年内最後の掲示です。
本年もお世話になりました。
よいお年をお迎えください。
今回の日中首脳会談では、中国での論語ブームや精神文明の建設が語られたという。私は、このことには、それを語った両国首脳の理解以上に大きな意味があると思う。また、中国指導層が環境問題に取り組まざるを得なくなり、日本が中国の環境保護に協力するようになったことも同様に、両国首脳の認識以上に大きな意味があると私は思う。
中国の再生は、共産主義・唯物思想の呪縛から脱し、シナのよき伝統に基づいて人心の建て直しを行う以外、道はない。中国共産党は、シナの伝統的道徳を否定し、儒教・道教・仏教等の宗教を弾圧し、生態系を破壊してきた。しかし、一部シナ人の心には、いまも天人の合一、自然との調和、仁や惻隠の情等の道徳的理想が生き続けている。シナでは老子・孔子・孟子以来の東洋哲学がまだ死んではいない。そのシナのよき伝統を取り戻すことを促進できるのは、わが国・日本しかない。
論語にしても、中国では文化大革命の時代に徹底的に排除した。だから、中国では論語を深く研究するための基盤がなくなっている。これに対し、わが国では江戸時代以来の論語研究の蓄積がある。わが国の書店や図書館には、論語の本が多数陳列されている。そして、あらゆる角度から、研究がされている。中国人は、日本に来て、日本人が深め、発展させたシナ思想に触れることによって、自らの伝統の最良の部分を再発見することになるだろう。
この過程は、日本から中国に日本精神が伝播する過程ともなるだろう。日本精神は、人と人、人と自然が調和して生きる精神である。わが国がこうした日本精神を中国に伝えることによって、中国に伝統的な精神文化を復活することができれば、中国は共産主義・唯物思想の呪縛から解放されるだろう。逆にわが国が中国を変えることができなければ、他のどんな国も現代中国を変えることはできない。そして中国が今のままで変わらなければ、かの国は強大になればなるほど、地球の自然と文明を破壊するに違いない。中国がどう進むかは、人類の運命を左右するほど、重要な事柄になっている。
中国にとっても他国を敵視し、対立・抗争の道を進み、またとめどなく自然を破壊し続けることは、一時の繁栄や欲望の充足に過ぎず、結局は自らのためにならない。東洋の仁愛・慈悲・大の精神を取り戻し、世界平和に貢献すること、また天地大自然と調和した文化を築くことが、中国国民の幸福と繁栄のために最善の道である。中国で精神の復興が遅れれば、中国は大混乱に、そして世界は修羅場となる。日中両国の再建と真の友好、アジアの安全と世界の平和は、東洋精神文化の興隆にかかっていると私は思う。その鍵となるもの、それは日本人が日本精神を取り戻すことであり、自らの歴史的な使命に献身する意思を高めることである。
私が対中外交で、わが国が取るべき戦略と考えるのは、以上のような日本精神の復興による東洋精神文化の興隆を中軸においた戦略である。福田首相を始め、中国との外交・交易に当たる人々は、日本精神にも基づく戦略ということに深く思いを向けてほしいと思う。
以下は報道のクリップ。
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■互恵関係の強化で一致=「敏感な問題」を適切処理-胡主席・日中首脳会談
(時事通信社 - 12月29日 01:02)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=373483&media_id=4
【北京28日時事】中国を公式訪問中の福田康夫首相は28日夜(日本時間同)、北京の釣魚台迎賓館で胡錦濤国家主席と初の首脳会談を行った。両首脳は、日中の共通利益を追求する「戦略的互恵関係」を発展、強化することで一致。胡主席は歴史認識や東シナ海のガス田共同開発問題などを念頭に「対話を通じ相互信頼を図る。特に敏感な問題は適切に処理したい」と述べた。(略)
戦略的互恵関係強化の具体策として胡主席は「環境や省エネルギー、情報通信、金融サービス面で協力を進めたい」との考えを示し、首相も同意した。(略)日本側の説明では、焦点のガス田問題で具体的なやりとりはなく、北朝鮮問題も話題にならなかった。(略)
■福田首相「迎春の旅」は成功=住民投票不支持を称賛-中国
(時事通信社 - 12月29日 01:01)
【北京28日時事】中国外務省の劉建超報道局長は28日夜の記者会見で、福田康夫首相と中国首脳との会談で「一連の重要な問題で広範な共通認識が得られた」と述べ、「訪中は成功を収めた」と評価した。福田首相は今回の訪問を「迎春の旅」と表現したが、劉局長は「道理がある」と賛同。日中関係が春を迎えたとの認識を示した。中国は昨年10月の安倍晋三首相(当時)訪中を「氷を砕く旅」、今年4月の温家宝首相訪日を「氷を溶かす旅」と位置付けている。(略)
■「論語ブーム」で話弾む=日中首脳の夕食会
(時事通信社 - 12月29日 07:01)
【北京29日時事】中国訪問中の福田康夫首相は28日、胡錦濤国家主席が催した夕食会で、胡主席と「論語ブーム」について語り合った。胡政権が伝統文化を重視する中、両首脳の会話は「大いに盛り上がった」(同行筋)という。
夕食会で福田首相は、「日本では論語ブームが起きており、改めて孔子の教えが学ばれている」と切り出した。これに胡主席は「中国でもブームで、解説本もいろいろ出ている」と応じ、「中国には最近、伝統的な文化に戻る雰囲気がある」と語り始めた。
胡主席はさらに、伝統文化が文化大革命期に否定されたことを紹介。その後、改革・開放で経済発展し物質的に豊かになる中で、「精神文明の建設も強化すべきだという意識が人々の間で広まっている」とブームの背景を分析した。
■環境保護の協力強化で一致=福田首相、全人代委員長と会談
(時事通信社 - 12月28日 23:02)
【北京28日時事】中国を公式訪問している福田康夫首相は28日午後、北京の人民大会堂で呉邦国全国人民代表大会常務委員長(国会議長)と会談し、環境保護分野をめぐり日中間の協力を強化することで一致した。
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本年もお世話になりました。
よいお年をお迎えください。
今回の日中首脳会談では、中国での論語ブームや精神文明の建設が語られたという。私は、このことには、それを語った両国首脳の理解以上に大きな意味があると思う。また、中国指導層が環境問題に取り組まざるを得なくなり、日本が中国の環境保護に協力するようになったことも同様に、両国首脳の認識以上に大きな意味があると私は思う。
中国の再生は、共産主義・唯物思想の呪縛から脱し、シナのよき伝統に基づいて人心の建て直しを行う以外、道はない。中国共産党は、シナの伝統的道徳を否定し、儒教・道教・仏教等の宗教を弾圧し、生態系を破壊してきた。しかし、一部シナ人の心には、いまも天人の合一、自然との調和、仁や惻隠の情等の道徳的理想が生き続けている。シナでは老子・孔子・孟子以来の東洋哲学がまだ死んではいない。そのシナのよき伝統を取り戻すことを促進できるのは、わが国・日本しかない。
論語にしても、中国では文化大革命の時代に徹底的に排除した。だから、中国では論語を深く研究するための基盤がなくなっている。これに対し、わが国では江戸時代以来の論語研究の蓄積がある。わが国の書店や図書館には、論語の本が多数陳列されている。そして、あらゆる角度から、研究がされている。中国人は、日本に来て、日本人が深め、発展させたシナ思想に触れることによって、自らの伝統の最良の部分を再発見することになるだろう。
この過程は、日本から中国に日本精神が伝播する過程ともなるだろう。日本精神は、人と人、人と自然が調和して生きる精神である。わが国がこうした日本精神を中国に伝えることによって、中国に伝統的な精神文化を復活することができれば、中国は共産主義・唯物思想の呪縛から解放されるだろう。逆にわが国が中国を変えることができなければ、他のどんな国も現代中国を変えることはできない。そして中国が今のままで変わらなければ、かの国は強大になればなるほど、地球の自然と文明を破壊するに違いない。中国がどう進むかは、人類の運命を左右するほど、重要な事柄になっている。
中国にとっても他国を敵視し、対立・抗争の道を進み、またとめどなく自然を破壊し続けることは、一時の繁栄や欲望の充足に過ぎず、結局は自らのためにならない。東洋の仁愛・慈悲・大の精神を取り戻し、世界平和に貢献すること、また天地大自然と調和した文化を築くことが、中国国民の幸福と繁栄のために最善の道である。中国で精神の復興が遅れれば、中国は大混乱に、そして世界は修羅場となる。日中両国の再建と真の友好、アジアの安全と世界の平和は、東洋精神文化の興隆にかかっていると私は思う。その鍵となるもの、それは日本人が日本精神を取り戻すことであり、自らの歴史的な使命に献身する意思を高めることである。
私が対中外交で、わが国が取るべき戦略と考えるのは、以上のような日本精神の復興による東洋精神文化の興隆を中軸においた戦略である。福田首相を始め、中国との外交・交易に当たる人々は、日本精神にも基づく戦略ということに深く思いを向けてほしいと思う。
以下は報道のクリップ。
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■互恵関係の強化で一致=「敏感な問題」を適切処理-胡主席・日中首脳会談
(時事通信社 - 12月29日 01:02)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=373483&media_id=4
【北京28日時事】中国を公式訪問中の福田康夫首相は28日夜(日本時間同)、北京の釣魚台迎賓館で胡錦濤国家主席と初の首脳会談を行った。両首脳は、日中の共通利益を追求する「戦略的互恵関係」を発展、強化することで一致。胡主席は歴史認識や東シナ海のガス田共同開発問題などを念頭に「対話を通じ相互信頼を図る。特に敏感な問題は適切に処理したい」と述べた。(略)
戦略的互恵関係強化の具体策として胡主席は「環境や省エネルギー、情報通信、金融サービス面で協力を進めたい」との考えを示し、首相も同意した。(略)日本側の説明では、焦点のガス田問題で具体的なやりとりはなく、北朝鮮問題も話題にならなかった。(略)
■福田首相「迎春の旅」は成功=住民投票不支持を称賛-中国
(時事通信社 - 12月29日 01:01)
【北京28日時事】中国外務省の劉建超報道局長は28日夜の記者会見で、福田康夫首相と中国首脳との会談で「一連の重要な問題で広範な共通認識が得られた」と述べ、「訪中は成功を収めた」と評価した。福田首相は今回の訪問を「迎春の旅」と表現したが、劉局長は「道理がある」と賛同。日中関係が春を迎えたとの認識を示した。中国は昨年10月の安倍晋三首相(当時)訪中を「氷を砕く旅」、今年4月の温家宝首相訪日を「氷を溶かす旅」と位置付けている。(略)
■「論語ブーム」で話弾む=日中首脳の夕食会
(時事通信社 - 12月29日 07:01)
【北京29日時事】中国訪問中の福田康夫首相は28日、胡錦濤国家主席が催した夕食会で、胡主席と「論語ブーム」について語り合った。胡政権が伝統文化を重視する中、両首脳の会話は「大いに盛り上がった」(同行筋)という。
夕食会で福田首相は、「日本では論語ブームが起きており、改めて孔子の教えが学ばれている」と切り出した。これに胡主席は「中国でもブームで、解説本もいろいろ出ている」と応じ、「中国には最近、伝統的な文化に戻る雰囲気がある」と語り始めた。
胡主席はさらに、伝統文化が文化大革命期に否定されたことを紹介。その後、改革・開放で経済発展し物質的に豊かになる中で、「精神文明の建設も強化すべきだという意識が人々の間で広まっている」とブームの背景を分析した。
■環境保護の協力強化で一致=福田首相、全人代委員長と会談
(時事通信社 - 12月28日 23:02)
【北京28日時事】中国を公式訪問している福田康夫首相は28日午後、北京の人民大会堂で呉邦国全国人民代表大会常務委員長(国会議長)と会談し、環境保護分野をめぐり日中間の協力を強化することで一致した。
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