◆◇◆『もっと効率的に勉強する技術!』高島徹治(すばる舎)より◆◇◆
「勉強量」よりも「学び方」で大きな差がついていた!
はじめは、注目すべき内容のまとめです。
次にアビットからの補足となります。
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①全体像をつかめば、「勉強の急所」が一目でわかる
勉強を始める際にも、まず全体の姿(像)を頭に描くことが大切です。
全体像を植えつけたうえで、だんだん細かい部分に入っていきます(トップダウン方式)。
勉強しようと思って、本や参考書を買ってきた。
いきなり開いて、最初のページから読み進めていく。
あるいは、興味のあるところだけを覚えていく。
こうしたボトムアップ的なアプローチは、非常に効率が悪いと言わざるを得ません。
趣味的な勉強ならかまいませんが、短期間で目標を達成する勉強においては不向きです。
マラソンの選手が「とりあえず行けるところまで頑張ろう」と、自分がどれくらいのペースで、何キロ地点を走っているのかもわからずにレースを続けているようなものです。
全体のコースや領域がしっかりと脳裏に刻み込まれてこそ、自分がいま、どの地点にいるのか、「鳥の目」的な感覚でとらえられます。
勉強している内容の位置づけができるのです。
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「全体像をつかむ」のは、いろいろよいことがありますよね。
たとえば、なにかのテストがあったら・・・。
まず問題の最初から最後まで、ザッと目を通しましょう。
そうすると・・・。
「ああ、この問題は時間がかかりそうだな」
「こっちは得意だから早く解答して、難しい問題に時間をかけよう」
・・・など、そのテストを解くペースがつかめると思います。
ありがちなのは、全体をつかんでいなくて・・・。
「時間がなかったので、全部できなかった」というような場合ですね。
まあ、これは問題が難しかったときの言い訳にも、よく使われますが★
歴史も「全体像をつかむ」ことが効果的だと思います。
たとえば、江戸時代の「享保の改革」について。
「8代将軍の徳川吉宗」
「目安箱」
「公事方御定書」
・・・と、そこだけ詳しくても社会の点数は上がりません(会場テストの場合)。
江戸時代は、全体でどのあたりの時代なのか?
江戸時代の前と後は、何時代だったのか?
まず、全体の流れをつかみましょう。
歴史の問題は、年号をそのまま問われることは、ほぼありません。
全体の「流れ」をつかむこと。
ひとつの事件の原因と結果を覚えること。
そのあとに、細かいことを覚えていくとよいと思います☆
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②学習時間の配分は「黄金比」を目安にしよう
全体の学習プロセスを練る際には、インプット学習と、アウトプット学習の双方を考慮してください。
インプット学習とは、書籍や参考書から知識を取り入れる(=インプット)作業を指します。
具体的には、
①テキストや参考書を読んで「理解」する
②理解したことをしっかりと「記憶」に留める
というように、知識の理解と記憶を目的とした学習です。
それに対してアウトプット学習とは、取り入れた知識を吐き出す(=アウトプット)作業のことです。
問題集や過去問題などに取り組み、記憶した知識を答案用紙に書き出していきます。
インプットした知識が試験形式ではどのように問われるのかを確認する学習でもあります。
学習スケジュールを立てるときには、
● インプット学習・・・全体学習時間の3分の2
● アウトプット学習・・・残りの3分の1の時間
この程度を目安にします。
黄金比に近い割合なので(黄金比の正しい比率は62.5対37.5)、私は「インプット、アウトプットの配分は黄金比」と覚えるようにしています。
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ミロのビーナスやパルテノン神殿だけでなく・・・。
こんなところにも黄金比があったのですね。
オドロキです☆
ただし、この書籍の筆者がもとにしているのは・・・。
行政書士、社会保険労務士、中小企業診断士など。
これらを受験する場合の勉強のやり方です。
モチロン、学生さんの勉強にも当てはまることはたくさんありますが・・・。
「なるほど、授業を聞くことや、参考書を読むこと重視だな」
・・・と受け取らないようにしてくださいね。
学生さんの勉強は・・・。
● インプット学習が3分の1
● アウトプット学習が3分の2
・・・という感じが基本だと思います。
勉強に困っている子どもには特徴があります。
決まってアウトプットの部分が、ないがしろにされています。
インプットだけして、できた気、やった気になっているとか★
オモシロイ授業を聞くことが勉強ではありません。
その先の「授業のあと、なにをどのように自分で勉強するか」が勉強なのです。
勉強のやり方、教材レベルは、子どもによって違います。
たとえば、算数や数学の単純な計算ができなければ・・・。
それは、アウトプットに時間を90%使ってくださいね。
残りの1割は、どうしても解けないところを個別に教えてもらいましょう☆
・・・次回へ続く。