まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第17回四国八十八所めぐり~石鎚山ロープウェイ

2018年05月18日 | 四国八十八ヶ所
5月5日、この日は石鎚山に登る。四国八十八所の札所めぐりからは外れるが、古くからの信仰の山だし、弘法大師も修行したところだという。

八十八所めぐりを始めた時は、遍路ころがしで知られる12番の焼山寺に歩いて上ることを何とか避けられないのかを考えていた。その時は麓の藤井寺から5時間15分でたどり着いたが、四国めぐりで徳島や高知、また松山を回った時には、石鎚山に行こうとは全く意識にもなかった。それが四国、いや西日本で最も高いこの山に登ろういうのだから、変われば変わるものである。意識し始めたのは、今治シリーズを終えて次は伊予西条だ・・・とプランを考えたあたりからである。

歩くとはいうものの伊予西条から歩くわけではなく、路線バスでロープウェイの乗り場まで行き、ロープウェイに乗って1300mまで上がる。そこから1982mの頂上だから、実質歩くのは700mの高さの差である。前日、横峰寺まで歩いて上って下りたが、その差がしんどいながらも歩けたのなら、石鎚山も何とかなるのでは・・という思いがある。もちろん、登山を甘く見てはいけない。石鎚山だって滑落や遭難の事故も起きているし・・。

石鎚山のロープウェイ乗り場には、伊予西条からバスが出ている。とは言っても1日4往復、7時47分発が始発である。帰りは15時台、最終が17時台となる。15時台に間に合えばよし、最悪で17時台というつもりで行くことにする。

連泊となるエクストールインホテルを出て伊予西条駅に向かう。大型連休中とあって、このホテルも石鎚山や八十八所めぐりの客で賑わっている。前日同様早い時間の朝食を取る。7時すぎに駅に着いたが、さすがにこの時間ではバスを待つ客はほとんどいない。

少し時間があるとして、荷物を背負ったまま歩く。西条は水の町、駅の西にある市民会館の周りには水のスポットもある。誰でも汲めるのだが、水が湧くのは8時からだとある。それではバスに間に合わない。まあ、まずは澄んだ水を見ることができてよしとする。

コンビニで昼食を仕入れて駅前に戻ると、先ほどからバスを待つ客が増えていた。前日同様30人はいる。バスの乗車順は明確ではないが、どうやらベンチに座っていた人から乗るようだ。それだと私はかなり後ろの順番になる。

バスが来た。伊予西条駅始発ではなく、駅から離れた営業所からの便である。先ほどうちぬきの水を見た近くのバス停も経由していて、そうとわかっていればそこから乗っただろう。結局、私が乗った時はすでに満席。まずは立った状態で石鎚山を目指す。まあ、初めに駅前に来た時そのままベンチに座っていればバスにも座れたのだろうが、仕方がない。他にも10人ほどが立つ。

西条の駅前を抜け、加茂川に出る。これまでは橋を渡るだけだったが、今度は川沿いに走る。河川敷も広く、キャンプのクルマが結構停まっている。時刻は8時、ちょうど朝食の頃である。

バスは坂道をどんどん上り、加茂川の上流にある黒瀬湖の横を走る。複雑な形をしており、紅葉の時季などはより美しい景色を見せることだろう。

横峰登山口で数人が下車する。前日訪ねた横峰寺への登山バスが出るところである。当初はこのルートで横峰寺に行こうと考えていたが、登山バスの折り返し運転、そしてこの路線バスとの接続が気になって選択肢から外したことがある。

黒瀬湖の上流のダムを過ぎると渓谷ムードとなる。一方で道幅も狭くなり、どこまで入って行くのかと思う。

伊予西条駅から50分ほどでロープウェイ下のバス停に到着。土産物店、旅館が何軒か並ぶ中、少し坂道を上がる。途中には石鎚大権現、役行者、弘法大師などの像も祀られている。

そしてロープウェイ。通常は毎時0分、20分、40分発のところ、大型連休の多客期ということで運行間隔を狭めているようだ。果たしてロープウェイは満員となったが、バスでは見なかった人もいる。ロープウェイ下までクルマで来て、駐車場を利用する人たちである。やはりクルマ社会と思うが、路線バスの本数が少ないのも現実。行き帰りの時刻を気にしなくてよいのは大きい。

石鎚山ロープウェイは1966年に開業した路線。山麓下谷から山頂成就まで全長1914m、勾配が最大36度という区間を7分半で結ぶ。山麓から乗った時は周りは山の中だったが、高度が上がると西条の町並みや、遠くに燧灘が広がって見える。

7分半のパノラマを楽しみ、ゆっくりと山頂成就に到着。標高1300mとある。半袖では寒い、中に長袖シャツを着てちょうどよい体感温度である。ただ頂上はさらに700m高いところ、一応羽織るものはリュックに入れているが・・。

時刻は9時。ロープウェイから山頂までは3時間の道のりである。ロープウェイを降りた数十人の人たちとまずはぞろぞろと歩く・・・。
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