まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第33番「瑠璃寺」~新西国三十三所めぐり・39(満願への道)

2017年08月01日 | 新西国三十三所
2016年の1月に四天王寺から始めた新西国三十三所めぐり。これまで32の札所寺院と5の客番寺院を訪ねる中で、初めてのスポットも多く、新鮮な発見もあった。そしてとうとう満願となる33番の瑠璃寺に行くことになった。

瑠璃寺があるのは兵庫県の西の端にあたる佐用町。四天王寺から札所順にぐるりと線を書くと最も西にあたり、そのぶん最も遠いところに見える。ついにラスボスに当たるのかと思うが、この瑠璃寺、申し訳ないが全国に知られている寺院かと言われると疑問である。昭和の初めに新西国めぐりを成立させた人は、どのような意図で瑠璃寺を最後に持ってきたか。ただ西にあるから何となく・・という気もするが、そこは公式見解も何もないのでわからない。

ともかく瑠璃寺を目指すわけだが、アクセスは新西国めぐりで何度もお世話になった神姫バスで、船越というバス停から徒歩で1キロとある。まあ、ここまで来ると1キロというのはそれほど問題ではないが、バスが1日数本というローカル線で、それに合わせなければならない。船越へのバスは宍粟市の山崎から出ており、30分ほどで着く。その山崎には姫路からバスがあり、経由パターンはいくつかあるが約1時間である。神姫バスのサイトで検索すると、姫路駅9時25分発の便で山崎10時26分着。山崎10時45分発で船越11時15分着である。結構大変だ。

ただ改めて地図を見ると、山崎のある宍粟市は中国自動車道が横切っており、山崎インターもある。そして、大阪から津山への中国ハイウェイバスが山崎インターに停車する(神戸からだと三宮~山崎の高速バスもある)。これだと、大阪駅7時の津山行きに乗れば8時59分に山崎インターに着く。インターから山崎のバス停(営業所)は徒歩10分とあり、それで行くと山崎から1本早い9時25分発のバスに乗ることができる。ちなみに姫路からだとこの便には間に合わない。ここは、滝野社の光明寺以来となる中国ハイウェイバスに乗ってみよう。帰りは姫路回りにすれば、私が旅のプランニングでなるべく心がけている「循環ルート」が出来上がる。津山行きのバスは座席指定・定員制なので、前日にコンビニでチケットを買っておいた。

7月30日の朝、大阪駅北のバスターミナルに着いた現れる。ちょうど7時発の津山行きの改札が始まっていて、チケットを手にした客が乗り込む。それでも定員の半分にも満たず、2席とも空いているところも目立つ。そんな状態だが、私のチケットは通路側指定。このご時世、自分で席を選択できないのはどうかなと思う。大阪発車時点で窓側の席には客が来ないが、発車間際に運転手が「指定済」のカードを置く。空席に移ることができないか訊くと、カードが置いていない席なら良いとのこと。ちょうど最前列が空いていたのでそちらに移る。

バスは淀川を渡り、新御堂筋を走る。途中新大阪と千里ニュータウン(桃山台駅)に停車するが、その途中で一時強い雨が降る。このところ不安定な天候が続いており、この暑さで急に雨雲が発生して大雨を降らせている。これから向かうのは山の中だがどうだろうか。

池田から中国自動車道に入るが、休日朝の西行き車線につきものの渋滞である。上記の山崎インターから山崎への乗り継ぎだが、定刻で間は26分、徒歩移動がそのうち10分とすると、実質15分あまりしか余裕はない。ハイウェイバスのダイヤが渋滞をどのくらい見込んでいるのかわからないが、ひょっとしたら間に合わないかもしれない。まあ、間に合わなくてもハイウェイバスの責任ではないし、間に合わなかったら次の便まで山崎で時間をつぶすだけである。何かしらあるだろう。

しばらくウトウトするうちに渋滞は抜けたようで、また雨雲も抜けたようだ。その後はいい感じで走る。

8時36分、加西サービスエリアに到着。ここで10分の休憩となる。ドライバー、バスツアーの客などで賑わう。ここから山崎へは20分ほどとのことで、それならば船越へのバスも間に合いそうだ。

9時05分、山崎インターに到着。定刻から6分の遅れは、高速に乗った直後の様子を見れば十分取り返されていた。インターの出入り口に挟まれた中洲のようなところに降り立ち、道路の下をくぐって町中に出る。

佐用町方面に向かう県道沿いのバス停に着いたのは発車の10分前。

千種行きのバスは数人の地元の人や学生を乗せて発車。この地区は行政の補助でもあるのか、どこまで乗っても200円である。普段通勤で乗っている大阪の市バスでも210円で、それよりも安いとは驚き。ただ、そうでもしないと利用客の確保が難しいのかなと思う。数年先、この路線はちゃんと存続しているだろうか・・・。

中国自動車道に沿う区間や、地元の集落を抜けながら走る。船越の手前には自然観察村があり、多くの子どもたちが川に入っての水遊びの最中。涼しげな景色である。10時前に船越に到着。瑠璃寺に他に行く人なんかいるのかなと思いつつ降りると、私の前に座っていた母娘らしい二人連れも下車する。リュックから棒のようなものが伸びていて、何だろうと思う。

さて帰りのバスを確認とバス停の時刻表を見ると・・・当初の姫路発の便から1時間以上早く着いたが、帰りは12時51分発までない。何のことはなく、もう一本後の便、また当初の姫路発の便からの乗り継ぎでも良かったのだ。これで瑠璃寺に3時間近く滞在・・・となった。中国ハイウェイバスの便を見つけたのはよいが、全体像まで考えが及ばなかったことである。まあ、最後に来てそれもよしか。

どうするかは考えるとして、ともかくまずは瑠璃寺を目指すことに・・・。
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