吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

〈エッセー〉065:拙書3冊を福津市カメリアステージ図書館に寄贈

2019-11-17 15:41:42 | エッセー

 

写真①:『津屋崎学―A  Quaint  Town  Tsuyazaki-sengen  Guide』など〝津屋崎の記憶遺産〟3部作


 ・連載エッセー『一木一草』

 第65:私家版・〝津屋崎の記憶遺産〟3部作拙著を寄贈

 

吉村青春著・〝津屋崎の記憶遺産〟3部作著書福津市カメリアステージ図書館へ寄贈

『鵲声(じゃくせい)-津屋崎(つやざき)センゲン』

『津屋崎学―A  Quaint  Town  Tsuyazaki-sengen  Guide』改定版

津屋崎の四季―野鳥と自然のハーモニー

   私の母校・福津市立津屋崎小学校で10月15日、5年2組の40人の児童たちから依頼され、津屋崎塩田の歴史と「恋の浦」の海水での塩作りの講話を行いました。児童たちから「津屋崎の塩はどんな味?」「どんな塩がいいのですか」など活発な質問を受け、江戸時代から栄えた津屋崎千軒の町家や生活ぶり、古代の入り江の様子、絶滅危惧種のカブトガニやクロツラヘラサギなど貴重な生き物も生息する豊かな自然などを、次代を担う子供たちに伝える必要を痛感させられました。

  令和元年の「即位礼 正殿の儀」が執り行われた10月22日、津屋崎の郷土史と自然のガイド本、吉村青春著『津屋崎学―A  Quaint  Town  Tsuyazaki-sengen  Guide』(B5判カラー、314㌻。Obunest刊)改定版を発行したのを機に、平成18年(2006年)発行の吉村青春第一詩集『鵲声(じゃくせい)-津屋崎(つやざき)センゲン』(A6判、175㌻。新風舎文庫刊)と、津屋崎の四季の風景や祭り、動植物、野鳥85種を写真計180枚と詩文で記録した同25年(2013年)発行のアルバム本、『津屋崎の四季―野鳥と自然のハーモニー』(A6判カラー、196㌻、非売品)と併せ、11月17日に福津市カメリアステージ図書館に寄贈。この3著=写真①=は、消えゆく古里の素晴らしさを記録する私家版・〝津屋崎の記憶遺産〟3部作と考えています。拙い著書ですが、これらを参考に次代の方たちが津屋崎の新たな歴史や自然の宝を掘り起こし、後世に継ぐ著作を生みだしていただければ嬉しい限りです。

  『津屋崎学―A  Quaint  Town  Tsuyazaki-sengen  Guide』は、平成23年(2011年)2月12日発行した第1版の記述の一部を補正、追加した内容です。第1版は福津市立図書館に『鵲声(じゃくせい)-津屋崎(つやざき)センゲン』、『津屋崎の四季―野鳥と自然のハーモニー』とともに寄贈、収蔵いただいております。

 『津屋崎学―A  Quaint  Town  Tsuyazaki-sengen  Guide』は、インターネットのポータルサイト「goo」に連載した吉村青春ブログ「津屋崎センゲン」の『津屋崎学』の記事をもとに、東京にある発行所・Obunest(オブネスト)=ソフト開発のイースト株式会社および印刷会社の欧文印刷の共同事業名=で書籍化しました。私が会長を務めさせていただいている福津市のまちづくりボランティア団体・「津屋崎千軒 海とまちなみの会」(会員49人)のガイド養成講座の受講者教本に活用しています。収録した記事は、「第1章 津屋崎の魅力」から始め、「第2章 津屋崎塩田の軌跡~津屋崎は塩で保(も)つ~」、「第3章 “筑豊の炭鉱王”・伊藤伝右衛門と津屋崎」や、「第16章 卯建と鏝絵の町家巡り」、「第19章 津屋崎の食文化」まで全19章で構成したあと、「津屋崎年表」を掲載。平成15年から撮影した津屋崎の祭りや社寺、「津屋崎干潟」に飛来する冬鳥・クロツラヘラサギなどの写真402枚と地図60枚付きで分かりやすく表現しています。2011年11月22日付西日本新聞掲載記事で紹介されました。本書で、郷土の素晴らしさを多くの方に知っていただければ嬉しいです。

  改定版では、津屋崎千軒を代表する町家・「豊村酒造」=写真②=の主屋が明治20年(1887年)に建築されたことが、平成27年(2015年)に納戸から見つかった不動産台帳の記録で分かったことや、福津市の「新原・奴山古墳群」が「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」として、平成29年(2017年)7月に世界遺産に登録されたほか、江戸時代から津屋崎千軒で営業の老舗和菓子店・「上田製菓」が同年に閉店されたことなどを追記しています。

 

写真②:津屋崎千軒の町家や卯建、鏝絵を紹介した『津屋崎学―A  Quaint  Town  Tsuyazaki-sengen  Guide』のページ

  『津屋崎の四季―野鳥と自然のハーモニー』は、津屋崎の美しい四季の自然と、あいらしい野鳥の姿を多くの方に知っていただき、愛しんでもらいたい――との想いを託し、私が平成18年(2006年)8月からインターネットのポータルサイト「goo」に連載した吉村青春ブログ「津屋崎センゲン」に連載中の『津屋崎の四季』、『日記』、『津屋崎の野鳥』、『催事』『詩』などから選んだ記事を収録したほか、平成24年(2012年)2月から始めたfacebook吉村勝利(青春)へのアップ記事などに写真を添え、Obunestで書籍化しました。

  掲載記事は、〈春の章〉・ホオジロから始め、〈夏の章〉・トビや「恋の浦」に咲くハマゴウの花、〈秋の章〉・マミジロタヒバリ、セグロカモメ、〈冬の章〉・天日干し、古墳群の夕暮れの4章に分けました。地図3枚、野鳥索引付きで分りやすく表現しています。表紙写真は2006年12月31日午後5時16分、相島(福岡県新宮町)そばの玄界灘に沈む「結びの夕陽」(本誌〈冬の章〉163㌻にも、その年最後の夕陽を見送るイベントとして写真付きで紹介)です。

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2019年11月5日/〈福岡・町歩き〉021・唐津街道・「箱嶋家住宅」

2019-11-05 20:14:10 | 福岡・町歩き

 

写真「唐津街道」沿いに建てられた「箱嶋家住宅」(国登録有形文化財)

     =福岡市東区馬出2-21-27で、2019年11月2日午前11時25分撮影

〈福岡・町歩き〉021

唐津街道・「箱嶋家住宅」

 

 「第7回まちなみフォーラム福岡in唐津街道箱崎宿~町並みや町家を未来につなぐ~」が福岡市東区馬出4丁目の福岡県教育会館で開かれた11月2日、午前10時から行われた町並みフィールドワークに参加、地元ガイドの案内で「唐津街道」箱崎宿の町家や名所を巡りました。

 町家巡りの最後に訪ねたのは、明治初期に「唐津街道」沿いに建てられた木造2階建て「箱嶋家住宅」=写真です。平成17年(2005年)の福岡西方沖地震で被害を受けていますが、切妻造平入、桟瓦葺の建物は間口1間半で、奥行6間の主屋の後方に奥行2間半の坪庭があります。福岡市が平成2年に箱崎宿界隈で行った「市内所在町家調査」で存在が明らかになった9件の町家のうち、典型的な博多町家として価値が認められ、同19年に国登録有形文化財になっています。

 「箱嶋家住宅」当主の箱嶋文衛さんは、「唐津街道箱崎宿箱崎・馬出プロジェクト」代表で、県内各地の文化的・歴史的資産である町並みを後世に残そうと、「第7回まちなみフォーラム福岡」を県内のまちづくり市民グループ12団体らで組織している「まちなみネットワーク福岡(大塚政徳代表)」と主催。この日の町家巡りでは、箱嶋さん自ら「箱嶋家住宅」を案内していただきました。玄関を入ると、左側に「表の間」、「中の間」、「座敷」=写真②=が連続し、右側の通り庭(土間)が繋いでいます。

 

写真②:「中の間」に続く「座敷」

 「中の間」上部は吹き抜け写真③=で、厨子2階の欄干や箱階段など随所に施されたベンガラ(弁柄)塗はあせることなく艶やかです。

 

写真③:上部は吹き抜けの「中の間」から2階に通じるベンガラ塗の階段

 坪庭写真④=には、水琴窟が備えられていますが、現在は音は聞こえない状態です。

 

写真④:水琴窟が備えられている坪庭

通り庭には、火の神、竈(かまど)の神を祀る荒神=写真⑤=配されています。お坊様が年数回、琵琶を弾きながら荒神払いをされる風習が残っているという。

 

写真⑤:通り庭に配されている荒神竈

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