まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第12回四国八十八所めぐり~まずはしおかぜに乗って

2017年10月16日 | 四国八十八ヶ所
14日の早朝に自宅を出て、新大阪6時25分発の「さくら541号」に乗る。車内放送では「本日指定席は満席です」と言っていたが、乗った車両では乗車率は半分くらいである。途中駅からの乗車があるからだろうか。

7時15分、岡山に到着。8分の連絡で特急「しおかぜ1号」に乗り換える。今回はこれで松山に行くのだが、四国八十八所めぐりで予讃線を行くのは初めてである。新たな展開を迎えるのだなと感じる。5両編成のこちらも混雑を予想して指定席を購入していたが、私の乗った車両は10人あまりの乗客である。先週の3連休ならそれなりに混雑していたのだろうが、1週遅れの普通の土曜日の朝の列車というのはこういうものだろうか。

瀬戸大橋を渡り、宇多津に到着。ここで後部に高松からの3両の「いしづち1号」をつなぎ、総勢8両という長い編成ができる。これまでの四国の列車といえば、鈍行だと1両が基本(たまに2両以上になるくらい)、特急ですら2両~3両で走っていたのが当たり前のところに8両とは、やはり四国のメインルートである。

土讃線との分岐である多度津では駅のホームが工事中である。この駅も高架化するのか?と思ったが、駅の西側にある高架橋の架け替えだという。それなら駅舎も橋上化するのかと思うが、そこまでではないようだ。

海岸寺から海に出る。この区間を列車で行くのは久しぶりのことで、これほど海に間近に走るのかと車窓に見入る。海側の席を取っていてよかった。この辺りも香川の札所が多いが、ここまでたどり着くのはもう少し時間がかかりそうだ。

愛媛県に入り、川之江、伊予三島と通る。川之江(現在は四国中央市)は紙の町として知られており、大規模な製紙工場もある。伊予三島の手前には大王製紙の専用線があり、多くのコンテナが並ぶ。昔、JR貨物コンテナの仕事をしていた時に、紙輸送というのは貨物列車の輸送量の10%あまりを占めている「お得意さん」であることに触れ、いくつかの駅は実質「紙列車」専用だというのを知った。伊予三島もその一つである。

新居浜に停車。翌日15日から秋の太鼓祭りが行われるという横断幕が出ている。こちらは駅から離れているが、住友関連の工場が多いところ。山側に行けば別子銅山がある。そして伊予西条は水の町。駅横には四国鉄道資料館がある。伊予西条駅近くには札所はないが、少し西に行けばいくつかある。その時には西条の町も立ち寄り地として回ることになるだろうか。

今治に到着。この今治も札所が多いところで、こちらも回るのが楽しみ。ここからは造船所の大型クレーンや石油工場が見える。この予讃線、何だか車窓で愛媛県の主要産業を見物しているかのようだ。これまで八十八所で回ったところの車窓とは雰囲気が違う。

ここから芸予諸島の島々が遠くに見えるが、これまでのところ雨の気配はない。それどころか時折日差しも出てきた。スマホで今後の雨雲の予報を見てみると、秋雨前線は南のほうに下がっているようだ。そろそろ松山も近くなり、この後どう動くかを改めて考える。松山着は10時05分。

当初の予定では、14日は移動日として松山から先の内子など見物して、15日朝から久万高原町に向かうことにしていた。しかし、列車に乗っている中で雨の様子はない。ただ、15日の予報が傘マークである。町歩きは雨でも仕方ないが、山歩きが雨というのはちょっとつらい。結局、これからの予定を変更することにした。

松山駅から久万高原へのJRバスは本数が少ないが、直近で10時30分発がある。11時39分に久万高原に着き、ここから大寶寺、岩屋寺と合計12キロほどを歩く。なお、久万高原から松山への最終バスは18時40分発。久万高原での時間は7時間ということで、往復24キロを歩くのは無理。ただ、岩屋寺には伊予鉄南予バスのバス停があり、土日祝日ダイヤで1日3本しかないが、17時40分発の最終便がある。これが18時に久万高原に着くので、松山へのJRバスには十分間に合う。岩屋寺には納経所が閉まる17時までに着けばということで、5時間で12キロを行けばよい計算。これなら行けるだろう。行きは歩き、帰りはローカルバスということで、「公共交通機関遍路」としてはかえって収まりがよくなったかな。よし、これで行こう。

松山に到着。途中駅からの乗車もあってか、自由席車両からも結構多くの客が降りてきた。また、この先内子、伊予大洲、宇和島方面に乗り継ぐには同じホームの先に停車する特急宇和海に乗り継ぎとある。松山駅のホームはそれほどまでに長いなと感心。

前回の札所めぐりを終了した松山駅前から出発となる。バスの時間は10時30分発で、それまでの時間で大きな荷物をコインロッカーに入れ、久万高原線の一日乗車券を購入する。この先何とか天気が持ってくれるかどうか・・・。
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