ヤング・コーンという食べ物がある。単に育ちの早い段階のトウモロコシのようだが、大きな実をつけるために要するに摘果して余ったものという感じかもしれない。しかしこれがそれなりに旨いので、これも商品として成立しているということだろう。僕も好きですけど。
ヤング・コーンの方が一般的に普及しているとは思うけど、ベビー・コーンという呼び方も聞かないではない。そうなると、やっぱり少し気になるわけだ。どっちが正当か、ということではなくとも、どうしてそうなるんだろう、ということだ。
Youngでもbabyでも検索すると引っかかるので、あちらでもどちらでもいうもののように感じるが、どちらかというとベビーの方が優勢らしいとは見て取れる。これは感覚としては分かるわけで、ヤングではそれなりに大きくても言えそうな感じがするからだ。摘果するくらいの大きさは、一律にヤングなのかということに、日本との違いがありそうだ。また、恋人にもベイビーと言ったりするお国柄においては、ベビーの方がニュアンス的にかわいいとか、おいしそうというのと相性がいいのかもしれない。
じゃあなんで日本だとヤングなんだろうということになる。これは日本だとベビーだと、もう少しトウモロコシと違う形でもいいのではないかというのがあるんではないか。カエルの子がオタマジャクシみたいな。
また、普及する時期というのもあるのかもしれない。あんがい以前からあるように思うので、今の感覚からすると少しダサい感じのヤングでよかったのかもしれない。先取りのみずみずしさの、まだ若いトウモロコシというイメージの方が、その当時は良いと考えた可能性がある。
トマトなんかだとミニトマトとかベビートマトというのは聞く。やはりあちらだと主流はcherry tomatoらしい。これも日本でもいうが、見た目がサクランボのようなトマトというのがまずあったんだろうとは予想できる。日本だとサクランボだとかえって誤解しそうだし、ミニとかベビーの方が、これはしっくりくるということなんだろう。
しかしながらヤング・コーンというのを皮付きのまま買うと、家にかえって剥いていると、本当に芯が小さくなって残念な気分になる。剥いたのを買ってくる方が、精神衛生上はいいような気がいたします。