ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

外国人参政権の各国事情

2010-02-28 09:40:08 | 時事
 外国人地方参政権の問題につき、今朝の産経新聞が各国の背景・事情を伝える記事を載せている。この問題については、「外国人参政権に反対する会」のサイトが詳しい。併せてその内容も一部紹介する。

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●産経新聞 平成22年2月27日

http://sankei.jp.msn.com/politics/election/100227/elc1002271801000-n1.htm
【社会部オンデマンド】外国人参政権、海外の実態は? 単純比較は不可能…日本固有の事情で議論を
2010.2.27 18:07

 外国人に地方参政権を認める法案が国会に提出される可能性があるようですが、十分に国民の理解が得られないまま法案が通れば、日本人との間で摩擦が起きる危険があると思います。海外で外国人参政権を認めている国の状況はどうなのでしょうか。=匿名

“仲間・身内”限定

 「(外国人参政権は)まさに愛のテーマだ。友愛と言っている原点がそこにあるからだ」
 民主党幹事長時代にこう述べた鳩山由紀夫首相。その鳩山政権のもとで、外国人地方参政権が実現する可能性が取りざたされている。
 「外国人参政権は世界の趨勢(すうせい)だ」とは、推進論者の主張。国立国会図書館の調査によると、海外では欧州を中心に一定の居住年数などを条件として、約40カ国で外国人参政権が認められている。世界約200カ国のうち40カ国なら、確かに少なくはないようだ。
 だが、この問題に詳しい日本大学の百地章教授は強調する。
 「そもそも、外国人参政権問題で、わが国と外国を単純に比較することは無意味なのです」
 なぜか-。具体的に、海外の状況を見ていこう。
 欧州の大国であるフランス、イタリア、ドイツは3カ国とも、外国人参政権を認めている。だが、付与対象はEU(欧州連合)加盟国民限定。民主主義や人権など価値観を共有し、欧州議会や共通通貨ユーロ導入など、政治・経済的に緩やかな統合が進んでおり、“仲間”同士で参政権を認め合っている格好だ。
 イギリスはどうか。EU加盟国民への地方参政権に加えて、カナダやオーストラリアなど「英連邦」諸国に対しては、相互に二重国籍を認めた上で、国政レベルの参政権も認めている。
 英連邦はかつてのイギリス植民地で、“身内”のようにつながりは深い。
 「旧宗主国と植民地が二重国籍を認めあった上で選挙権を付与するのは、『外国』ではなく『国民』への参政権付与です」(百地教授)。
 ポルトガルもイギリスと似ており、旧植民地のブラジルなど「ポルトガル語を話す」国に対し、地方参政権などを認めている。

寛大な政策のリスク

 国籍制限を設けず地方参政権を認めている国もある。北欧のスウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランドなどだ。中でも1975年に「無制限」をスタートさせたスウェーデンは、外国人参政権の“先進例”とされている。
 同国があらゆる外国人に参政権の門戸を開いた背景には、経済成長に伴う移民の増加があった。1960年には外国出身者の割合は4%だったが、2006年には約17%に増加。当初はフィンランドなど欧州から、後には中東などからの難民が増えたという。
 「移民の社会への統合を促した」。参政権付与など同国の“寛大”な政策を評価する声も強い。難民出身で帰化し、閣僚に就任した人物も出ているほどだ。
 一方で、移民増が社会問題化しているのも事実。高福祉で知られる同国だが、仕事を得られない難民が福祉財政の負担となり、非欧州系移民の増加で文化的摩擦や犯罪増などの問題が浮上。「反移民」を掲げる右派政党が選挙で躍進するといった現象も出ている。
 同様の移民問題は、オランダなど欧州各国で起こっており、“寛大”すぎる移民政策はこうした問題を招くリスクもはらんでいるようだ。
 「外国人参政権を認めている国には、それぞれ日本とは全く異なる歴史的背景や事情がある」と百地教授は指摘する。
 日本で現在、地方参政権付与の主な対象とみられているのは、永住外国人91万人のうち、約47万人の在日韓国・朝鮮人や、約14万人の在日中国人だ。特に中国人は将来的に最多になるとみられている。
 日本は中韓と領土や歴史認識などで対立。鳩山首相は「東アジア共同体」を提唱するが、EUの欧州と状況は異なっている。
 米軍基地移設問題が争点となった沖縄県名護市長選のように、地方選挙の結果が安全保障という国政の重大テーマに直結する状況もある。また、外国人参政権問題は、年々増加する在日外国人に対し、日本社会がどう向き合うかというテーマでもある。日本固有の事情を踏まえ、冷静に議論する必要がありそうだ。(千葉倫之)

●外国人参政権に反対する会のサイトより

http://www.geocities.jp/sanseiken_hantai/index.html

http://www.geocities.jp/sanseiken_hantai/data-table.htm
【諸外国における外国人参政権の実施状況について】

 世界には、国連に加盟している国だけでも191ヶ国があります。
 国の数や人口から考えても、外国人に参政権を認めている国は、一部に過ぎません。
 また、外国人に参政権を認めている国には、認めるべき理由があるからです。

【EU型】
 外国人に地方参政権を認めていると宣伝されているEUですが、EU加盟国が、EU国民に限定して外国人参政権を認めているのです。EUは、同じ経済圏として結束を固め(統一貨幣ユーロなど)、加盟国有事の際には、”共に戦う”連合体でもあるのです。また、EU内でもEU国民に参政権を与えていない国も存在します。

【植民地型】
 次に、イギリスやポルトガルのように、数百年間植民地に移民をしてきた国があります。同じ民族が移住している為の権利でもありますが、
これらの国では、”相互”として参政権を認め合っているのです。

【北欧型】
 人口が極端に少ない北欧では、”国を守るための手段として”永住外国人に参政権を認めています。(他のヨーロッパ地域への移住による人口激減とともに、旧ソ連側から国を守る手段でもあります)
 北欧では外国人参政権の他にも、移民の受け入れも活発でしたが、現在では失業率や治安の面の悪化が懸念され、移民反対派の勢力が台頭しています。

 このように、条件を付けて外国人参政権を認めているどの国と比較しても、日本とは状況が異なっているのは明らかです。
 日本には、外国人に参政権を与えなければならない理由も責任もないのです。

http://www.geocities.jp/sanseiken_hantai/gaikokujin_sanseiken.html
外国人参政権Q&A

Q2
 外国には認めている国もある。
A2
 それらの国のほとんどは、特定の国に対して相互的に認めているのです。
 また認めている国にも、国家統合を目指しているEU諸国など、それぞれの国内事情があり、単純に日本と比較できるものではありません。
 特にEUでは、外国人参政権が認められているといっても、その対象はEU国民だけであり、日本人は対象外です。
 なお、日本に対し参政権を求めている在日韓国人の母国である韓国では2005年7月に在韓永住外国人の地方選挙権が認められました。
 しかし、日本に永住する在日韓国人は50万人以上なのに対し、韓国でその対象になる在韓日本人はわずか10数人※であり(H16年度)、相互主義が成立する条件にありません。

※韓国の永住資格を持つ在韓日本人は59人(H16年度)ですが、その中で実際に韓国の地方選挙権を付与される人数はさらに少なく、わずか10数人程度です。
 また、韓国では地方選挙権を与える前提として、韓国の永住権を取得する必要があり、そのためには、韓国に200万ドル(約2億円以上)の投資を行ったり、あるいは高収入であることなど、厳しい条件が課されており、実際に韓国で参政権を与えられる外国人は、ほんの一握りに過ぎません。
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上記引用の「※」に、韓国では地方参政権を付与する要件が厳しいと書いている。それは前提となる永住権取得の要件が厳しいからである。

 韓国の永住権取得要件は、
①韓国に50万ドル(約5千万円以上)の投資を行い、韓国人5人以上を雇った者
②先端技術分野及び特定能力保有者、または特別功労者
③年間所得が前年度一人当たり国民総所得(GNI)の4倍以上

 こういう厳しい条件を満たして永住権を得た者のみが、地方参政権を与えられる。韓国が外国人地方参政権を付与する要件は「永住権を獲得して3年以上が経過し、19歳以上であること」である。

 日本と韓国とでは、事情が極めて大きく異なる。これほど事情が異なる国どおしで、地方参政権を相互に付与している例はない。仮にわが国が韓国と同じ永住権の取得要件だったら、現在の永住外国人のうち永住資格を与えるのは、ごく一部の事業家や高度専門技術者、高所得者だけになる。数十分の1以下ではないか。

 わが国は島国であり、国民の多くは海外の事情に疎い。○○が「世界の趨勢」「国際的な傾向」などといわれると、そんな気がして、同じようにしないと遅れてしまうと錯覚しやすい。またそうした国民心理を利用した意識操作が横行している。リベラルの官僚や学者がよく使う手である。騙されてはいけない。
コメント

今の子ども手当案は、やりすぎ

2010-02-27 12:07:55 | 時事
 民主党の子ども手当の重大な問題点が、ようやく知られるようになってきた。
 そもそも民主党のマニフェストには、どう書いてあったのか。マニフェストで、子ども手当について記載している部分を抜粋する。記載は次の箇所のみ。

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民主党の政権政策マニフェスト Manifesto

民主党の5つの約束

2 子育て・教育
中学卒業まで、1人当たり年31万2000円の「子ども手当」を支給します。
高校は実質無償化し、大学は奨学金を大幅に拡充します。

マニフェスト政策各論

2子育て・教育

11.年額31万2000円の「子ども手当」を創設する
【政策目的】
○次代の社会を担う子ども1人ひとりの育ちを社会全体で応援する。
○子育ての経済的負担を軽減し、安心して出産し、子どもが育てられる社会をつくる。
【具体策】
○中学卒業までの子ども1人当たり年31万2000円(月額2万6000円)の「子ども手当」を創設する(平成22年度は半額)。
○相対的に高所得者に有利な所得控除から、中・低所得者に有利な手当などへ切り替える。
【所要額】
5.3兆円程度
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 どこにも外国人への支給のことは載っていない。在日外国人の子どもや、その海外にいる子どもにまで支給するとは書いていない。
 マニフェストは政策や宣言を意味するが、民主党はマニフェストを政権公約とし、「国民との契約」と言っている。有権者のうち、契約という意識で投票した人がどれだけいるか知らないが、民主党が契約を自称するのであれば契約書に書いていないことをするのは契約違反である。
 在日外国人の子どもや、その海外にいる子どもにまで支給するのは、契約違反である。
 マニフェストは、子ども手当の政策目的を「次代の社会を担う子ども1人ひとりの育ちを社会全体で応援する」「子育ての経済的負担を軽減し、安心して出産し、子どもが育てられる社会をつくる」としている。
これは、日本の次代の社会を担う子どもの子育てのことをいい、日本国民の出産・養育をいうものだろう。もし在日外国人の子どもや、その海外にいる子どもにまで支給する意図があったとすれば、政策に明記し、国民に賛否を問うべきだろう。

 現状の児童手当と子ども手当の違いは、月額が5千円から2万6千円と5倍以上になる。対象は12歳から15歳に引き上げる。児童手当は収入制限があったが、子ども手当は収入制限をなくす。財源は、児童手当は国と地方と事業主が負担するが、子ども手当は原案では国がすべて負担する。児童手当の財源を事業主が負担するのは、労働者への企業福祉という意味合いがあった。
 これほど大きく内容の違う子ども手当を、児童手当と同じく、在日外国人にも支給するという。しかし、月額の2万6千円は、貧しい国だとその国の平均年収を超えるほどの大金となる。
 これでは、子供手当にたかる外国人や、子供の数の不正申告、手当目当ての養子等が出るに違いない。子ども手当で得た金で遊興をする外国人も出るだろう。この点は日本人も同様だろう。子ども手当として配布しても、それが目的に沿って使われるとは限らない。

 ところで、子供手当は月額2万6千円ということだが、どうして2万6千円なのか。その積算根拠は何か。
 民主党政務三役の一人は語る。「子ども手当は、当初1万6千円だったのが、小沢さんが国会で6兆円とぶち上げてしまった。それを子どもの数で単純に割り算して2万6千円という額になっただけ。だから根拠なんてありません。悪しきトップダウンですよ」と。(「週刊現代」H22.2.20号)
 小沢氏の独断で決めた金額を、在日外国人の子どもや、海外にいる他の子どもにもばら撒く。もとは国民の税金である。小沢家の隠し金庫から出すのではない。また、それが鳩山氏の「友愛」の精神だという。小沢=鳩山民主党、正気の沙汰ではない。

 私は、子ども手当は家庭道徳においてマイナスが大きいと考えている。貧富の差はあれ、親が一生懸命働いて子供を育てる、その姿に子供は感謝し、親の背中を見て成長していくものである。 ところが、国が家庭に子ども手当を配り、子供はその金で自分が学校に行っているし、生活費にもなっているとわかると、親に感謝しなくなるだろう。親は「誰のお陰でご飯を食べられると思っているんだ!」などと叱れなくなる。子供も親に向かって、「俺は父さん、母さんに養われてんじゃないよ!」などと言い出すだろう。
 親が子供を愛情を持って育て、子供はその親に感謝する。そこに家庭道徳の重要な要素がある。子ども手当の配布によって、家庭教育は基盤から崩壊するおそれがある。

 子供手当には、子供は国家が育てるという社会主義的な発想が根底にある。ソ連が行なった育児の社会化が原型である。また親子関係を単なる個人と個人の関係にして個人主義を徹底し、また女性の母性的役割をなくすフェミニズムを浸透させようという思想が、社会主義的発想と融合している。
 日本の家庭を解体し、日本を全く違う社会に変える。その動きの一環が子ども手当だと私は見ている。子ども手当と夫婦別姓は、別のものではない。ともに個人主義を徹底して、家族を解体する作用をする。子ども手当と夫婦別姓がセットで作用するとき、親子・夫婦の絆がゆるみ、家族の個別化・アトム化が進むだろう。

 今の子ども手当案は、見直す必要がある。廃案が望ましいが、少なくとも、所得制限を設ける、金額は財源を確保できる範囲に下げる、在日外国人には支給しない、在日外国人は現行の児童手当にとどめる。こうした修正を最低限行なうべきだと思う。

参考資料
・東京都荒川区議会議員・小坂英二氏のブログ
 具体例を通じて、子ども手当の問題の大きさがよくわかる。
http://kosakaeiji.seesaa.net/article/142123748.html
コメント

友愛を捨てて、日本に返れ53

2010-02-27 09:44:03 | 時事
●米中間で日本が取るべき役割

 わが国は、米中の間にあって、しっかりした理念を立て、長期的な展望をもって、存立と繁栄を図らねばならない。私は、日本は従米でも従中でもなく、独立自尊の道を行き、西洋文明の模倣でも、シナ文明の追従でもなく、独自の文明を発展させて、アジアと世界の平和と繁栄に貢献すべきと思う。しかし、鳩山氏の「友愛外交」には、一国を成り立たせる根本的な理念も長期的な展望もない。
 本来日本は、西洋近代に生まれた物質偏重・自然支配の文明から新たな文明へと世界全体を先導する役割がある。その新たな文明とは、物心調和・共存共栄の文明である。わが国は、そうした文明を築く指導理法が内在する文化を、伝統として受け継いできている。
ところが、その日本がアメリカを模倣し、今度は中国を追従していると ころに、日本自体の混迷と世界人類の不幸がある。これまでの自民党の指導者は、この日本の役割を深く理解することなく、経済優先、米国追従の道を取り、わが国を停滞させてきた。政権を得た民主党の鳩山氏はもっと決定的にわが国を混迷に導きつつある。先に対米外交について述べた。次に対中外交について述べたい。
 まず私たち日本人は、20世紀から21世紀にかけて、世界を支配している資本主義と共産主義の共通点を理解する必要がある。鳩山氏は、資本主義と共産主義を「自由」と「平等」という理念でとらえているが、それほど単純な話ではない。資本主義と共産主義の矛盾と限界を見極めることから、日本は対中外交を構築する必要がある。

●資本主義と共産主義の共通点

 多くの人は、資本主義と共産主義は対立するものと見ているが、実は資本主義と共産主義には根本的な共通点がある。それは、ともに西洋近代文明が生み出した政治・経済の思想・制度であり、近代化=合理化の運動であることである。資本主義と共産主義がともに、追及するのは、欲望の解放・増大である。物欲、食欲、金欲等の物質的な欲望を、最大限に追求する思想・制度が、資本主義であり、共産主義である。
 かつて共産主義は、資本主義とは原理的に異なるものであり、資本主義の矛盾を解決するものと宣伝された。実態はそうではない。共産主義は統制主義的資本主義の一形態である。共産主義の経済は実態としては資本主義経済を変形したものであって、資本主義とまったく原理的に異なるものではない。
 どうしてそう言えるか。共産主義は、生産手段の私的所有を止め、国家的所有に転換する。ではそれによって、社会的格差がなくなり、階級支配がなくなるかというとそうではない。生産手段への関わりには所有と管理という両面があり、所有の形態がどうであれ、誰が管理するかによって、富の配分が決定されるのである。そこに支配の問題が存在する。
 マルクスは所有のみに矛盾を見出し、支配の問題をあいまいにした。革命によって政治権力を握った支配者集団は、生産手段を管理することによって、自らに有利な形で富を配分する。ソ連においては、共産党官僚が富を多く取得して革命貴族に成り上がり、共産党官僚が労働者を支配する国家となった。またソ連は社会主義的計画経済を行なったが、市場経済か計画経済かに、資本主義と共産主義の本質的な違いがあるのではない。国家経済が政治的な統制のもとに行なわれているかどうかにポイントがある。統制の仕方の一つが計画経済であり、共産党支配の下で、管理された市場経済も取り得る。そのことは、レーニンが行なったネップ(NEP)において原理的に現れていた。

●中国の経済体制は統制主義的資本主義

 中国共産党はマルクス、レーニンの理論に基づいて、社会主義国家の建設を目指した。しかし、経済体制は、政府主導の計画経済と重要産業の国有化を進めたもので、所有と管理による利益は特権集団たる共産党官僚が領有した。これは資本主義の統制的形態であり、統制主義的資本主義である。これをマルクス、レーニンの用語を使って社会主義であるかのように粉飾した。
 毛沢東は社会主義の建設過程において、資本主義は復活または発達し得ると予測した。これも、もともと共産主義は資本主義の変形であり、資本主義の統制的形態であって、原理的に別のものではないからである。計画経済には、市場による生産量と価格の調整という過程を欠く。そのため、国家経営・企業経営は早晩行き詰まる。経営再建のためには、自由主義的な政策を取り入れざるを得ない。自由主義的政策を行えば、自由主義的な資本主義に変化する。その際、統制主義の国家では、権力を掌中にする支配者集団に、富もまた集中する。富の集中を防ぐには、極めて高い倫理が必要となる。これは思想の問題だけではなく、共産主義が内包する根本的な問題なのである。
 統制主義的計画経済によるソ連の停滞と毛沢東の失政を見た小平は、中国に社会主義市場経済を導入した。以後、中国では実質的な一党独裁を敷く共産党が政治的に国家を統制する体制のもとで、市場経済が営まれている。
 これを共産主義と見るか、資本主義と見るか、見解が分かれている。確かに社会主義市場経済は一見珍妙な概念だが、もともと共産主義は資本主義と原理的に異なるものではなく、資本主義の国家統制的な形態と理解すれば、政府の統制のもとで市場経済を拡大する政策は、実行可能なのである。中国の経済体制は、統制主義的資本主義に自由主義的要素を取り入れたものである。政治的には強権支配、経済的には管理された市場経済という体制である。
 私の見るところ、鳩山氏には、現代中国をどうとらえるかという基本的な政治学的・経済学的理論がない。そのため、皮相な見方しかできないのだと思う。

 次回に続く。
コメント

子ども手当は、これでよいのか

2010-02-26 09:44:55 | 時事
 民主党の子ども手当は、日本人の子供に支給されるだけではない。日本に住む外国人の子供も支給対象であり、さらにその外国人の海外にいる子供までも支給対象となっている。これでよいのか。
 実は現行の児童手当は、これとほぼ同じ支給要件となっている。国内に住所があり、子供を養育している人で、結婚せずに育児をしている父や母、外国人にも支給する。子供を本国に置いてきた出稼ぎ外国人労働者や子供を本国に置いてきた単身留学生にも支給される。ただし、所得制限がある。
 民主党の子ども手当は、支給要件は児童手当と同じままで、所得制限をなくす。そして、一人月額26,000円、年額312,000円を支給する。親が日本に住んでいれば、日本に住んでいない外国人の子どもにも支給する。結婚も不要で、養育している事実さえあればいい。これでよいのか。
 子ども手当の財源は何か。日本国民の税金である。日本国民は、汗水流して働いて納めている税金を、このような形で外国人や、その海外にいる子供にまで、手当だと配ってよいのか。財源は税金といっても、わが国の歳入は税金だけでは賄えない。毎年多額の赤字国債を発行している。赤字国債による収入金も、在日外国人の子供に振舞われる。これでよいのか。
 私は断固反対である。

 5959gocさんという人が、子ども手当について、厚生労働省に電話で質問したとして、その回答をブログに載せている。拡散希望ということゆえ、転載させていただく。

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●5959gocさんのブログから

http://5959goc.iza.ne.jp/blog/entry/1475880/
驚愕の子供手当て・・・日本人に冷淡で日本人以外に特別待遇!!
2010/02/25 04:28

 2/24(水)、在日外国人に対する子供手当てについて厚生労働省に質問し、唖然とする回答を頂きました。以下に列記します。

1.在日外国人への子供手当ての支給は行われるのか?その際の基準はあるのか?
(回答)国内に住んで税金を納めていれば分け隔てなく支給されます。永住資格者だけではなく短期滞在者(一年でも)でも支給されます。特に審査要件はありません。

2.子供を母国に残している親にも支給されるのか?
(回答)申請すれば支給されます。

3.養子や婚外子でも支給されるのか
(回答)支給されます。

4.本人の子供であることをどうやって判断する
のか?
(回答)申請書類と子供と定期的にメール等のやり取りがあれば良い事になっています。

5.母国に子供や養子が何人いようと申請するだけで支給されるのか?
(回答)特に人数の制限はありません。

6.例えば一夫多妻制の国民で母国に何十人の子供がいると主張するだけでその人数分支給されるのか?
(回答)はい、支給されます。

7.ちなみに海外で滞在している日本人家族、子供を日本に残して海外に駐在している家族には
支給されるのか?
(回答)親が日本に住んでいませんので支給されません。

8.海外駐在の日本人には支給されず在日外国人には大盤振る舞いにふるまっているがその論拠は?
(回答)鳩山総理の友愛精神です。また日本が難民条約を締結している観点からです。

9.難民条約と在日外国人に子供手当を支給することとどう関連があるのか? 在日中国人らは
難民か?
(回答)平成22年度4月以降はとにかく支給を優先します。問題が多ければ平成23年度に支給条件の検討を行います。(まともに答えず)

9.国交が無く、国連からも制裁を受けている北朝鮮出身の国民でも同様に支給されるのか?
(回答)同様です。

10.在日外国人に対する支給についてなぜホームページや書面で事前に公表しないのか?私たちの税金の使途を事前に公表して論議するのはあたりまえではないのか?
(回答)まだ骨子の段階で正式に決まれば公表します。ご意見は賜りました。
..

以上

 皆様、日本人には厳しい条件が課されていようとしているのに在日外国人には野放図に支給されようとしています。犯罪者や犯罪歴のある者も含まれて いるようです。明らかに外国人参政権、移民一千万促進成立を見据えた環境づくりと言えます。皆様もどんどん厚生労働省に電凸し、確認してください。これを ソースとして拡散していきましょう。

連絡先
厚生労働省 代表 03-5253-1111 03-5253-1111
「子供手当てについての問い合わせ」と言えば
担当者(児童手当管理室)が話してくれます。
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コメント (2)

夫婦別姓は日本解体法案の一部

2010-02-25 10:32:51 | 家族・家庭
 昨24日、夫婦別姓法案に反対する署名と集会について書いた。今朝の産経新聞に、阿比留瑠比記者が参考になる記事を書いている。下に転載する。
 記事中に、夫婦別姓法案、人権侵害救済法案、外国人参政権付与法案の3法案は「日本解体3法案」であり、互いに通底し、負の相乗効果が懸念されると書かれている。私も同感である。これらの法案は3つセットで、日本を解体するように構築されている。
 私の見るところ、夫婦別姓法案は家庭を、人権侵害救済法案は社会を、外国人参政権付与法案は国家を解体する効果を持つ。家庭・社会・国家の三つのレベルで、同時に日本を解体する装置となっている。また家庭の解体、社会の解体、国家の解体は、それぞれの他のレベルの解体を促進し、崩壊を加速する。

 これらの3法案の淵源は何か。マルクス=レーニン主義である。すなわわち共産主義である。
 夫婦別姓法案は、マルクス=エンゲルスのコミューン論に始原を持つ。その構想をレーニンがソ連で実施した。家庭と社会に混乱を生むだけに終わったが、観念としては生き残り、共産主義者やフェミニストの脳裏に棲みついている。
 人権侵害救済法案は、自由民主主義的な三権分立をやめて権力を一元化するレーニンの思想に始原を持つ。レーニンはソ連で秘密警察を作り、政府を批判する者を強権的に取り締まった。その機構が人権委員会の原型となっている。
 外国人参政権付与法案は、19世紀の欧露におけるユダヤ人の政治運動に始原を持つ。国境を越えて広がる少数民族が、居住する国家で政治権力に参加し、国際秩序を覆して広域的に活動できる社会に変える。法案の思想はこの運動を一般化したものである。

 20世紀後半、先進国の共産主義は、暴力によって権力を奪取する政治革命の路線から、ソフトな路線に転換した。それが大衆の価値観や生活の変革を通じて権力を掌握する文化革命の路線である。この転換が進められる過程で、共産主義はフェミニズムと融合した。今や表面的にはリベラル(修正自由主義)や社会民主主義(議会主義左翼)と見分けがつかないほどになっている。しかし、リベラルや社会民主主義の政党が出す政策・法案の根底には、もともとの共産主義とフェミニズムが存在している。この共産主義とフェミニズムが融合した思想が、日本解体法案の根底にある思想である。

 以下、冒頭に書いた阿比留記者の記事。

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●産経新聞 平成22年2月24日

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100224/plc1002242320017-n1.htm
【政論】子供の視点欠如した別姓論議 3分の2が違和感
2010.2.24 23:19

 夫婦別姓推進の論理には、当事者である子供の視点が決定的に欠けている。
 民間団体が平成13年に中高生を対象に実施した調査では、両親が別姓となったら「嫌だと思う」(41・6%)と「変な感じがする」(24・8%)が合わせてほぼ3分の2に達している。一方、「うれしい」は2・2%しかいなかった。
 また、夫婦が別姓を選択した場合、子供は自動的に片方の親とは別姓となる。ことは夫婦のあり方だけの問題ではないのだ。
 ただでさえ、家族の絆(きずな)が弱まっているとされており、「あえて家族をバラバラにしていくようなことはすべきでない」(国民新党の亀井静香代表)との主張はむしろ当然だと言える。
 夫婦別姓推進の理由について、民主党の「政策INDEX2009」はまず、「仕事上の事情から結婚前の姓を名乗り続けたい」という例を挙げている。
 現在では結婚による改姓後も職場では旧姓を「通称」として使用する人は少なくなく、社会的理解も高まっている。その一人、自民党の高市早苗衆院議員は「不自由は基本的にない」と明言する。
 また、夫婦別姓の背景には、連合国軍総司令部(GHQ)が日本弱体化を狙って進めた「家制度」破壊の残滓(ざんし)が見てとれる。「フェミニストたちが、結婚制度を破壊するために始めた運動だ」(米ヘリテージ財団研究員)との指摘もある。
 ちなみに政権内で夫婦別姓に特に熱心な福島瑞穂消費者・少子化担当相は入籍しない「事実婚」で夫婦別姓を実践している。
 この夫婦別姓法案に永住外国人への地方参政権付与法案、人権侵害救済法案(旧人権擁護法案)を加えた3法案は、与野党の保守系議員から「日本解体3法案」と呼ばれる。
 3法案は、いずれも日本社会や家族のあり方を根本的に変えかねない。また、根っこの部分で相互につながっており、負の相乗効果が懸念されているからだ。
 「まさに日本解体を目指しているのではないか」
 自民党の義家弘介氏は昨年11月10日の参院予算委員会で、鳩山政権が検討・推進中のこれらの法案についてこう重い問いを投げかけている。(阿比留瑠比)
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関連掲示
・拙稿「夫婦別姓の導入に反対しよう」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion03b.htm
・拙稿「急進的なフェミニズムはウーマン・リブ的共産主義」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion03d.htm


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友愛を捨てて、日本に返れ52

2010-02-25 10:28:49 | 時事
●米中の間に対立的要素が出現(続)

 米中間における第4の対立的要素は、イランである。イランは中東で最も反米的な国であり、中東にシーア派を広め、またイスラエルを駆逐することを諮っている。イランの核開発疑惑は、アメリカの指導層が大いに警戒するところである。ところが、中国はイランの石油や天然ガスに利権を拡大し、関係を深めている。核疑惑に対しても、中国は米欧が推進する制裁に反対する立場を強めている。これに対し、クリントン長官は22年1月29日、中国に対し「長期的影響を考慮すべきだ」と翻意を迫っている。今後のイランの出方によっては、米中に緊張が高まるだろう。
 第5の対立的要素は、チベットである。オバマ大統領やクリントン長官は、中国のチベット弾圧に触れないできている。しかし、22年2月17日、オバマ大統領は、訪米したチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世と会談した。アメリカの知識層には、中国のチベット弾圧を厳しく批判する意見がある。米中は、基本的に自由や人権に関する考え方が、対極的なほど違っている。中国共産党は、チベット支配への批判を看過できない。米中の基本理念の対立が確認された。
 第6の対立的要素は、グーグルである。グーグルは、ネット検索最大手。平成18年(2006)、中国市場参入のために「検索結果を規制する」という中国共産党政府の要求をのみ、情報統制政策に協力した。しかし、グーグルは中国発のハッカー攻撃を受けたとして、攻撃や検閲に異議を申し立てた。中国市場からの撤退も覚悟しての行動である。我慢の限界を超えたのだろう。これは単に1企業の問題ではない。米連邦捜査局(FBI)報告によると、中国は18万人のサイバースパイを養成し、国防総省のコンピューターだけでも年9万回の攻撃を仕掛けているという。クリントン長官は、インターネットの自由に関する講演で、「情報や機会へのアクセスが居住地や検閲官のきまぐれに左右される分裂した惑星に住むのか」と問い、中国との理念上の違いを強調した。
 以上、最近表面化した米中間の対立的要素として、地球温暖化、台湾、人民元、イラン、チベット、グーグルを挙げた。掘り下げていけば、米中の根本的な価値観の違い、国家体制の違いに起因する。アメリカが、これらの要素において、すべて中国の意向に従うことはありえない。それゆえ「G2」ないし米中軍事同盟は、容易に実現するものではない。

●わが国は米中関係を観察・分析し、国益追求の外交をせよ

 わが国は、単純な「G2」でも米中対決でもなく、複雑で多面的な様相と大小種々の変化を見せる米中関係を、よく観察・分析し、短期的・表面的な展開に右往左往せず、自国の国益の追及を根本においた外交を行なうべきである。
 たまたま現在、アメリカはオバマという大統領、民主党の政権となっている。しかし、米国内には共和党も存在する。民主党の中にも対中強硬派や人権重視派も存在する。国務省は親中的な傾向が強いが、国防総省は中国に警戒的であり、両者の近田関係もある。中国市場で多大な利益を上げる企業もあれば、中国製品の進出で打撃を受ける企業もある。このように米国内にも多様性がある。現在は一定の部分が支配的だが、何かのきっかけで、違う部分が強く動き出すかもしれない。
 私が同時代を生きる人間として見て来たアメリカの歴代政権は、ニクソン、フォード、カーター、レーガン、ブッシュ父、クリントン、ブッシュ子である。これらの政権は、一つの主義、一つの路線では割り切れない、多様で、時に矛盾した外交を行った。それゆえ、私はオバマ政権も単純な見方はできないと思っている。わが国は、相手の変化に右往左往せず、わが国の国益を追求しなければならない。
 仮に米中対決になれば、日本はアメリカとともに中国と戦うのか、それとも同盟を離脱して参戦を避けるのか。逆に米中同盟になって、双方から突き放されたら、日本は米中双方の言いなりになるのか。いずれにしても、最終判断は日本人が自ら下さねばならない。
 ところが、自民党も民主党も、自立なき事大主義に陥り、方やアメリカ、方や中国に追従する外交に終始している。自らのよって立つ基盤の強化に努め、主体的な判断・行動を行うのが、一国の外交の基本であることを、忘れてはならない。鳩山氏の「友愛外交」は、国益の追及という外交において最も重要な目的があいまいである。アメリカ依存から中国依存に転換するだけの自立なき事大主義の外交では、国家国民の利益を守れないことをよく理解すべきである。そして、どんな状況であっても主体的な判断・行動ができるためには、自主防衛の整備が不可欠であることを再認識すべきである。

 次回に続く。
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夫婦別姓反対の署名と集会が

2010-02-24 10:20:31 | 家族・家庭
 夫婦別姓法案が国会で提出された。民主党は選挙の前に、マニフェストを配布した。マニフェストは政権公約であり、国民との契約だという。そこには、夫婦別姓のことは書いていない。ところが、民主党は政権を取るや、マニフェストに書いていない夫婦別姓法案を強引に実現しようとしている。現在行なわれている通常国家で成立を図っている。
 民主党の夫婦別姓法案によると、夫婦は婚姻時に同姓か別姓かを選ぶ。別姓にした場合、子供は夫婦どちらかの姓に統一し、いったん別姓か同姓かを決めた後は転換できない。改正法施行前の夫婦も施行後1年以内ならば別姓に変更できるが、子供の姓はそのままとするという。

 しかし、国民の多数は「夫婦別姓」を支持してなどいない。平成18年の内閣府世論調査によると、

①夫婦は必ず同じ姓を名乗るべきである(通称含む) 60.1%
②婚姻前の姓を名乗ることができるよう法律を改めてもかまわない 36.6%

という結果だった。
 また②の回答者がみな別姓を希望しているのではない。別姓を希望する人は、全体の7.6%に過ぎない。このわずか1割にも満たない人のために、日本の家族のあり方を根本的に変えるような法改正を強行するのは、国民大多数の意思を無視するものである。

 結婚後、旧姓を使用しなければ社会生活において不便な人はいる。そういう人のためには、旧姓を通称として使用できるよう、法的整備をすればよい。また戸籍法を改正し、戸籍に旧姓も併記できるようにする方法もある。

 夫婦別姓で、最も苦しむのは子供だろう。夫婦別姓は、必然的に親子の間で姓が異なる「親子別姓」をもたらす。それによって、子供たちが受ける悪影響を、大人はよく考えるべきである。
 先の内閣府世論調査によると、

①夫婦別姓は子供に好ましくない影響を与える 66.2%
②影響はない                26.8%

という結果だった。
 実に約3分の2の人が、子供への影響を心配している。父母の姓が違う。親と自分の姓が違う。そういう事態は、子供の心理に悪影響をもたらす。家族的アイデンティティがあいまいになる。思春期には、いじめやからかいの対象になることも予想される。
 平成13年(2001)に中高生対象に実施した民間団体の調査では、両親が別姓となったら「嫌だと思う」(41・6%)という回答と、「変な感じがする」(24・8%)という回答が合わせて、ほぼ3分の2を占めた。一方「うれしい」と答えたのは、2・2%のみだった。
 夫婦別姓は親子も別姓になり家族の絆を弱める。ユニセフがOECD加盟国の子供を調査したところ、「自分は孤独と感じるか」という質問に「はい」と答えた子が、日本は30%近くもいた。第2位のアイスランドを大きく引き離してトップだった。多くの国では「はい」と答えた子供は、一桁台だった。こんな日本に別姓を導入すれば、世界一孤独を感じている子供たちを、もっと孤独にするに違いない。

 夫婦別姓法案の内容は、別姓の導入だけではない。別姓という名称に隠れて、重大なことが盛られている。相続の婚外子差別撤廃(2分の1から同等へ)、女性の再婚禁止期間を現行の離婚後6カ月から100日に短縮される等である。これらは、別姓の導入以上に重大な問題を孕んでいる。
 結婚は、男女の結合を公認し、夫婦の愛と信頼の保持を制度化したものである。相続の婚外子差別撤廃や女性の再婚禁止期間の短縮は、夫婦の結びつきを弱め、法律婚と事実婚の違いを少なくし、結婚という制度を空無化する方向に、日本を進めるものである。

 夫婦・親子の別姓、相続の婚外子差別撤廃、女性の再婚禁止期間の短縮ーーこれらに共通するのは、個人主義の徹底と「性の自由」の拡大である。
 個人主義の徹底とは、家族の絆を弱め、個人を単位とした社会に変え、親子・夫婦・祖孫の間の生命的なつながりを最小化し、アトム的な個人による「個の自立」を目指すことである。「性の自由」の拡大とは、個人の自由の核心には「性の自由」があり、これを無制限に拡大することで、個人の自由を最大化しようとするものである。これは、自由主義を進展させる動きのようだが、実は根底には共産主義とフェミニズムがある。
 個人主義の徹底と「性の自由」の拡大をめざす夫婦別姓法案は、日本の家族を解体するものである。家族解体法案である。日本の伝統・文化・国柄を否定し、日本をまったく異なる社会に作り変えようとする運動の一環である。

 夫婦別姓法案は、成立の危機にある。こうしたなか、「夫婦別姓に反対し家族の絆を守る国民委員会」の活動が行なわれている。500万人の署名を集めて国会に請願する運動が行なわれており、3月20日には首都東京で国民大会が開催される。
 以下、その案内書から編集して掲載し、呼びかけとしたい。日本を愛し、家族を愛する日本人は、結集されたし。

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●夫婦別姓法案に反対する500万人署名にご協力を!

 民主党政権が、マニフェストにはなかった「選択的夫婦別姓法案」を今国会に提出へ!

皆さんへのご提言

1、民主党政権がめざす「選択的夫婦別姓制」の導入は、必然的に親子の別姓をもたらします。家族の一体感、家族の絆を象徴するファミリーネーム(家族同姓)は絶対守るべきです。
2、旧姓を使用しなければ社会生活において不便な方のためには、旧姓を通称として使用する法的整備で十分対応できます。
3、家族の絆を守るため、「夫婦別姓」に反対する広範な国民の声を国会に届けるため、500万名の国会請願署名運動を進めています。是非、皆様のご協力をお願いしまず。
4、来る3月20日(土)、東京ビッグサイトにおいて5000名を集めた「国民大会」を開催し、政府与党に法案撤回を要求し、併せて500万名の講願署名を国会に提出します。

<夫婦別姓に反対し家族の絆を守る国民大会>

 民主党政権による「夫婦別姓法案」の国会提出に断固反対の声を上げよう

 民主党政権は、夫婦が別々の姓を名乗ることもできる選択的「夫婦別姓」制度を盛り込んだ民法改正案の国会提出をめざしています.「夫婦別姓」は、必然的に親子の間で姓が異なる「親子別姓」をもたらし、子供たちが受ける悪影響ははかり知れません。近年、子供の心の荒廃が社会問題となり、家族の絆や家庭の教育力回復の必要性が求められていますが、「夫婦別姓」制度の導入は、国民の願いにまったく逆行する政策といえます。
 選択的夫婦別姓制度は、家族の姓を統一する現民法上の家族の原則を崩壊させ、家族解体を導くもので、とても容認できません.皆さん、法案阻止めざし国民大会にふるってご参加下さい。

日 時 平成22年3月20日(土) 午後2時より(予定)
行事概要 各党代表の挨拶、各界からの提言、大会決議、全国からの500万名国会請願署名を国会議員に手交
参加費無料 カンパ歓迎
会 場 東京ビッグサイト 東4ホール
 [会場アクセス]東京都江東区有明3-21-1電話03(5530)1111[代表]
 ○りんかい線「国際展示場駅」下車徒歩約了分
 ○ゆりかもめ「国際展示場正門駅」下車徒歩約3分

◎呼びかけ人50音順◎
 市田ひろみ(服飾評論家)、小野田町枝(日本女性の会会長)、桂由美(ブライダルデザイナー)、工藤美代子(作家)、西川京子(前衆議院議員)、長谷川三千子(埼玉大学教授)、ほか

主催 夫婦別姓に反対し家族の絆を守る国民委員会
 〒100-0014 東京都千代田区永田町2-9-6-501 電話 03-6906-8998 FAXO3-5157-5657
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関連掲示
・拙稿「夫婦別姓の導入に反対しよう」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion03b.htm
・拙稿「急進的なフェミニズムはウーマン・リブ的共産主義」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion03d.htm
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友愛を捨てて、日本に返れ51

2010-02-23 10:29:31 | 時事
●アメリカは中国に屈服してはいない

 一般に二国間関係においては、激しく対立しているようでいて、ビジネスではしっかり手を結んでいたり、円満に協調しているようでいて、軍事的には準仮想敵国のように対峙していたりする。一国の外交も、現実主義路線を取る政権が、理念の部分では頑固な打ち出しをしたり、理想主義路線を掲げる政権が、時々で柔軟な対応をしたりする。
 米中関係にも、複雑で多面的な様相と大小種々の変化が見られる。オバマ政権は対中融和外交に転換し、「G2」の時代の到来かと思わせる面がある。オバマ大統領は、台湾問題では中国が主張する「一つの中国」の立場を支持している。しかし、見逃してはならないのは、その一方、大統領は、台湾関係法を踏まえて行動することを明言したことである。すなわち、もし中国が台湾を侵攻したならば、アメリカは台湾を防衛する意思を表明している。
 このことは、アメリカは、決して中国に屈服してはいないことを示している。超大国アメリカの指導層は、強い誇りと自負を持っている。国益のために中国に対し、今は低姿勢を取らざるを得ない。しかし、そうせざるを得ないことは屈辱である。相手に合わせなければならないほど、反発の感情とエネルギーは蓄積される。私はそのように推測してきたが、オバマ政権がスタートして約1年。ここへきて米中関係に対立的な要素が生じてきている。

●米中の間に対立的要素が出現

 にわかに出現した米中間の対立的要素は、地球温暖化、台湾、人民元、イラン、チベット、グーグル等である。対立は、国益や国家の威信、基本的な理念にまで広がっている。展開の仕方によっては、米中関係がきしみ出すかもしれない。
 協調・融和的な米中関係に変化が現れたのは、気候変動をめぐるものだった。第1の対立的要素は、この気候変動である。平成21年12月、コペンハーゲンで開かれた国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)がきっかけである。オバマ政権は地球温暖化への対応として、グリーン・ニューディール政策を開始した。しかし、CO2排出量世界最大の中国は、途上国の代表と自国を位置付け、積極的にCO2削減を行なおうとしない。オバマ大統領はCOP15の直前の演説で、合意に消極的な中国を批判した。これに憤慨した温家宝首相は、大統領とクリントン国務長官が参加する米中交渉への出席を取りやめた。代わりに格下3人の代表団を送ってきた。この扱いに、大統領は「政治的決断ができる人物と交渉できればよかったのだが」と、苦り切った表情で語ったという。以後、オバマ政権は、発足から1年間続けた中国への低姿勢外交に効果がなかったとみて、厳しい態度を見せるようになった。
 第2の対立的要素は、台湾への武器供与である。中国の侵攻を警戒する台湾は、アメリカに対し、最新兵器の売却を求めた。当然、中国は売却に反対した。しかし、オバマ政権は22年1月29日、F16戦闘機は見送ったものの、パトリオット・ミサイル(PAC3)と攻撃ヘリの売却を断行した。兵器売却は、台湾の自衛力を保障する台湾関係法に基づく安全保障上の判断だろう。中国はこれに対し、翌30日、米中軍事交流の停止と兵器売却にかかわった米企業への制裁実施を発表した。2月1日に発表された国防総省による「4年ごとの国防計画見直し」(QDR)は、中国の「軍拡の長期的な意図に疑念が生じている」と警戒感を表現した。米中の間にもともと存在する対立的要素が表面に出てきたものである。
 第3の対立的要素は、人民元である。中国は人民元の対ドル・レートを1ドル=6・83元前後に固定している。アメリカにとっては、これが中国の輸出攻勢の元凶であり、人民元は25~40%も低めに誘導されているという見方がある。これによって得た巨額資金は、中国人民解放軍の軍事費を押し上げている。オバマ大統領は、21年11月の訪中時には、中国の不正な為替操作を指摘しなかった。しかし、2月3日、大統領は「米産品価格が人為的に引き上げられ、彼ら(中国)の産品が人為的に引き下げられないようにする」と中国に警告した。アメリカ経済は、世界経済危機後、回復が遅れており、失業率は10%前後もある。国民にオバマ政権への失望が広がりつつあり、大統領は雇用を創出し、5年以内に輸出を倍増することを公約している。その実行のためには、中国の為替政策を改めさせねばならないだろう。

 次回に続く。

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北教組が裏金で不正献金か?

2010-02-22 11:13:19 | 教育
 北海道教職員組合(北教組)が民主党の国会議員の選挙費用に、不正献金をしていたことが、明るみに出た。献金は組合の裏金がもとになっており、その原資に北教組がプールしていた主任手当が含まれていたという疑いが出ている。
 事実であれば、主任手当は、地方公務員に支払う税金である。不正献金は、税金を組合活動に実質的に流用し、選挙活動に当てていたことになる。北教組は日教祖に加盟している。日教組を有力な支持団体とするのが、民主党である。本件もまた民主党の政治倫理が問われる事件である。

 私は北海道の道北地方の出身。北海道は、教職員組合が強い。以前から46協定が問題になっている。道教委と北教組の合意により、教育委員会側が、組合の越権行為を容認し、政治活動を放置するという状態が続いている。この一点を見ても、今回の不正献金の根は深い。
 私が中学生だった昭和40年代前半、地域の小学校では、校長と組合の教師の対立が激しく、我が家でも話題になった。児童の教育よりも、組合活動に熱心な教師たちが、校長や教頭よりも偉そうにものを言っている姿を見て、少年ほそかわは、驚いたものだ。
 高校の教師の組合は日教組とは別組織だが、思想・運動は同じである。北海道では、高教組も闘争的だった。私が高校に入ったのは、70年安保を控えて国内が騒然としていた昭和44年。世界史の第一回の授業は「共産党宣言」だった。倫理社会の授業は、フランス革命の話がやたら多かった。現代国語の試験問題は、プロレタリア文学から出題された。
 左翼教師の教育を受けた友人・先輩たちは、政治活動をしたり、左翼の党派に入ったりした。マルクス=レーニン主義や毛沢東思想が、熱病のように蔓延していた。そういう環境にあったから、私自身、共産主義の影響を受け、その克服には苦労した。

 公立小中学校の教師は教育公務員である。政治的に中立でなければならない。しかし、教育公務員特例法には罰則規定がない。違反しても罰せられないザル法である。教育公務員という身分を得れば、税金で給与を得ながら政治活動・組合活動ができる。そこで頭角を表した者が、組合を支持母体として国会議員となり、議員と組合が結束して、左翼運動を行っている。その頂点にいるのが、民主党の輿石東氏である。そんな政治家が党の幹部となっている政党が、いまや政権に就いている、
 日本の現状は、異常である。この機会に教育公務員特例法を改正し、教育委員会と教職員組合の違法な密約をやめ、教職員の政治活動にメスを入れ、公教育を正常化し、国民の手に取り戻すべきである。

 以下、関連の報道からクリップ。

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●産経新聞 平成22年1月7日

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100107/stt1001071942009-n1.htm
民主・輿石氏「教育が選挙の争点。いよいよ日教組の出番だ」
2010.1.7 19:41

 民主党の輿石東(こしいし・あずま)参院議員会長は7日夜、出身母体の日教組が都内で開いた新春の集いに出席し、「世の中は自治労と日教組が諸悪の根源という話もある。それだけ期待もされ、批判もされている。教育が選挙の争点になるのは初めてだろう。いよいよ日教組の出番だ」と語った。
 輿石氏は日教組傘下の山梨県教組(山教組)の元委員長で、現在は日教組の政治団体、日本民主教育政治連盟の会長。昨年のこの会合では「教育の政治的中立などといわれても、そんなものはありえない。私も永遠に日教組の組合員であるという自負を持っている」と発言し、教員に政治的中立を求めている教育基本法や教育公務員特例法に抵触するとして波紋を呼んだ。(略)

●産経新聞 平成22年2月15日

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100215/crm1002151952026-n1.htm
北教組事務所を捜索、民主・小林議員側への資金提供疑惑
2010.2.15 19:52

 民主党の小林千代美衆院議員(41)=北海道5区=側が昨年8月の衆院選に絡み、北海道教職員組合(北教組)側から1千万円を超える資金提供を受け、選挙費用に充てていたとされる疑惑で、札幌地検特別刑事部は15日、政治資金規正法違反(企業・団体献金の禁止)容疑で、札幌市の北教組事務所を家宅捜索した。札幌地検は小林氏側の立件に向けて詰めの捜査を進めているもようだ。
 関係者によると、小林氏側は昨年8月30日に投開票が行われた衆院選の選挙費用として、北教組側から1千数百万円の資金提供を受けた疑いが持たれている。資金は北教組の裏金から捻出されていた疑いがある。
 札幌地検は、この資金が規正法で禁じられた政治家個人への企業・団体献金にあたる疑いがあるとみて、小林氏の陣営幹部だった北教組幹部らから任意で事情聴取を続けていた。また、選挙運動費用の収支報告を義務付けた公職選挙法違反の疑いもあるとみて、公選法の適用も検討している。
 関係者によると、小林氏陣営では当初、北教組委員長が選対委員長を務めていたが、選挙直前の昨年6月に急逝したため、代わりに別の北教組幹部が陣営に入り、連合北海道札幌地区連合会の前会長(60)=今月12日に公選法違反(買収約束、事前運動)罪で有罪判決=が選対委員長代行として選挙を仕切った。(略)

●産経新聞 平成22年2月21日

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100221-00000566-san-soci
北教組の深い闇 選挙活動、指導要領否定…諸悪の根源「46協定」とは
2月21日23時37分配信 産経新聞

 北海道教職員組合(北教組)の本部や幹部宅に札幌地検特別刑事部の家宅捜索が入った。昨年8月の衆院選で民主党の小林千代美衆院議員の陣営に北教組から裏金約1600万円が提供され、選挙費用に使われた-というもので、労働組合から政治家への政治献金を禁じた政治資金規正法違反の疑いだ。その後、判明したことだが、1600万円の裏金の原資は北教組がプールしていた主任手当が含まれていたという疑いも浮上している。

■割れたコップに水を注ぐ行為
 歴史的な経緯を見ると、主任制度や主任手当は日教組に長年に渡って目の敵にされた日教組運動の象徴的なアイテムだ。主任手当とは正式には教育業務連絡指導手当などと呼ばれる。校務を円滑に進めるために学校には校長、教頭といった管理職とは別に教務主任や学年主任、生徒指導主任、教科主任といった教師同士の共通理解や業務連絡のとりまとめ役となる主任という教員が置かれ、一日200円程度の手当が支給される。
 ところがこれに日教組は「教師に上下関係をもたらす」と反発。各地で激しい反対闘争が繰り広げられ、制度自体が機能不全になった地域もある。仮に主任制度が制度としては残っている地域でも、主任教諭を任命するはずの校長から任命権が奪われたり、教師達が勝手に輪番制にして骨抜きにされた学校もある。反対闘争と一口に言っても様々な形態があるが、支給された主任手当を受け取らない、支払われるや直ちに、組合に集約する「拠出運動」を展開する-というのが最も代表的なものだ。
 これらが税金の目的を歪めるものであることはいうまでもない。学校をよくしようと打ち出された教育政策によって、教育予算が確保されても割れたコップに水を注ぐようなもので、水は次々とこぼれていくからである。

■結局は組合の財源
 が、組合側は「受け取った資金をどう使おうがそれは、受け取った側の自由」という論理で、こうした反対闘争を正当化してきた。問題は組合に集約された後の使い道だ。北海道ではこれを「もらういわれはないお金」として道教委に突き返していた。これを返還闘争という。昭和53年から平成19年まででこの金額は累計55億円にものぼる。
 しかし、道教委は19年6月までこれを北教組に突き返していた。拠出も返還も許されない以上、北教組の返還金こそ「受け取るいわれがないお金」というわけだ。結局、主任手当は組合財政にプールされ、裏金の原資となり、組合の裁量で使われていたのである。
 全国的に見ても、主任手当が組合の財源に充てられるケースは珍しくない。
 例えば神奈川県。神奈川県教組では組合で「教育振興基金」なる独自基金を作っている。教育のために資する事業に充てると掲げているが、同基金の規約には堂々と「原資には主任手当とその運用利子を充てる」と書かれてある。基金残高は一時40億円にものぼった。県教委は県議会でこうした実態を追及されると、「遺憾」とはいうが、拠出そのものを辞めさせる手立てを講じることはなかった。主任手当をめぐる不正常な動きは何も北海道に限った話ではないのである。
 主任手当が裏金の原資になっていたということは、税金をもてあそんで選挙運動を賄っていたことになろう。主任制が骨抜きになって、犠牲になるのは、児童生徒のはずだが、組合はこういう疑問にもまじめに答えようとせず、教育委員会もその悪弊に手出しできない、もしくは見て見ぬふりをしているのである。 

■組合天国の学校
 北教組が小林氏の支援を始めたのは、小林氏が比例復活して初当選を果たした平成15年の衆院選とされる。各選挙区を担当する労組を決めた際、激戦区の5区には組織力がある北教組に決まり、それ以降、小林氏陣営の選対本部には北教組幹部が入って選挙を仕切ってきたという。
 組合員の教員にもノルマが課され組織的な選挙活動にかり出される。こうした活動が、北教組では半ば公然と続けられてきた。
 17年9月の衆院選の前には北教組の札幌支部にあたる、札幌市教組が全校配布した「指令書」を出した。文書には1区の横路孝弘氏、2区の三井辨雄(わきお)氏、3区の荒井聡氏、4区の鉢呂吉雄氏、そして5区の小林氏の計5人の選挙を応援することを明示した上で、候補者ごとに計5人の教員がリストアップされ、選挙戦の専従担当者に任命。さらに組合員には集会参加やチラシ配布、電話作戦などの動員行動を指示し、1人につき5人の支援者獲得を目指すよう呼びかけた。
 なぜ、こんなことがまかり通るのか-。様々な要因がある。まず、教員や教組にこうした行為が違法であるという認識が乏しいことがある。自分たちの政治信条を公教育に持ちこむことにも憚らないのだから、選挙活動にも歯止めが利かないのもうなづけるだろう。
 第二に法律の不備だ。公立小中学校の教師は身分上、地方公務員だが、政治的中立性に関しては、国家公務員なみの制限が課される。ところがそのことを定めた教育公務員特例法には違反しても罰則が明記されていないのである。これでは歯止めが利かないのも当然である。
 第三に北海道の場合、教育委員会や学校を教組が牛耳って、抑え込んでいるからにほかならない。

■諸悪の根源46協定
 その点で北海道の教育の病の深刻さを象徴するのが、昭和46年に締結された46協定と呼ばれる道教委と北教組との間で取り交わされた念書の存在だ。学校校務のあらゆることに組合が口出しできることを容認、教育現場で猛威を奮った諸悪の根源といっていいだろう。
 本来、学校運営は校長に権限がある。しかし、北海道では組合の学校支部「分会」によって牛耳られ、教育委員会が手出し出来ずにいるのである。
 様々な問題があるのだが、数点だけ指摘しておこう。念書には「勤務条件に関わるものは全て交渉事項とする」という一文がある。組合が教委と協議するのは原則、勤務条件に限られる。学校で何を教えるのかといった事柄は学校教育法に基づき学習指導要領で定められているのである。児童生徒が毎日、どの教科を勉強するのかを定めた時間割や学校業務の割り振りは校長が全責任を負って定めるものである。従って国会の議決を経て決まった法律が定めたことや、校長に権限がある事項(管理運営事項という)を勝手に労使協議に委ね、歪めることは許されない。国家や地教委、校長の決めたことが現場の協議で勝手に歪めるのは民主主義に対する挑戦といっていいだろう。
 では交渉事項に出来るものは何か。それは給与や勤務時間、休暇などの勤務条件に原則限られる。ただし、この場合も校長と組合の学校支部である「分会」との間で交渉する-ということは原則あり得ない。

■際限なき拡大解釈
 ただ、問題は管理運営事項と、勤務条件とが密接なつながりがある場合がある。例えばある教員にとって意に反する人事異動があったとする。さしあたって住宅をどうするか、という問題が突きつけられている、といった場合だ。
 法律はこの場合、人事そのものを交渉テーマにして人事を撤回させるようなことは断じて許していない。あくまで人事に伴う通勤や住宅整備といったことは勤務条件に関わる点のみ、交渉テーマに出来る。常識的なことだ。
 ところがこれを拡大解釈して念書にあるように「勤務条件に関わるものは『全て』交渉事項とする」としてしまうとどういうことになるか。こうなると学校の時間割も教育課程も学校業務の割り振りに至るまで勤務条件に関係あるという理由で次々と交渉テーマとして持ち込まれ、労使協議でどうにでも歪めることが可能になるのだ。「道徳教育を強化すると言っても、勤務が大変になる。反対だ」「小学英語導入で勤務が多忙になるので反対」といって勤務と関連づけてしまえば、全てを労使交渉の対象に含めることは可能となる。
 文部科学省や道教委からの通達、通知の類も大きく歪められたり、骨抜きにされ、学校まで正常な形では浸透していかないのである。それは「通達については労使双方で確認の上、出すことにする」という一文があるからだ。「教職員の意向を十分に尊重するとは合意と同趣旨である」という文章もあった。こうなると、教組が首を縦に振らない限り、通知、通達は流せなくなるし、仮に流せても運用上の留意点を設けたり、独自の解釈が付け加わわるケースもある。
 彼らは盛んに「話し合いが大切」とか「民主的な学校運営」という。しかし、その内実は組合の要求に校長が従うという意味である。要求が通るまで突き上げ同然の交渉が延々と続く。正に組合活動の「解放区」が学校だったのである。
 北教組は全国学力テストにも滝川市のいじめ自殺に端を発する道教委の実態調査にも「非協力」だし、学校の授業内容を定めた学習指導要領にも否定する立場を堂々と打ち出しているのである。
 流石にこの46協定について道教委は19年破棄を表明。ただし、協定の破棄を北教組は認めておらず、あくまで一方の当事者によって破棄された状態にある。学校現場を長年に渡って支配して、染みついてきた組合に及び腰の風土は全くといっていいほど変わっていない。北教組に反省はないのである。
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友愛を捨てて、日本に返れ50

2010-02-21 09:10:51 | 時事
●アメリカが中国に低姿勢である経済的理由

 なぜアメリカは今日、共産中国に低姿勢なのか。その原因は、経済と安全保障の二つにある。まず経済については、平成21年度の中国のGDPは421兆円、日本は446兆円だった。22年度にも中国はGDPで日本を追い越し、アメリカに次ぐ世界第二位の経済大国になる勢いである。CIAの予測では、中国は、2010年代後半から2020年頃までには、実質購買力でアメリカを抜いて世界最大規模になる。中国の外貨準備高は近年急速に増え、いまや世界最大、2兆ドル(2009年現在)に上る。中国は、人民元を印刷して、貿易黒字や対中投資によって流入するドルを買う。獲得したドルでアメリカの国債を買う。それによって、ドルが米市場に還流する。アメリカにすれば、中国に米国債を買ってもらうことで、ドルの覇権を維持でき、経済的繁栄を支えられている。
 わが国は、これまで米国債を買って、アメリカの経済を支えてきた。しかし、中国の米国債保有量は、日本を抜き、世界最多の約8000億ドルに上る。わが国の保有額の約2倍である。ドルが暴落すれば、中国はドル建て資産の価値を大きく喪失する。だから、今は、中国はドルを支えている。
 アメリカは、日本には米国債を売らないように圧力をかけてきた。わが国は安全保障を米国に依存しているから、それに従わざるを得ない。これに対し、中国は自主防衛を確立しており、アメリカ本土にICBMやSLBMを打ち込む能力も待つ。アメリカの脅しには屈しない。だから、中国はいざとなったら、米国債を売却するだろう。計画的に進める可能性もある。
 もし中国が大量に米国債を売りに出すと、米国債の価値は暴落する。それとともに、国債で支えられているドルが暴落し、アメリカ経済は壊滅的な打撃を受ける。当然中国もダメージを受けるが、それでもやりかねないところに、中国の不気味さがある。中国は金(ゴールド)の産出でも世界一である。世界的な金本位制の復活は、今日の貨幣流通量から見て無理だろうが、中国は多大な金保有量を裏づけにして、自国に有利な金融システムに変える底力を秘めている。ロスチャイルド家やロックフェラー財閥がこれを推すか、抑えるか、その辺は分からないが、国歌としてのアメリカは、中国の出方を考慮し、低姿勢にならざるをえないだろう。

●安全保障も対中低姿勢の理由

 アメリカが共産中国に対して低姿勢である理由には、安全保障の問題もある。覇権国家アメリカは、新興大国・中国に挑戦を受けている。これにどう対処するか。アメリカが取り得る路線は二つである。一つは、中国と対決し、これを打ち破って、覇権を維持する路線である。もう一つは、中国と融和・協調を図り、その力を生かして衰退を防ぐ路線である。
 ブッシュ子政権は、前者の対決路線を取り、中国を軍事力で封じ込めつつ、経済的には利用しようとした。政権中枢を占めたネオコンは、イスラエルの防衛を第一とし、中東を力で支配する政策を強行した。平成13年(2001)9月11日のアメリカ同時多発テロ事件以後、ブッシュ政権は、アフガニスタン、続いてイラクに侵攻した。しかし、アメリカは中東でつまずいた。イラクでの戦争は終えたものの統治は泥沼化し、アフガニスタン情勢も解決が見えない。この間、中国は急速な軍拡を続け、イスラム諸国との連携を強め、またアジアでも影響力を強めた。その結果、米中冷戦といわれるほどの緊張が一部に生じ、米中対決へとエスカレートするかという観測さえ現れた。
 とはいえ、中東から抜け出せないアメリカは、アジア太平洋に手が回らない。軍事行動は現実的ではない。長期的に衰退が予想されていたアメリカは、自らの失策で衰退を早めた。イランや北朝鮮等の反米的な国々は、背後で中国とつながっている。それらの国々への対処においても、中国と敵対することは事態を一層難しくする。むしろ中国の協力を得ないと、アメリカは「ならず者国家」を抑えられない状態になっている。
 こうした状況で成立したのが、オバマ政権である。オバマ大統領は、ブッシュ子政権の路線から大きく転換し、中国との対決を避け、融和・協調を図って衰退を防ぐ道を選んだ。私は、この転換は、米欧の巨大国際金融資本が富と権力を維持するために、ブッシュ子政権の対決路線をやめ、中国と手を組む方向に舵を切ったものと思う。中東での戦争はビジネスになるが、中国との戦争はビジネスにならない。逆に中国に投資した膨大な資産を失うことになる。オバマ氏の外交政策の背景には、所有者層の意思があるだろう。
 中国は、低賃金・模造偽造等によるチャイナ・プライスや人民元の固定レートが生む膨大な利益を、民生ではなく軍事につぎ込む。中国は、既に世界第二の軍事大国になっている。2025年から2030年頃に、アメリカを超えて世界最強になる、と予測されている。仮に中国共産党がファッショ的な仕方で国内の矛盾を抑え込み、現在の経済成長・軍拡を継続することができれば、2020年代の半ばから30年頃には、中国は余裕をもって東アジアで覇権確立のための行動を起こせるだろう。その時点では、もはやアメリカは中国を抑えられないだろうと予想される。
 こうした将来予測に基づく動きかどうかはわからないが、平成21年11月のオバマ氏のアジア歴訪の時点では、安全保障に関して、重要なことが二つあった。中国封じ込めの放棄と軍事交流の推進である。歴代の米政権は中国に対して接触と封じ込めを併用してきたが、オバマ氏は東京演説で「中国を封じ込める意図はない」と述べ、封じ込めの放棄を宣言した。これはアメリカの対中政策が大きく変わり、融和的な方針に転換したことを示すものである。そして、米中首脳会談では、米中は軍事交流を推進し、軍指導者の相互訪問の日程を決めた。
 上記のようにオバマ政権のアメリカは、経済と安全保障の両面から、共産中国に対して低姿勢を取らざるを得なくなってきているのである。

 次回に続く。

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