カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

旗色が悪過ぎる人を擁護しても仕方ないが

2013-05-22 | 時事

 橋下市長発言の議論は、居酒屋ではいいかもしらんが、もう国内世論では何が何だかわからん。選挙前の残念さというだけの話なのかもしれない。
 でもまあちょっとだけさらに残念なのは、国内世論だけじゃなくなったことだろう。アメリカさんを敵にしたらどうにもならんね、という敗戦国の悲しさという図式が明らかになったようだ。しかしながら負けた国なんだから史実を曲げても従うべきだということではなく、単なるあちら側の勘違いなのだから始末が悪い。彼らは自分らが間違っていることを認めたくないというだけのことではなく、本当に何も知らないで分からないでいるということらしい。
 従軍慰安婦問題は日本において(特別に)行われた人身売買の事実と人権侵害の問題だということが、歴史的事実として議会で承認されたということになっているということらしい。そんなことは何となく知らないではなかったが、だから反論してもどうにもならんということでもあるようだし、ましてやピントはずれな沖縄駐留軍の性の処理の話まで持ちあがってしまった。これを公の場で認めることは政治上不可能なので、沖縄の民間人の性暴力の被害の事実までも歪んでしまっているように見える。
 ここまで来ると橋下市長の完全なる負けであるのは明白そうだが、しかし橋下市長は反論を日本のメディアでしか行っていないようだ。これも混乱の原因で、日本の世論でさえアメリカが反発しているとか世論がどうだという、またしても歴史とは関係の無い議論で終始している。そうしたことから英語での発信力の問題にすり替わって問題提起するという知識人も増えている。英語でなければ国際世論では無いということらしいけれど、そういうことを発信する役目はやはり、国際発信に優れている米国駐留の人間が行わなければどうにもならんだろう(つまりその時点で韓国に敗れたということだ)。しかしそういう理屈は、アメリカが世界の歴史を確定する機関であるというようなチンプンカンプンさも含んでいるように見える。
 日本が認めようと認めなかろうと従軍慰安婦問題や南京大虐殺事件は事実として米国では定着しているということである。彼等が歴史を詳しく調べて確定したというより、スキャンダルとして衝撃的で認知されやすいということであって、結局はジャーナリズムであるとか政治であるという事実なのだ。それはそれで変で困ったことだけれど、結局はそういう変な国がアメリカという社会そのものだということだ。もちろん熱心に反論を繰り返すしかないのだが、それも米国世論の中で行うより仕方なかろう。歴史的事実といくらかけ離れていようとも、政治的事実というのは結局はそういうことだ。北方領土にはロシヤ人が住んでおり竹島には韓国人が住んでいるということなんだろう。
 もっともこういう問題はだから終わりというより、日本人の多くが心のどこかに引っかかっているアンフェアな思いを整理し直して、分離して議論するような場を再度構築していくより無いだろう。そうであるなら竹島問題は米国で議論した方がいいし、韓国の歴史そのものも第三者を交えてやった方がいいだろう。
 歴史問題や人権問題なども、そもそもそんなに極端に間違った認識を持った極右の人間である橋下市長の資質なんかである訳がない。確かにちょっと右っぽいところはあるが、恐らくそれでも中道に位置する人間がこれほど極右に見られることが、著しくバランス感に欠けている。そもそも彼が極右なら日本国民の半分以上は社会主義思想者(彼等は歴史でも書き換え可能だと思っているのだから)だろう。もちろんそのことに僕自身がいまだに気づいて無い可能性はあるんだけれど…。
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