写真①:JR「門司港駅」改札口から見た2面のホーム
=北九州市門司区西海岸1丁目で、2014年9月23日撮影
門司港レトロと下関・唐戸巡り(1)
「秋分の日」、小旅行を楽しみました
「秋分の日」の9月23日、北九州市門司区の「門司港レトロ」と山口県下関市の唐戸巡りの観光を楽しみました。読売新聞西部本社(福岡市)のOB会「読売西部同人会」が、読売新聞の西部発刊50周年を記念した小旅行に、OBとして細君同伴の参加です。「門司港レトロ」と下関・唐戸巡りと題して、連載リポートします。
OBの一人で、北九州市観光案内ボランティアをしているAさんが、ガイドを買ってくれ、楽しい町歩きになったのに感謝です。
久しぶりに訪れたJR鹿児島線「門司港駅」=写真①=は、大正3年(1914年)にネオ・ルネサンス様式で建設された左右対称の建物外観が瀟洒で、国指定重要文化財の木造駅舎が老朽化したため保存修理工事が行われていました。2面あるホームの間には、日本の鉄道開業百周年を記念して建立された九州の鉄道起点を示す0哩(マイル)標がありました=写真②=。
写真②:九州の鉄道起点を示す0哩(マイル)標
駅構内の洗面所には、大正3年の建設当時からある「幸運の手水鉢」=写真③=が残っており、〈戦時中の供出からもまぬがれ、現在も鋳造時の形のまま長寿を誇っています〉との説明分が掲げられています。
写真③:「幸運の手水鉢」
「幸運の手水鉢」のほかにも、大正3年の駅建設のころ洗面所に開設されて以来、旅行者に門司の「おいしい水」を供給し続けているという水道(水呑処)・「帰り水」=写真④=が残っています。「帰り水」の説明文には〈戦前の海外旅行者をはじめ、終戦後の復員や引揚の人達が門司に上陸して安堵の思いで喉を潤したところから「帰り水」と呼ばれる様になりました〉と書かれていました。
写真④:旅行者に門司の「おいしい水」を供給し続けている「帰り水」
門司港駅は、関門トンネル開通までは九州の鉄道の玄関口として、関門海峡を隔てた山口県下関市とを結ぶ関門連絡船との中継駅でした。駅構内には、「関門連絡船通路跡」=写真⑤=も残されています。
写真⑤:門司港駅構内に残る「関門連絡船通路跡」
「関門連絡船通路跡」には、旧日本軍の命令で戦争末期に設置された渡航者の旧監視孔(窓)=写真⑥=も残っていました。そばに〈門司港は外国航路寄港地の為、関門連絡船の通路は、戦時下の不審者を監視する絶好の場所でした。監視孔は反対側にもあり、内部が分かりにくい構造で、横に入り口を塞いだ跡があります〉と説明文が掲示されています。
写真⑥:関門連絡船通路跡にある渡航者の旧監視孔
以前、門司港駅を訪れた際は、レトロな駅舎の外観に目が行きました。今回は、駅舎が保存修理工事中で幕で覆われ、仮駅舎で営業しているとあって、構内の様々な歴史的資産に触れられたのが収穫でした。