ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

韓国保守系大統領を歓迎する

2007-12-20 10:29:31 | 国際関係
 本年12月から来年11月にかけて、わが国及びわが国を取り巻く諸国で、重要な選挙が続く。まずわが国では、この間に衆議院選挙が行なわれるだろう。本年7月の参議院議員選挙では、与党が惨敗し、民主党が参議院第1党となった。「ねじれ国会」と言われる勢力関係は、最低6年、場合によっては9年間続く。今度の衆議院選挙でも、与党が大幅に議席を減らすことが予想される。政権交代も起こりうる。自公が政権を維持し得た場合、民主が政権を奪った場合、いずれにしても非常に不安定な政治情勢となるだろう。
 こうしたなか、このたび韓国で大統領選挙が行なわれた。親北反日反米の路線の継続となるか、保守政権への転換となるか、大いに注目される選挙だった。続いて、来年3月には、台湾で総統選挙がある。中国共産党との連携を深める大陸派が勝つか、中共と距離を置き、親日親米路線を取る自主独立志向派が勝つか、わが国の国際関係への影響は大きい。さらに11月には、アメリカで大統領選挙がある。民主党のヒラリー・クリントンの任期は下降し、一時のような圧倒的な優勢は失われているものの、親中的で日本を軽視する政権が誕生した場合、わが国の外交は難しくなる。
 これらの韓・台・米の一連の選挙は、わが国にとっても、東アジア全体にとっても、重要な選挙である。もし韓国で親北反日反米政策が継続となり、台湾で親中反日の総統が誕生し、アメリカで民主党の親中反日の大統領が登場した場合、わが国は最も厳しい立場となる。

 それゆえ、韓国の大統領選挙で、保守系の野党ハンナラ党の李明博前ソウル市長が当選したことは、わが国にとって歓迎すべきことである。韓国においては、金大中、盧武鉉と2代10年、左翼系の政権が続いた。金大中の北朝鮮「太陽政策」を引き継いだ盧武鉉は、北朝鮮が主導する統一政策を推し進めた。さらに、わが国に対しては、竹島、教科書、靖国神社、慰安婦等の諸問題で対立的な姿勢を強め、一時は首脳会談拒否という強硬手段まで取った。これに対し、李明博新大統領は、経済界の出身で実利を重んじる現実主義者のようである。「経済大統領」を看板に、いつも過去より現在、未来を考えてきたという。
 選挙前の11月、訪韓した塩崎恭久元官房長官が面会した際、李氏は、政権を取ったら日韓関係を「強化していきたい」と述べ、「(盧武鉉政権の)外交を見ていると、共通の価値観を持っている日本や米国との関係が弱くなっているのではないかと思う」「是非、復元をしたい」と強調したと報じられた。塩崎氏が北朝鮮による拉致問題に言及すると、李氏は「拉致問題は人権問題として正面から取り組んでいかないといけない」と語ったという。
 選挙戦において、李氏は、韓国が置かれた国際環境を踏まえ、「韓米日関係の強化」を主張した。その一方、核廃棄を前提に北朝鮮支援を継続する意向で、南北関係に急激な変化はないと見られる。
 ただし、以下のような情報もある。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
http://wkp.fresheye.com/wikipedia/%E6%9D%8E%E6%98%8E%E5%8D%9A

対日姿勢

 韓国の政治家の多分に漏れず、時局にあわせた反日的性向を時折見せる。例えば以下のような発言や活動が挙げられる。

・日本統治時代に建てられた現ソウル市庁舎を太極旗で全面覆うイベントを開催。
・日本の歴史歪曲教科書採択阻止のため寄付金1億3200万ウォンを集金。
・ソウル南山に建設されるユースホステルに日本の修学旅行生を誘致して竹島(韓国名・独島)領有権や日帝の残虐性について学習する機会を設ける計画を考案。
・「石原慎太郎(東京都知事)は四流、五流の政治家」と発言。
・「経済大国の日本の戦後処理はドイツのそれと比べてケチ臭い」と発言。
・大統領選挙中の2007年12月14日「北朝鮮の国民生活を改善させるための財源となる400億ドルを国際機構と日本に出させる」趣旨の発言

 その一方で、2006年1月のダボス会議では、「一部アジアの政治指導者は、過去の歴史に縛られて、国家間の緊張を高め、未来を暗くしている」と盧武鉉政権を批判する発言をして、政権与党であるウリ党から「親日発言」だと批判されたり、同年11月に訪日して、安倍晋三総理(当時)と会談した際にも、「韓国国民の3大懸案(歴史、竹島、靖国神社)を未来志向的な解決に向け、積極的な努力をお願いしたい」と直接表現を避ける発言をする等、内外で言動を巧み使い分ける。
 また、現代建設時代の経験から、日本の財界に人脈があると言われている(『SAPIO』2007年1月4日号『世界の「反日首魁vs親日巨人」』より)。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 韓国の大統領の任期は5年である。これから5年間、わが国は、この隣国の新しい指導者と付き合っていく事になる。彼の政策、思想を理解するとともに、相手に振り回されず、日本国としての主体的な外交を行なって、日韓の共存共栄を図っていきたいと思う。

最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ライケル)
2007-12-20 13:12:14
またしても、反日主義者を大統領に選ぶとは…。朝鮮族には、愛想が尽きました。
返信する
Unknown (Unknown)
2007-12-20 17:17:54
彼の国にとって反日」は、世論が一致するものなので、彼の国か我国が無くならない限り彼の国の反日は誰が政権をとってもなくならないのでは。

特亜とは関わらない事が、一番我国の国益に資すると思うのですが。
返信する
>ライケルさん、Unknownさん (ほそかわ)
2007-12-20 20:11:25
 現状では、韓国に日本人が期待するほどに親日的な大統領が登場することは、期待できません。数人の候補の中で、左翼ではなく保守、過激反日ではなく経済重視の政治家が当選したことを歓迎すべきだと思います。
 我が国は、米国、中国、台湾、韓国の順に貿易額が大きく、文化・観光等での交流も拡大しており、中国・韓国を無視することはできません。歴史観・国家観や国益の違いは明確に主張しながら、こちらもしたたかな外交をしていかなければならないと思います。
 いかに厄介でも逃れられないのが隣国です。周辺諸国を精神的にリードできなければ、国際社会でわが国が指導的な立場に立つこともできないでしょう。
 戦前のように排外的にも独善的にも陥らず、戦後のように自虐的にも迎合的にもならずに進むところに、孤立衰退ではなく、共存共栄の道は開けると思います。
返信する

コメントを投稿