忙しくなってろくに映画を観るなんてことも許されない感じになっていて、しかし、グジグジとずっと悩み続けていたことがあった。それというのもU=NEXTだった。観たい映画はアマゾン・プライムとネットフリックスにたくさんリストアップされていて、もう今年中に全部見ることは不可能なことくらいは分かっている。それにもまして、U=NEXTなのか、という悩みだったわけであるが、プライムなどのリストのほとんどは、実は有料レンタルのものであって、いずれ見たいのストックである。ネットフリックスはドラマは充実しているのだけれど、映画の方は、いささか二番手というか、一番今見たい旬ではなかったりする。U=NEXTは料金は少し高いのだが、ポイントの還元もあるようだし、お試し期間も31日間である。その間に今見たいと思われている作品の十数本は、すぐに見ることができる算段である。時間があればという限定的な問題はあるものの、数日掛けて一本を割り引いて観ている現実にあって、コツコツ見続けていくと、今見ているという達成感があるのではないか。ネットフリックス・オリジナルを除けば、観たい映画はほぼ重複網羅していることも調べていくと分かった訳で、これはもう移行するしかない、と判断するまで約一週間。とうとう決断したわけである。
一応ネットフリックスだけを解約することにして(キャンセルというらしいが)、U=NEXTのお試しに入った。アマゾンとの重複を調べて、どんどんU=NEXT側のストックへ移していく作業をする。これが何とも楽しい。まだ映画を観ていないにもかかわらず、今すぐ課金なしに見られるという喜びが、ひしひしと全身に伝わってくる感じだ。実際に見たら失望する映画もあるはずなのだが、観る前の期待感というのも、映画を観る醍醐味の一つなのである。そういう気分こそ、僕が求めていたものだったのかもしれない。考えてみると、多少せこいものではあるのだけれど……。