ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

テロ特措法と小沢氏の奇説奇策

2007-10-31 12:20:42 | 時事
 テロ特措法は11月1日に期限が切れる。与党はこれに替わる法新案を成立させて、インド洋上での海上補給活動を継続しようとしている。これに対して、民主党小沢代表は、特異な論理を用いて与党案に反対している。小沢氏はインド洋での海自の活動が憲法違反であると主張する。それと同時に、自衛隊の支援活動を根拠づける国連安保理決議がないことが一番の問題だと主張している。
 小沢氏は、憲法第9条が禁止しているのは国権の発動としての戦争や武力行使だけだから、国連軍としてなら自衛隊の武力行使も可能という見解である。つまり、国連安保理決議に基づく海外派遣であれば、自衛隊が武力を行使することは、憲法に違反しないということになる。小沢氏が、国連決議に基づく活動であれば、アフガニスタン本土のISAF(国際治安支援部隊)に参加したいという意見を公表しているのは、こういう憲法解釈による。
 しかし、小沢氏の憲法解釈は、特異な見解である。民主党の内部でも、合意を得られていないだろう。わが国が武力行使を目的として自衛隊を国連に派遣することには、憲法解釈上、問題がある。第9条が許す武力行使は、自衛権の行使のみである。政府は、集団的自衛権は保有するが、憲法上行使できないという解釈をとり、武力行使は個別的自衛権の行使の場合のみとするのが、現状である。小沢氏の主張のように自衛権を離れて「武力の行使」を可能にするには、憲法改正が必要である。

 私は、憲法を改正して、国防軍を持ち、自らの意思で国を守るとともに、国連の平和維持活動に参加して、国際社会において責任ある役割を積極的に果たすべきだという意見である。だから、小沢氏が憲法を改正し、集団的自衛権を行使できるようにし、国連の平和維持活動に参加しようというのなら、その点は同意する。
 しかし、小沢氏は一方では、従来のテロ特措法は憲法違反ゆえ延長に反対、与党の新法案にも反対だと言うのだから、支離滅裂と言わざるを得ない。結局、小沢氏の言動から透けて見えてくるのは、いかなる策略を使っても政権をとりたいという権力欲ばかりのように思う。小沢氏においては、国家の根幹をなす憲法問題も、国家の安全保障も、国際社会での日本の信用も、二の次のように見える。テロ対策特別措置新法案については、憲法解釈、国連政策等で、民主党の内部でも意見が四分五裂し、収拾がつかなくなるだろう。

 以下は、テロ特措法に関して、注目すべき有識者の見解のクリップ。

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●産経新聞 平成19年10月17日号

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071017/plc0710170341002-n1.htm
【正論】テロ特措法 衆議院議員、弁護士・稲田朋美 海自給油は合憲の国際貢献
2007.10.17 03:40

■キテレツな小沢民主の主権放棄

≪海自給油が違憲なら≫ 
 11月1日に期限が切れるテロ対策特別措置法に代わる新法が閣議決定される。目的を、海上でテロリストの動きを監視(海上阻止活動)する各国艦船への海上自衛隊による補給活動に限定し、期限は1年。
 周知の通り民主党の小沢一郎代表は新法案についても反対の立場をとり、与党側からの協議の呼びかけにも応じないというが、問題はその理由である。
 小沢氏はインド洋での海自の活動が憲法違反であると主張する。もし、そうなら、平成13年12月以来、米英独仏パキスタンなど11カ国と交換公文を結び、海上阻止活動(OEF-MIO)への給油活動という違憲行為を6年間も続けてきたことになり、さらにその根拠となる現行のテロ特措法自体が違憲立法だった、ということになってしまう。
 そうなれば、民主党が主張し続ける「国会の事前承認」の要否など無用の議論となる。さらに海自のインド洋での補給活動が違憲という論をとれば、新法案の内容がどうであれ、テロ特措法と同様新法も違憲立法ということになるから、反対の立場を貫くというのはわかりやすい行動である。
 しかし、そう単純な話でもないらしい。小沢氏は憲法違反を主張すると同時に、自衛隊の支援活動を根拠づける国連安保理決議がないことが一番の問題だと主張しているからだ。
 小沢氏のこれら主張を矛盾なく説明するとすれば、「自衛隊の海外派遣が『武力の行使』であっても、国連安保理決議があれば憲法違反にならない」「違憲である『武力の行使』も国連安保理決議があれば許される」といえなければならない。

≪特異で奇怪な9条解釈≫
 現に小沢氏は、民主党が政権を取れば、アフガニスタン本土での国際治安支援部隊(ISAF)への参加を実現すると公言する。アフガンでの同活動を具体的に承認する安保理決議1386があるからだ。
 今のところ参加を民生分野の支援に限ると表明しているが、小沢氏の論理では、アフガンでの陸上自衛隊の支援活動に「武力の行使」も含まれてもよく、「武力の行使」を含む支援活動を行うために積極的に自衛隊を海外に派遣することも可能になる。これも憲法上の問題が安保理決議で不問になるというのだろう。
 小沢氏はその著『日本改造計画』以来、国連平和維持活動に協力する国連待機軍を創設して海外での武力活動に参加することは憲法9条に違反せず、むしろ憲法の精神に合致すると主張する。国連を国家主権より上位のもの、国家主権を超越するものと考えているようだ。
 しかし憲法9条を、国連の平和活動への協力ならば「武力の行使」ができると読むのは無理な解釈である。現憲法下で許される「武力の行使」は自衛権の行使(集団的自衛権の行使を含むかは議論がある)の場合だけであり、自衛権を離れて「武力の行使」を可能にするには、憲法改正が必要である。
 他方、自衛隊の海外支援活動に関する国連決議の内容が十分であったかどうかは、憲法問題ではなく、政治判断の問題である。小沢氏のように国連決議によって「武力の行使」も合憲になるという特別な国連観を持つならば、決議の具体性が憲法解釈に直結する問題となるのだろうが。

≪海上交通確保の国益も≫
 従って、国家主権の上位に国連の存在を認める小沢民主党から「国連決議の根拠がない」といわれても、法的問題として神経質に反論すること自体がナンセンスだ。主権国家であるという前提で議論する限り、問題は、「武力の行使」でない自衛隊派遣を決断することが国際情勢や日本の国益からみて政治的に正しいか否かであり、国連決議の内容は判断材料のひとつと考えれば足りる。
 9・11テロでは、日本人も24人が犠牲になった。その翌日、全会一致で可決された安保理決議1368は、9・11テロを国際の平和および安全に対する脅威とし、テロ行為を防止し抑止するため一層の努力を国際社会に求めた。先月ロシアを除く賛成多数で可決された同決議1776は、海上阻止活動を含む多くの国の貢献に対する評価を表明、活動継続の必要性を強調している。
 海上自衛隊がインド洋上で補給活動を継続することは、日本が国際社会の一員としてテロとの闘いに貢献するという国際的な責任を果たす意味でも、またインド洋の海上交通確保という日本の国益にも合致するという意味でも、政治的に正しい選択である。(いなだ ともみ)

●産経新聞 平成19年10月30日号

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/071030/stt0710300316000-n1.htm
【正論】日本大学教授・百地章 「対案」にならない小沢提言
2007.10.30 03:16

■民主のテロ対策はいまだ固まらず

≪試される政権担当能力≫
 テロ対策特別措置法の期限切れを前に、政府は自衛隊による補給支援の対象をインド洋上の外国艦船に限定する新法案を提出した。これに対し、民主党内ではいまだに意見がまとまらず、対案を法案として提出するかどうかさえ決まっていないという。
 今のところ、小沢一郎党首の「提言」にあった、アフガニスタン本土のISAF(国際治安支援部隊)関連の民生支援に絞って民間人を派遣する案が有力なようであるが、その警護のため自衛隊を派遣することについては、党内でも反対が強いと聞く。いよいよ本格的審議という段になって、海上自衛隊や守屋武昌前次官をめぐるさまざまな疑惑が噴出してきたが、民主党としてはこれを奇貨として問題を先送りすることなく、対テロ問題に正面から取り組み、責任政党としての役割をきちんと果たすべきであろう。わが国の外交や防衛の基本にかかわるこの問題について、政府案に反対するだけで対案一つ示せないようでは、政権担当能力が疑われても仕方あるまい。
 ≪国連軍と「主権の委譲」≫
 ところで、小沢提言ではISAFへの参加はもちろん、自衛隊による武力行使さえ可能とされており、対案の作成に当たっては、当然この党首提言との整合性も明確にすべきである。
 かつて自民党時代に、小沢調査会は次のように提言した。「集団的安全保障と自衛権とは別のものであり、もし国連加盟国が国連に軍隊を提供した場合、軍の提供までは『国権の発動』であるが、発動後の国連軍の行動は『国連の指揮下』にあり、各国の指揮、命令権は及ばなくなる」と。つまり、憲法9条が禁止しているのはあくまで「国権の発動」としての戦争や武力行使だけだから、「国連軍」としてなら自衛隊の武力行使も可能としたわけであった。
 今回、小沢氏が「国連の決議でオーソライズされた国連の平和活動に日本が参加することは、ISAFであれ何であれ、何ら憲法に抵触しない」「国連の活動に積極的に参加することは、たとえそれが結果的に武力の行使を含むものであっても、何ら憲法に抵触しない」と述べているのは、恐らくこの提言を念頭においてのことであろう。
 しかし問題は「国連軍」の意味であって、小沢調査会の提言と今回の小沢提言とではその内容が異なる。もしそれが国連憲章42、43条に基づく「正規の国連軍」を指すならば、小沢調査会の言うように、軍を国連に提供した後はその指揮、命令権は国連加盟国の手を離れ、安保理事会に委ねられたものとみることもできないことはない。加盟国は国連との間で特別協定を結ぶことにより、主権の一部を国連に委譲したと解することも可能だからである(ただし、わが国がこのような特別協定を結び、武力行使を目的として自衛隊を国連に派遣することについては、憲法上、疑義がある)。

≪多国籍軍と集団的自衛権≫
 だが、このような「正規の国連軍」はいまだ実現しておらず、これまでに編成された「国連軍」はすべて「多国籍軍」にとどまっていた。国連の指揮下にあった湾岸戦争時やイラク派遣の「国連軍」、それにNATO指揮下のISAFも全て多国籍軍である。この種の「多国籍軍」は国連決議によって一定の正当性が担保されてはいても、最終的な指揮、命令権は各国に留保されており、軍隊派遣の根拠も各国の個別的ないし集団的自衛権に基づいている。
 例えば、現在イラクに派遣されている「多国籍軍」は、参加国の集団的自衛権の行使として行動しており、対テロ戦争の一環として位置づけられたインド洋上での活動も、テロリストの移動や麻薬、武器などの運搬を阻止することを目的とした参加国の個別的ないし集団的自衛権の行使であるとされている。そのため、政府見解に基づき、集団的自衛権の行使が禁止されているわが国では、多国籍軍への参加は認められず、イラクではあくまで後方での人道・復興支援にとどまっていたし、インド洋上でも、「武力の行使」に当たらない多国籍軍への給油に限定して国際貢献を果たしてきた。
 この点、小沢氏は今回の提言の中で、「国連の平和活動は国家の主権である自衛権を超えたものです」と述べているが、これは「正規の国連軍」と「多国籍軍」を混同したものといえよう。小沢氏が、もし本気でISAFに自衛隊を派遣したいのなら、集団的自衛権の行使を容認するよう、政府に対して憲法解釈の変更を求めるのが筋ではないか。「民主党が政権をとったら」などという仮定の話では、特措法の「対案」たりえないと思われる。(ももち あきら)
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9・11~欺かれた世界34

2007-10-30 08:56:34 | 国際関係
●ハンチントンは、日本は「積極的かつ建設的な役割を」と言う

 ハンチントンは、文明は衝突の元にもなりうるが、共通の文明や文化を持つ国々で構築される世界秩序体系の元にもなりうる、と主張する。その文明内での秩序維持は、その文明に突出した勢力があれば、その勢力が担うことになると説く。また、文明を異にするグループ間の対立は、各文明を代表する主要国の間で交渉することで解決ができるとし、大きな衝突を回避する可能性を指摘している。そして、日本文明に対して、世界秩序の再生に貢献することを期待している。
 具体的には、どういう考えか参考に見ておこう。

 ハンチントンは、9・11の翌年、『引き裂かれる世界』(ダイヤモンド社)を出した。その中で、日本への期待を語っている。
 序文で彼は次のように述べる。平成14年(2002)当時の日本は経済の改革をすることが第一だとし、そうすることで「日本は他国間の文明の衝突を緩和に導くキープレイヤーの一員になり、東アジアにおけるパワーバランスの安定を促進し、今まで持続させてきた国民共同体を全うするよう他国に対して後押しすることができるようになるのだと私は考えている」「長期的に言えば、世界が日本に求めるのは、グローバルで重要な問題に取り組んで、積極的かつ建設的な役割を果たすことである」
 また、本文でより具体的に次のように書く。
 「日本には自分の文明の中に他のメンバーがいないため、メンバーを守るために戦争に巻き込まれることがない。また、自分の文明のメンバー国と他の文明との対立の仲介をする必要もない。こうした要素は、私には、日本に建設的な役割を生み出すのではないかと思われる。
 アラブの観点から見ると、日本は西欧ではなく、キリスト教でもなく、地域的に近い帝国主義者でもないため、西欧に対するような悪感情がない。イスラムと非イスラムの対立の中では、結果として日本は独立した調停者としての役割を果たせるユニークな位置にある。また、両方の側から受け入れられやすい平和維持軍を準備でき、対立解消のために、経済資源を使って少なくともささやかな奨励金を用意できる好位置にもある。
 ひと言で言えば、世界は日本に文明の衝突を調停する大きな機会をもたらしているのだ」と。

 アメリカには、東アジア政策に関して、いろいろな戦略・思想・政策がある。
 ①中国を積極的に封じ込めようとする考え方(チェイニー、ラムズフェルド等)
 ②中国に対抗するために日米同盟を強化しようという考え方(アーミテージ等)
 ③日中の勢力の均衡を図る考え方(ブレジンスキー、キッシンジャー等)
 ④労働問題・人権問題により中国を強く批判する考え方(ペロシ、シューマー等)
 ⑤中国からの経済的利益を優先する考え方(ポールソン、ウォール・ストリート等)である。

 こうした中で、ハンチントンの意見は、中国との衝突を回避するために日米の連携を説くもので、②に位置し、その中で①のネオコンには反対し、③とは通じる現実主義的な姿勢だと思う。

●アメリカ・中国との関係についても示唆

 9・11以前から、ハンチントンは、アメリカがアジア政策で明確な姿勢を示さないと、日本は中国と連携するようになると懸念していた。『引き裂かれる世界』でもやはり、次のように言う。
 「日本と中国の関係はどうなっていくのか。それはもっぱら、アメリカが東アジアにとどまることをどう約束するのか、米中関係がどうなるのか、による。もしアメリカが東アジアから引き揚げるそぶりを見せれば、日本は間違いなく中国に流れるだろう。また、時おり安定を欠くアメリカと中国の関係の中で、日本は板ばさみになり、両方の大国の間でバランスをとるのに苦労をするだろう。もし中国が東アジアで支配的な力を持ちそうに見えたら、日本は中国に追従を強要されたと感じるだろう」

 9・11以後、ハンチントンは、日本の重要性をより強く感じたようで、本書では、日米関係の強化を主張し、日本が文明間の対立を協調へと向かわせる役割を担うことに期待を表明している。
 ハンチントンは、軍事的側面と経済的側面の二つの面について見解を述べている。
 軍事的な面については、「日本は軍事力のてこ入れが必要だと私は思っている」「私が提案したいのは、アメリカ軍と働くことができるように、アメリカの戦闘部隊が行っている作戦行動と同じレベルで行動できる技術と能力を持ちながら、徐々に軍事的能力を高めていくことだ。こうすることで、合同軍の兵站支援と平和維持活動に多大な貢献ができ、そして国際政治の舞台でもっと大きな役割を演じることができるようになる」と言う。
 特に中国との関係では、「中国の軍事力増強は東アジアにおける安全保障の問題を引き起こす。アメリカが本土ミサイル防衛に一歩先んじるので、日本の重大権益を中国から守るため、日本とアメリカは共同で東アジア向けに戦域ミサイル防衛システムを開発すべきだ」
 もう一方の経済的側面については、「軍事的連携を強化するのと同時に日本と同時に、日本とアメリカは東アジアについて共同の経済戦略を立て実践すべきである」と言う。そして日本が中国に従属せず、また対立するのでもない道として、「日本の実際上の、そしてもともとの同盟国のアメリカと組んで、より広い地域経済連合を形成することである。これはアジア太平洋経済協力会議(APEC)の上につくるもので、APECのメンバーのほとんどが加盟するものになるだろう。あるいは、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラムの上につくり、アメリカ、ロシア、オーストラリア、そして中国の対抗勢力形成に賛成する他の国々の参加を得るものになるかもしれない」という選択肢を示唆している。

 次回から私見を述べて、連載の結びとする。
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9・11~欺かれた世界33

2007-10-29 07:27:50 | 国際関係
●日本には一国一文明という特徴

 ハンチントンの日本に関する基本的な見解は、『文明の衝突』日本語版に述べられている。
 「文明の衝突というテーゼは、日本にとって重要な二つの意味がある。
 第一に、それが日本は独自の文明をもつかどうかという疑問をかきたてたことである。オズワルド・シュペングラーを含む少数の文明史家が主張するところによれば、日本が独自の文明をもつようになったのは紀元5世紀ごろだったという。私がその立場をとるのは、日本の文明が基本的な側面で中国の文明と異なるからである。それに加えて、日本が明らかに前世紀に近代化をとげた一方で、日本の文明と文化は西欧のそれと異なったままである。日本は近代化されたが、西欧にならなかったのだ。
 第二に、世界のすべての主要な文明には、2ヶ国ないしそれ以上の国々が含まれている。日本がユニークなのは、日本国と日本文明が合致しているからである。そのことによって日本は孤立しており、世界のいかなる他国とも文化的に密接なつながりをもたない」と。

 ハンチントンが言うように、日本は独自の文明である。しかも世界の主要文明のひとつである。この点を最初に明確に主張したのは、比較文明学者の伊東俊太郎氏である。世界の文明史を見るには、主要文明と周辺文明という区別が必要と私は考える。私は、日本文明は、古代においてはシナ文明の周辺文明であったが、7世紀から自立性を発揮し、早ければ9世紀~10世紀、遅くとも13世紀には一個の独立した主要文明になったと考える。そして、江戸時代には熟成期を迎え、独創的な文化を開花させた。それだけ豊かな固有の文化があったからこそ、日本は19世紀末、西洋近代文明の挑戦を受けた際、見事な応戦をして近代化を成し遂げ、世界で指導的な国家の一つとなった。
 15世紀から20世紀中半までの世界は、西洋文明が他文明を侵略支配し、他の文明のほとんどーーイスラム文明、ヒンズー文明、シナ文明、ラテン・アメリカ文明、アフリカ文明――を西洋文明の周辺文明のようにしていた。この世界で、民族の独立、国家の形成、文明の自立を進め、文明間の構造を転換させる先頭を切ったのが、日本文明である。
 日本文明は、西洋近代文明の技術・制度・思想を取り入れながらも、土着の固有文化を失うことなく、近代化を成功させた。日本の後発的近代化は、西洋化による周辺文明化ではなく、日本文明の自立的発展をもたらした。この成功が、他の文明に復興の目標と方法を示した。
 15世紀以来、世界の主導国は、欧州のポルトガル、スペイン、オランダ、イギリスからアメリカと交代した。この西漸の波は、西洋文明から非西洋文明へと波頭が移り、1970年代から21世紀にかけては、日本、中国、インドと進行しつつあるように見える。

●一国一文明であるがゆえの長所と短所

 ハンチントンに話を戻すと、日本文明は彼が論じるとおり「日本国=日本文明」という独自の特徴を持っている。ハンチントンは、日本文明は他の文明から孤立しているとし、そのことによる長所と短所を指摘する。
 「文化が提携をうながす世界にあって、日本は、現在アメリカとイギリス、フランスとドイツ、ロシアとギリシア、中国とシンガポールのあいだに存在するような、緊密な文化的パートナーシップを結べないのである。日本の他国との関係は文化的な紐帯ではなく、安全保障および経済的な利害によって形成されることになる。しかし、それと同時に、日本は自国の利益のみを顧慮して行動することもでき、他国と同じ文化を共有することから生ずる義務に縛られることがない。その意味で、日本は他の国々がもちえない行動の自由をほしいままにできる」と。

 9・11以前から、ハンチントンは、アメリカがアジア政策で明確な姿勢を示さないと、日本は中国と連携するようになると懸念していた。9・11以後、ハンチントンは、日本の重要性をより強く感じるようになったようで、事件の翌年刊行した『引き裂かれる世界』では、日米関係の強化を主張し、日本が文明の衝突を緩和する役割を担うことに期待を表している。
 この連載の終結部では、9・11以後の世界における日本のあり方、当面する集団的自衛権やテロ特措法等の問題の検討を行う。その参考のために、ハンチントンの見解を見ておこう。

 次回に続く。

参考資料
・文明学及び私の日本文明論については、以下をご参照ください。
 拙稿「人類史の中の日本文明」~第1章「人類の歴史と文明」
http://homepage2.nifty.com/khosokawa/opinion09c.htm
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9・11~欺かれた世界32

2007-10-28 09:40:51 | 国際関係
●日本文明の海洋的性格が世界に調和を促しうる

 私は、先に現代世界の文明を二つの文明群に分けることを提唱したが、そこにひとつ、重要な視点を加えたい。日本文明は、非セム系自然教文明群に分類されるが、なおその中でも独自の性格がある。その性格は、セム系一神教文明群にも非セム系自然教文明群にも見られないユニークなものである。
 文明の中心要素には、宗教がある。これは、トインビーが明らかにしたことであり、ハンチントンもその説を継承している。日本文明の固有の宗教とは、何か。神道である。神道が他の主要な宗教と異なる点は、海洋的な要素を持っていることである。セム系一神教であるユダヤ教・キリスト教・イスラムや非セム系自然教である道教・儒教・インド教・仏教は、どれも大陸で発生した。大陸的な宗教を中核にすることによって、セム系一神教文明も非セム系自然教文明も、ともに大陸的性格を持っている。21世紀の世界で対立を強めている西洋文明、イスラム文明、シナ文明、東方正教文明は、ともに大陸的な性格を持っている。
 これに比べ、神道は海洋的な要素を持ち、日本文明に海洋的な性格を加えている。私は、セム系一神教文明を中心とした争いの世界に、非セム系自然教文明群が融和をもたらすために、日本文明のユニークな海洋的性格が大陸的文明同士の摩擦を和らげ、大いなる調和を生み出す働きをするだろうことを私は期待するものである。

●ハンチントンは世界秩序再生のために日本文明に期待

 ハンチントンも、彼流の見方で日本文明に期待を寄せている。世界秩序の再生において、日本文明には、貢献できるものがあるというのである。その点を見るためにまず彼の主著『文明の衝突』の要旨を述べ、その後、日本文明に関する所論を確認したい。
 ハンチントンは、『文明の衝突』の中心的テーマは、文化と文化的アイデンティティ、もっと広い意味では文明のアイデンティティが、冷戦後の世界における人々の結束や分裂、対立のパターンを形成しつつあるということだという。その仮説の結果として起こりうることを本書に詳述している。

 ハンチントンによると、冷戦後、歴史上初めて世界政治は、多極化し、かつ多文明化している。近代化は西洋化とイコールではなく、また何か意味のある単一的な普遍的文明を生み出すことでもなく、非西洋社会を西洋化することでもなくなってきている。ある社会が発展し近代化が進行すると、自らの成功に自分の価値観や文化を結びつけ、もともと持っている文化にアイデンティティをより強く感じるようになる。そして自分の文化的属性は捨てずに近代化したいと考える。
 冷戦後の世界では、文明間の勢力バランスが変化している。西洋は、相対的に影響力を失ってきている。アジアの諸文明は経済、軍事、政治的な力を拡張しつつある。イスラム文明では人口が爆発的に増えたため、イスラム諸国と近隣諸国を不安的にしている。非西洋文明では、全体的にそれぞれの文化の価値観が再認識されつつある。
 そして、文明に根ざした世界秩序というものが生まれようとしている。そこでは、共通の文化を持つ社会が互いに協力し合う。ある文明から別の文明へ移行させようとする努力は成功しない。国々は、その文明の中核となる国あるいは指導的存在を中心にグループ化するようになる。
 ところが現在、西洋は、われこそは普遍なりという自負のためにほかの文明との対立を深めていき、とくにイスラム圏と中国に対して、対立は深刻である。地域レベルでは、異なる文明と文明がぶつかる断層線(フォルトライン)上で生起する「断層線戦争」が、おもにイスラム圏と非イスラム圏の間でそれぞれの「同胞諸国の結集」をもたらす。それがエスカレートする脅威も生み、こうした戦争を止めようと文明の中核国家を奔走させることになる。
 このような世界で、西洋文明が生き残るかどうかは、アメリカが自らの西欧的アイデンティティを再確認し、西欧の人々も西洋文明は独自のものであり、普遍的なものではないことを認め、両者が結束して、自分たちの文明を再興し、非西洋社会の挑戦から守ることができるかどうかにかかっている、とハンチントンは論じている。

 こうした彼の見解は、彼の主著の表題のように、文明の衝突を予想したものと一般に理解されている。しかし、ハンチントンは、文明は衝突の元にもなりうるが、共通の文明や文化を持つ国々で構築される世界秩序体系の元にもなりうる、ということを主張している。その文明内での秩序維持は、その文明に突出した勢力があれば、その勢力が担うことになると説く。また、文明を異にするグループ間の対立は、各文明を代表する主要国の間で交渉することで解決ができるとし、大きな衝突を回避する可能性を指摘している。
 そして、ハンチントンは、日本文明に対して、世界秩序の再生に貢献することを期待している。この点は、主著より後の著作において明確に述べられている。

 次回に続く。

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9・11~欺かれた世界31

2007-10-27 08:48:10 | 国際関係
●ハンチントンの文明論に一部修正を

 ここまで、私はハンチントンの理論を援用してきたが、私は氏の学説を高く評価するとともに、その文明論には一部修正を加えるべきだと考えている。
 私は、比較文明論・日本文明史に関心があり、20歳代から今日まで、シュペングラー、トインビー、ヤスパース、バグビー、山本新、伊東俊太郎、中西輝政等の著作に学んできた。私のサイトには、未熟ながら「人類史の中の日本文明」という拙稿を掲げている。また「文明と倫理」という項目にも、いろいろな主題の小論を載せている。
 文明学と国際関係論は、深い関係がある。トインビーは文明学者であるとともに、イギリスの政府機関に勤める国際情勢アナリストだった。現代世界の分析をするには、歴史の研究が必要であり、諸文明の研究は、外交政策の立案に欠かせない。ハンチントンは、国際政治学者の中で、今日そのことを最も深く理解している学者だと思う。その点で、トインビー以来の系統を引く文明学者だと私は思う。

 ハンチントンは、現代世界には、7または8つの文明が存在すると説く。すなわち、キリスト教的カソリシズムとプロテスタンティズムを基礎とする西洋文明(西欧・北米)、東方正教文明(ロシア・東欧)、イスラム文明、ヒンズー文明、儒教を要素とするシナ文明、日本文明、カトリックと土着文化を基礎とするラテン・アメリカ文明。これに今後の可能性のあるものとして、アフリカ文明(サハラ南部)を加え、7または8と数える。
 私は、これらの文明は、単に併存しているのではなく、大きく二つのグループに分けることができると考える。セム系一神教文明群、非セム系自然教文明群の二つである。私は、このようにハンチントンの文明論に修正を加えたいと思う。

●セム系一神教文明群と非セム系自然教文明群

 セム系一神教文明群とは、ハンチントンのいう西洋文明、東方正教文明、イスラム文明の三つが主である。これらの文明の担い手は、超越神によって創造された人間の子孫であり、アブラハムを祖先とすると信じられている。宗教的には、ユダヤ教、キリスト教、イスラムである。その超越神は、観念的な存在であり、神との契約による契約が、これらの宗教の核心にある。地理学的・環境学的には、砂漠に現れた宗教という特徴を持つ。
 これに対し、非セム系自然教文明群とは、ハンチントンのいう日本文明、シナ文明、ヒンズー文明を中心とする。いわゆる東洋文明である。これらの文明では自然が神または原理であり、人間は自然からその一部として生まれた生命である。文明の担い手は、自然が人間化した人間である。宗教的には、日本の神道、シナの道教・儒教、インド教、仏教、アニミズム、シャーマニズムである。地理学的・環境学的には、森林または海洋に現れた宗教という特徴を持つ。
 ラテン・アメリカ文明とアフリカ文明(サハラ南部)は、ともにアニミズム、シャーマニズムを基底にしているが、前者はカトリック文化を上層に持つので、セム系一神教文明群に分類し、アフリカ文明は非セム系自然教文明群に分類することとする。

 私は、このようにハンチントンの文明並存論に対し、文明グループ論を提唱したい。上記のように、世界の諸文明を、セム系一神教文明群と非セム系自然教文明群の二つに分ける場合、地理的な区分線は、北米・南米・欧州・北アフリカと南アフリカの間、中東諸国とインドの間、ロシア・中央アジア諸国と中国の間、東南アジアとオーストラリアの間に引くことができよう。
 なお、イスラエルとアラブの諸国は、アジアに位置するが、セム系一神教を信奉する点で、インド以東の自然教の世界とは、顕著な違いがある。アジアは、セム系一神教文明群の故郷であるとともに、非セム系自然教文明群が発展した地域でもあり、セム系一神教文明群と非セム系自然教文明群が並存している。

●セム系一神教同士の争いを調和に導くもの

 ハンチントンは、西洋人でありまたユダヤ系知識人である。このように諸文明をグループ化することによって、彼の理論では見えないもの、見えにくいものが、浮かび上がってくるだろう。また私は、ハンチントンが西洋文明に対し、「キリスト教的カソリシズムとプロテスタンティズムを基礎とする」と表現していることにも、不足を感じる。ここにユダヤ教という要素を明記する必要がある。つまり、西洋文明はユダヤ=キリスト教を基礎とする、という形容こそふさわしい。そして、ユダヤ=キリスト教のユーラシア西方での表れが西洋文明、東方での表れが東方正教文明ととらえられよう。
 次に、ハンチントンは西洋文明とイスラム文明を別のものとするが、私の意見では、西洋文明とイスラム文明は、同じ文明群に入る。「文明の衝突」における西洋文明とイスラム文明の対立は、同じセム系一神教文明群の中での対立なのである。アブラハムの子孫同士の戦いであり、異母兄弟の骨肉の争いなのだ。
 そして、現代世界は、イスラエル=パレスチナ紛争を焦点として、ユダヤ教・キリスト教・イスラムのセム系一神教の内部争いによって、修羅場のような状態になっている。ブッシュ政権は、アメリカ=イスラエル連合つまりユダヤ=キリスト教と、イスラム諸国との「新しい十字軍戦争」を唱導した。このような争いの世界を、調和の世界に導くには、非セム系自然教文明群が、あい協力する必要があると思う。その牽引力となるのは日本文明・シナ文明・ヒンズー文明であり、中でも日本文明には中心原動力となるべき潜在力が存在すると私は考える。
 なおシナ文明については、私は現在の共産中国を言うのではない。共産中国は、西洋文明が生み出し、東方正教文明が成長させた共産主義によって、シナ文明を大きく変貌させてきた。私は、今後、中国が民主化され、共産主義が支配する以前のシナ文明の伝統、道教・儒教をはじめとする自然教の伝統が蘇ることを期待しているのである。そのシナ文明の再生において、日本文明の伝播は触媒作用をもたらすと思う。

 次回に続く。

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9・11~欺かれた世界30

2007-10-25 09:42:44 | 国際関係
●この上、政府中枢の関与が事実だったとすれば

 もし9・11は、アメリカ政府の公式発表とは違い、ブッシュ政権の中枢がテロ攻撃を利用して加担し、あるいは自作自演を策謀していたということになったら、どうなるだろうか。アメリカ国内では、ブッシュ政権及び国家中枢の指導層に対し、激しい非難が湧き上がるだろう。

 今のところ、国際政治学の分野で、政府の公式発表を疑っている学者は、少ない。サミュエル・P・ハンチントンは、『引き裂かれる世界』(平成14年(2002)、ダイヤモンド社)で、9・11はアルカイダの犯行とし、アメリカ政府の発表を疑っていない。政府高官の共同謀議によって「文明の衝突」が仕掛けられたという可能性を想定していない。ズビグニュー・ブレジンスキーは、イラク戦争に反対し、ネオコンと論戦を繰り広げて勇名を馳せた。しかし、近刊の『ブッシュが壊したアメリカ』(平成19年(2007)、徳間書店)においても、9・11事件への政府の関与を一顧だにしていない。アメリカ外交に画期を開き、多大な影響を与えてきたヘンリー・キッシンジャーもまた同様である。
 その一方、少数ながら、政府発表への疑いを公言する学者もいる。これまでのところ、9・11に関する最高水準の本は、デヴィッド・レイ・グリフィン(クレアモント大学院名誉教授)の『9・11事件は謀略か 「21世紀の真珠湾攻撃」とブッシュ政権』(平成17年(2005)、邦訳は19年、緑風出版)だろう。本書に国際法・国際政治の専門家リチャード・フォーク(プリンストン大学名誉教授、カリフォルニア大学サンタバーバラ校客員教授)が序文を寄せている。
 フォークは、「グリフィンのアプローチは冷静であり、彼の議論は一貫してよく考え抜かれ、彼の分析を否定しがたいほど説得力のあるものにしている」と述べ、政府に再調査を要求するグリフィンを支持している。
 グリフィンの著書は、政府の公式発表に対する反対論を整理して、集大成したものである。いわゆる陰謀論の類とは異なる本格的な研究書である。今後、アメリカの国際政治学の専門家は、グリフィンの著書に対し、自説自論を開陳することを迫られることになるだろう。もしそれがなされなければ、アメリカにおける学問の自由や真理探究の自由は、後退していくだろう。

●アメリカだけでなく、全世界に衝撃が走る

 平成18年(2006)の中間選挙で、それまで上下両院ともに過半数を占めていた共和党が、両院ともに民主党に逆転された。歴史的惨敗である。これは、ブッシュ政権のイラク戦争の戦後処理の失敗に対する国民の不満が根底にあってのことだろう。
 泥沼化して先の見えないイラク問題に関してだけでなく、アメリカ国民の相当数が、9・11に関する政府の公式発表に対して懐疑的になっている。ゾグビー社、ニューヨークタイムズ紙とCBSニュース、スクリプス・ハワード社とオハイオ州立大学、CNN等の各種の世論調査は、多数の国民が疑問を抱いていることを示している。
 今後、もし平成20年(2008)の大統領選挙で政権が民主党に移れば、真相解明を望む国民の声が高まり、再調査の要求が寄せられるだろう。ブッシュ政権の指導層の責任を追及するため、弾劾裁判ないし刑事裁判が行なわれる可能性があると思う。

 もしブッシュ政権の中枢がテロ攻撃を利用加担したり、あるいは自作自演していたことが明らかになれば、アメリカ国内だけでなく、世界全体に大きな衝撃が走る。それによって、アメリカの信用と権威は、地に落ちるだろう。世界各地で反米運動が高揚し、親米的な国もアメリカに距離を置くようになる。中国・ロシア・イスラム諸国の反米連合が一層強化される。言い換えれば、イスラム文明・シナ文明・東方正教文明の三文明が連合して、アメリカの覇権に挑戦するという構図が鮮明になっていくだろう。
 冷戦の終結後、人類史上始めて、唯一の超大国が世界を支配するという一極体制が実現した。真に地球規模の大帝国(グローバル・エンパイアー)が出現した。そのように見えた。しかし、そのアメリカ帝国の一極体制は、没落の道を下り出した。後世の歴史家は、そのきっかけが、9・11の策謀であり、それを皮切りとするアフガン=イラク戦争だったと記すことになるかもしれない。

 次回に続く。

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9・11~欺かれた世界29

2007-10-24 09:57:38 | 国際関係
●9・11及びアフガン=イラク戦争で、文明間に対立が

 現在の一極・多極体制において、ハンチントンは、西洋文明とイスラム文明・シナ文明との対立が強まると予想した。そして、中国の台頭により、西洋文明対イスラム=シナ文明連合の対立の時代が来ることを警告した。この予測は、仮に9・11の事件が起こらなくとも、長期的な傾向としては、顕在化していっただろう。
 私は、9・11は、結果として、この長期的傾向を加速することになったと思う。西洋文明とイスラム文明の対立が9・11として発現したというよりは、むしろ9・11をきっかけとして、アメリカ対イスラム過激派の対決及びアフガン=イラク戦争という形で現実化した。
 アメリカはイラク戦争を実質的に単独で開戦し、多くのイスラム諸国で反発を買った。イランは、アメリカとイスラエルへの対決姿勢を鮮明にした。親米的なサウジアラビアやクェートさえ、中国に石油を売る契約をし、アメリカべったりの姿勢を変えようとしている。イスラム教徒の民衆は、中東のどこの国でもアメリカを激しく非難している。西洋文明とイスラム文明の対立には、イスラエル=パレスチナ紛争が焦点にあるので、容易に改善できない状況となっている。

 イラク戦争の戦後処理に失敗して泥沼に陥ったアメリカは、東アジアで行動を起こす余裕がなくなっている。イラク、イランとともにブッシュ大統領が「悪の枢軸」と名指した北朝鮮に対しても、攻略するどころか暴発を防ぐので精一杯だ。北朝鮮を抑えるには、中国の力を借りねばならない。当面、東アジアは地域大国・中国に委ね、中東での諸問題を処理した後に、東アジアで巻き返しを図るしかないという判断だろう。こうした状況は、台頭する中国には有利に働いている。
 シナ文明の中核国家・中国は、建国以来の目標である台湾統一を目指して着々と力を備えている。そのため、台湾海峡と西太平洋で、米中の緊張は強まりつつある。中国の経済的・軍事的強大化によって、西洋文明とシナ文明の対立は現実のものとなった。
 さらに中国は、アフガン=イラク戦争でアメリカがイスラム諸国の反発を受けている隙を突いて、中東諸国に積極的に働きかけを行なっている。そこからハンチントンが予想した西洋文明とイスラム=シナ文明連合の対立へと進む萌芽がある。さらに世界各地で石油・資源を求める中国は、アメリカと激しい争奪戦を繰り広げている。米中関係は、米中冷戦といわれる状況を生んでいる。これがエスカレートすれば、今後、米中対決という事態に至りかねない。

 西洋文明とイスラム=シナ文明連合の対立に、もう一つ東方正教文明が加わってきている。東方正教文明の中核国家・ロシアは、旧ソ連の主要部を引き継いだ地域大国である。ロシアも、反米的な姿勢を強めている。ロシアは、イラク戦争によってイラクの石油利権を失った。また旧ソ連の諸国でアメリカが民主化を進めようとしていることも、反発している。その結果、ロシアは中国と提携するに至った。
 ロシアは中国に武器や石油を売り、中国はイランに武器を売り、軍事技術を提供している。中国・ロシア・イラン等による反米連合が生れつつある。中国・ロシア・中央アジア4国に、イラン・インド・パキスタン等を準加盟国とする上海協力機構は、今後の展開が注目される。また、ロシアは、石油をルーブルで売る政策を開始した。ドルの基軸通貨体制を崩そうとしている。ロシアは世界第2の産油国である。中国だけでなく、欧州諸国もその石油を求めている。中国・ロシアは、連携してアメリカに挑戦し、多極化を進めようとしている。

●ブッシュ政権の政策が闘争を拡大した

 さらに付け加えるべきは、イラク戦争以後、アメリカとヨーロッパの間にも溝ができたことである。これは、西洋文明の内部に、摩擦や対立が生まれていることを意味する。ハンチントンは、『文明の衝突』で、アメリカの取るべき方策として、アメリカの西欧的アイデンティティを自覚して西欧との連携を強めること、非西洋文明に西洋文明を押し付けないこと(自由・デモクラシー・人権等)、非西洋文明の分断を図ることを提案した。しかし、ブッシュ政権が取った政策は、ハンチントンの提案とは、大きく異なっていた。
 アメリカ政府は、9・11をきっかけに、一極体制の強化を狙った。圧倒的な軍事力を掌中にするブッシュ政権とネオコンたちは、「テロとの戦い」によって、一気に中東・ユーラシアの石油・資源を押さえ、アラブ諸国の民主化を進めることができると過信したのだろう。しかし、杜撰で強引な手法は、破綻を呈した。

 ドイツ・フランス等、欧州諸国の多くは、イラク戦争に反対した。勝利したアメリカは、他国の石油利権を解消し、利権を独占した。こういう利己的なやり方が、欧州諸国の反感を招いた。多極化を阻止するはずが、多極化を促進した。アメリカは、ハンチントンの提案とは逆に、西欧との連携を損ない、非西洋文明に西洋文明を押しつけたために反発を買い、非西洋文明を分断するどころか反米で協調させる結果を生んでいる。
 ハンチントンは、『文明の衝突』という本を出す時、自分では「世界秩序の再生」という表題を考えていた。再生がテーマだった。ところが、出版社の意向で、「文明の衝突と世界秩序の再生」という題となった。それがわが国では、「文明の衝突」という闘争がテーマであるかのような表題に訳された。9・11及びアフガン=イラク戦争は、文明の対決を仕掛けて、これに勝利するつもりだったのだろうが、結果は正反対になっている。

 次回に続く。

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日テレが9・11について放送

2007-10-23 08:55:51 | 国際関係
 10月15日20:00から、日本テレビの『世界まる見え!テレビ特捜部』が、9・11について放送した。ビートたけし、所ジョージらがレギュラーで出演し、楠田枝理子が司会をする人気番組である。
 「911 MYSTERIES」という映像作品を20分ほどに編集して放送したのだが、いわゆる陰謀論として、揶揄(やゆ)するために流したのではない。
 放送の中では、専門家たちがアメリカ政府の見解を疑い、WTCの崩壊は爆破解体によるものだという仮説を述べる。爆発音を聞いた、鋼鉄が溶解して流れているのを見たと消防士たちが証言する。また、第7ビルが崩壊する23分前に、第7ビルが崩壊したと中継放送したBBCの問題映像も流れた。最後にゲストが一人、短いコメントを述べたが、これも日本人目撃者の証言として貴重なものである。

 わが国の全国局が、ゴールデンタイムに9・11の真相に迫る番組を放送したことは、画期的である。関心のある人は、是非一度ご覧いただきたい。
http://video.google.com/videoplay?docid=-3202513221609984355&hl=en

 放送で使われた元の映像作品は、世界的に有名なもの。デヴィッド・レイ・グリフィン(クレアモント大学院名誉教授)が「素晴らしい。9・11の映像のうちのベストだ」と言い、スティーブン・ジョーンズ(元プリガム・ヤング大学教授)「崩壊と9・11に実際に何が起こったかについての偉大な洞察だ」と賞賛している。長さは1時間半ほどある。
http://www.surfingtheapocalypse.tv/911.php
 ガイドとなる日本語訳が、以下に掲載されている。
http://www.asyura2.com/07/war97/msg/171.html
 関心のある方は、こちらもどうぞ。
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9・11~欺かれた世界28

2007-10-22 10:00:30 | 国際関係
●冷戦後の世界と9・11の予想

 冷戦終結後の世界について、ハーバード大学の国際政治学者サミュエル・P・ハンチントン教授は、国際的に有効な俯瞰図(the big picture)を描いた。
 ハンチントンは、平成8年(1996)、『文明の衝突』と題する書物を出版した。原題に忠実に訳せば「文明の衝突と世界秩序の再生」。ハンチントン自身の主題は、世界秩序の再生にある。同書は25の言語に翻訳され、日本でも平成10年(1998)に翻訳刊行され、ベストセラーとなった。
 ハンチントンは、文化を「人々の間に共有された生活様式の総体」とし、そして文明を「文化のもっとも大きなまとまり」と定義する。そして、国家ではなく文明を単位として世界を捉えるところに、その所論の特徴がある。これは彼が、トインビーなどの文明学者に多くを負っていることを示している。

 ハンチントンによると、21世紀初頭の世界は、二つの点でかつての冷戦時代と異なる。冷戦時代とは、第二次世界大戦後の世界を二分した、ソ連を盟主とする教条主義(社会主義)とアメリカを盟主とする自由主義(資本主義)の対立構造である。大戦終結の昭和20年(1945)からソ連崩壊の平成3年(1991)までの時代がこの時代である。
 ハンチントンの見方では、冷戦時代と冷戦後の世界の違いは、第一に、冷戦期には、世界が自由主義、共産主義、第三世界と三分されていたが、今日の世界は、文化的なアイデンティティの違いにより、7または8の文明によって区分されることである。
 彼は、現存する主要文明として、キリスト教的カソリシズムとプロテスタンティズムを基礎とする西洋文明(西欧・北米)、東方正教文明(ロシア・東欧)、イスラム文明、ヒンズー文明、儒教を要素とするシナ文明、日本文明、カトリックと土着文化を基礎とするラテン・アメリカ文明。これに今後の可能性のあるものとして、アフリカ文明(サハラ南部)を加え、7または8と数える。

 違いの第二は、冷戦期には、米ソという超大国が二つあったが、今日の世界は一つの超大国(アメリカ)と複数の地域大国からなる一極・多極体制を呈するようになったことにある。平成3年(1991)12月、ソ連の崩壊によって、アメリカは唯一の超大国となった。歴史上始めて、一国が世界を支配する一極体制が実現したかに見える。しかし、実際には、一極・多極体制というべきものであるとハンチントンは主張する。そして、今後、世界は多極化が進み、真の多極・多文明の体制に移行すると予想する。また特にイスラム文明・シナ文明と、西洋文明との対立が強まる。西洋文明対イスラム=シナ文明連合の対立の時代が来ると警告した。
 なお、ハンチントンによれば、世界の権力構造は、超大国、地域大国、第2の地域大国、その他の国々という四つの階層からなる。東アジアでは、地域大国は中国である。わが国は、潜在的な地域大国にしてナンバー2であって、第2層と第3層の両者に属するとハンチントンは見ている。

●冷戦の終結から9・11までの世界

 冷戦の終結から9・11まで、つまり平成3年(1991)12月から平成13年(2001)9月11日までの世界は、一極・多極体制の世界だった。冷戦の終結によって、アメリカの大統領は、ズビグニュー・ブレジンスキーの表現を借りると、グローバル・リーダー(地球の指導者)となった。グローバル・リーダーの初代はジョージ・ブッシュ(父)、2代目はビル・クリントン、3代目がジョージ・W(ダフヤ)・ブッシュ(子)である。
 ブッシュ(父)は、ソ連崩壊の数ヶ月前、平成3年(1991)1月に湾岸戦争を、アメリカの主導で、国連の決議のもと、主要国すべての賛成を得て、戦った。前年8月、イラクがクェートに侵攻したのに対し、反撃したものである。対イラク戦争は、開戦後、アメリカ側の圧倒的な優勢のうちに終結した。アメリカは、湾岸地域に軍隊を駐留させ、中東の石油への管理を強めた。
 クリントンは、軍事行動には消極的だった。代わって、グローバリゼイションを標榜した。グローバリゼイションとは、近代化を新しい技術で世界規模で進めるものであり、アメリカは、ドルの経済力とITの情報力で他国を圧倒した。アメリカの標準が世界の標準として、普及された。すなわちグローバリゼイションは、アメリカ的な価値観、アメリカ的な制度を他国に押し付けるもの、アメリカナイゼイションでもあった。そして、アメリカの国益を追求する手段として推進された。

 クリントン時代、アメリカは、レーガン政権以来の財政赤字を解消し、さらに黒字に転換するほどの経済的繁栄を謳歌した。その反面、世界では地域間の経済格差が広がり、貧困にあえぐ国々、人々は一層の貧困に追いやられた。そのため、世界各地で反米的な運動が起こった。とりわけイスラム諸国では、その運動は宗教的な思想を根底とした過激なものとなった。
 平成5年(1993)、世界貿易センター(WTC)のビル爆破事件が起こった。犯人は、イスラム過激派だった。イスラムのテロ組織アルカイダは、中東・アフリカ等で、テロ活動を展開した。
 ハンチントンが『文明の衝突』を刊行したのは、こういう時代、平成6年(1998)のことだった。ハンチントンは、本書で、イスラム文明と非イスラム文明の断層線で紛争が起こることを予想した。これによって、彼は9・11を予想したと言われている。具体的に同時多発テロ事件を予想したわけではないが、西洋文明とイスラム文明の間で紛争が起こったとき、彼の予想が的中したと理解されたのである。

 次回に続く。

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9・11~欺かれた世界27

2007-10-20 08:55:25 | 国際関係
●麻薬利権の取り戻し

 9・11の背後に考えられる第五の目的は、世界最大のアヘンの生産地アフガニスタンにおける麻薬利権を取り戻すことである。麻薬などという話は、いかにも陰謀論的で、文字を見ただけで、読みたくなくなる人は多いだろう。しかし、麻薬は、世界的な高額商品であり、国際的な麻薬売買のルートが存在する。
 わが国に入ってくる麻薬の大半は、北朝鮮から密輸されている。北朝鮮は、世界市場に売り出せる商品がごく限られている。そこで外貨を獲得するために、金正日が力を入れているのが、ケシの栽培である。そして、麻薬は、闇のルートでわが国に入り、北朝鮮に多額の富をもたらしている。北に運ばれるのは、パチンコの上納金だけではない。もう一つ北朝鮮が、外貨を獲得するために作ったのが、偽ドルである。極めて精巧な偽ドルをつくるため、日本人の印刷技術者を多数拉致し、ドイツ製の印刷機が使用されているらしい。
 政治学者のアカデミックな講義やマスメディアの管理された報道だけでは、国際関係の動因は、とらえきれない。ちなみにオウム真理教事件における北朝鮮ルート、ロシア・コネクションは、裁判でもまったく触れられていない。この2・26事件以来最大の国内治安問題は、真相を閉ざされている。
 
 9・11に関することに話を戻す。9・11と麻薬との間に、どういう関係が想定されるのか。
 1980年以前、アフガニスタンはアヘンをまったく生産していなかった。だが、ソ連と対抗するためにCIAが入り込むと、アフガニスタンは、昭和61年(1986)には、ヘロインの世界供給量の40パーセントを生産するようになった。

 CIAが世界最大の麻薬密輸組織であることは、公然の秘密である。1960年代、アメリカは、ベトナムの内戦に介入し、泥沼のベトナム戦争が繰り広げられた。この戦争は、アメリカとソ連の代理戦争といわれるように、自由主義と共産主義のイデオロギーの戦いであり、また西洋白人諸国とアジア有色人種の戦いでもあった。確かに、インドシナは、地政学的に重要な場所であり、もしアメリカがベトナムの共産化を許したら、インドシナにドミノ現象が起こり、アジアにおける米ソの力関係が大きく転換するおそれがあった。途中から共産中国が参画し、戦争は長期化した。
 この戦争で影で争奪の対象となったのは、麻薬だった。当時世界最大のアヘンの産地だったインドシナ半島には、「黄金の三角地帯(ゴールデン・トライアングル)」と呼ばれる地域があった。ラオス・ビルマ・タイにまたがるこの地域は、1960年代には、世界のアヘン生産の70%を占めた。
 アメリカがベトナム戦争に関わった理由の一つは、この「黄金の三角地帯」におけるアヘン貿易を支配・独占することだったと言われる。そして、この地域の麻薬生産の支配権を手に入れることによって、CIAは世界最大の麻薬ディーラーになった。
 麻薬は、CIAにとって重要な資金源なのである。諜報活動を世界的に展開するには、国家予算として表に出さずに使える資金が必要である。それをもたらすものが、麻薬取引となっているらしい。ブッシュ父は、大統領になる前、CIAの長官をしていた時期がある。アメリカが、パナマのノリエガ長官を急襲・逮捕したのは、CIAの麻薬の利権にかかわる事件だったことが、アメリカ議会で明らかにされている。

 さて、アフガニスタンは、CIAが1980年代にアヘン栽培を進め、インドシナ半島の「黄金の三角地帯」をも上回る世界最大のアヘン生産地となった。平成11年(1999)、アフガニスタンは4600トン(別の説では3200トン)のアヘンを生産した。これは世界全体の供給量の75%(別の説では80%)にあたる。だが、ここでアメリカの予想外の事態が発生した。ソ連のアフガニスタン撤退後、国土の大半が、タリバンの支配下となり、ほとんどすべてのケシ畑を潰してしまった。そのために3000~4000トンもあった生産量が、僅か185トンほどにまで落ち込み、90パーセント以上も減少した。
 アヘンは、CIAの諜報活動に重要な資金源である。この資金源となるアヘン生産地を取り返すことは、CIAにとって死活問題となっていた。アメリカは、アフガニスタンに進攻し、CIAが支援するアフガニスタン北部同盟がタリバンを追い出した。その後、ケシ畑には元どおりケシが植えられ、麻薬の栽培が行なわれているという。

 以前にも書いたが、アメリカの世界的な覇権は、圧倒的な軍事力と、ドルを基軸通貨とする経済力と、抜群の諜報機関による情報力によっている。アフガニスタンに親米政権を樹立して、CIAが麻薬利権を回復することは、ネオコンの戦略のもとに中東及びユーラシア政策を行うために欠かせない課題だったのだろう。すなわち、アフガニスタンにおける麻薬利権の取り戻しも、9・11の背後にある目的の一つと考えられるのである。

●アメリカ議会、国連、日本国会は真相を調査せよ

 以上、9・11の背後にある目的について、五点述べてきた。すなわち、次ぎの五つである。

①石油・天然ガスの確保
②アメリカ=イスラエル連合の安全保障の強化
③戦争による特需の創出
④ドル基軸通貨体制の維持
⑤麻薬利権の取り戻し

 9・11をきっかけとしたアフガン=イラク戦争は、恒常的なテロリズムとの戦いとは異なる目的を秘めている。そして、テロ攻撃への報復という目的は、この別の目的を隠し、偽装する役割をする。むしろその目的を達成するために、いかなる手段をとっても、中東に侵攻する口実を得る必要があったところに、9・11は計画されたとも考えられる。そのような目的として考察したのが、上記の五つである。
 私は、9・11の同時多発テロ事件は、ブッシュ政権が、軍事力積極使用で親イスラエルのネオコンの理論のもと、石油メジャー・軍産複合体・巨大国際金融資本の利益を実現するために、国防総省・CIA・FBI等を動かし、航空機会社・ビル所有者・マスメディア等と、総ぐるみで共同謀議を行なった、空前の大規模偽装テロ事件だった可能性があると思う。真相はまだ分からない。今の段階では、ただ可能性として記すのみである。
 アメリカ議会は、9・11の再調査を行い、アメリカ国民の間に募るあらゆる疑問について、真相を明らかにすべきである。また私は国連に国際的かつ中立的な調査委員会を設け調査を行なうべきだと思う。9・11で死亡したのは、アメリカ国民だけではない。多数の国連加盟国の国民も死亡したのである。また、わが国の国会議員は、国会で、9・11及びアフガン=イラク戦争について国内外に多くの疑問の声が上がっていることを取り上げ、政府に具体的な疑問点を挙げて質問すべきである。
 
 次回に続く。

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