ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

成長恐怖症の官僚は不要~田村氏

2012-03-31 08:44:49 | 経済
 たびたびになるが産経新聞編集委員の田村秀男氏の記事を紹介する。田村氏は、財務省と日銀の官僚は「成長恐怖症」にかかっているという。これはうまい表現である。
 田村氏は、3月20日の記事で、ある財務官僚がOECD事務局首脳に「名目成長率が上がれば、国債金利が上がって財政破綻の恐れがある」と打ち明けたところ、首脳は「そんなバカな、経済成長して財政破綻する国なんてありえない」と仰天したというエピソードを紹介する。そして、財務官僚は「名目成長率が上がれば上がるほど、金利負担増以上に税収が増え、財政収支がバランスするという経済学上の定理に目を向けない」と批判する。
 また日銀官僚にも「デフレ容認の遺伝子がつきまとう」とし、「日銀が改正日銀法(98年施行)で『政府からの独立』を果たして以来、ことし1月までの間、消費者物価が前年比でマイナスになった月数は72%に及ぶ」と指摘する。この間、物価上昇率ゼロ以下政策にことごとく関与してきたのが、白川方明日銀総裁である。
 田村氏は、「脱デフレで名目成長率と名目金利が上がれば、国内の余剰資金は、株式市場に回り、経済が活気づく。金融機関、企業、年金、家計などの保有株式資産価値はグンと上がる」と持論を述べ、「政治が、経済成長恐怖症の財務・日銀官僚を突き放さない限り、日本再生は不可能なのだ」と主張している。
 深刻なデフレにあえぐわが国にあって、財務省と日銀を批判しないエコノミストは、経済学の重要部分が分かっていないか、保身のために財務省・日銀に同調しているかのどちらかだと思う。また、財務官僚・日銀幹部の欺瞞を見破ることのできない政治家には、官僚に操られている愚に気付いてもらいたいものである。
 以下は田村氏の関係記事。

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●産経新聞 平成24年3月20日

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120320/fnc12032003220000-n1.htm
【経済が告げる】
編集委員・田村秀男 成長恐怖症の官僚は不要
2012.3.20 03:22

 12年前、日産自動車の社長となって経営再建目標数値を「コミットメント」(通常の邦訳は「約束」)したカルロス・ゴーン氏は、日本人スタッフに対して「コミットメントを日本語で『必達目標』と表記しろ」と命じた。
 国家の経営はどうか。「20年デフレ」の日本にとって、最も優先すべきなのは経済成長軌道への復帰で、それこそが必達目標のはずだ。過去20年間で経済規模を21倍膨らませた中国が楽々と18倍以上も軍備を拡張しているのに、日本の防衛予算は経済の萎縮と共に減る一方だ。ゼロ以下の成長は国家の自殺なのだ。
 民主党政権は一応「脱デフレ」を口にする。菅直人前政権は「新成長戦略」で名目経済成長率3%、実質成長率2%の目標を掲げ、野田佳彦政権も「日本再生の基本戦略」で踏襲した。ところが、野田政権と民主党執行部にとってはこれらの目標は「約束」ですらないようだ。
 党内の消費増税慎重派は上記の成長率達成を増税の条件にせよと迫るが、政府・党執行部は「それでは増税できなくなる」と恐れる。
 国内総生産(GDP)は名目と実質値に分かれるが、ナマの経済活動は名目値に反映される。経済協力開発機構(OECD)統計を見ても、名目成長率3%は先進国ではやすやすと達成できる最低ラインである。
 興味深いエピソードを高橋洋一嘉悦大学教授から聞いた。氏の財務省在籍時、同僚がOECD事務局首脳との会合を持った。この官僚は名目成長率が上がれば、国債金利が上がって財政破綻の恐れがあると真顔で打ち明けた。すると首脳は「そんなバカな、経済成長して財政破綻する国なんてありえない」と仰天した。
 財務官僚の論理は今でも変わらない。名目成長率が上がれば上がるほど、金利負担増以上に税収が増え、財政収支がバランスするという経済学上の定理に目を向けない。1995年1月の阪神大震災後、復興需要でデフレから脱却し、成長率も回復すると見るや、97年に橋本龍太郎内閣に消費増税など緊縮財政を仕掛けて実行させた。翌年から再びデフレの泥沼に日本列島がはまった。
 日銀官僚にもまた、デフレ容認の遺伝子がつきまとう。日銀が改正日銀法(98年施行)で「政府からの独立」を果たして以来、ことし1月までの間、消費者物価が前年比でマイナスになった月数は72%に及ぶ。日銀生え抜きの白川方明総裁は、この間の物価上昇率ゼロ以下政策にことごとく関与してきた。その白川総裁は米連邦準備制度理事会(FRB)が2%のインフレ目標をこの1月に決めるや、あわてて「1%インフレの目安」を発表した。
 かの日銀の政策転換だと、市場は驚き、相場は円安、株高に反転した。ここで白川総裁は「国債など債券の金利が1%上がると、国内の銀行がもつ債券が6兆円超も値下がりし、損失を被るおそれがある」と言い出した。物価が上がりそうだと市場が予想すると名目金利が上がる。すると、預金の大半を国債で運用している銀行が困るという論法だ。
 しかし、市場経済はダイナミックだ。脱デフレで名目成長率と名目金利が上がれば、国内の余剰資金は、株式市場に回り、経済が活気づく。金融機関、企業、年金、家計などの保有株式資産価値はグンと上がる。
 政治が、経済成長恐怖症の財務・日銀官僚を突き放さない限り、日本再生は不可能なのだ。
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コメント

産経新聞社が新憲法起草へ

2012-03-30 08:47:39 | 憲法
 3月27日の産経新聞朝刊によると、産経新聞社は「国の根本的な立て直しには、新たな憲法が不可欠との認識にたち」、「国民の憲法」起草委員会(田久保忠衛委員長)を発足させ、初会合を開いたという。委員会は「新憲法」の礎(いしずえ)となる要綱を来年5月までに策定する方針である。憲法改正に向けた民間での取り組みとして歓迎する。
 新聞社による憲法改正案としては、読売新聞社のものがある。平成6年(1994)に最初の案を発表し、第3次案まで発表している。最初の案は、“This is 読売”増刊『日本国憲法のすべて』平成9年5月号(読売新聞社)に掲載されている。産経新聞社によるものは、読売より伝統尊重的保守の色彩を明瞭に表すものとなるだろう。
 産経の「国民の憲法」起草委員会のメンバーは、次の通り。

 委員長 田久保忠衛氏(杏林大学名誉教授)
 委 員 佐瀬昌盛氏(防衛大学校名誉教授)、西修氏(駒沢大学名誉教授)、大原康男氏(国学院大学教授)、百地章氏(日本大学教授)

 委員のうち、西修氏は、駒澤大学の教授時代にゼミで作成した新憲法案を発表したことがある。大原氏と百地氏は、日本会議による「新憲法の大綱」(平成13年版)の作成に参加した。その大綱の内容は、両氏らの共著『新憲法のすすめ』(明成社)に掲載されている。私が不満なのは、そのグループは10年以上前に「新憲法の大綱」を発表していながら、今なお具体的な条文案を示すことができていないことである。
 産経の「国民の憲法」起草委員会は、まず「新憲法」の要綱を来年5月までに策定する方針だというが、要綱を作るだけで1年以上かかるのでは、条文案ができるまで、何年かかるかわからない。本気で新憲法案を作るつもりなら、4倍速くらいの速さでの取り組みを見せてほしい。
 以下は、関連する報道記事。

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●産経新聞 平成24年3月27日

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120327/plc12032706590007-n1.htm
本紙が新憲法起草へ 安保環境激変に対応 委員会初会合「国新たにする覚悟で」
2012.3.27 06:59

 わが国を取り巻く安全保障環境が激変、国内でも政治や教育の劣化が顕著となり、国家としての対応が問われている。産経新聞社は国の根本的な立て直しには、新たな憲法が不可欠との認識にたち「国民の憲法」起草委員会(田久保忠衛委員長)を発足させ、26日初会合を開いた。委員会は「新憲法」の礎(いしずえ)となる要綱を来年5月までに策定する方針だ。今後、わが国のあるべき姿などを「新憲法」に盛り込むための議論を重ねていく。
 初会合では冒頭、田久保委員長が「中国の膨張は現憲法制定時に想定されていなかった。今の憲法では対処できない」と限界を指摘。「国を新しくする意気込みで取り組みたい」と抱負を述べた。出席した委員からは「日本国民は自分の手で憲法を作っておらず、現憲法の異様さを示す」「戦後的価値観を生んだ現憲法は個人を絶対視し、家族や国家を軽視する風潮を生んでいる」などと問題点が次々と指摘された。
 産経新聞社は昭和56年元日の主張で現行憲法の欺瞞(ぎまん)性をメディアではいち早く指摘した。以来、一貫して憲法改正の必要性を紙面で訴えてきた。わが国の将来を案じるときに、羅針盤となるべき憲法がこのままでは国家も国民も立ち行かなくなる恐れがあるという危機感からだった。
中国が尖閣諸島に触手を伸ばし、北朝鮮の核開発や拉致事件など、わが国の安全や主権が脅かされる事態にも国家として十分に対応ができず、東日本大震災でも非常事態に対処する規定が不備であるという憲法の欠陥が浮き彫りとなった。
 本紙が創刊80周年を迎える来年6月に向けたプロジェクトとして「新憲法」作りを目指すことになった。紙面でも積極的に憲法を取り上げていく。(略)

●産経新聞 平成24年3月27日

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120327/plc12032710500016-n1.htm
【新憲法起草】
熱帯びる地方 石原、橋下氏が牽引
2012.3.27 10:49

 「憲法はアンタッチャブルだった。神棚に上げておく風土が戦後日本に蔓延(まんえん)していた」。26日の「国民の憲法」起草委員会で大原康男委員(国学院大教授)が問題提起したように、改正の舞台の永田町では一部政党を除き、憲法論議は盛り上がりを欠いたままだ。
 自民党の憲法改正推進本部は3月上旬、天皇を「元首」と明記した憲法改正原案をまとめた。所属議員の意見を聴取した上で、サンフランシスコ講和条約発効60周年の4月28日までに「憲法改正案」として公表する。たちあがれ日本も同日までに自主憲法の大綱を取りまとめる方針だ。
 一方、民主党は政権交代以降、憲法論議を遠ざけてきた。前原誠司政調会長は昨年5月に党憲法調査会長に就任した際、今年3月をめどに党の指針を取りまとめる意向を示したが、一度も総会を開かず離任。
 現会長の中野寛成氏は2月末の総会で「憲法論議そのものがけしからんという議論は卒業していただかなければ」と訴えたが、党内は消費税増税論議に手いっぱいの上、議員間の憲法観も大きく異なるだけに盛り上がりは今ひとつだ。
 国会では衆参両院で昨年11月、憲法改正を審議する憲法審査会がスタートした。しかし、審査会の議論は憲法改正ルールを定めた国民投票法が機能するための“環境整備”に時間が割かれ、改正案の審議にはいたっていない。
逆に現行憲法への批判は永田町の“場外”で熱を帯びてきた。
 東京都の石原慎太郎知事は今年2月下旬、「占領軍が一方的に作った憲法を独立後もずっと守っている。こんなばかなことをしている国は日本しかない」と強調、憲法破棄と自主憲法制定を呼びかけた。
 大阪市の橋下徹市長率いる「大阪維新の会」も3月上旬に公表した公約集「維新八策」の原案で憲法改正を明記。橋下氏は「平穏な生活を維持しようと思えば不断の努力が必要で、国民自身が汗をかかないといけない。それをすっかり忘れさせる条文だ」と憲法9条批判も展開している。
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復興・再生のため成長政策を~田村氏

2012-03-29 08:47:04 | 経済
 2月中旬、日銀が「1%のインフレ目標」を打ち出すと、円高に歯止めがかかり、円投機に向かっていた資金が株式市場に流れ、株価が上昇した。わずか1%という目標であり、消費増税後は打ち消される偽計の数字に過ぎない。だが、それでも市場は敏感に反応した。このことは、いかにこれまでの日銀の金融政策が日本経済に大きな悪影響をもたらしているか、また逆に日銀が政策を改めれば、日本経済は活力を発揮し得ることを、はっきりと示している。
 経済事情に関し、私は田村秀男氏の記事をしばしば紹介している。氏は3月11日の産経新聞「日曜経済講座」では、復興・再生の近道は適度なインフレとして、分かりやすいグラフを挙げて、持論を展開している。
 グラフは、わが国の1960年代からの名目GDP伸び率とGDPデフレーター前年比を対照したもの。名目GDP伸び率が低下すると、GDPデフレーター前年比が悪化する。グラフから、わが国は1990年代からデフレ傾向になり、平成10年(1998)からデフレの泥沼に陥っていることが分かる。



 田村氏は言う。わが国のデフレの「元凶は政府の経済政策にある」と。「官僚がデフレ、ゼロ成長をよしとする政策を主導し、メディア多数と御用学者が唱和する。総じて政治家に危機感が乏しい。それが『失われた20年』の真相だ」と氏は断言する。
 田村氏によると、デフレ不況は家計や企業のせいではない。「少子高齢化」のせいでもない。平成22年(2010)に高齢化人口比率がその数年前の日本並みに高まったドイツなど欧州も金融危機のもとでデフレ不況になっていない。グラフが示すように、「デフレから脱し、インフレ率をプラスに持っていくことが、経済活力を回復させる近道だ」と田村氏は主張する。
 私は、日銀が適切なインフレ目標を掲げて、積極的に量的緩和を行えば、わが国はデフレ脱却の方向に大きく動くと思う。世界で唯一のひどいデフレを脱するため、当初はインフレ目標4%以上、適度なインフレに転じた段階では、インフレ目標2.5~3.5%を掲げるとよいと思う。ただし、単に貨幣の流通量を増やし、インフレ目標を掲げても、効果は限られる。なにより国家指導者が財務省主導の増税路線を止め、成長を最優先とする経済政策に転換すること、そして日銀に過度の独立性を与えた日銀法を改正し、政府と日銀が一体となって財政金融政策を行うことが必要である。
 現状のまま消費増税を行うことは、デフレを悪化し、成長力を損ない、国家財政を一層深刻化する。だが、政界の大勢は消費増税に向かっている。民主党、自民党の議員多数がそうである。さらに政界再編の推進力を秘めた動きを見せる石原慎太郎氏と「大阪維新の会」の橋下徹氏も、消費増税では一致している。多数の政治家が内閣府モデルのデータを疑わず、財務官僚迎合の学者の説を摂取している。私は23~24日の日記で、参院予算委で公述した藤井聡氏の録画・資料を紹介したが、官僚作成の資料や通説にとらわれずに、自ら客観的なデータを読み込み、国家経済を把握することを、政治家諸氏に強く要望する。
 以下、田村氏の記事。

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●産経新聞 平成24年3月11日

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120311/biz12031109030001-n1.htm

【日曜経済講座】
復興・再生の近道は適度なインフレ 「成長」最優先へ回帰が必要(編集委員・田村秀男)
2012.3.11 09:02

■適度なインフレは経済成長をもたらす
 東日本大震災からまる1年たった。通常、世界のどこでも歴史的規模の大災害のあとは投資主導で景気が上向くのだが、その気配に乏しい。伝わってくるのは、「復興」を名目にした予算ばらまきによる、限られた受益層による限られた地域でのいびつな高額消費ブームだけである。その風景は、政府がまともに「成長」を考えなくなった日本の縮図である。
 復興・再生を果たすために必要なのは増税ではない。成長を最優先に据えた政策への回帰である。

■90年代後半からデフレ
 グラフは、失われた成長の記憶を呼び起こすために作成した。「デフレーター」とは国内生産全体にかかわる物価水準を表す指数でプラス値はインフレ、マイナス値はデフレを意味する。1970年代半ばまでは高インフレ時代、70年代後半は中インフレ状態で、80年代から90年代前半までは低インフレ時代、90年代後半から現在まではデフレ時代と区分けできる。デフレーター前年比増加率(インフレ率)が名目成長率を上回れば、経済の実質成長率がマイナスになるのだが、それは1974年の1回だけである。このときは石油危機のために物価が高騰し、石油供給減のために生産も打撃を受けた。
 デフレが続く中では、われわれの所得を支える生産の回復が困難であるばかりか、強力な縮小圧力にさらされる。デフレの速度を上回る幅で名目成長率が落ち込む。98年から13年間で名目成長率がマイナスだったのは8回で、プラスだった年でもゼロ・コンマ台の成長率にとどまっている。2011年の国内総生産(GDP)実額規模(名目GDP)は91年にも満たない。11年の名目GDPは97年よりも約1割強、55兆円以上も縮小した。
 デフレと並行して自殺者は毎年3万人の大台を超える。新聞社会面では連日のように親殺し、子殺しの悲惨なニュースが出る。
 デフレ不況は家計や企業のせいではない。大多数の日本人は相変わらず勤勉でまじめだし、多くの企業は新しい技術や製品の開発に明け暮れている。もっともらしく聞こえる「少子高齢化」のせいでもない。
 働ける年齢層(15~64歳)の人口比率はデフレが始まった90年代後半でも7割近く、当時の中国を上回っていた。10年に高齢化人口比率がその数年前の日本並みに高まったドイツなど欧州も金融危機のもとでデフレ不況になっていない。
 元凶は政府の経済政策にある。官僚がデフレ、ゼロ成長をよしとする政策を主導し、メディア多数と御用学者が唱和する。総じて政治家に危機感が乏しい。それが「失われた20年」の真相だ。
 GDPが増えないと税収は増えない。財政収支が悪化する。そこで財務官僚は「日本はギリシャみたいになる」と喧伝(けんでん)しては政治家をたきつけ、増税だけが日本のサバイバルの道だと信じ込ませている。政府が増税により返済を保証する国債は海外の投資ファンドから好んで買われる。増税という強烈なにおいが円投機の「オオカミ」たちを呼び寄せるのだ。予定通り増税しないと、オオカミたちが日本国債を投げ売りし、日本をギリシャみたいな財政破綻国家にしてしまうと首相らがおびえる。
 超円高と増税で、大企業は日本国内への投資を断念し、中国、米国など対外投資に走る。銀行も国内向けの融資を減らして、海外向け融資に血道を挙げる。国内産業はさらに疲弊し、雇用の場がますます細る。復興・再生の道はますます遠のく。

■政治で最優先は経済
 怒りを覚えるのは、野田佳彦首相と谷垣禎一自民党総裁の「密談」である。目的は消費増税関連法案の国会成立と衆院の「話し合い解散」だという。いやしくも、世界のどの国であっても、政治の最優先課題は経済の成長でなければならない。成長なくして、税収は増えず、社会保障制度も維持できない。若い世代は子供をつくる気になれない。中国の軍拡に対抗できる装備もまかなえない。未曽有の災厄とデフレ不況のさなかにあるというのに、与野党とも指導者が成長政策を棚に上げ、官僚シナリオに従って増税を駆け引きの道具にすることしか考えない国が世界のどこにあろうか。
 グラフからも読み取れるように、デフレから脱し、インフレ率をプラスに持っていくことが、経済活力を回復させる近道だ。
 現に、日銀がおぼつかない言い方であっても、たった「1%のインフレ目標」を2月中旬に打ち出しただけでも、円高に歯止めがかかり、円投機に向かっていた資金が株式市場に流れ、景気回復の期待を抱かせたではないか。
 政府も政治家も国を成長させる本来の役割に立ち返るときだ。
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■追記
20120405
 橋下徹氏が率いる「大阪維新の会」は消費増税を政策としていたが、最近になって橋下氏は政策の内容を変えた。消費税は地方自治体に移譲する、国から地方への地方交付税を止める、消費税率は地方自治体が決める、国は地方交付税14兆円廃止と消費税10兆円移譲の差額4兆円分を国家財政に生かす、といった政策である。さらに、消費増税に反対を述べるようになった。こうして現在のデフレ下での消費増税に反対する政治家が増えることは喜ばしい。
コメント

日本人の精神と絆~下村博文氏

2012-03-28 08:53:13 | 日本精神
 私が活動に注目している政治家の一人に、衆議院議員・下村博文氏がいる。下村氏が最近フェイスブックに書いたコメントが、痛く心に響く。こちらでも紹介する。

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●下村博文衆議院議員のFBより(平成24年3月26日)

 ある新聞記事が心に残っていて、最近講演の時使う言葉がある。

 それはワシントン・ポストの元東京特派員ポール・ブルースティン氏の言葉だ。「被災した高齢者が『ボランティアの人からおにぎりなどをもらって感謝しているが、私は与えられるよりも社会に貢献したい』と話したことだ。私はこれが日本精神だと思った。」

 この高齢者も立派だが、それを日本精神だと看破したブルースティン氏もすばらしい。しかしそのブルースティン氏が1年経って「昨年の悲劇は日本を停滞から目覚めさせるのに失敗した。」という記事を寄稿している。

 震災直後は、国全体が団結するはずだと楽観的だったが、震災前と​同じく政治は争いを続け、人々が放射能問題に過度に反応している​ことに気が滅入ったことをきっかけにして、こうした記事を書いた​という。

 またシャネル日本法人社長のリシャール・コラス氏は、がれきの受​け入れ拒否や福島県から避難した児童へのいじめについて「日本人に助け合いの気持ちがなくなっている。さみしい​ことです。」と指摘している。

 東北の被災者の人達は、「絆」を見せてくれたが、日本全体の「絆​」は色あせてしまったようで悲しい。

 日本精神がもう一度、一人ひとりの心や地域に戻ってくるような国​を創っていきたい。
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コメント (2)

外資による水源地買収を防げ

2012-03-27 10:48:36 | 国際関係
 昨26日、私は、拙稿「共産中国への売国的な国土売却」を書いた。
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/151db9e1eb0e13d8f2bd71ca443eb2f5
 そこで述べたが、中国政府は自国以外の土地の所有を認めず、外国の公館はすべて賃貸で運営されている。中国国内の日本大使館と総領事館の計7施設は、すべて賃貸である。ところが、日本国内の中国大使館・総領事館の計7施設は、新潟・名古屋の両市を除いてすべて中国政府が土地を所有している。新潟では、在北京の日本大使館の建築確認と引き換えに、新潟市の民有地の売買に協力するという口上書を出していた。国家のあり方として重大な問題である。
 この問題と同じ根っこを持っている問題が、外資による土地買収の拡大である。同じ根っこと言うのは、独立主権国家としての国家・国益の意識の欠如が根本にあるということである。
 各地で水源地や安全保障上重要な場所が買収されていることについて、地方自治体に危機感が広がっている。この点については、何度か日記に書いてきたが、本年2月27日にも拙稿「外国人土地買収の対策を急げ」に私見を述べた。
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/707da5576779fa6bce9a8443083d478d
 こういう意見がある。「市場の自由」という資本主義の原則から言って、政府が外国人の土地買収に規制をかけるのはおかしい、わが国の個人や企業も外国で土地の買収を行っているのだから介入を行うべきでない、と。
 だが、諸外国では、非国民が経済活動に関する諸権利に関して、一定の制限が設けられている場合が多い。例えば、土地や船舶、航空機の所有や資源開発等に関しては、国家の安全や公益を理由に制限を課すことが、認められている。わが国が自国の判断で、外国人の土地買収に一定の規制を行うことは、決して国際社会の慣習に反することではない。
 米国では包括通商法によって、大統領は国の安全保障を脅かすと判断した場合は、事後であっても土地取引を無効にできる権限を持つ。「自由の国」として個人の自由をしっかり保障するが、国家安全保障という目的のためには、個人の自由に一定の規制を課す。国家安全保障が確保されてはじめて個人の自由も守り得るからである。このあり方は、米国が新自由主義・市場原理主義に強く傾いた政権にあっても、全く変わっていない。
 わが国政府は昨年4月、増加する外国人の森林買収に対応するため、森林の所有権移転に際し、事後の届け出を義務づける法改正を行った。だが、事後の報告を求めるだけゆえ、国家安全保障の観点から、取引自体に規制をかけるものとはなっていない。森林法改正以降、15の自治体(広域連合を含む)が政府に対してさらなる規制を求める意見書を提出している。改正森林法では、買収を未然に把握するための措置としては不十分だからである。
 水が「21世紀の石油」といわれるほど貴重になっている今日、特に不足と水汚染に悩む中国は、わが国の水を狙って、水源地の買収を行っている。戦後日本人の領土意識・国防意識は極端に低下している。外国勢力に侵されているのは、北方領土、竹島等の国土周縁部の島嶼だけでない。水源や森林を失ったら、日本人は生存・繁栄していくことができなくなる。日本の水と森を、外資の食いものにされてはならない。超党派で、早急に法的整備を進めてほしい。
 全国主要都市の中心部を中国政府に売り、各地の水源地や安全保障上重要な土地を外資に売るに任せているような政府・政治家は、反国家・反国民的な存在である。猛省を求めたい。
 以下は関連する報道記事。

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●産経新聞 平成24年3月25日

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120325/biz12032523570010-n2.htm
水源地買収で15自治体が国に意見書「さらなる規制を」 外資進出で危機感
2012.3.25 23:55

 外資による水源地の森林買収が相次いでいる問題で、規制を強めた昨年4月の森林法改正以降も、15の自治体(広域連合を含む)が国にさらなる規制を求める意見書を提出していたことが25日、林野庁への取材で分かった。北海道では23日に水源地売買の取引監視を強化する条例が成立、埼玉県でも26日に同様の条例案が可決される見通しだ。国の動きの鈍さをよそに、自己防衛する自治体が増えている。

■絶対的権利か
 法務省によると、土地売買契約に登記申請は義務づけられておらず、登記簿上の所有者が真の所有者と異なる場合もある。
 北海道で成立した条例は、水源地周辺で土地を売買する場合、売り主が契約の3カ月前に道に届け出る「事前届け出制」とし、所有者や売買予定地の情報を把握するものだ。事前に分かれば、自治体が外資の代わりに買い上げるなどの対抗策も可能になる。
 ただ、それ以上の規制は難しい。民法上、日本の土地所有権は「世界一強い」ともいわれ、絶対・不可侵性が原則。所有者は地下水をいくらでもくみ上げる権利があり、河川法に基づいて利用が制限される表流水と扱いが異なっている。
 これまでに地下水取水を包括的に制限する国の法律はなく、2年前に自民党側の議員立法としてようやく規制法案が提出されたが、継続審議扱いのままで一向に前進していない。

■ひそかに侵食
 林野庁によると、外資による森林地取得は平成18~22年で北海道と山形、神奈川、長野、兵庫各県の40件約620ヘクタールに及ぶ。ただ、この数字は氷山の一角にすぎない。森林地の売買はそもそも1ヘクタール未満であれば届け出義務がなかった。
 このため、国会は昨年4月、森林法を改正し、すべての所有権の移転について事後届け出を義務づけた。だが、買収を未然に把握するための措置として不十分との意見書が15の自治体から出ている。
 昨年12月に意見書を出した熊本市は「外資による森林買収が拡大し続けた場合、水源の100%を地下水でまかなっている市として不安」と規制を求めた。
 また、水資源が豊富な長野県佐久市が昨年9月に提出した意見書は、「国民に必要な水まで国外に流出する可能性を秘めているとともに、日本固有の歴史的、伝統的な景観を保全する上で障害となる」と訴えた。

■「死活問題だ」
 埼玉県内ではいまのところ、外資による水源地の買収は確認されていないが、各地で水源地買収問題が広がった昨年から対策を検討し始め、条例は26日に可決する見通しだ。長野、山形、群馬の3県も条例づくりを検討している。
 一方、市町村レベルで条例を制定した自治体の中には先駆的な例も。北海道ニセコ町では昨年5月、水質保全が必要な保護区域内での開発を規制する「水道水源保護条例」と、過剰な取水を制限する「地下水保全条例」を制定。2つの条例で規制の網をかぶせた。
 町内の15の水源地のうち、2つがすでに外資所有になっていたことが条例のきっかけになった。町の担当者は「水源地を整備したいときなど、外資にどうやって連絡を取ったらいいのか。水源地を自分たちで管理できなくなるのは死活問題」と話した。
 水問題の専門家で国連に技術的な助言もしている吉村和(かず)就(なり)氏は、「省庁間の縦割り行政もあり、国による規制は遅々として進んでいない。水は国民が直接に関与し、しかも国益。国土を外資から守るために一刻も早く法整備を進めるべきだ」と指摘している。
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■追記
 下記サイトの掲示は、地図入りで分かりやすいです。
http://news.elavita.jp/?eid=57
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共産中国への売国的な国土売却

2012-03-26 12:58:29 | 国際関係
 平成22年10月31日、私は新潟に出張し、新潟駅近くの万代市民会館で、日本精神の勉強会を行った。その時、地元のKさんが、会議室の窓越しに、中国総領事館が近くに開設されたと教えてくれた。その年6月に、国内6カ所目の総領事館として新潟市中央区の万代島ビルに開設されたものだった。
 中国の王華総領事は、新潟市に新潟中華街構想を提案していた。8月には市中心部の市有地1万5千平方メートルの売却を市に打診した。篠田昭市長は受け入れる意向を示し、地元住民から懸念の声が上がった。そんな時、尖閣沖中国漁船衝突事件が起こった。新潟に私は出張したのは、事件の約7週間後。当地でも中国への警戒心が高まっていた時である。
 その後、新潟市では土地売却反対の市民運動が拡大し、23年3月売却反対を求める請願が市議会で採択された。市長は売却断念を表明した。それで決着したのかと思っていたら、最近になって、中国は総領事館の移転・拡充のため、新潟県庁近くにある中央区新港町の民有地約1万6千平方メートルを取得したと知り、驚いた。
 なぜ中国への土地売却問題が復活したのか。これにはわが国の外交姿勢が深く絡んでいる。
 昨年7月、北京の日本大使館の新築工事が完成した。中国政府は申請のなかった建築部分が含まれているとして、新大使館の使用を認めなかった。わが国は建築確認が出きず、施設を使用できない状態が続いていた。そこに中国側が、話を持ちかけてきた。新潟・名古屋の在日公館の拡張等のため、土地の買い取りに日本側が便宜を図れば、建築確認に配慮するというのである。そして、日本政府の立場を「口上書」にして提出するよう迫った。全く筋違いの要求である。、だが、日本側はこれに応じてしまった。
 本年2月2日衆議院予算委員会で、自民党の小野寺五典氏が、本件を質問した。玄葉外相は、事実を認めた。日本政府は1月19日に「中国側の要請に関連国際法に従って協力する」との口上書を出し、その2日後に中国側が新大使館の建築確認を出していたことも明らかになった。在北京の丹羽大使らは、大使館の新築問題を、何の関係もない新潟と名古屋の土地売却に便宜を図ることで解決したのである。
 櫻井よしこ氏は、3月8日産経新聞「野田首相に申す」で、丹羽大使らの対応を「気概なき外交」「恥ずべき妥協」と批判した。櫻井氏は、「中国政府は、中国の国土は一片も売らない。結果、日本は政府も企業も中国の土地はすべて借りるだけだ。互恵主義なら、日本は売るのでなく貸すのが道理である。現に米国は中国政府にはいかなる土地も売ってはいないという」と書いている。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120308/plc12030803140006-n1.htm
 国家間の外交は、相互主義が原則である。中国政府は自国以外の土地の所有を認めず、外国の公館はすべて賃貸で運営されている。中国国内の日本大使館と総領事館の計7施設は、すべて賃貸である。中国政府がわが国の公館建設用に土地取得を認めないのだから、わが国内での土地取得を中国に認めてはならない。米国は相互主義の原則に立って、中国の公館建設のための土地所有を認めていない。
 わが国政府の対応は、外交の基本原則に反している。これは、中国に対する弱腰外交の表れである。実は、日本国内の中国大使館・総領事館の計7施設は、新潟・名古屋の両市を除いてすべて中国政府が土地を所有している。属国・被保護国・朝貢国のごとき、媚び、へつらいの仕業である。今回は口上書を出した点が、一層の弱腰となっている。
 売国とは一般に、私利のために、自国の内情や秘密を敵に通牒することをいう。国民を裏切り、国益を損なう行為である。国を「売る」というのは、情報を提供することをものの売買にたとえたものである。しかし、わが国には、本当に国を「売る」人間がいる。相互主義の原則に反して、日本の領土を中国政府に売る輩がいる。文字通りの「売国奴」である。その輩は日本政府におり、北京の日本大使館にいる。また、民間にも、国益を考えずに外国に土地を売る人間がいる。この姿勢、この意識を変えなければ、わが国は、真の独立主権国家に復帰することができない。共産中国に従属し、支配される愚を避けるには、日本人は精神的に団結することが必要である。
 以下は関連する報道記事。

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●産経新聞 平成24年3月13日

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120313/plc12031303180000-n1.htm
【主張】
中国が土地取得 軽視された相互主義原則
2012.3.13 03:18

 新潟市の中心部約1万5千平方メートルの民有地を中国が総領事館の移転・拡張のため、取得したことが明らかになった。
 中国国内では国以外の土地の所有は認められておらず、日本を含め外国の公館はすべて賃貸で運営されている。日本が中国の公館用に土地取得を認めるのは、外交原則である相互主義に反している。
 取得の経緯にも不明朗な点が多々あり、関係者は説明を尽くす必要がある。
 中国が公館建設用に土地を取得する動きは名古屋市でもあった。新潟市同様、市中心部での広大な公有地取得という共通点があり、地元や国会でたびたび疑念が示されてきた。
 一昨年秋に、尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突する事件が起き、これを機に、両市での土地取得話は立ち消えとなった経緯がある。
 一方で昨年7月に完成した北京の日本大使館の新築工事について、中国側が工事の届け出内容を問題にし、建築確認が出ないまま使用できずに苦慮する事態が続いていた。
 その後、中国側は日本に対して在日公館の拡張などに日本側が便宜を図れば、建築確認に配慮すると持ちかけてきたとされている。日本政府の立場を「口上書」にして提出するよう迫り、日本側は応じたという。
これについては玄葉光一郎外相も国会答弁で認めているが、「口上書」はあくまで条約や国内法令の範囲内で協力すると表明したにすぎないと弁明している。
 しかし、これでは日本の大使館の新築問題を、中国への便宜を図ることで解決したととられても仕方がない。なにより、こうした「口上書」の提出自体が極めて異例だ。
 国家間の外交では、相互主義が原則だ。中国が日本の公館建設用に中国での土地取得を認めないなら、日本国内での土地取得も中国に認めるべきではない。事実、米国では相互主義の立場から中国の公館建設のための土地所有を認めていない。
 外国政府の広大な土地取得は規模や用途次第で、街づくりや景観、治安面など幅広く地域住民の暮らしにも影響が及ぶ。
 今回の問題の背景には、中国に対する過度な配慮がうかがわれ、禍根を残しかねない。

●産経新聞 平成24年3月13日

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120313/plc12031322190025-n1.htm
【中国土地買収】
総領事館移転計画発覚 新潟、不安と期待
2012.3.13 22:10

 中国が総領事館拡充のため新潟県庁近くにある新潟市中央区新光町の民有地1万5千平方メートルもの取得を秘密裏に進めていることについて、地元では広大な土地が中国に所有されることへの警戒感が広がっている。一方、経済界には人の動きをあてこみ、活性化へのチャンスとの期待感もある。
 新潟市議会でこの問題を追及した佐々木薫市議は、「総領事館の存在には反対でないが、中国が日本の土地を所有する必要がないし、1万5千平方メートルもの広大な土地は必要ない」と指摘。今後も引き続いて土地を取得されることを警戒し、政府に外国人の土地取得を制限できる法整備を求める意見書を市議会に提出する準備を進めている。
 日本会議にいがた女性の会の藤崎孝子事務局長は「土地取得が防げない段階にきているのなら、住民がいつでも総領事館内に立ち入りできる査察のような仕組みを要求したい」と語る。住民に何の説明もないまま進んでいることにも不信感を募らせ、国などに情報開示を求めていく考えだ。
 こうした不安に、政党の動きは鈍い。自民党県連会長の星野伊佐夫県議は「新潟市と県の対応を見守るだけ」と、県連としての考えの表明を避けている。民主党県連も意見を集約しておらず、市川政広県議は「なぜ広大な土地が必要なのかは明らかにしなければならない」とした。
 一方、地元経済界はおおむね歓迎の姿勢だ。新潟商工会議所の敦井栄一会頭(北陸ガス社長)は「中国が近くなったということ。(人が集まれば)すそ野が広がる」と経済波及効果に期待感を示す。「総領事館の大小で親密、疎遠ではないが、新潟は港町。来るもの拒まず」とも付け加えた。同会議所の別の幹部も「立派な総領事館ができることは、国際的にも新潟が拠点性の観点からも魅力ある都市だとPRできる材料になる」と話す。
 新光町に近い鳥屋野校区コミュニティ協議会の阿部洋一会長は、「問題の土地には住民がいないので自治会はなく、校区なども不明。だから狙われたのかもしれないとは思う。どう対応すればいいのか」と困惑している。(記野重公、佐藤克史)
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コメント (2)

台湾への非礼を首相は詫びよ

2012-03-25 07:22:38 | 国際関係
 東日本大震災の後、世界各国から暖かい支援や義援金が寄せられた。93の国・地域、国際機関から寄せられた、義援金や救援物資は、合計175億円だった。だが、台湾は単独で200億円超もの義援金を贈ってくれた。台湾の人口は、2,300万人。その国から、200億円超である。集まった義援金の大半は、個人の寄金だった。日本の国民の多くは、台湾の人たちの温かい真心に感動した。
 大震災から1カ月後、わが国政府は謝意を表明するため、海外向けに新聞広告を出した。掲載したのは米、英、中、韓などの主要紙だけ。ところが、わが国政府は台湾に対しては当局者へ感謝状を伝えただけで、新聞広告を出さなかった。その時点で台湾の義援金は、100億円を超えていた。一方、わが国政府は、中国には首相特使まで派遣して謝意を伝えた。共産党政府には異常なほどの配慮を示し、台湾は冷遇して恥じない。これがわが国政府である。
 今月3月11日、政府主催で東日本大震災の一周年追悼式典が行われた。台湾の代表は「民間機関代表」と位置づけられ、各国代表らに用意された会場1階の来賓席ではなく、2階の一般席に案内された。国名が読み上げられる「指名献花」の対象にもならず、一般参加者と一緒に献花したという。
 追悼式典の翌日、12日の参院予算委員会で、自民党の世耕弘成議員がこの問題を取り上げた。野田首相は「本当に申し訳ない。深く反省したい」と陳謝した。ところが、藤村官房長官は13日午後の記者会見で「事務レベルの仕切りに問題があったとは思わない」と述べた。首相が謝罪したのに、翌日には官房長官がこれを覆す。道義もなければ、秩序もない。世耕氏は14日の参院予算委で再び追求した。藤村氏は「式典の運びに配慮が足りなかったことは問題で反省材料としたい。事務的にも問題があったことをきちんと認め、おわびしたい」と13日の発言を撤回した。
 全国紙でこの問題をきちんと取り上げたのは、産経新聞だけだった。産経は社説(「主張」)を「台湾への非礼 日本人として恥ずかしい」と題し、「日本政府の対応は、人から受けた恩を忘れない日本的精神からも恥ずべきものである」と書いた。まことにその通りである。日本人は、人から受けた恩に報いることを、道徳的な義務と感じてきた。「恩知らず」は畜生にも劣ると軽蔑された。日本人はかつて、そういう義理堅い民族だった。
 しかし、悲しいかな。現在の日本の政府は、「一つの中国」を主張する共産中国に媚び、その力を恐れ、その富に心奪われ、道義に悖って恥じない。そこには、現代の日本国民の多くの弱さ、浅ましさが投影されてもいるだろう。
 台湾の人々は隣人である。隣人であるだけではない。かつて50年間、日本の一部だった古き同胞の民である。国難の時に、他のどの国よりも積極的に温かい手を差し伸べてくれた人々に対し、非礼を行ったことを、野田首相は自ら直接その人々に向かって謝罪すべきである。
 併せて、私は国民諸氏に呼びかける。日本人は日本精神を取り戻そう。報恩と道義の精神を取り戻そう。
 以下、関連する報道記事。

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●産経新聞 平成24年3月15日

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120315/plc12031500450002-n1.htm
官房長官「問題ない」発言を一転撤回 「事務的にも問題。お詫びしたい」
2012.3.15 00:41

 東日本大震災一周年追悼式典で台湾代表として出席した羅坤燦(らこんさん)台北駐日経済文化代表処副代表が指名献花から外された問題で、藤村修官房長官は14日の参院予算委員会で「配慮が足りなかった点についてはおわびしたい」と陳謝、13日の「事務レベルの仕切りに問題があったとは思わない」との発言を撤回した。
 12日の参院予算委で問題を取り上げた世耕弘成氏(自民)が再び追及した。藤村氏は、指名献花での対応を「事務的に問題はなかったが、もう少し配慮があってしかるべきだった。新聞報道は発言の一部で私の言ったこととちょっと違う」と強弁。羅氏を1階の来賓席ではなく2階の一般席に案内したことも「何か問題があったということではない」と開き直った。
 ところが、世耕氏が「記者会見で明言したではないか」と迫ると、藤村氏は「式典の運びに配慮が足りなかったことは問題で反省材料としたい。事務的にも問題があったことをきちんと認め、おわびしたい」と渋々発言を撤回した。
 一方、野田佳彦首相は「私はやはり失礼があったと思う。きちんとご案内しなかったことも含めて心からおわびしたい」と陳謝。藤村氏の13日の発言についても「誤解を招いたならば申し訳ない」と述べた。

●平成24年3月18日

http://sankei.jp.msn.com/world/news/120318/chn12031800490000-n1.htm
平沼氏、台湾立法院長に献花問題陳謝
2012.3.18 00:47

 【台北=小田博士】超党派の日華議員懇談会の平沼赳夫会長(たちあがれ日本代表)は17日夜、台北市内で台湾の王金平立法院長と会談し、東日本大震災1周年追悼式典で台湾の代表が指名献花から外された問題について、「台湾から義援金を200億円もいただいたのに大変無礼なことをした」などと述べ、謝罪した。王氏は理解を示した。(略)
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関連掲示
・拙稿「李登輝は『日本精神』の復興を訴えている」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion04b.htm

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予算案に虚事の疑義2~藤井聡氏

2012-03-24 08:41:48 | 経済
 3月22日、参院予算委公聴会で藤井聡氏が公述した際、「税制・財政についての虚と実」という資料が配布された。
 資料は、京都大学のサイト、都市社会工学専攻・藤井研究室のページに、PDFデータとして掲載されている。
http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/
 目次から一番上の「【参議院 予算委員会公聴会】平成24年3月22日 (藤井聡公述資料)」へ

 藤井氏の訴えの録画とともに、この資料は大変説得力のあるものである。閲読を強くお勧めする。また、国会で配布された公共性の高いものゆえ、勝手ながらテキスト化し、若干の編集を加えたものをここに掲載して、資料の理解と活用に供したい。

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●藤井聡著「税制・財政についての虚と実」(ほそかわ編集) 

1.「財政」に関わる専門家への疑義1(虚事〔そらごと〕1)

(1)消費税増税のインパクトは、限定的?
 「駆け込み需要効果」も勘案すると、段階的な処置をさえすれば、そのインパクトは限定的な水準に押さえることができる?

(2)「消費税増税の影響は限定的」への疑義

①理論編
 「名目GDP」の推移の予測~消費税増税から3~5年後に景気は減速していく可能性がある。
 理由:ある年次の消費税増税の影響は数ヶ年続く。したがって、消費税増税を続ければ、年々「累積」されていき、3年程度経ってから、その効果が目に見えて見えてくるようになる。(いわば、「三年殺し!」)
 数値シミュレーション(註 PDF P4参照)には,日米共同開発の大型計量モデルDEMIOSを活用(宍戸駿太郎筑波大学名誉教授計算)。挙動不審(??)の内閣府モデルを除き、平均的モデル(日経NEED、DEMIOS、電力経済研究所)はいずれも、10%への消費税増税でGDPが4~6%程度棄損することを予測 (註 PDF P5参照)

②歴史編
 アメリカ政府債務の対GDP比率~フーバー大統領の緊縮財政(デフレ政策)でアメリカ政府債務の対GDP比率は上昇。1931年消費税を導入後、さらに上昇。
 ルーズベルト大統領の積極財政(デフレ脱却政策)で、政府支出を、GDPの「6%」も増額! →その結果、財政は改善!

2.「財政」に関わる専門家への疑義2(虚事2)

(1)社会保障費の自然増に対応するには、増税するしかない?

(2)「社会保障のために増税は不可避」論に対する疑義
 当然ながら、GDPが増えれば、税収は増える。
 財政制度審議会「財政の健全化に向けた考え方について」(H23.12.9)における“科学的”と言われる税収弾性値についての議論が、下記のグラフ(註 PDF P8参照)に示されているような、「GDPと税収の高い一致傾向」を“科学的”に反映できているとは到底考え難い。この点については、徹底的な検証が不可欠。

3.「財政」に関わる専門家への疑義3(虚事3)

(1)積極財政では、経済は成長しない?
 財政出動→クラウディングアウト(民業圧迫)→金利上昇→民間投資縮減=乗数効果低い…で経済拡大しない?
 財政出動→クラウディングアウト(民業圧迫)→金利上昇→海外資本流入→円高→経常収支(輸出)が減る=経常収支悪化で経済拡大しない?

(2)国債を発行しても金利は上がらない
 だから、「財出で経済成長は無理」という理論的帰結は、今の日本には、妥当していない。
 (註 PDF P10参照。1980年から2010年まで、新規国債発行額が増えているのに、長期金利は下がっている)

(3)日本の一般政府資本形成と財政収支
 積極財政で財政健全化(小渕内閣時・バブル崩壊時)
 緊縮財政で財政悪化(橋本内閣・小泉内閣時)

 1980年から2008年の税収・歳出・財政収支・一般政府総固定資本形成の展開~<バブル突入→公共投資拡大による景気の異常加熱→バブル崩壊→株・土地損失額1500兆円、公共投資で景気下支え→橋本内閣 公共事業削減・増税→公共投資削減で一気に財政悪化→小渕内閣 財政出動で財政改善→速水総裁 ゼロ金利政策解除および小泉内閣 公共事業削減 構造改革→米バブルによる輸出主導の景気回復→米バブル崩壊>

(4)「積極財政では、経済は拡大しない」は、統計的に“真”とは考え難い(それは輸出増の4倍以上の効果)

 名目GDP=5.9×公共事業+1.3×総輸出+誤差項

 ※1 回帰係数(上記参照)に基づくと、公共事業1兆円でGDPは5.9兆円伸びている。これは輸出(1.3兆円)の4倍以上の値。(各係数は0.1%有意。ただし有意なのは、定義上ほぼ自明)
 ※2 なおこの両者で、名目GDPの82%が説明できる!(回帰分析のR2より)

(5)では、「正しい経済政策」の真実とは?
 インフレ期とデフレ期とでは、求められる経済対策は真逆になる。

■インフレ
【原因】需要>供給
【対策】需要減・供給増~経済を冷ます諸対策!
①需要減
 緊縮再建
 政府支出削減、公務員数削減
 増税
②供給増
 規制緩和
 市場競争重視
 生産性の向上促進
 外国人労働者の受け入れ
【事例】70~ 80年代の英米 サッチャーリズム レーガノミクス

■デフレ
【原因】需要<供給
【対策】需要増・供給減~経済を暖める諸対策!
①需要増
 積極財政
 政府支出拡大、公的雇用拡大
 投資減税
②供給減
 雇用保護
 経済秩序重視
 産業保護
 労働時間の短縮
【事例】高橋是清の積極財政 ニューディール政策 2008年以降の各国の政策

(6)正しいデフレ対策はこれほど単純なのに、それを主張する専門家が、なぜ、限られているのか?

・ケインズ以降、政府が常にデフレ対策(大規模公共投資による経済対策)を行う様になったので、深刻なデフレは、起こらなかった。
・したがって、「経済理論」は「インフレ」を前提として構築・発展されていった(「ケインズは死んだ」と言われ、完全雇用、クラウディングアウト等を前提とする理論が発展した)。
・だから「デフレ」になった今、多くの経済の専門家が多くの経済の専門家が、適切な処方箋を提供する論理を持っていない、という事態となってしまった。

 ただし、リーマンショックを経験した一流の米国経済学者達(クルーグマン、スティグリッツら)は、正しいデフレ対策を主張し始めている。(日本に於いても“一流”を目指すならかつてケーベル博士(註 本稿の「結びに」)が心から軽蔑した悪しき権威主義を捨て、真のプラグマティズムの作法を学ぶ必要がある)

(7)論理的・実証的・理性的結論
 デフレの今、緊縮財政のための消費税増税は、デフレを悪化させ財政を悪化させる(その上、円高を導く)。
 景気対策は言うにおよばず財政健全化(+円高対策)のために、今求められているのは投資を中心とした積極財政である。
 この一点を無視する政府予算は経世済民どころか、ただただ民を苦しめ、殺(あや)めるだけに終わろう。
 国会の先生方には、もうこれ以上虚事に惑溺されたままに、国民を殺め続けるような蛮行をやめる勇気をこそ、持たれん事を、心から祈念いたしたい。

(8)補足資料から抜粋によるまとめ

・無策のままでは何十万人という犠牲者と、数百兆円もの経済被害が危惧されている。平成関東大震災、西日本大震災が、近い将来(10年~20年以内)に、ほぼ間違いなく発生する。
 この超巨大地震に立ち向かう国土強靱化に、100兆円、200兆円規模の財政を出動するのは、一般的な大人の国家なら至極当然の応であると共に、その経済被害を最小化するという点でも、極めて合理的な経済財政政策であることは明白である。
 ……にも関わらず、多くの国民は、日本でだけ公共投資が過激に削減されてきた現実を知らない(註 PDF P24参照)

4.「財政」に関わる専門家への疑義4(虚事4)

(1)緊縮財政をすれば、円安になる?
 ※緊縮財政→民間貯蓄増加→純資本流出増加(=資本収支赤)→経常収支(輸出)が増える(=経常収支黒になる)様に為替レートが変わる=円安?

(2)円のレートは、「実質的」な円の供給量で決定されている
 「実質的なマネタリーベース」のドル/円比率と、ドル/円レートはほぼ一致する!(安達誠司『円高の正体』より)→金融政策+財政出動があってはじめて、円安になるのはデータから明白!
 ※実質的なマネタリーベースとは、日銀にただ単に積み立られている分(超過準備)を差し引いた、実質的に市中に実際に供給されている金額。これは、デフレ下ではいくら金融を緩和しても、「財政出動」がなければ大きくは増加しない。

 だから・・・・デフレ下の今の円高の直接因は、(緊縮財政による内需不活性のために!)日銀が大量の円を供給できないことが問題。
 欧米はリーマンショック後、大規模に資金供給オペを行っている(=お札をたくさん刷って、市中に回している。米国では倍以上に!)
 ただし、デフレの今、日銀が円を大量に供給できないのは、政府の「財政出動」が不在だからである!

 つまり、少なくともデフレの今は、「緊縮財政」を図れば、(実質的マネタリーベースが低下し)「円高」になる。
 日銀の金融政策が一定進められている今、円高対策のために求められているのは、「積極財政」である。
 ※「緊縮財政→円安」のロジックは、「緊縮財政→資本流出」の因果プロセスが、(クラウディングアウトが生じないような、また、国債を発行しても国内で消化できてしまい必ずしも資本収支が「黒」になるとは限らないような)デフレ下では成立していないために、成立しない。
 なお、デフレ放置による経済損失額は、2000兆円~4000兆円の規模(註 PDF P29)

 それでも残念ながら、現状のメディア環境では、国民は「新自由主義」路線を支持するだろう…
 なぜなら…読売・朝日・毎日・日経・産経の大手5紙の過去1年間(2010年9月から2011年9月11日)の全ての経済社説851本を分析すると、大半が「新自由主義」の論調!

 ちなみに、なぜ今、金利が低いのかと…デフレのために膨らみ続けている預金超過額166兆円。この運用先は今、国債しかない。(だから、国債を発行しても金利は上がらない。実際、預金超過の8割が国債で運用されている。)(註 PDF P31参照)

5.結びに

(1)マリナー・エクルズの言葉~デフレとの戦いについて
 (1890年~1977年;ルーズベルト大統領にニューディール策を進言し、後のFRB議長となった経済実業家、(真の)エコノミスト)
 「敵国との戦争から人命を守るために使われるのと同じ政府債務が、平時においては、失意と絶望から人命を守るためにも使われるのである。戦争を戦うための政府の能力には制限がないのと同様に、恐慌と戦う政府の能力にも制限はない。両方とも、人的資源と物質的資源、頭脳そして勇気のみにかかっている」

(2)ケーベル博士の言葉(日本の学者のレベルの低さについての証言)
 「虚栄心と、自己認識の欠乏と、および批評的能力の更にそれ以上に欠如せること。これらの悪性の精神的ならびに道義的欠点は、西洋の学術や芸術の杯から少しばかり啜(すす)ったような日本人においてとくに目立ってまた滑稽な風に現れる。従って主として、『学者』と言われ、『指導者』と呼ばれる人たちにおいて認められるのである」(『ケーベル博士随筆集』久保勉訳編、岩波文庫、p.94.)

 ※ケーベル博士=明治期の1893年より、明治政府によって償還(? ママ)され、東京大学にて哲学、西洋古典を教えたロシア出身の哲学者。和辻哲郎、九鬼周造、深田康算、波多野精一など数々の日本の人文学の巨匠達を教えた人物。
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コメント

予算案に虚事の疑義1~藤井聡氏

2012-03-23 08:45:13 | 経済
 必見の訴え。参院予算委の公述で、京都大学大学院教授の藤井聡氏が曰く、「予算案には虚言(そらごと)の疑義がある!」。
 疑義①「消費増税のインパクトは限定的」。NO、宍戸駿太郎氏等のシミュレーションは3年目から悪影響と示す。大恐慌の時、増税で米国の借金増えた。
 疑義②「社会保障費の自然増に対応するには増税しかない」。NO、GDPと税収はほぼ一致する。成長なくして税収増えない。
 疑義③「積極財政では経済は成長しない」。NO,1997年緊縮財政で右肩下がり、小渕政権の積極財政でV字回復、やめるとデフレに。
 よって、予算案には極めて重大な疑義がある。

 論理明瞭、気迫熱烈の訴えをぜひお聴きください。

H24/03/22 参院予算委公聴会・藤井聡(公述人意見)【予算案は虚事の疑義】
http://www.youtube.com/watch?v=paIZTCzlLzM&feature=share
京都大学大学院教授・同大学 レジリエンス研究ユニット長 藤井聡 公述資料
→http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/images/stories/PDF/Fujii/201201-201203/presentation/20120322councillors.pdf

 巨大地震に耐える災害に強い日本を作るには、年間10~20兆円の予算が必要である。今の政府予算はその数%しか取っていない。このままでは何十万、何百万の人が犠牲になり、数百兆円の国富が失われる。この危機を突破するには、積極財政によってデフレを脱却し、GDPを伸ばし税収を増やす以外に、断じて道は無い。各種シミュレーションでも、日本・米国の歴史的事例でも明らかである。
 デフレ下に増税を行おうとする政策は、大災害で国民が死ぬのに任せ、国富を潰し、国を滅ぼす自滅政策である。自滅への無自覚的衝動から目覚め、正気に返らないと、日本は大惨事に至る。

関連資料
・拙稿「東日本大震災からの日本復興構想」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion13l.htm
 第2章 藤井聡氏の提言
・拙稿「日本経済復活のシナリオ~宍戸駿太郎氏」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion13h.htm
・拙稿「経世済民のエコノミスト~菊池英博氏」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion13i-2.htm

■追記
20120410
 公述録を下記に掲載。
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/950f07b73b93a1fabd6f2a254a303b02
コメント

尖閣:海保の警察権強化と離島命名

2012-03-22 08:51:07 | 尖閣
 尖閣沖中国漁船衝突事件以後、わが国は、海洋の警察権と防衛力の強化を重大な課題としている。
 中国は、3月16日、尖閣諸島海域で海洋調査船の巡視活動を開始した。中国国家海洋局の東シナ海管轄当局者は「人民日報」のインタビューに答え、この巡視活動は日本の実効支配の「打破」を目的にした「定期」巡視だと表明した。尖閣諸島は米国から日本に返還されてから平成24年(2022)5月で、50年となる。実効支配が50年続くと国際法の判例で領土として定着することを意識し、中国は今後、一層強硬な姿勢を示してくるだろう。
 これに対し、わが国政府の取り組みは遅々としている。今月初め海上保安庁法などを一部改正する法案が、ようやく国会に提出された。法案が成立すれば、尖閣や東京・沖ノ鳥島、南鳥島などが、海保の警察権の及ぶ離島に指定される、離島に外国人が不法上陸した場合、海上保安官が警察官に代わって捜査や逮捕ができる、領海に侵入した不審船に立ち入り検査なしで退去命令などを出せる、海上保安官による任意の「質問権」の対象者を船長だけでなく、重要な事実を知る陸上の関係者にも拡大されるなど、国境の警備が強化されるだろう。しかし、この改正では、なお不十分である。わが国は、領海に侵入し、不法行動をした外国公船を排除できず、退去要請しかできない。関係する国内法がないためである。領海内で不法行動を取る外国公船を強制排除できるようにする法整備が急務である。
 さて、わが国政府は、わが国の排他的経済水域(EEZ)の基点でありながら名称がなかった39の離島について、名称を正式決定した。また、23の離島を国有財産化した。これらは評価できる対応である。中国は、わが国に対抗し、周辺の71の島に命名する措置を取り、また「釣魚島(魚釣島の中国名)と付属の島は中国固有の領土」だと強調するなど、強硬な姿勢を示している。これに対し、わが国政府は離島に付けた名称を、記者会見を開いて発表していない。また、国有財産化の対象から尖閣諸島周辺の離島を除外しており、またしても弱腰である。
 国際関係では、自国の利益を主張してこそ、政府間の交渉が行われる。最初から主張もせず、論争を避けるのでは、国益を実現できない。一方で、国内法で海保の警察権の強化を図るなどしても、外交の場で、独立主権国家として主張すべきことを主張しなければ、片手落ちである。相手国はその隙や矛盾を突いてくる。政府として一貫性のある対応を求めたい。
 尖閣の防衛と海洋権益の確保に関し、より具体的に取り組むべき課題については、本稿末の拙稿をご参照願いたい。
 以下は、関連する報道記事。

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●共同通信 平成24年3月21日

http://sankei.jp.msn.com/world/news/120321/chn12032120150002-n1.htm
尖閣巡視は「実効支配の打破」目的 中国当局が表明
2012.3.21 20:13

 中国国家海洋局の東シナ海管轄当局者が21日までに共産党機関紙、人民日報のインタビューに答え、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)海域で16日に開始した海洋調査船の巡視活動について日本の実効支配の「打破」を目的にした「定期」巡視と表明した。実効支配排除を明確に巡視目的として掲げるのは珍しい。
 中国には「実効支配が50年続くと国際法の判例で尖閣諸島が日本の領土として定着しかねない」(日中軍事筋)との強い危機感がある。同諸島が沖縄県とともに米国から日本に返還されてから50年となる2022年5月が近づくにつれ、中国は強硬姿勢をエスカレートさせかねない情勢だ。
 国家海洋局当局者はインタビューの中で「(50年の)実効支配によって(日本の領有権を定着させる)『時効』を取得し、釣魚島を窃取しようとする(日本の)たくらみを打破する」と力説した。(共同)

●産経新聞 平成24年3月4日

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120304/plc12030403040000-n1.htm
【主張】
海保の警察権強化 国境の守りに万全を期せ
2012.3.4 03:04

 海上保安庁の海上警察権強化に向け、海上保安庁法などを一部改正する法案が閣議決定され、国会に提出された。一昨年9月の沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を受けて、検討されてきた法改正である。国境の守りを強化するため、一日も早い成立が望まれる。
 海保の警察権が及ぶ離島には尖閣や東京・沖ノ鳥島、南鳥島などが指定される見通しだ。重要な改正点は、国境の離島に外国人が不法上陸した場合、海上保安官が警察官に代わって捜査や逮捕ができるようにしたことだ。
 離島の陸上では海上保安官に捜査権がなかった。このため、例えば、平成16年3月に中国人活動家7人が尖閣諸島の魚釣島に不法上陸した際は、沖縄県警が石垣島から捜査員を派遣して7人を入管難民法違反で逮捕した。改正法が成立すれば、付近を警戒する巡視船の海上保安官が迅速に不法上陸者を逮捕することが可能になる。
 このほか、領海に侵入した不審船に立ち入り検査なしで退去命令などを出せる規定や、海上保安官による任意の「質問権」の対象者を船長だけでなく、重要な事実を知る陸上の関係者にも拡大する規定が盛り込まれている。
 いずれも、国境の警備強化のために欠かせない法改正である。
 だが、改正法が成立しても、それだけで万全ではない。中国の漁業監視船などの外国公船が日本領海に侵入してくるのに対しては、日本の法律はほとんど無力だ。
 国連海洋法条約は「沿岸国は無害でない通航を防止するため、領海内で必要な措置をとることができる」(25条)と定めている。だが、それに基づく国内法がないため、日本は領海内で無害でない行為をした外国公船を排除できず、退去要請しかできない。
 最近、中国公船の横暴な活動には目に余るものがある。
 昨年8月、中国の漁業監視船2隻が尖閣諸島周辺の日本領海内に侵入し、海保の巡視船が退去を求めたものの、うち1隻は警告を無視して再度、領海侵犯した。
 先月、日本の排他的経済水域(EEZ)で海洋調査を行っていた海保の測量船に対し、中国の海洋調査・監視船が2度、接近し、無線で調査中止を要求した。
 野田佳彦政権には、海保の警察権強化に加え、領海内で不法行動を取る外国公船を強制排除できるよう早急な法整備を求めたい。

●産経新聞 平成24年3月8日

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120308/plc12030803120005-n1.htm
【主張】
離島命名 尖閣で対中配慮は禁物だ
2012.3.8 03:11

 日本政府が沖縄・尖閣諸島の周辺を含む39の無人島に名前を付けたことを受け、中国が早速、周辺の71の島に命名する対抗措置に出てきた。
 中国外務省報道官は「釣魚島(魚釣島の中国名)と付属の島は中国固有の領土」と改めて強調し、楊潔●外相は「日本が歴史問題や釣魚島問題の複雑さと敏感さを十分に認識するよう望む」と“忠告”した。
 中国側がこれほど強硬な態度に出てきたのに対し、日本側は無名の離島に付けた名称を内閣官房のホームページに載せただけで、記者会見して発表してはいない。
 日本は、後手に回ってしまったとはいえ、中国に反論する意味でも、改めて内外メディアを対象に記者会見を行い、離島命名の事実や尖閣諸島が歴史的にも法的にも紛れもない日本固有の領土であることを、世界に向けて明確に発信する必要があるのではないか。
 一方、日本政府が23の離島を国有財産化していたことは、領土保全と日本の排他的経済水域(EEZ)の海洋権益確保に資する施策といえる。しかし、尖閣諸島周辺の離島を国有財産化の対象から除外したことには疑問が残る。
 今回、政府は尖閣諸島周辺に位置する、久場島付近の3島と大正島付近の1島の計4カ所の無名の島を「北西小島」などと名付けている。久場島は民間人が所有し、それを国が賃借している。大正島はもともと国の所有である。
藤村修官房長官は「周辺に所有者が明確な島がないものが対象で尖閣周辺は該当しない」と説明した。だが、その付近の無人島に命名した以上、所有権などがはっきりしている久場島、大正島とは別の扱いをしたことになる。
 尖閣を手中に収めようと狙う中国に誤ったメッセージを送らないためにも、野田佳彦政権はもう少し丁寧な説明が必要である。
 中国側は尖閣諸島問題を棚上げにして、日中の力関係が自らに有利になる時期を待っている可能性もある。中国への過度な配慮は日本の足元を掘り崩している。
 最近、中国は軍拡を背景に東シナ海でのプレゼンス強化に乗り出している。不定期だった巡回を定期化するため地方政府の公船も投入し、航行速度などの向上も図っている。野田政権には、尖閣諸島の実効統治を強化するため、自衛隊常駐や漁業中継基地設置などの有人化対策も重ねて求めたい。
(●=簾の广を厂に、兼を虎に)
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関連掲示
・拙稿「尖閣~櫻井よしこ氏らが提言」
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/s/%CE%CE%B0%E8%B7%D9%C8%F7
・拙稿「尖閣~領域警備の法整備を急げ」
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/dbd421f984668e2ab95e080d1c7f1846
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