吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

〈エッセー〉066:津屋崎から祭りが消えた

2020-06-28 22:07:42 | エッセー
写真①:「津屋崎祇園山笠」延期を伝える立看板
    =2020年6月24日、福津市役所1階ロビーで撮影
 
・連載エッセー『一木一草』
第66:祭りが消えた津屋崎
 
4月の「津屋崎千軒よっちゃん祭」終了決定
7月の「津屋崎祇園山笠」奉納は来夏まで延期
   ふくつ夏まつり2020「第13回サマーナイトinふくつ」中止・・・
 
 2020年6月24日、福津市役所1階ロビーで津屋崎祇園山笠振興会(西野正信会長)により「津屋崎祇園山笠奉納は来夏まで延期いたします」と書かれた立看板=写真①=が目に付きました。無病息災を祈念するお祭りですので中止ではなく「延期」です(なお、奉納はしなくても7月19日の祇園祭は代表者のみで無病息災を祈願の予定です)、との断り書きが添えられています。新型コロナウイルスの感染症患者拡大の状況に鑑み、来夏への延期は苦渋の決断という。
 
 福津市津屋崎の氏神・波折神社に岡流、北流、新町流の3基の山笠が奉納される津屋崎祇園山笠は、毎年7月19日に近い日曜日にフィナーレの追い山を迎える夏祭りで、江戸時代中期の正徳4年(1714年)の始まりから起算して今年306周年となる伝統行事。A  Quaint   Town  Tsuyazaki-sengen (古風な趣のある町並み)・津屋崎千軒を活気づける夏の名物行事が見られないのは寂しい限りです。
 
 これに先立ち、例年4月に開催されてきた「津屋崎千軒よっちゃん祭」(同祭実行委員会主催)が2019年4月20、21両日開催の第22回=写真②=で終了と決定。実行委員会がfacebookに同年5月24日アップした「ご報告」の文面によると、「津屋崎千軒よっちゃん祭」を終了する理由について1.安全面を考慮し、継続開催は困難と判断しました。2日間で約25,000名と県内でも有数の集客のイベントとなりました。会場が複数かつ広域となり、駐車場の確保が困難となり、運営に関する警備体制について有志による運営であることから、安全に開催するために必要な人員の配置ならびに体制の強化が困難な状態でありました2.津屋崎千軒の魅力を発信するためには、大規模なイベントよりも、小規模かつさまざまなニーズに対応したものが必要とされています。常に津屋崎千軒の魅力を発信できるコトづくり・モノづくり・ヒトづくりが必要であると判断しました。イベントのない日の津屋崎千軒の交流人口の減少が顕著であり、持続可能なまちづくりを推進するためにも、新しい発想をもとにしたにぎわいづくりが必要です3.参加するすべての方々が幸せになるための環境の再構築をします。本会の運営および資金の確保、意欲の維持など、規模が大きくなることにより、相応の負荷がかかっておりました。これは、津屋崎千軒をみんなで楽しむ、という、本来の趣旨からの乖離であり、津屋崎千軒よっちゃん祭を終了することで、新たなまちの可能性を考える時間をつくることを、実行委員会の総意で決定いたしました。「新たな津屋崎千軒の豊かな在り方」を創造してまいります、としています。
 
写真②:「第22回津屋崎千軒よっちゃん祭」初日、来店者でにぎわう「豊村酒造」
    =2019年4月20日午前10時25分撮影
 
 私は津屋崎千軒よっちゃん祭が中止の危機に陥った平成22年(2010年)4月17、18両日、実行委員会の事務局長として「津屋崎千軒うみがめ祭・町家祭り」開催にかかわり、津屋崎塩倉庫ライトアップコンサートや塩作り体験教室、伊藤伝右衛門ゆかりの津屋崎写真展を企画運営、2日間で延べ8千人を集客できた経験があり、長年続いた名物イベントにピリオドが打たれたことは残念です。
 
 終了した津屋崎千軒よっちゃん祭に代わって、2020年は津屋崎地域郷づくり推進協議会(山脇清会長)が4月19日(日)の10~16時、福津市まちおこしセンター「津屋崎千軒なごみ」で新規開催を決めていた「津屋崎千軒まつり」は新型コロナウイルスの状況に鑑み、今年は中止に。また、一般社団法人「地域商社福津いいざい」主催の「お魚センター」1周年祭4月18日(土)9~17時(~19日)も延期になり、開催日は未定。
 
 さらに、例年7月に福津市津屋崎天神町商店街通りで開催されてきた夏の夜祭りイベント・「サマーナイトインふくつ」も第13回となる2020年は、新型コロナウイルスの感染症患者拡大の状況に鑑み、中止に。結局、2020年の津屋崎千軒らしい祭りは、10月11(日)の波折神社秋祭り(通称「オクンチ」)のみとなりました。波折神社が令和3年(2021年)に「ご遷座8百年」の節目を迎えるため、「波折神社御遷座八百年奉祝祭実行委員会」が同年秋に式・祭典、記念事業として奉賛金による社殿・合祀境内社・石垣の改修を行います。
 
 いずれにせよ、新型コロナウイルス禍の鎮静を願いつつ、祭り好きの津屋崎千軒人は力を結集すればWITHコロナの時代に応じた新たな津屋崎千軒興しの祭りを創造できると信じています。
 
 
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2020年6月21日/〈貝寄せの浜・「貝寄せ館」物語〉118:手指消毒のお願い

2020-06-22 05:49:32 | 「貝寄せ館」物語

写真①:「貝寄せ館」入口に置かれた手指消毒お願いの除菌水

   =福津市津屋崎3丁目で、2020年6月21日撮影

 新型コロナ感染症拡大を防ぎながら観光ガイドに全力

「貝寄せ館」入館時に手指消毒のお願いにご協力ください

 新型コロナウイルス感染症患者拡大対策で、3密を避ける新しい日常生活に心配りの日々が続きますが、私が所属する福津市のまちづくりボランティア団体・「津屋崎千軒 海とまちなみの会」の津屋崎3丁目にある本会の観光ガイド拠点事務所・「貝寄せ館」でも6月21日、表裏口ドアと窓ガラスを開けたまま、扇風機で空気が室外に出るようにし、表入口前に「お願い 手指消毒のうえ入館ください」と除菌水を置いて、お客様に入館していただきました=写真①=。

 マスク着用で友人と2人連れで来館された年配女性は、私がマスク姿で出迎え、「どこでもコロナウイルス感染対策で入館前に手指消毒をお願いされて、すみません」と話すと、快く手指消毒いただき、入館。“貝寄せの浜”の異名があるほど貝殻が打ち寄せられる津屋崎浜で「海とまちなみの会」会員と住民の方たちが採集、寄贈されたサクラガイや珍しいアオイガイ(貝ダコ)などのほか、明治の紺屋・旧上妻家住宅「津屋崎千軒民俗館藍の家」(国登録有形文化財)の保存活動資金獲得のため、旧「津屋崎町街並み保存協議会」が平成6年(1994年)に製作・販売した柴田治事務局長(故人)が描いたアオイガイ、ヒオウギガイなどの絵を染めた藍染めの手拭い、筑豊の炭鉱王・伊藤伝右衛門と津屋崎の交流を写真で紹介したパネルなどを熱心にご覧いただきました。

 
  
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〈日記〉591:フットパスでリフレッシュを

2020-06-14 17:43:21 | 日記

 写真①:白波の海を見詰め、たたずむ1羽のカルガモ
     =福津市・「津屋崎浜」で、2020年6月14日午前7時35分撮影


津屋崎浜で海を見詰める1羽のカルガモに再会
コロナとともに生きる時代、逞しく生き抜く元気をもらいました

 6月14日早朝、「津屋崎浜」で1羽のカルガモが玄界灘の白波を見詰めるような風情でたたずんでいました=写真①=。5月11日午前8時20分、波打ち際に舞い降りていた姿を撮影、本ブログにアップした同じ個体のようです。新型コロナ感染症患者拡大で悩まされている人間界と違って、野生の世界を逞しく生き抜いている様子で、元気をもらいました。

 午前、私が所属している「津屋崎千軒 海とまちなみの会」の令和2年度定期総会が開かれた「カメリアホール」へ。会事務局として福津市宮司浜4丁目の宮地浜「夕陽風景時計」の公有空地の占用許可が、福岡県知事から令和5年7月まで3年間更新を認められたとの令和元年度事業報告の承認を受けました。令和2年度事業案として①宮地浜「夕陽風景時計」設置6周年&「カメリアステージ」開館3周年記念で10月10日(土)、“絶景の道”と宮地浜「夕陽風景時計」・松原を巡るフットパスをカメリアステージと開催②7月26日(日)から第5期ガイド養成講座(「津屋崎学」連続5回講義=会員受講無料)を「カメリアホール」・視聴覚室で開講③令和3年5月16日(日)に「在自の金刀比羅神社探訪&麦秋の津屋崎里歩きを楽しむフットパス2021」を開催する――ことなども決めていただき、ほっとしています。

 コロナとともに生きる時代を迎え、昔ながらの暮らしの小道をゆっくり歩くフットパスで“宮地嶽神社参道石段からの絶景の道”をはじめ、田園の麦秋など津屋崎の美しい景観や、野鳥のさえずり、野に咲く四季折々の花々、里山、里海の自然を五感で味わい、心身のリフレッシュと免疫力アップを図り、津屋崎フアンの訪問者を増やしていければと願っています。

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〈津屋崎の四季〉1201:ヒバリ囀る草地

2020-06-03 17:30:59 | 風物

写真①:ブロック塀の上に舞い降りて囀る雄のヒバリ
   =福津市宮司5丁目で、2020年5月31日午後4時撮影

福津市津屋崎の住宅街に挟まれた空き地
棲み処の草原から天に上り、縄張り宣言続けるヒバリ

 福津市津屋崎は、間もなく梅雨入りの季節です。

 5月31日午後、宮司5丁目の住宅街に挟まれた草地に住み着いているヒバリが天高く舞い上がっては、チュルリ、ピチュリ、チュリ、チュリリ…と鳴き続け、縄張り宣言。しばらくして空から草地そばのブロック塀の上に舞い降り、しきりに囀っていました。頭頂の羽を立てた雄です=写真①=。

 この草地は以前、畑作物が栽培されていましたが、整地されて住宅分譲地になるか、と思われましたが、今は草が茫々と生え茂った空き地に。ヒバリの棲み処は、当分安泰のようです。

 

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