会津の大内宿を訪ねての帰り。野口英世が描かれた車体の気動車で南下を始める。目的地にたどり着いたことでホッとしたのか、車中でウトウトとする。
会津田島に到着。ここで次の列車までしばらく時間があるということで、乗り継ぎ客も一度改札の外に出るように案内される。会津鉄道の中心的な駅で、立派な駅舎には地場の土産物や農産物を売る店舗やレストランもある。ここでしばらく時間をつぶした後に次の列車に乗ることに。
鬼怒川温泉からのスペーシアの指定席を押さえており、どこか一か所なら40分程度であるが途中下車できる。どこか温泉でも行ければいいのだが、朝に訪れた川治温泉となると温泉街まで遠く時間がない。
そこでパンフレットを見ると、栃木県に入り、途中の野岩鉄道の湯西川温泉駅が道の駅を併設しており、何とそこには日帰り温泉施設があるという。それは意外であった。それなら40分くらいでも十分に楽しめることである。これまで足湯、手湯と来ていたが肝心の全身浴をしたいなと思っていたところだ。
その湯西川温泉、鉄橋を渡りトンネルに入ったところに駅がある。駅のホームからトンネルの出口は見えるのだが、ここは川の土手をほじくり返したトンネル駅である。これも下野と岩代を最短距離で結ぶ野岩鉄道らしい駅というべきか。ここで降り立ったのは私一人。
階段を上がる。そして改札を出るとそこは道の駅。ただ日暮れ迫るこの時間帯、人の姿はほとんど見られない。駅名でもある湯西川温泉やら平家の落人伝説のある集落へはここからクルマで行く必要があるが、こちらの道の駅では、目の前に広がるダム湖を周遊する水上バスがあったり、ちょっとした立ち寄りスポットになっている。昼間に来ればそれなりに賑わっていることだろう。
そんな時間帯だからか、浴槽は貸切状態で利用できた。さすがに日が暮れると冷えてくる感じがして、それだけに温泉の温かさを感じることができる。朝の入浴はできなかったが、最後に来て(栃木県まで戻ったが)会津の旅を閉めることができた。
次の列車は単行の気動車。ただ会津若松から鬼怒川温泉までの直通ということもあって立ち客も出るほどの盛況。そして鬼怒川温泉に到着すると、ホームの反対側に停まっていたスペーシアに1分の乗り継ぎ。やれやれ慌ただしい。
鬼怒川温泉を出発時点ではガラガラであったが、「途中から乗車されるお客様もいらっしゃいます。この列車は本日満席です」との案内がある。やれやれ、朝の浅草で指定券を確保しておいてよかった。これに乗れないとなると東京から帰阪の新幹線にも間に合わないという事態にもなったので・・・。
スペーシアにはありがたいことに売店も備えられており、先ほどの湯西川温泉では湯上りにいただけなかった(まあ、道の駅だから仕方ないか)ビールを味わって一息つく。シートもゆったりとしているし、浅草までの2時間の道のりも快適に過ごすことができる。果たして途中の下今市で日光方面からの客がどっと乗ってきて、また新鹿沼でも結構な乗車があり果たして満席となった。
東京在住時代であれば北千住で下車するのが便利であったし、本日でも例えばサイコロの出目によって行き先が栃木だったり日光だったりすれば北千住で下車して駅前の大衆酒場でひっかける・・・ということになったが、そのまま浅草まで乗車。今度は吾妻橋はらスカイツリーを見るということもなく、そのまま地下鉄と山手線を乗り継いで東京駅へ。夕食に駅弁を買い求めてのぞみに乗車する。
のぞみのシートに腰かける。N700系を最新型の快適な車内空間とうたってはいるものの、先ほどまでスペーシアに乗ってきた身にとっては何とも貧相な、「乗せてやる」「座れるだけありがたいと思え」と言わんばかりの車内に見えた。乗客も軒並み疲れたご様子であるし・・・(相手から私を見れば同じように思うのだろうが)。まあ、私鉄の特急には旅の面白さを感じることができるが、新幹線(特に東海道新幹線)の場合は仕方なくビジネスライクに割り切って乗るようなところが。まあ、N700系の場合は窓側の座席ごとにコンセントがあって携帯電話の充電もできるし、トンネル内も関係なくネットが利用できる(今回のお散歩~サイコロの旅についてのブログ記事も途中まで書き上げることができた)というメリットはあるのだが・・・。
日付が変わる手前で自宅に帰りつく。おそらく次の「お散歩だんらんの会」参加のための関東遠征は年が明けてからになるだろうが、また「サイコロの旅」をやろうかなと。参加者の皆さんに、今度は1投目から振ってもらうとするかな・・・・?