吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

2007年2月9日/〈日記〉91・津屋崎の鳥獣保護区

2007-02-09 10:46:27 | 日記
写真①:カモ類をはじめ野鳥の楽園になっている「津屋崎干潟」(福岡県指定鳥獣保護区
     =福津市津屋崎渡で、2007年1月13日午前8時53分撮影

 津屋崎の「鳥獣保護区」(特別保護地区)「銃猟禁止区域」の紹介です
 ―15日の狩猟期間終了を前に―

 11月15日に解禁された今シーズンの狩猟期間が2月15日に終了するのを前に、きょう9日は福津市津屋崎にある福岡県の「鳥獣保護区」(特別保護地区)「銃猟禁止区域」を紹介します。

 鳥獣保護法に基づき、野生鳥獣の狩猟が禁止される「鳥獣保護区」(特別保護地区)は福津市渡の「津屋崎干潟」=写真①=の1か所、銃器による狩猟が禁止される「銃猟禁止区域」はその近くの「渡半島」と同市宮司・在自にまたがる「宮司・在自」の2か所です。ちなみに、同市久末にある「久末ダム」も同禁止区域です。

 「津屋崎干潟」は、福津市西部の渡半島に抱かれた細長い入り江で、同市浜の町の津屋崎漁港から北へ広がり、地元では〝内海(うちうみ)〟と呼ばれています。波静かで、小魚や貝、ゴカイなど野鳥の餌も豊富です。環境省から絶滅危惧(きぐ)種に指定されているクロツラヘラサギ(トキ科)=写真②=の越冬地で、国際保護ネットワーク(事務局・香港)から国際観測点の一つに登録されており、カモ類やサギ類など〝野鳥の天国〟になっています。06年11月15日、県から「鳥獣保護区」(特別保護地区)に指定されました。指定区域は、干潟約48㌶と周辺陸地約15㌶の計約63㌶です。指定期間は10年で、問題がなければ更新されます。


写真②:波静かな浅瀬で羽繕いに余念がない2羽のクロツラヘラサギ
     =「津屋崎干潟」で、07年1月17日午後4時59分撮影

 「津屋崎干潟」は、〝生きた化石〟と言われるカブトガニの生息地としても注目されており、福津市立津屋崎小学校の児童が、02年から水質浄化機能を持つアサリとハマグリの稚貝を放流したり、環境保護の看板=写真③=を同市と立てるなどの活動を行ってきました。カブトガニの生息できる環境保護を呼びかける児童らの活動もあり、市が06年3月、県に鳥獣保護区指定を要望、県が県環境審議会に同保護区指定の当否を諮問し、「指定妥当」の答申を受けました。市は干潟の清掃や環境学習の場として活用し、干潟保護の意識を高める方針です。


写真③:「干潟を守ろう!」と津屋崎小学校児童と福津市が立てた環境保護の看板
     =「津屋崎干潟」で、06年11月15日午前11時38分撮影

 「津屋崎干潟」近くにある「銃猟禁止区域」「渡半島」=写真④=は、最高部に津屋崎の西の里山・大峰山(標高114㍍)をいただき、玄界灘の荒波から〝内海〟を守るように東へ伸びています。「銃猟禁止区域」は、渡半島の元城山観光経営のレジャー施設「玄海彫刻の岬・恋の浦」(廃園)までを含む308㌶。区域指定期間は、平成27年11月14日までとなっています。


写真④:「渡半島」「銃猟禁止区域」を地図付きで表示した案内板
     =福津市渡で、07年1月5日午前9時47分撮影

 もう一つの「銃猟禁止区域」「宮司・在自」=写真⑤=は、福津市東部の里山・宮地岳(標高182㍍)と在自山(同249㍍)のある同市宮司・在自地区にまたがっています。宮地嶽神社金刀比羅神社の鎮守の森や、溜め池の「名呑池」などがあり、ウソ(アトリ科)やハシビロガモ(カモ科)など野鳥の貴重な塒(ねぐら)と餌場です。


写真⑤:「銃猟禁止区域」「宮司・在自」に指定された金刀比羅神社参道付近(手前は新川の上流)
     =福津市在自で、07年1月20日午後4時02分撮影

 こうした「鳥獣保護区」と「銃猟禁止区域」の三か所の野鳥保護の網に覆われていることが、津屋崎全域の自然環境保護、ひいては〈小さな路地に潮の香がして/訪ねた人の気持ちを和ませ/温もりを持ち帰らせる/懐かしい町並み/それが/津屋崎千軒でございます〉(新風舎刊、吉村青春第一詩集『鵲声―津屋崎センゲン』の詩篇「津屋崎千軒」から)という「美しい海と古いまちなみ」の良さを後世に残す基盤の一つになると思います。


 「青い海辺に潮風香り、緑豊かな癒しのまち・津屋崎」
の自然環境を子や孫の時代に伝えていきたいです。
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