吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

〈催事〉0572:〈恵比須様〉の遷座式

2019-06-11 06:33:24 | 行楽催事

写真①:老舗割烹旅館・旧「玉乃井旅館」玄関(左手)西横に鎮座する〈恵比須様〉の祠と鳥居

   =福津市津屋崎4(新町)で、2019年6月9日撮影

6月15日午前10時から遷座式

福津市津屋崎の旧「玉乃井旅館」の恵比須様 

 

 福津市津屋崎4丁目(新町)にある、築約百年の「旧玉乃井旅館」玄関西横に鎮座する〈恵比須様〉のを祝う遷座式が、6月15日午前10時から行われます。私が所属している「津屋崎千軒 海とまちなみの会」(略称「海とまちなみの会」)の皆さんにも、〈津屋崎千軒〉の)伝統と暮らしぶりを今に伝える商家のそばに残る〈恵比須様〉の祠=写真②=は、港町として発展した〈津屋崎千軒〉の町並みの歴史や文化を物語る民俗遺産として、注目してほしいと思っています。

写真②:祠を修復、鳥居が新築された〈恵比須様〉

 〈恵比須様〉は、右手に釣竿を持って左手に釣り上げた鯛を抱えた姿でおなじみの七福神の一つで、商家の神様です。 旧津屋崎町(現福津市)が平成10年に発行した町史民俗調査報告書『津屋崎の民俗(第四集) 北の一、北の二、新町・天神町・東町』(同町町史編集委員会編集)によると、「旧玉乃井旅館」の〈恵比須様〉は、〈新町〉のムラで祀る神とされ、十二月三日にクミごとに祭典、お座があり、〈組内の恵比須様を祭る。供物はお神酒とお膳。お膳を二つ供えるクミもある。神職による祭典で大漁、家内安全を祈る〉という。


 旧「玉乃井旅館」に住む、旧経営者の家族で「海とまちなみの会」会員でもある著述・翻訳業安部文範さんは平成19年(2007年)3月8日、「海とまちなみの会」が同旅館を見学した際、「毎日、父が〈恵比須様〉に御飯を供えています」と話されていましたが、そのお父様は平成22年(2010年)に亡くなられました。

 安部さんは「恵比須神社は、この地域の守り神です。棟板などの記録によると、昭和9年(1934年)に祠が新築されています(おそらく鳥居も)。昭和58年に鳥居が建て替えられていますが、祠も85年たって老朽化が進み、鳥居はいたみがひどく解体となりました」と説明。「この度、できるだけ以前の材料を使っての祠の修復と、鳥居の新築が行われました。むき出しで雨にさらされていた御神体も無事におさまりました。波折神社の宮司さんによって恵比須様が戻される遷座式に、みなさんもぜひご参加ください。みんなでお祝いし、寿ぎ、喜びあいましょう。式の後、珈琲やお菓子もふるまわれます」と貼り紙=写真③=で呼びかけています。

 

写真③:恵比須様が戻される遷座式への参加を呼びかける貼り紙

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