◆◇◆塾と勉強 Q&A 12◆◇◆
Q 12「中3の夏で、3年間の範囲が終了?」
A 12「90%以上の子どもは、そんなに急ぐ必要はありません」
私の聞いた限りですが、近隣の埼玉県の塾では・・・。
中学校3年間(中3)の内容が、最速で9月頃に終わるようです。
それは、以下の場合かなあと思います。
● 北辰テストの偏差値が【SS 65】以上のクラスの子ども
● 最難関の国立・私立高校を目指している子ども
まず、偏差値が【SS 65】以上の子どもについてです。
そもそも、授業のカリキュラムの進度が早いでしょうか。
つまり、中2の3学期で、中3の1学期が終わっているとか。
その流れで行くと、ムリなく中3の9月に終わりますよね。
もしくは、そのクラスの場合・・・。
中3の夏期講習で、先取りを多くしてしまうかもしれません。
本当に【SS 65】以上なら、理解が早いですからね。
その結果、まあ少しムリがありますが、中3の9月頃に終わると。
次に、最難関の国立・私立高校を目指している子どもについて。
最難関の国立・私立高校は、入試問題が難しいですからね★
中3の10月頃から、入試問題の対策授業が始まるかもしれません。
その時間を長く取るため、3年間の内容を早めに終わらせます。
ただ、そんな進行をするのは、上位の10%弱という気がします。
埼玉県公立高校の上位校を目指すくらいならば・・・。
あまり早急な進行は、逆効果かと思っています。
特に、【SS 50】~【SS 60】前後の子どもについて。
「夏期講習で、1日7時間予習内容をやったから、もう3年間終わり」
ないとは思いますが、ムリがあるでしょう★
特に数学の話なのですが、その理由は2つです。
● 水をやりすぎても、吸収できなくて枯れるだけ
● 早急な進行は、レベルが飛びすぎで身につかない
まず、「水をやりすぎても、吸収できなくて枯れるだけ」。
これは、植物を育てたことがある人ならわかるでしょう。
「水」を「肥料」に置き換えてもいいですよね。
植物も子どもも同じです。
急に、知らない内容を多く紹介されて、覚えろと言われても・・・。
普通は、身につくものではありません。
「やってもらったけど、よくわからない」となるでしょうね。
次に問題になるのは「早急な進行はレベルが飛びすぎ」です。
数学は、普通以下のような段階を踏んで進行します。
「①導入 → ②例題 → ③基本 → ④応用 → ⑤発展 → ⑥入試問題 → ⑦志望校過去問」
これで効率よく、スムーズに志望校過去問に入っていけます。
ないとは思いますが・・・。
たとえば夏期講習だけで、2学期と3学期分を終わらせた場合。
この段階の、どこかを飛ばしていることがあると考えらえます。
①~③をやっただけで、10月頃から⑦とか。
おそらく、思うように志望校過去問は解けないかと思います。
ある程度じっくりした段階、練習量、時間が必要だと思いますよ。
また、急に⑥や⑦を解くのは「ランダムな勉強」です。
その前に、①~⑥が、しっかり練習されているといいと思います。
中学生なら、運動部などの部活を考えてみましょう。
日々の練習なしに、イキナリ公式戦ってないでしょう?
試合だけやっても「勝った、負けた」しか残らないというか。
日々の練習なしに、⑥や⑦を解く「ランダムな勉強」をしても・・・。
「できない、できた」しか残らないというか。
直しても「そうなんだ~」で終わってしまうという感じです。
そもそも、解説を読み取る力がないので、わからないまま。
そんな状態で進行しても、身につくことがないかもしれません。
①~⑦を丁寧に進行しないと、あまりいいことがないでしょう★
そんなわけで、アビット新白岡校では、どうやっているのか?
⑦の志望校過去問は、中3の12月頃からスタートします。
今のところは、「最難関の国立・私立コース」がないからです。
何か要望があれば、個別指導で調節することになります。
ただし、この考え方も完璧ではないかもしれません。
大学入試だと、また違うと思いますし。
高校入試でも、教科によっては違いがあると思います。
大切なことは、子どもの学力から考えることです。
その子ども学力に合った、理想のやり方があると思いますよ☆
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