発車するので、例えば倉敷まで急いで行くという人が乗り換えたこともあった。乗った車両のほとんどの窓が開放されていた。このところ、車内の換気のために窓を開けることも呼びかけられている。今のところ雨は降っていないので、これは効きの悪い冷房の中にいるよりは快適に過ごせそうだ。

窓が開いているので走行音をより楽しむこともできる。途中で高校生の乗り降りもあり、並走する国道2号線の様子を見るうちに、広島県に入る。福山で多くの乗客が入れ替わる。

尾道水道が近づいてきた。中国観音霊場めぐりでは、福山~尾道間は高速バスで国道2号線を走ったので、山陽線で通るのは初めてとなる。造船所が顔を出し、尾道大橋を過ぎると尾道の町並みである。「海が見えた。海が見える」は林芙美子の『放浪記』の一節で有名だが、これは当時も今も変わらない山陽線の線路による演出効果もあるように思う。国道2号線だと地べたを走るので、建物に遮られて海は見えないし、鉄道といっても新幹線の新尾道駅では海の気配など全く感じないし・・。

この尾道から糸崎までは海に近い区間を走る。どんよりとした曇り空なのが残念だが、この先の雨雲情報を見ると、広島県から山口県にかけては降るような降らないようなもやっとした感じである。

9時51分、糸崎到着。次に乗る岩国行きはすぐの発車。これから、2018年の西日本豪雨で被災した区間に、被災後初めて乗ることになる。山口まではまだまだ長い道のりだが、それは続きのことにする・・・。

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