◆◇◆塾と勉強 Q&A 10◆◇◆
Q 10「ほめたほうがいい? 注意したほうがいい?」
A 10「子どもの学力を考えましょう」
プロ野球の野村克也(のむら・かつや)監督の言葉です。
「三流の人間は無視する。二流の人間は賞賛する。一流の人間は叱責する」
私が、この言葉から思うのは、こんなことです。
● 三流は、まず自分の力で、最低限度の力をつけてもらう
● 二流は、ほめて伸ばす
● 一流は、超一流まで伸ばすために、厳しく接する
この言葉を聞くと、わかってきますよね。
子どもが、テストで90点を取ってきました、さて・・・。
「できた90点をほめるか、できない10点を注意するか?」
私もこれを読んで、腑に落ちました。
つまり、テストの点数にフォーカスするわけではありません。
子どもの学力にフォーカスするのですね。
中学生を考えたとき、学力の「一流」とは、どの段階でしょうか?
学力の上位5%~10%くらいの子どもと仮定しましょう。
1学年に140人いたら、15人前後ということになりますね。
埼玉県の場合、浦和高校、浦和一女高校、大宮高校、早稲田・慶應付属系、筑波大付属系・・・などを狙える段階です。
北辰テストの偏差値【SS】でいうと、【SS 70】以上ですね。
このあたりの子どもだと、1問2問の間違いが命取りになります。
つまり、最後の高校入試において、失敗するかもしれないということです。
90点のうち、間違えた10点を注意する方向になるかと思います。
それ以下の学力の子どもだったら・・・。
やっぱり、「90点、スゴイね!」という方向がよいですね♪
おそらく、普段よりも出来がよかったわけですから。
できないところばかり見ないで、伸びたところを認めることです。
ただ、一流の学力を持っていたとしても、子どもですからね。
子どもによっては、ほめなくても「認める」ことは必要だと思います。
「90点取ったね」でよいのです。
認めてくれない人間の言うことは、聞き入れにくいものです。
「どうせ90点取っても、残りの10点で怒られるんだ・・・」
一流の子どもでも、このように思う場合があるかもしれません。
野村監督の「一流の人間は叱責する」というのは・・・。
プロ中のプロのオトナに対してすることでしょう。
オトナならわかりますからね。
「ああ、監督は私のことをまだ伸びると思って言ってくれているんだ」と。
子どもが成果を上げれば、基本的に、ほめること、認めること。
野村監督の言葉が、今後の指導や対応に役立ちそうです☆
「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ」
(山本五十六〔やまもと・いそろく〕 大日本帝国海軍の軍人)