今年度の大学入試センター試験で、目に留まったネタを検証しています。
目に留まったのは、以下の5つです。
● 合格上乗せ、是か非か論争
● 不運なリスニングテスト
● 問題に尾崎豊が登場
● 世界史Aの問題に正解2つ
● 受験生ホテル高級化
今回は、4つ目を斬りましょう。
④世界史Aの問題に正解2つ
大学入試センター試験の問題を作成している人・・・。
やはり、相当学力の高い人だと思います。
大学受験生相手だと、問題レベルの調節が難しいと思いますからね。
受験生全員が、満点を取れる問題を作ってもよくないですね。
逆に、全員が低い点ばかり取る問題でも困ります。
社会科専門のエライ教授が、問題を作っていると予想します。
正解の追加のあったのは「世界史A」です。
本来1つのはずの正解が、2つありました。
正解の訂正は、2002年の試験以来、6年ぶりということです。
正解の追加のあったのは、核実験についての問題です(第2問C問9)。
「日本とアメリカ合衆国は、1963年に部分的核実験停止(禁止)条約に調印した」
これを、センター側が不正解としていました。
多くの参考書には、アメリカ、イギリス、ソ連としか書いてありませんね。
しかし、大手予備校からツッコミが入ります(←この辺はサスガ~)。
「日本も米国も、1963年に調印している」との指摘です。
「ええ~、そうだったかなあ・・・?」。
急いで調べてみると、インタネット上のサイトに・・・。
「同年(1963年)中に、日本をふくむ大半の国が調印」とありました~♪
でも、けっこういくつか見ないと、出てきませんでしたね★
核軍縮の動きは、同じような名称が多くて、覚えにくいですよね。
高校受験レベルで復習してみましょう。
● 部分的核実験禁止条約(PTBT)(1963年)
● 核兵器拡散防止条約(NPT)(1963年)
● 戦略兵器制限交渉(SALT)・・・米ソ間の交渉(1969年より)
中距離核戦力全廃条約(INF全廃条約)(1987年)
戦略兵器削減条約(START)(1991年)
● 包括的核実験禁止条約(CTBT)(1996年)・・・国連で採択
これは、なかなか覚えるのがタイヘンですよね~。
「ガンダム」に興味のない人が、各ガンダムの名前を覚えることのように。
・・・私ですか?
ガンダム・エクシア
ガンダム・デュナメス
ガンダム・キュリオス
ガンダム・ヴァーチェ
・・・っと(←カンペキ=戦争根絶のアニメです)。
センター試験の「現代社会」でも、核軍縮の問題は出題されていました。
第4問の問6にあります。
問題を見てみましょう。
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問6:国連での討議を経て採択・署名された軍縮条約として正しいものを、次の①~④のうちからひとつ選べ
①中距離核戦力全廃条約(INF全廃条約)
②戦略攻撃兵器削減条約(SORT)
③戦略兵器削減条約(START)
④包括的核実験禁止条約(CTBT)
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この問題なら、上で書いた高校受験レベルでも解けますよね♪
「国連で採択」ということで、正解は④です。
問題を作成するエライ教授(←決め付け)ですら、間違えてしまう。
あなどれない「核軍縮の動き」ネタでした。
・・・次回へ続く。