カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

持つべきは良き愛犬   きいてほしいの、あたしのこと

2014-03-14 | 映画

きいてほしいの、あたしのこと/ウェイン・ワン監督

 とにかくゆるい感じのドラマ。原作が児童文学ということらしく、子供目線ということなのかもしれない。父親が牧師で転勤族で、何故か母親は家出して居ない。10歳の女の子という設定なので、さびしくて当然だろう。そういう境遇の中知り合うのが他ならぬ犬なのである。それもスーパーで騒動を起こしている犬を自分の犬と偽って連れて帰ってしまう。ということは野良犬ということになるんだろうけど、非常に利口にしつけられているので、まずは飼い主が探しているに違いないと、非常に不安になった。まあ、それだと物語にならないので仕方ないが、犬を飼っている人間からすると、こういう行為は耐え難い誘拐事件というか、犯罪行為にしか見えないところは痛いかな、とは思った。まあ、ゆるいのでそういうファンタジーとしてみなくてはならないのだが…。
 このワンちゃんを通じて、不思議な大人たちとも友達になって、やっぱり母親の居ない心の寂しさを紛らわすことができるようになるというお話である。まあ、それなりにいい話なんであるが、それでいいのかなあ、とは思ったりもするのだが、母が出て行ったものはしょうがないということなんだろう。大人の事情があったのだろうが、そういうものは、やはり子供というのは最後まで分からないものなんだという視点が貫かれているのだろう。
 確かにこの犬が素晴らしいとは思う。毛むくじゃらだけど、とにかく賢くかわいい。時々暴れるので迷惑がられるということもあるんだろうけど、そもそも犬は人に迷惑をかけてナンボである。そういう経験を飼い主が味わえないのなら、犬と暮らしている楽しさは半減してしまうだろう。もっともこのドラマでは家族が困らせられるより、一方的に第三者が困るようなことが多すぎるように思うが、人間だって生きていくうちには他人に迷惑をかけてナンボという世界観なのかもしれない。日本だと村八分という冷たい仕打ちを受けることになろうが、外国は違うんだよ、というありがたさもあるんだろうと思う。そういうコミュニティには見習うべきところも多いと思うし、生きやすい社会という感じもしないではない。そういう勉強のために観たわけではないが、子供が生きていくには、それなりに良い社会なのかもしれない。みんな変でみんな良い、というわけだ。
 結局結末らしきものはそう無いままにお話は終わってしまうが、人間にはたとえ犬であってもよきパートナーに恵まれなければしあわせにはなれないのかもしれない。僕も愛犬と家族に感謝して生きていくことにいたします。
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