写真①市街地に残る自然性が高い里山・「竹尾緑地」(中央が駐車場)
=福津市竹尾で、2013年7月12日撮影
「竹尾緑地」を探訪しました
「第10回ふるさと塾」開催予定地
――「海とまちなみの会」主催
「海とまちなみの会」が8月9日(金)に福津市福間地区で開催する第10回〈津屋崎千軒〉ふるさと塾・「竹尾緑地と上西郷川の多自然川づくり見学会」。その「竹尾緑地」=写真①=を7月11、12の両日、探訪しました。
「竹尾緑地」は福津市竹尾の国道3号線西沿いにあり、市街地に残る自然性が高い里山緑地(面積約10㌶)です。付近一帯の里山が、千鳥ニュータウンやJR福間駅東地区の開発で次々に姿を消したため、市が住宅団地の憩いの場となる緑地として買収、地域住民らと環境保全を図って森林浴や生物観察が楽しめる都市空間として整備を進めています。
北隣の「イオンモール福津店」前から千鳥ニュータウン「有弥の里」へ通じる市道を車で走り、交差点をすぎてすぐ左折、「竹尾緑地」の駐車場に下りました。駐車場の隅に、「竹尾緑地ご案内」の掲示板=写真②=が立っていました。メダカをはじめ様々な生物が生息するビオトープ・「めだか池」や、水深が時期によって変化する「湿地のゾーン」、自然の中で遊び、休憩できる草原の「四季の広場ゾーン」などが設けられています。
写真②:「竹尾緑地ご案内」の掲示板
=7月11日撮影
「竹尾緑地」では、絶滅の危険が増大している「絶滅危惧Ⅱ類」指定で、湧水のある場所を好むカスミサンショウウオ(サンショウウオ科。体長10㌢前後)の繁殖が確認されており、水中で過ごしていた幼生が成体となった初夏ごろ以降は、広葉樹のシイやカシの二次林で昭和初期まで薪炭林として営林されていた「里山の森ゾーン」=写真③=の地上で生息しているとみられています。
写真③:シイやカシの広葉樹林・「里山の森ゾーン」
=7月11日撮影
「四季の森ゾーン」の散策路沿いには、「めだか池」方向から「駐車場」方向へ南北に小川が流れており、休憩用の東屋やベンチが設けられています。
写真④:「四季の森ゾーン」の散策路沿いを流れる小川(右奥は休憩用の東屋)
=7月11日撮影
「四季の森ゾーン」上空を飛ぶ4羽の留鳥・カルガモ(カモ科)を見送り、「里山の森ゾーン」の山道に分け入りました。夏鳥・ホトトギス(カッコウ科)の「キョッキョ、キョ、キョ、キョ」の爽やかな鳴き声を聞きながら、森の頂上に登り着くと、国道3号線が見下ろせました=写真④=。
写真④:「里山の森ゾーン」の頂上から見下ろす国道3号線(向こうは福岡県新宮町の立花山)
=7月11日撮影
◇「竹尾緑地と上西郷川の多自然川づくり見学会」募集要領
■参加費 無料で、小雨決行。
■募集定員 福津市民、または「海とまちなみの会」会員の計20人。子供は保護者同伴。
■申し込み先 8月1日(木)までに「海とまちなみの会」事務局・吉村へメール(yosi3019@sage.ocn.ne.jp)で。先着順で定員になり次第、締め切ります。
■注意事項 当日は汚れてもいい服装で帽子、濡れてもいい靴着用、水筒、タオル、着替え、水の中に入れる長靴を持参してください。
■当日スケジュール
参加者は9日午前9時半に福津市福間庁舎玄関前に集合、福津市のマイクロバスで「竹尾緑地」へ移動し、同10時から市うみがめ課環境づくり係の品田裕輔氏の案内で緑地内を見学。このあと、バスで同市福間南1丁目の「上西郷川」の四郎丸橋(福津市福間南1丁目)付近まで行き、九州大学流域システム工学研究室の林博徳工学博士の解説で「多自然川づくり」の状況を見学後、バスで正午に市福間庁舎前に帰着し解散します。