カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

忙しかったら先ず寝よう

2013-01-03 | culture

 少し前までは、8時間程度の睡眠時間が理想だとされていたような気がする。確か平均的にそれくらいが望ましいという話ではなかったか。ところが実際には7時間程度の人が最も長生きであることが分かり、8時間は長すぎるらしいということになったようだ。もっとももちろん個人差があって、わざわざ自分を平均にあてはめることはしない方がいい。要は普段7時間程度の人が、8時間寝なくては本調子じゃないと悩む必要などないということに尽きる。8時間の人はそれなりにで結構だろう。
 また俗説として12時前(いわゆる0時ですね)に寝た方がいいという話もある。これはまったく根拠が無いそうで、12時を過ぎたから睡眠が浅くなるという事実は存在しない。人は眠くなって寝てしまったら、だいたいすぐに深い睡眠状態に入るものらしい。そうでない人は、自分が人間でないことを疑った方がいい。
 もっともこれは12時以降に寝てしまうと、トータルの睡眠時間が短くなるという視点が抜けてはいる。出勤時間や習慣にも左右されるだろうけれど、多くの人の起きる時間はだいたい似たようなものだとすると、やはり早く寝た方が睡眠時間の確保が容易だ。つまるところ12時前に寝てしまった方が、それだけ睡眠不足のリスクが少ないというだけの話だろう。
 ちなみに睡眠というのは寝溜めというのがあまり有効では無いらしい。眠くなれば寝てしまえばいいだけの話で、不足分の時間だけ寝なくてはならないということでもないようだ。日曜にたくさん寝て平日に少ない時間で済ませるというのは、やりたい人には勝手にやればいいだけの話であっても、たいして有効である訳ではない。事実平日にずっとねむたいのであれば、平日の分を少し増やす努力をすべきだろう。
 しかしながら先日亡くなった丸谷才一は、普通の日でも10時間くらい寝ていたらしい。そうしないと頭が働かないと感じていたようで、まあ、作家ということもあるから、比較的時間に融通がきいたのかもしれない。もしくは習慣で、10時間の体に適応したのかもしれない。
 また、坂口安吾は修行のため一日3,4時間の睡眠で数年過ごしたらしいが、精神的に参って止めたということらしい。ナポレオンも短く寝たが、いつも居眠りしていたらしい。誰でも短すぎるというのはさすがに問題があるらしいことは事実らしく、人間の精神力をもってしても、短い時間に適応できる人は少なそうだ。一時期ショート・スリーパーという人がもてはやされたが、生活習慣というのは謎の部分も多くて、その様に短く寝ていると豪語する人に限って、あんがい人付き合いが無かったりするような人が多くて、本当かどうかはかなり疑わしい。仮に本当だとしても、参考にすることが自分に合うのかどうかということと関係の無いことは、知っておいたほうが良さそうである。
 ちなみに僕は、寝ないで頑張る人というのが一番嫌いかもしれない。いや、本人がそうしたいならそれはいいが、そう言って他人に強要するような人間が、何よりゲスに見えてならない。マゾの気があるというのなら少しは分かるが、まあそうであったとしても単に迷惑である。さらに眠そうな人がそばにいるのも迷惑だから、迷惑な人を生産させるということがさらに嫌悪を呼ぶのかもしれない。
 本当に仕事のできるような人は、忙しくなったらまず寝よう、というような人だと思う。自分の仕事の精度を本当にあげたいのなら、自分の生活習慣を先ずは磨く必要があるということなんだろう。まあ、そう言うとかえって難しくなりそうだけど、自分の体の調子に素直になって向き合うような事の方が、人間的には普通だということに過ぎないのだろうけど。
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